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第一部
ポチタロウ、迷走する(前)
しおりを挟む(見せつけてんじゃ、ねぇよぉ!)
頭の中で、サラの声が響いた。その幼い声だけが、僕らの命綱で、僕の不安要素だった・・・。
・・・大丈夫かな?・・・
そんなことを思いつつも、僕は再び、スーに覆い被さっていった。
「いっぱい、一緒に。・・・・気持ちよくなろうね? スー」
「うん、ポチにぃ。・・・二人の共同作業、だね?」
お互いに笑って目を合わせ、またキスをした。
頭の中でまた、サラが何か言ってきたけど、とりあえず一旦、スルーすることにした。
(ポチ公の分際で、無視すんじゃねぇ!)
・・・今度はそんな声と共に、なんか、じだんだ踏む音まで聞こえた気がした。
・・・それでもスルーした。・・・僕は、まじめな話、ほんとにそろそろ挿れたいのだ。
・・・
・・・
・・・。
ほんの少しのキスと愛撫で、スーの準備は整った。割れ目に光る愛液が見えた。ちゃんとスーは少しずつ開発されつつある。僕はこれ以上、待ちきれなかった。
「・・・挿れるよ? スー?」
「・・・・・・うん。・・・いいよ。ポチにぃ」
何度目かのその台詞を言うと、スーは、少しだけ言葉を溜めた後、嬉しそうに、承諾してくれた。
ーーーーーー
ー ヌ・・・チ・・・・・・ッ ー
ー チュ・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・ッ ー
ー・・・ズモオォォォ・・・・・・ォォォォーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・ ー
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・。
・・・僕はまた「時が止まりゆく世界」の中にいた。
さっきのは、夢でも幻でもなかった・・・。スーの割れ目におちんちんをあてがって、中に押し入ろうとすると、やっぱり、前回と同じ現象が起こった。僕が進む度に、時間の流れが遅くなっていった。
(うぅっ・・・くそっ!・・・やっぱりか。・・・でも。・・・やっぱり、気持ちいいぃ・・・くそっ!! あっ、ああっ!! ぃぃっ!!)
前と同じように、僕のペニスには、また、どんどんと快楽が蓄積されていった。睾丸な工場が、精子を製造していくのを感じた。細やかなことをいろいろと、また「認識」できてしまった・・・。
スーが割れ目を、ほんのわずかにこちらへ押しつけて、僕を受け入れようと頑張ってくれているのもわかった。スーのけなげさに「二人の共同作業」に、喜びと興奮と快感が高まっていった。
・・・てか。高まりすぎてしまった><。
自分で差し込んでいく快感と、それに合わせて、スーが動いてくれる感触で、さっきの倍以上に、気持ちがよかった。僕はさっそく、イってしまいそうになった。
二人で合わせると、こんなにも違うんだ!? 想像以上だった。それに「スーが僕を受け入れようとしてくれている」という事実を「体で感じる」ことができて、感動と嬉しさでいっぱいになってしまった。興奮も抑えられなかった。
挿入できたことはないけど、挿入できたら、きっとこんな感じで、もっと気持ちいいハズなんだ・・・。ああ、挿れてみたい・・・><。
あいかわらず、僕のおちんちんは、スーの入り口に、ぬちっと押し当たった状態にしか見えなかった。「押し寄せてくる気持ちよさ」と、「進めてなさのギャップ」に、やっぱりまだ、戸惑ってしまう。それでも放出しちゃいそうなくらいに、快感は押し寄せてくる。
(サ、サラ!!! スーに止まってもらって! も、もうやばい!!!)
(わ、わかった! てか、はぇぇな、ポチ公)
「早い」とか今、サラの甘い可愛い幼女声で言わないで欲しい>< ただでさえ、もうヤバイんだって><!
(い、いいから、早く!!)
(お、おぅ!)
(ううっ!!!)
僕は頭の中のサラに、そう告げると、歯を食いしばって、動きを止め続けた。滝に打たれる修行僧のように耐えた。・・・なんとかサラの伝達のおかげで、スーも動きを止めてくれて、第一波は乗り越えられた。
・・・かに思えたが、ほんの少しだけ、ピュルっと出てしまった。
この「ピュルっ」がいけなかった><。
「ピュルっ」と出ただけだと思ったのに、体感では、「ピュルーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」って、かなり長めの射精をした時みたいな感じになった。
時間の流れが遅くなった世界で、その「ピュルっ」は僕にとんでもない快楽をもたらした。ほんの少しだけのお漏らしのハズだったそれは、普段の射精の何倍もの快感を、僕に運んできた。
(ああぁぁああっ!)
(ダ、ダメだ!!! もう我慢が>< ごめん、ごめんね、スーごめんねごめんね!!)
あやまりながらも、僕はその快楽に、腰を止められなくなってしまった。今の状態で、すばやく往復できる、たぶん1ナノ程度の小刻みなピストン運動を、僕は(犬系獣人なのに)猿のようにヘコヘコと繰り返していた。
(出るっ!!! 出る!!!!!)
