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第二部

ポチタロウ、特訓する(前)

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 僕は、サラに再び、軽い口づけをすると、元の世界へと意識を向けた。



ーーーーーー



 目を開けると、横向きになったスーの顔が、僕の真上にあった。



 頭の中の空間に出かける前と同じ、黄色い帽子に、水色のスモック、赤のチェック柄のスカート、赤いチューリップの名札。園児服姿アルティメットフォームのスーがそこにいた。絨毯の上で、膝枕をしながら、僕を待っていてくれたようだ。



 頭の中で仮眠した時に僕は、サラに膝枕をされながら、スーに膝枕をされている夢を見た。サラには申し訳なくなるような夢だったんだけど、スーは本当にこっちで、膝枕をしてくれていたのだ・・・。ちょっと意識がこっちと、繋がってたりしたのかもしれない。



 っていうか、なんだろう!? この「可愛いスー」をさらに「超可愛いくしたスー」は!? 以前と似たような、ちょっと訳のわからないことを思った。



 ブカブカな園児服姿のスーは、改めて見ると、ものすごく可愛らしかった。「頭の中に入る前の僕」は、とんでもないことをしでかしてくれたようだ。スーに園児服を着せるなんて所業、すばらしすぎる! 僕は僕に感謝した。僕が僕に感謝するなんて、なかなかないことだった。



 スーが僕を、上からのぞきこみながら、口を開いた。



「おかえり、ポチにぃ。・・・また、大きく、なったね」
「ただいま、スー。まあ、いろいろあって・・・」
「なにか、成果は、あった?」
「時が止まっていくこと・・・に関しては、たぶん何も解決してない・・・」



 僕はスーを見上げながら、悪いニュースを正直に告げた。



「そっか」



 スーは非難めいたことを口にするでなく、ただ一言そう言った。そんなスーに感謝の気持ちを感じながら、僕は言葉を続けた。



「でも、いろんなことが知れたと思う・・・」
「それで・・・いい、と、思う。ゆっくりで、いい・・・」
「ありがとね、スー」
「うん」



 スーの短いその返答を、なんだか懐かしく思った。



「・・・どのくらい待っててくれたの?」
「・・・30分、くらい?」
「その間、ずっと、こうしてくれてたの?」
「うん、ほとんどは・・・」



 スーのけなげさに、胸が少し熱くなった。



「ほんとにありがとね、スー。退屈しなかった? 足、大丈夫?」
「退屈は、しなかった・・・。ポチにぃ、いろんな顔、してたから・・・。足はちょっと、痛い、かも・・・」
「そっか・・・。ごめんね、スー。今どくね・・・」



 僕はスーの太ももから頭をあげた。スーのななめ隣であぐらをかいた。スーは足をくずして、裸足の両足を前に突き出した。スーの生足を見ながら、僕はまた、ちょっとエッチな気持ちになってしまった。うねうね動くスーの足の指に、艶めかしさを感じていた。



「ポチにぃ?」
「うん? ・・・エッチなことなんて考えてな・・・考えてたよ。スーの足を見て、エッチな気持ちに、ちょっとなっちゃったよ」



 エッチなことを考えているのが、スーにバレちゃってる気がして、あわてて僕はそう言った。



 サラに「これ以上エッチなことをしないように」と、頭の中の空間で自重するように、僕は、自分に言い聞かせまくった。でも今は状況が変わったのだ。外の世界に戻ってきたのだ。スーには「エッチな気持ちになった」って言ってあげた方が喜んでくれるのだ。頭を切り替えていこう・・・。



「それは今は、一旦、よくて・・・」
「うん?」



 でも、問題はそこではなかったらしい・・・。



「ポチにぃは・・・サラって、子のことを、さぁたん・・・って、呼んでるの?」
「え?」
「さぁたん・・・って、何度か、言ってた、から・・・」



 変な汗がブワッと出てきた。スーにさぁたん呼びまでバレた・・・。思わずまた正座しそうになった。でも、ちゃんとスーに、ごまかさずに伝えておこうと思った。



「うん・・・。サラのことを、さぁたんって呼ぶこともあるよ・・・。そう、呼びたくなるくらいに、僕はサラのことも大好きになっちゃったんだ・・・僕ってすぐに、人を好きになっちゃうね・・・」



