入れたいのに入れたいのに入れたいのに「ピュルッ」と出てしまう「元ショタ勇者」の物語

人外倫理

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第一部

ポチタロウと、サラの夢:6

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 僕の体はまた、大きくなっていた・・・。

 

 鏡に映ったその姿は、死んだ時の背格好に、より近くなっていた。成人した頃よりは、顔が若干、幼く見えたので、おそらく17~18歳頃の僕だろう・・・。そこに、あいもかわらず、ケモ耳と尻尾が付いていた。



 言ってなかったけど、僕には、耳が4つある。前世の耳がそのまま残ってて、そこに頭の左右から、ケモ耳まで付属している状態だ。



 ケモ耳界隈ではこの状態を「邪道」だと言う人もいるという。「ケモ耳があるのに、人間耳まであるなんて、けしからん」なんて。まあ、言ってることは、わからないでもない。



 でも邪道であろうとなかろうと、僕の体は今、そうなっているのだから、仕方がない。少なくとも、僕が望んだわけではない><。



 周囲の音は、最初、前世の耳でしか聞こえなかった。最初期の頃、ケモ耳2つは「動く」以外には全く機能していなかった。嗅覚もそんなに変わってはいなかった。犬系獣人にも関わらず、鼻の良さが、人間の1万倍・・・なんてことはなかった。



「獣人である意味は!?」
 ポチタロウという名前と、獣人であるという事実の次に、僕がツッコんだのがコレだった・・・。



 幸い、気配を察知する訓練を受けて、ケモ耳2つの方は役に立つようになった。特訓をしているうちに、なんとなく4つの耳で、音をとらえられるようになった。たぶん今の僕の聴力は少なくとも、前世の3倍くらいはあるだろう。確か犬って、人間より2倍以上は耳が良かったような・・・?



 耳と違って、嗅覚は以前とほとんど変わらないままだった。これも訓練したら、なんとかなるのかもしれないけど、こっちを鍛錬することは、しなかった。犬みたいに、鼻が効き過ぎても、それはそれで不便な気がしたのだ。



 それに僕の鼻の穴は(当たり前だけど)2つしかない。耳と違って(幸いなことに)4つにはならなかった。鍛えまくっても、そこまでは、効果がなかったかもしれない。



 いずれにせよ、結果的にはそれでよかったのだと思う・・・。みんなの甘いニオイとかを、遠くから、認識できてしまっていたら、僕は本当に、獣みたいになってたような気がする><。



 幼女は、いいニオイが過ぎるのだ!><。なんなの、あの、甘いニオイ><。



 サラのことを「アンバランス」なんて言っちゃうけど、よく考えれば、僕も大概いろいろとアンバランスだ。遅ればせながらに、それも気づいた。獣人なのに、鼻より耳がよかったり・・・。どうやら自分の言ったことは、だいたいなんでも「ブーメラン」になって返ってくるようだ><。



・・・
・・・
・・・。



 さっき、サラは開口一番、こう言った。



ー あちゃーーーーっ・・・やっぱりか><。 わりぃな、ポチ公・・・><。 ー



 僕は大きくなっていて、サラは僕に謝ってきた。



 大精霊の特質と合わせて鑑みると、僕が「大きくなった」のはやっぱりサラが原因だったのだろう。おそらくおじいちゃんがメールで書いていたとおりなのだろう。



 イっちゃいそうになって、サラが「元に戻ろうとした」時に、僕の体も、つられて戻ろうとして「前世の元の姿→死ぬ前の状態」に近づいてしまった。それが2度起きた・・・と考えてるのが妥当だろう・・・。



 1度目は僕が、サファとリリと、エッチなことを連続でした次の日の朝。2度目が今回。きっとサラは、どっちもで、イキかけたのだ・・・。



 ・・・って、でもあれ、待てよ? サラは今回、思い切り「イク!」って言って、体をビクビクッっと痙攣させていたような・・・。あれって、もうイっちゃってたよね? ここらへんどうなってんだろ? 詳しいことをサラに、聞いてみなきゃだ・・・。



 でもまあ。そういうのは、後でいい、後だ。今は何より、サラが戻ってきてくれたことを、心から喜ぼう。



「サラ!」
「明日太・・・」



 僕はサラに近づいていき、抱きしめそうになって、慌ててまた停止した。今、サラに触れてしまって大丈夫なものだろうか? またサラが感じちゃったりしないだろうか? そんな心配をした。