 今頃サラは、頭の中で「はぐぅ!」とか言ってるかもしれない。でも、今はこっちに集中だ。



「それは、いい、って言った」
「ありがとね、スー」



「でも・・・」
「うん・・・?」
「ちゃんと、ボクの、ことも、愛して、ね?」
「もちろんだよ! 僕はスーが超大好きだよ!」



 抱きしめようとした僕に、スーが、右手の指をスッと、3本立てた。僕は一旦、停止した。


「・・・じゃあ、とりあえず、3回、ね?」
「え? ・・・3回?」
「ポチにぃは、中で、3回、ぴゅっぴゅ・・・したんだよね?」
「ど、どうしてそれを!?」



 また変な汗がブワッと出てきた。尻尾がピンとなった。



「ポチにぃ、待ってる間に、3回、ぴゅっぴゅした・・・」
「え?」
「だから、ボク、3回、拭いた」
「ご、ごめん!!! そんなことになってるなんて、全然知らなくて!」



 なんてことだろう・・・。頭の中でVR体で射精した僕は、どうやらこっちでも放出していたらしい><。スーに3回も後始末をさせてしまったようだ・・・。



 こっちでも表情が変わってたようだし、さらには声まで出しちゃってたらしい。おまけに精子まで出しちゃって、その後始末をスーにさせてしまった><。今後「頭の中の空間に入る」のは、誰もいないところでやる方がよさそうだ・・・。



 恥ずかしいやら、申し訳ないやらで、僕は穴にでも入りたくなった。サラのいた、あの空間に、再び戻りたくなってしまった。



 なんとか逃げずに、この場所に留まった。結局のところ、僕はまた正座して、スーの前で土下座をしたのだった・・・。



■■■■■■
□□□□□□


ポチタロウ、特訓する(前)


■■■■■■
□□□□□□



 土下座をした後、足をくずしているスーの横で、僕は再びあぐらをかいて座りなおしていた。ラブホテルの絨毯は、あいかわらずフカフカだった。



 スーは別に怒ってはいなかった。サラのことを聞いた後のスーは、むしろエッチモードになった。「知識好奇心からエッチに興味津々」って訳でなく、純粋に「エッチモード」になった。



 スーはとぎれとぎれに、こう言った。



「ポチにぃ、ボクね・・・」
「うん?」
「ポチにぃの、ぴゅっぴゅを、拭いてる、うちにね・・・」
「うん・・・」
「・・・ニオイを、嗅いでたら・・・」
「うん(・・・ニオイ嗅いでたんだ)」
「エッチな、気持ち、に・・・なったの・・・」
「スー・・・」



 そう言った後、スーは、あぐらをかいた僕の右腿の上にのっかってきた。ピトッとくっついて顔を隠してしまった。スーのエルフ耳は真っ赤だった。可愛い。超、可愛い。スーは、僕が射精しちゃったのを3回拭いてるうちに、むしろ、エッチな気持ちになっちゃったらしい。それを聞いた僕はまた興奮していた。



 無意識なのか、意図的なのか、スーは顔を隠したままで、僕の太ももにおまたを擦り付け始めた。さらに興奮が増した。



(いけない、またエッチな気持ちになってるぞ、自重しろ、ポチタロウ!)



 そう自分をたしなめてから、僕は思い直した。いやいや、逆だ! スーはエッチな気持ちになってるし、スーとはエッチなことを、むしろしていくべきなんだ! と・・・。切り替えがまだ、うまくいっていないようだった。



 それでも、そう思い直した瞬間に、僕のおちんちんはまた、ムクリと鎌首をもたげ始めた。かと思うと、すぐに、すごい角度で、すごいサイズになった。僕の股間のあたりが、大きな三角テントを張ったみたいになった。



「ふわぁ・・・ポチにぃの・・・また、おっきく、なったね・・・」
 顔を隠しちゃったスーからも、それが見えたようで、スーは驚きの声をあげた。ちょっと喜びの声も混じってたかもしれない・・・。



 僕のおちんちんは一回目に体が大きくなった後、エッチなことをしていった中で、どんどん成長していった。その時点で、すでにかなりの大きさになっていた。



 今回サラがまた軽イキして、体もまた大きくなっちゃったわけだけど、おちんちんも、同じように大きく育っていた・・・。



 前世の僕の息子はこんなに大きくはなかったのに・・・。立派に育ちすぎだよ><。



 僕自身が立ち止まったり、失敗したり、と歩みを止めてしまっても、僕の息子は順調にその歩みを止めたりはしない・・・。変な嫉妬心を覚えた。
 


 僕のおちんちんは、半ズボンを、突き破らんばかりに隆起していた。・・・っていうか、今気づいたんだけど「頭の中の空間で、サラに買ってもらった半ズボン」を、僕は、こっちの世界でも身につけていた。ポケットにはメモ帳が入っている感触もあった。