 サラは、そんな僕のことも「お見通し」って感じで。そのままこっちへ、ゆっくり歩いて、やってきた。僕の胴に「ポフッ」って感じで、全裸のままで抱きついてきた。



 サラは僕のぬくもりを確かめるかのように、顔を押しつけて、僕の体に腕を回し、しばらくそのまま、そこに留まり続けた。



 姿見鏡が、全裸の僕ら二人を映し出した。僕はまた、二人の体格差を思い知った。



 また少し広がってしまった、二人の体のサイズを見比べていた。性懲りも無く、おなかのあたりに当たる、サラのちっぱいも少し気になってしまった。



■■■■■■
□□□□□□


ポチタロウと、サラの夢:6


■■■■■■
□□□□□□



「よかった・・・戻れた・・・」
 しばらくすると、サラはそう言って、腰が抜けたみたいに、僕のすぐ目の前でヘナヘナと、へたりこんだ。サラの体には、優しく手を添えていただけなので、それを止めてあげることはできなかった。



 しゃがみこんだサラの頭が、僕のおちんちんのすぐ近くまで来ていた。「フェラをする時の姿勢だ」なんて、またエッチなことを連想してしまった><。



(やめろ、ポチタロウ! 今はそんなことを考えている場合ではない!)


 
 自分を戒めた。とりあえずサラには早い内に、服を着てもらう方がいいだろう・・・。サラが裸のままだと僕はまた、エッチなことを考えてしまいそうだ><。・・・今は、サラが無事なことをちゃんと確かめて、ちゃんと話を聞きたい。



 もうすでに、サラに聞きたいことは、いっぱいある。一瞬(本当にほんの一瞬だったけど)性欲よりも知識欲が、まさったくらいだ。(そんでもって、すぐにまたサラの声を聞いて、興奮してしまったのだけど><。)



 とにかく、今はいろいろと聞いてみよう・・・。そう思った。



 ・・・となると、メモ帳がないのが悔やまれた。何かしら聞くのを忘れてしまいそうだ><。



 あと・・・。まずは、これを忘れてはいけない。ちゃんと、サラが無事なのを、確認しておこう。



「・・・大丈夫、サラ?」
「まあ、なんとか、な・・・・・・・とにかく、だ・・・」



「うん?」
「ただいま・・・ポチ公」



 サラはへたりこんだままで、僕を見上げながら「にししっ」って感じで、笑ってそう言った。サラは、なんかやっぱり物語の主人公のように見えた。さっきまで僕の腕の中で震えていたのに、もう気持ちを切り替えて、笑顔を見せてくれた。



 サラはやっぱり強い・・・。そんな風に思った。



 サラの弱さを少しは知った後で、「強いなんて決めつけるな」って思った後で・・・。それでも僕はそう思った。弱点はいくつかわかったし、他にもサラにもいろいろと、いっぱい弱いところはあるのだと思う。



 ・・・でも、立ち直りの早さは、サラの明確な「強み」だと思う。僕も見習いたい。



 僕とサラでは「生まれ持った性質」が違ってて、僕ではサラみたいにはできないかもしれない。人間誰しも、得意、不得意がある。みんなそれぞれ違ってる。



 それでも僕はサラに会うことができた。こうしてサラは、戻ってきてくれた。これから、サラのいいところを一杯見て、僕にできるやり方で、それらを吸収していこう・・・。



 僕らはこうしてまた、一緒にいることができているのだから・・・。



「おかえり・・・サラ」
 そんなことを思いながら、僕も努めて笑顔で返した。



ーーーーーー



 その後、サラに服を着てもらい、僕はサラの話を聞いてみることにした。



 話を聞く前に、サラに服を着るようにお願いしたところ、僕も裸だとまずかろうと、サラが大きめの半ズボンを出してくれた。



 サラがタブレットを再び、ススイと操作してそれを出してくれた。サラが戻ってきた時に出現したような「渦」からズボンが現れて、ポトンと部屋に落ちた。そのまま渦は消えていった。



 「こんなサイズの服、持ってたの?」と聞いてみると、サラは「今、買った」という。「お前の世界で言うところのAMAZ○Nみたいなものだな」とサラは付け足した。今回の例えはすごくわかりやすかった。それにしても、サラの世界だと、こんなに早く届くんだ・・・。



 サラに半ズボンを渡されながら、僕はちょっと、ヒモにでもなった気分になってしまった><。なんか、気づけば、幼女に服を買い与えられてるよ・・・><。



 少し複雑な気持ちになりつつも、僕はぎこちなく、半ズボンを履いていった。若干まだ、体が痛かった。



 サラはベッドに腰掛け、僕は8畳程の白い床の上に、ゆっくりとあぐらをかいた。床は、なんだかゴムをもう少しだけ、モフっとしたような、僕の知らない質感だった。サラの隣に腰掛けなかったのは、エッチなことを考えない為だ。



 それにしても・・・。ズボンがすごいスピードで届いたこといい、床の質感といい、本当にサラは別次元の存在なんだなぁ・・・。改めて、そう感じた。



 ちなみに、そのサラ自身には、一番シンプルそうな袖のあるワンピースを着てもらった。白くて清楚な感じのやつだ。「フリルがついている」のは、あいかわらずだったけど。



 あと、腋が見えない「袖のある」服を着てもらったのは、やっぱり「ちょっとでもエッチな気持ちにならないように」との、予防策だった。



 僕は節操なしだ><。今回のことで本当に身に沁みた。幼女の腋を見ただけで、興奮してしまう><。チラリと見えるものに、とんでもなくヨワヨワだ><。また失敗しちゃうかもしれない。けど、せめて今だけは、冷静であろう・・・。



 例の「火の精霊のコスプレっぽい衣装」がきっかけで僕はそう強く思ったのだった。



ーーーーーー



ー なんか、その・・・着てほしい服とか、その・・・あるか? ー



 さっきサラは、服を着る前に、僕にそう聞いてくれた。好みの服を着てくれる、というその提案は、純粋に嬉しかった。でも、それを言われた時に、一瞬、頭によぎってしまったのだ><。大精霊っぽい「ビキニアーマー」を着てほしいと・・・。



 何度も失礼ながらも、大精霊であるように見えないサラが、あれを着たら、きっと大精霊様に見えるだろう。もう少しこの小さなヒーローを、僕は敬えるかもしれない。・・・と、まあ、そこまでは、まだましな理由だった。でも、その次がいけなかった><。



ー あの衣装をサラが着たら、ちょっとエッチな感じで、可愛いだろうし・・・。 ー



 こんな感じで、結局、僕は最終的には、エッチなことを考えてしまったのだ><。やっぱりそんな自分がいてしまったのだ><。「エッチなことを考えない」・・・って思ったそばから、それを繰り返してしまう僕が確実にここにいた><。なんとも情けなかった><。



 なので、僕は「あえて」その服ビキニアーマーを着てもらうことを自重した。



(・・・あれを着てもらうのは、他のみんなともちゃんとエッチをして、サラが、みやげ話をいっぱい、持って帰れる状態になってからにしよう・・・)



 僕はこれを、自分の新たな「大きな夢」として設定することにした。



ー 1万年かかってでも、サラにまた、会ってやる! ー



 さっき設定した、僕の「大きな夢」は、叶ってしまった。もちろん、それはそれで、とても良いことだ。すぐにまた、サラに会えたのだから。



 でも「大きな夢」があっという間に、なくなってしまった。



 サラに言われたとおり、僕はどうやら「目標」とかがないと、うまく動けないタイプのようだ><。だから早めに、新たな「大きな夢」を設定しておくべきだと思った。



ー みんなとちゃんと、エッチなことをしてから、サラに「ビキニアーマー」着てもらって、そんでもってエッチする ー



 結局また、エッチな内容にはなってしまったけれども、そんな風に「大きな夢」を再設定した。そんで、それを叶える為にも、今はとりあえず我慢だ。



 ・・・そんな訳で、僕はサラに「袖のあるワンピース」を着てもらったのだった。



ーーーーーー



さて。



ー エッチなことは考えないで、サラの話を聞いていこう ー



 そんな方向へ進もうとした、僕の思考は、すぐにまた、別路線へと脱線してしまった・・・><。



 サラの服を選んだことで、ふと僕は、スーのことを思い出してしまった。ここに来る前、僕はスーにも服を選んだのだ(しかも園児服を)。・・・スーのことも気になりだした。



 ここに来て随分、時間が経っている・・・。せめてスーに断りをいれておくべきじゃないだろうか? そんな風に思った。



 サラの話をじっくり聞く気になっていた僕は、尚更にそうすべきだと判断した。スーを待たせすぎている。・・・一旦、スーの様子を見てこよう。それからちゃんとサラの話を聞いてみよう・・・。