 サラは自身を「実体だ」と言っていたし、買ってくれた物も「実体だった」ということだろうか? VR体の僕が外に出て、こっちでもそれを身につけているのだから、まあそういうことなのだろう。技術的なことは、さっぱりわからないけど・・・。



 でも「そうなるかもしれない」・・・とは、ちょっと思っていた。「手ぬぐいを中に持って入れた」のだ。「その逆もあるかな?」なんて思ってた。そんでもって実は、これって結構すごいことなんだと思う。



 サラが「ポイントで買えるもの」なら、なんでも外に持ち出すことが可能なのかもしれない・・・。もし食料とかも買えるとしたら「荷物を持たずに旅をする」なんてことも可能になる。「こっちの技術が進みすぎるようなもの」は、持ち出せないかもしれないけど「何が売ってるか? → それを持ち出せるか?」サラに試させてもらうのはいいかもしれない。



 ついでにもう一つ気づいた。



 「手ぬぐいを中に持って入れた」時点で、気づくべきだったんだけど、例えばカバンなんかを、僕が「身につけて」、サラのところに「置いてくれば」、たぶんあの「頭の中の空間」がストレージ代わりになる。



 今、向こうへ荷物を置いてきて、自治区へ帰ってから、それを取り出す・・・なんてことも、おそらく可能だろう・・・。



 サラがそれをどこかに収納できるか? は、まだわかんないけど、少なくとも頭の中の空間の広さ=8畳分くらいの、物は置いておけるだろう・・・。サラが収納できるなら、無限収納ストレージに近い形になるかもしれない・・・。



 ポイントが減っちゃう問題はあるけど、便利さは格段に上がる。ちゃんとポイントを増やすことができれば、それも解消される・・・。



 サラの為にもなるべくエッチな方向で精霊ポイントを貯めたい・・・とは思うけど、こっちはまだ、あまり期待できない。何せ僕だもの><。別の方法で増やすことも真剣に考えてみる方がいいだろう・・・。



 魔王を倒した後になって、僕は(サラに協力してもらう必要があるけど)収納と、買い物機能を使えるようになったようだ・・・。



 「空を飛べるようになった」のも「魔王を倒した後」だったし、なんだか、ちょっと滑稽な感じがした・・・。タイミングが全部、遅すぎるって><。



 中継地点の度に、備品や食料を補充できたとはいえ、僕らは「歩き」で「荷物を背負って」もう、魔王、倒してきちゃったよ・・・。



「んぅ・・・」
 スーが、ちょっとだけ、エッチな声を上げた。そこで僕は気づいた。



 そうだ! ・・・ってよりもだ! 今はむしろ、そういうことを考えている場合ではない! 自重してる場合ではない、ポチタロウ! スーと、エッチなことをしよう!



 ものすごい発見をしたように思えたので、そっちに気をとられちゃったけど、あんなに性的なことに疎かったスーが、エッチな気持ちになってるのだ! さっきから、おまたを押しつけてくれているのだ! こっちを優先しよう!



 時が止まっていく現象がひょっとしたら万が一にも、解決している可能性もある。エッチなことをして、確かめる必要がある・・・でも。これもまあ、一旦置いておこう・・・。純粋にスーとエッチなことをしよう!



 僕は自分を奮い立たせるように、そんなことを自分に言い聞かせた。大勃起してしまった僕だったけど、考え込んでいるうちに、ちょっとそれが萎んでしまっていたのだ。おちんちんもまた奮い立たせる必要があった。



 あと「エッチなことをしちゃっていい、むしろしていくべきだ!」っていう事実にちょっと僕は、面食らっていた。「え? いいの!?」なんて。自分自身に「自重するように」言い聞かせすぎたのかもしれない・・・。



ーーーーーー



「んっ・・・」
 スーがまた気持ちよさそうな声をあげた。



 僕はスーの頭を撫でた。少し撫でていると、スーがおまたを押しつけるのをやめて、顔をあげた。



「続き・・・。ボクから、動くの・・・していい? ポチにぃ?」
 スーは恥ずかしそうに、赤い顔をしながらも、コテンと首をかしげて、そう聞いてきた。



「いいよ」



 頭の中の空間に入る前に、スーが「それがしたい」と言っていたのを僕は思い出していた。もちろん肯定の返事を返した。



 ・・・ってより、今のスーの園児服姿アルティメットフォームからのお願いを僕が断れるわけがなかった。断る理由もなかった。



・・・
・・・
・・・。



・・・
・・・
・・・。



 ・・・また情け無いことになっちゃったので、結論からお伝えしたいと思う・・・><。



 結局のところ「時が止まっていく現象」は、やっぱり解消されていなかった。「スーから動くエッチ」は「1回目にスーが動いた時点」で、やっぱり僕が我慢できなくなって、ピュルっと(実際にはものすごーーーーく長い時間に感じたけど)出しちゃって、終わってしまった><。



 結果は、こんなだった・・・。



ーーーーーー



ー ボクから、動くの・・・していい? ポチにぃ? ー



 そう言ったスーに僕は肯定の返事をすると、キスをしながら、覆い被さった。園児服の上から少しずつスーの体をまさぐっていった。スーのおまたは、愛撫する前から濡れていたし(スーはノーパンのままだった)クリトリスを少しなめただけで、さらにジュクジュクになった。それを見た僕は、また我慢ができなくなってしまった。



 スーの園児スカートをまくり上げると、足をM字に開いて、正常位の体勢で、スーの割れ目におちんちんをあてがった。差し入れていく前に、僕はスーにこう言った。



「時が止まってく状態になるまで、僕がえっと・・・スーの中に入ってみるから・・・そこで、一旦止まるから。・・・あとは、スーが好きに動いていいよ。交代する時は、スー
が止まってね」
「わかった」



 スーはコクンとうなずいた。今になって思いついたんだけど、こうしておけば、とりあえず「交代の合図」にはなるだろう。「止まったこと」が合図だ。これ以上危ないって思った時は(100ポイント消費するにしても)サラからシルごしに、スーに伝えてもらえばいい。


ー ズモモモモ・・・ ー

 

・・・
・・・
・・・。



・・・
・・・
・・・。



 そうして僕は、どんどん時が止まっていく中で、スーの膣口へおちんちんを差し入れていった。(やっぱり同じ現象が起こったか・・・)なんて思いながら・・・。



 「差し入れていった」とはいったけど、見る限りそれは、やっぱりスーの割れ目に「あてがった状態」にしか見えなかった。



 前と同じ状況が起こっている今「挿れる」という行為に関しては、やっぱり絶望的な感じだった。



 それでも、この「止まっていく状況」は無茶苦茶気持ちいいし、スーがエッチな気持ちになっているのだ。それを一緒に共有するのもいいかもしれない、と思えた。



 僕は(自称だけど)半分は、童貞を卒業したのだ。「挿れること」にあまりこだわりすぎないようにしよう。「真逆」のこととか「今までしなかったこと」をやっていこう・・・そんなことを思っていた。



・・・
・・・
・・・。



ー ズズズ・・・ズズッ・・・・・・ズッ・・・・・・・・・・・・ ー



 周囲の音が、どんどん低く小さくなり、僕の可聴範囲を超えたところで、僕は動きを止めた。進めたのは全部で1ミリくらいだろうか? そこでスーが自分で動きだすのを待った。



 すぐにスーが腰をほんの少しずつ落としてきた。数ナノ程度のそれは、やっぱりどんどんどんどん、遅くなっていき、快感だけが蓄積されていった。どんどん気持ちよくなっていくのに、スーは「割れ目を僕に押し当ててくる」のをやめなかった。



 「エッチな気持ち」になっちゃったスーは、グイグイきた。



 スーの上気した顔、性的に未熟な感じだったこの子が、快楽のままに割れ目を押し当ててきてくれてること、そして何より園児服姿アルティメットフォームの前に、僕の興奮は治まらなかった。



(ダメかもしれない・・・サラに、伝えてもらって、もう止まってもらうべきかも・・・)



 早くも、精子がすぐに出てしまいそうな感じになっていた。そんなことを考えながらも、伝達しあうと「サラのポイントがまた減っちゃうこと」も、やっぱり頭の中にあって、僕はサラに何も言えずにいた。



 どんどん・・・・どんどん、どんどん・・・・・・。僕の気持ちよさは高まっていった。すぐに、限界が近くなった。



 ・・・それでも。



 スーがまだ割れ目を押し当ててきていた。スーがエッチな気持ちになってる! 押し当ててきてくれている! たぶん、スーは今、気持ちよくなっちゃってる! そこまで思った瞬間、僕は腰を前に突き出してしまった。



 お互いの性器を押しつけ合う状態になって、さらに快感は増した。増して増して、増しまくってしまった。



(ああああああっ! 気持ちいいっ!!! ダメだ・・・もう我慢が!)



 我慢のできなくなった僕は、腰を前に突き出しながら、そのまま果ててしまった・・・。



(出る! 出ちゃう!!! ・・・うっ!)



 ドッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・、



(ううううううっ!!!!)



 ピューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ・・・!!!