 サラにそう告げると、サラは言った。



「たぶん、大丈夫だ。ここは今、10分の1と、10倍の『ゆらぎの世界』になってるハズだ」
「???」



 またよくわからない説明が来た・・・><。漫画なら僕の頭の上にハテナマークが3つくらい並んだだろう・・・。てか、サラの、例えぇ><。



 そんな僕を見て、サラが言葉を付け足した。



「よくわかんねぇけど、ここは『りょうしもつれ?』みたいなことになってて、お前が入ってきて『かんそく』・・・したら、二人の時間の流れが、それぞれ変わるんだってさ」
「そうなんだ・・・」



「ああ、そうらしい。・・・えーっと、ポチ公の時間の流れが10分の1になって、俺様の時間の流れが10倍になる・・・らしい。よくわかんねぇけど・・・」



 サラは「よくわかんねぇ」と2回言った。本当によくわからないんだろう・・・。僕にも、もちろん、よくわからない><。



 ただ、なんとなく「遅すぎるサラの時間の流れ」は早くして、「早すぎる僕の時間の流れ」は遅くして、それでなんか、帳尻を合わせてるんだろう・・・くらいの理解はした。


 
 なんかややこしそうな空間だ><。そもそも僕の頭の中に空間がある時点でややこしかった。僕が瞬時に「これは僕の頭の中だ」と理解できてしまったのも、謎だった。



 サラがたどたどしく言った言葉は「量子もつれ」と「観測」だろう・・・。僕自身も量子力学はわけがわかんない。「観測したら、物質の状態が変わる」とか言われても、本当に意味がわかんない><。



 そういうことを考えようとすると、量子以上に、僕の脳みそがもつれそうになってしまう><。



 サラが要領を得ないままに、さらに、いくつか言葉を付け足した。それをまとめてみると、こんな感じだった。



・サラの世界と、この世界では、次元が離れすぎている。
・離れすぎた次元の者が、実際に会うには、こういう「もつれた」場所が必要になる。
・サラが一人だけの時は10分の1とか、10倍は適用されずに、それぞれの時間の流れに戻る。



 うん。やっぱりなんか、ややこしい><。もはや量子力学ですらないのかもしれない。



 とりあえず「ここでは『今は』僕の時間の流れは10分の1」これだけを覚えておくことにした。



 そう決めると、僕は計算してみた。ここで1時間過ごせば、60分。それを10で割ったら6分、か・・・。なんか大丈夫な気がしてきた。たぶんここへ来て、まだ2時間と経過していない。スーのいる場所の方で、まだ12分も経っていないとしたら、きっと大丈夫だろう・・・。



 挿れては出して、挿れては出してと、僕は3回繰り返した。サラのインターバルを待つ時間もあった。それでも、体感では、今回のここでの滞在時間は1時間半といったところだった・・・。何しろ、基本的に「挿れてから出すまで」が、とんでもなく早かったのだ><。(おちんちんの復帰もとても早かったし)そんなに時間は経過していない・・・ハズだ。



「一応、シルを通して、スーに聞いてみてやる」



 サラはそう言うと、念話で、風の大精霊な、シルに連絡をとってくれた。シルを介して、スーが「大丈夫」と言ってるのをサラが教えてくれた。スーのその短い返答を、僕はなんだか懐かしく思った。とりあえず「もうちょっとだけ、待っててね」とだけ、サラからスーに伝えてもらった。



「伝えといた」
「うん、ありがとね、サラ」
「おぅ」



 念話で「すいっ」と、問題を解決してしまったサラを見て、また少しだけ情け無い気持ちが沸き起こった><。異世界転生をしておきながら、僕にはそういうチートとかないのだ><。



・・・
・・・
・・・。



 いやいや。悲観している場合ではない。今はできることをやっていこう。せめてサラを見習って、頭の切り替えを早くしよう・・・。



 質問を続けることにした。



ーーーーーーーーーーーーー



「ねぇ、サラ? そのさ。さっきサラって、えっと・・・イ・・・」



 おろかな僕は、さっそく、する質問を間違えたようだ><。そこから先は言葉が続かなかった。



 「イッてなかった?」と聞きたかったんだけど、それを言ってしまったら、また、その言葉でサラが感じてしまうかもしれない・・・と言葉に出してから気づいてしまった><。「やんわりした表現」で「イってなかった?」と聞く方法もすぐには思いつかなかった。