 ピューーーーーーーーーーーー!ピューーーーーーピューーーピュっ・・・ビュリュッ・・・ピュルっ・・・・・・・・・。



・・・
・・・
・・・。



 「時が止まっていく現象」が解消されていなかったどころか「僕の早漏」も何も改善されていなかった><。



(・・・・・・・・・)



 頭の中で、サラが呆れているのが、目に浮かぶようだった。



ーーーーーー



 長い長い射精の快楽が終わって、射精後の多幸感を、また、なっが~い時間をかけて味わっていた僕は(一旦ポイントが減ることは置いておいて)サラに話しかけた。



(これって、やっぱり、サラは何も感じてないの・・・?)
(いつもの、お前の・・・ピュルッ・・・だけだったな・・・100分の1になってるから、ほとんどなんにも感じねぇのと、おんなじだ・・・)
(そ、そっか・・・)
(あぁ・・・)



 ちょっとだけサラは不機嫌そうな声を出した。まあ当然だと思う。また僕は同じ失敗をしたのだ・・・。あと、やっぱりこの「時間が止まっていく現象」の間、サラの感覚は、僕の感覚と違っているらしい・・・。



(あのね、サラ・・・)
(んー?)



(たぶん、ポイントが減るのを気にしすぎるのも良くないと思う・・・。今のは、サラの助けを借りれば、ちょっとは、回避できたハズなんだ・・・)
(エロに関してのおめぇは、怪しいもんだけど・・・まあ「助けが必要だった」って言えたのは、ポチ公にしては上出来だ!)



 愚痴りながらも、サラはやっぱりフォローを入れてくれた。僕が「人に頼るのが苦手」なこともサラは知ってくれていた。



(ありがとね、サラ・・・)
(おぅ・・・)



(・・・でさ。ちゃんとポイントを貯められることを考えるから・・・100万ポイント以上貯めるから・・・。とりあえず「必要だ」って感じた時には、サラに連絡をバンバンとっていこうと思うんだけど、それでいい?)



(元々、お前のおかげで得られたポイントだ! そうしたいなら、そうしろ! あんまり遠慮はしすぎんな!)
(ありがと)
(いいって!)



 サラはやっぱり優しかった。今度は「ののしり」ではなくて「励まし」の3コンボを僕にくれた。



 思わず「大好きだよ」って言いそうになって、今の状況を思い出してやめておいた。別の子と性器を触れあわせた状態で、それを言うのは、あまりにも節操がないように思えた。



(・・・この際しょうがねぇ! エロ方面での「経験」は後回しでもいい! 俺様の助けが必要な時の為に、とにかくポイントをガンガン稼いじまえ、ポチ公!)



 サラは思い直したように、思い切ったように、そう付け足してくれた。



(・・・! わかった! たぶん、僕はそっちのができると思う。ありがとね、サラ!)
(おぅ!)



 サラのこの提案は、とてもありがたかった。「エロ方面でポイントを稼ぐ」よりは「アイデアを出して『経験』してポイントを稼ぐ」・・・こっちの方が、まだ、なんとかなりそうな気がした。



(そうだな! お前の場合、そっちの方が期待できそうだ! ・・・また俺様に、お前のすごいとこを見せてくれよな? ポチ公!)
(うん!)



 こうして僕とサラは、方針転換することにした。エッチなことで「経験」を積み上げる前に、別の「経験」でポイントを貯めてしまうことにした。会話で減るポイントなんて、気にしないでいいくらいに・・・。



ー サラが買えるものの中に、この状況をぶち破るようなアイテムがあるかもしれない。 ー



 そんな新しいアイデアも思い浮かんだ。



 ・・・なんとかなるかもしれない。



ーーーーーー



 とりあえずは、また、時が止まっていったこの状態から、おちんちんを引き戻していく作業の始まりだ・・・。



 僕はまだ、スーと性器を押しつけ合った状態のままだった。時が「ほとんど」止まってしまっているので、「射精した」と感じた後でも、おちんちんはそのままのサイズで、ずっとそこにある・・・。僕が自身でそれを引き戻す必要があった・・・。



 たぶん、長い長い時間待てば、少しずつ萎んでいくんだろうけど「ほとんど止まった状態」でそれを待つより、少しずつでも、引き戻していく方が早い。



 失敗しちゃった後で、長く、長く続く、この「引き戻していく動作」は正直とてもやるせない・・・。しかも同じような失敗が、これで三度目だ><。



 それでも僕は、前みたいに弱音を吐いて落ち込んじゃうようなことは、しないでおこうと思った。



 ー サラを敬うこと ー



 メモ帳にそう書いたように、サラのすごいところを見習って、僕も頭の切り替えを早くしていこうと思った。



 僕はまた、ほんの少し、変わったのだと思う。



 早漏なのは、変わっていなかったけど・・・><。


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