「・・・」
「・・・」
 お互いしばらく無言になった。



「・・・そこで止まるなよぉ! ・・・そうだよ! ・・・イ、イっちゃったんだよ!」
 サラは顔と耳を真っ赤にしながら、結局自分でそう、言葉をつなげてくれた。



 本当にサラはなんか、自ら、墓穴を掘っていくスタイルな幼女だ・・・。



 でもいろいろと暴露してくれるので、僕としてはとてもありがたいし、とても可愛く思う。


ーーーーーー



「実はさ・・・俺様達4人は、正確には『大精霊』じゃなくて『大精霊見習い』なんだよ・・・」
「そうなんだ・・・」
「ああ・・・」



 少し落ち着いたサラは、そんなカミングアウトを始めた。少しだけ不機嫌な感じがしたので、あまり言いたくは、なかったのかもしれない。



「・・・でよ。・・・見習いはその・・・『セーフティ』ってのが、かけられてるから、その・・・軽イキなら、なんとかそのまま耐えれば・・・ここに戻ってこれるんだ・・・」
「そ、そっか・・・」
「あぁ・・・」



 まだ不機嫌が続いているのか、サラの返事はそっけなかった。



「でも逆にサラが見習いでよかった・・・」
「ん?」
「サラにまた、こうして会えたから・・・」
「!」



 僕はまた、そんなことを言ってしまった。サラがまた、少しだけ硬直した。・・・でも、これは(エッチじゃない)素直な気持ちだったのだ。何にしろ、僕の言葉と精子は、なんか、自然にすぐに出がちなのだ><。



「はぅう! もう!」
「ご、ごめん」



 サラはまた、赤面したけど、今度はヤンキー口調に戻ることもなく、可愛い女の子のままで、そう言った。もちろんまた、とても可愛かった。僕の語彙力が消失するくらいには><。


・・・
・・・
・・・。



 結局、サラに(情けないながらも)メモ帳とペンを買ってもらい、僕はメモを取りながらサラの話を聞いていくことにした。まだ問題は山積みなのだ。なりふりなんて、かまってる場合ではない。「メモを持たずに、のんびり過ごす」そんな時間は一旦、おあずけだ。



 サラの膜を破ったからといって、時間の止まりゆく現象が解消されるとは限らない。またなんかの拍子に、サラが消えてしまいそうになる恐れだってある。他のみんなにおちんちんを挿れようとした際に、また別のトラブルが起こるかも知れない。



 準備はするにこしたことはないのだ。いろいろ書いて、考えをまとめよう・・・。



 久々にメモとペンを手にして、ちょっと安心している僕がいた。


 
 僕はさっそくペンとメモを構えた。



 でも、なんだかそうすると、今度は「AVに出演する子に、インタビューをする」みたいなシチュエーションになっているのに、気づいてしまった><。ベッドに腰掛けた幼女なサラの前で、座り込んでメモを構えている今の状況が、それを僕に思い浮かべさせてしまった。


 普通、そういうエッチビデオのインタビューとかって「エッチなことをする前」に終わらせておくもんだよね? なのに僕らはもうエッチなことをしてしまった後だよ。



(順番、逆じゃない?)



 そんなツッコミをしたところで、そのツッコミに、またツッコむはめになった。



(そもそも今からするのって、エッチなインタビューじゃないから!)



 段取りとか滅茶苦茶だ><。随分前から無茶苦茶だ><。・・・もう段取りが崩壊してしまってから、どれほどの時が流れたのだろう・・・。ちょっと遠い目になって、無表情で考えてしまった。



ー 一旦、立て直そう・・・ ー



ーーーーーー



 僕はまず、質問を箇条書きにして、サラにそれぞれについて、一つずつ教えてもらうことにした。サラにはメモ帳を一枚切り取って「NG」と書いて渡しておいた。



 サラが(また感じてしまったりして)答えられそうにない質問や「高次の知識なので答えてはいけない」と感じた際には、そのNGと書いた紙を、無言で掲げてもらうことにした。



 もちろん僕自身も、気をつけて質問するつもりではいたけど、本当にサラに万が一のことがあってからじゃ、遅いのだ。



 さっき感じたような絶望感を・・・サラが消えてしまった時に感じた焦燥感を・・・僕はもう味わいたくない。誰かがいなくなるなんて、もうゴメンだ><。もっとサラと一緒にいたい。みんなと一緒にいたい。だからこそ、いろいろと情報を集めておくべきだ。



ー なるべく抜けがないように・・・ ー



 そう思いながら、僕は「サラへの質問一覧表」を書き上げた。そうしてなんとか、やっとこさ・・・。サラに質問を開始する準備を整えた。



 僕はサラへの(エッチじゃない)インタビューを始めることにした。


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