ー ドッ・・・・・・・・・ ー
ー ピューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!! ドクッ・・・・・ドクドクッ・・・・・・ピュルッ・・・ ー
「あああっ! あああああっ! ほわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! あっ! あっ! あうっ!! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!」
すぐに射精を迎えてしまい、「出すまでの快感」、「出してる時の快感」、「出し終えた後の快感」が、長い時間をかけて、僕を通り過ぎていった。
・・・
・・・
・・・。
「・・・・・・ふぅ・・・・・・。」
(ふぅ・・・じゃねぇよ・・・)
サラに呆れられながらも、僕はおしっこよりも、さらに長い長い射精を堪能してしまった・・・。さっきより浅いところで、暴発してしまったので、さっきほどの気持ちよさではなかったけど、それでも十分すぎるくらいの気持ちよさがあった。
・・・
・・・
・・・。
ゆっくりゆっくり、ゆっくりと・・・。僕はおちんちんを引き戻していき、時の進み方も元に戻っていった・・・。
完全に時間の流れが戻ったそこには、仰向けに寝転んだまま、ほっぺたを膨らませ、ジト目をこちらへ向けた、スーが待っていた。
次の瞬間。僕はまた、ベッドの下で正座をしていた・・・。
・・・
・・・
・・・。
「気持ち、は、良かった。・・・けど。・・・あんなに早く、動かれ、たら、合わせ・・・られ、ない・・・」
スーのジト目は、涙目に変わっていた。
「ほんと、ごめんっ、スー!!!」
僕は正座のまま、深い土下座をした。二人の共同作業のハズが、気持ちよくなりすぎて、自分本位に腰をふり、スーを泣かせてしまった><。
僕は土下座のまま、他にできることが見つからなくて、ただオロオロしていた。
・・・しばらくすると、スーが口を開いた。
「1回交代・・・」
「・・・え?」
「今度は、1回ずつ、交代で、動く。・・・それが、した、・・・い」
スーの声は、尻切れトンボで、どんどん小さくなった。エッチなことへの興味や快感は、どんどん増してきているようで、でもそれを僕に伝えるのは、まだ恥ずかしいようだ・・・。
恥じらいながらも、泣きながらも、次のエッチなことを提案してくれるスーが、可愛すぎて可愛すぎて、正座した僕の太ももの内側から、おちんちんが(勃起して)顔を出そうとした。
(・・・盛りすぎだろ、ポチ公よぉ)
今にも、またスーに飛びかかりそうになっていた僕は、頭で響いた、あきれた感じのサラの声に、少し冷静になった・・・。果てしなく幼女なその声に、たしなめられている自身を情けなく思った。
「・・・・・」
(・・・うん。サラの言うとおりだ。・・・僕、なんか、今、性欲に流されすぎてる・・・ありがとね、サラ)
(お、おぅ)
僕はサラに、素直にそう伝えた。今は頭の中の空間にいたわけではないので、サラの姿が見えていたわけではない。けど、なんか「サラは照れて赤くなってるんだろうな」とは、わかった。ふと、頭の中に入って、サラの顔を見てみたくなった。
僕は頭をブンブンと左右に振った。
それもなんか、今やることではない・・・。スーを泣かせちゃったんだ><。今はこっちに集中しなきゃ・・・。僕はいろいろと混乱して、気が散りまくっているみたいだ。
「すーーーーーっ・・・。はーーーーーーーっ・・・」
一旦、深呼吸を、大きく3回繰り返した。
・・・うん。もうちょっと・・・。落ち着こう・・・。
僕はスーに告げた。
「一旦、休憩しよっか? スー? お風呂にでも入って、さ? ・・・スーの素敵な提案は、その後で・・・ね?」
「・・・うん。わかった、ポチにぃ」
そう応えながらスーは、ちょっと顔を赤らめ視線を下げた。僕と同じように(でも、少しだけ小さな)深呼吸をした。スー自身も、自分がエッチなことへ、前のめりになりすぎてるのに、気づいたのかもしれない。僕としては、嬉しいことでしか、ないのだけれど・・・。
「・・・ふぅ・・・。いこっか、ポチにぃ」
「うん」
僕らはどちらからともなく、手を出して繋ぎ会い、お風呂までの短いデートを楽しんだ。
ーーーーーー
お風呂には「水」がタプタプと溜まっていた。僕らが寝てる間に、すっかりお湯じゃなくなっていた。・・・まあ、当たり前の話だけど。
一瞬、「もったいないし、自分で火を入れて暖めようか?」と思ったけどやめておくことにした。時間がかかるし、僕がここから動けなくなるし、急ぎすぎて浴槽が焦げてしまうかもしれない・・・。これからまだ、エッチなことに再挑戦しようとしているのに、最悪、そのための大切な聖域、「ラブホテル本体」を燃やしてしまうかもしれない・・・。
こと「挿れる」ということに関しては、なかなか達成できない僕のことだ。十分にその可能性も考えられた・・・。
結局、大人しく水を抜いて、お湯を入れ直すことにした。
蛇口をひねり、お湯の温度を確かめた後、僕らは、一旦、体にタオルを巻きつけた。僕はハンドタオルを、スーにはバスタオルを巻いてもらった。
「一旦落ち着こう」って時に、スーの裸がさらされた状態だと、また僕は催してしまうかもしれない・・・。なのでせめてスーにも、バスタオルを巻いてもらった。バスタオル姿のスーでも十分、危ういけど、まあすっぱだかよりかは、幾分、耐えられるだろう・・・たぶん。
バスタオルを巻いてもらいながら「スーも僕の裸を見て、欲情したりするんだろうか?」なんて、ふと思ってしまった。・・・聞いてみたかったけど、なんかちょっと言えなかった。まだ僕は「心の中のパンツ」は半脱ぎ状態のままのようだ・・・。
・・・
・・・
・・・。
スーとお湯が張れるのを待ちながら、僕らは部屋を物色してみることにした。僕もスーもこういう場所は初めてだ。この際だから、いろいろ見ておこうと思った。これも僕らの小さな冒険だ。初期装備?のタオルだけを巻いたままで、僕らは柔らか絨毯の上を、二人で裸足で歩いていった。
・・・
・・・
・・・。
「ポチにぃ、これは?」
「ああ、それはコンドームだね。・・・てか、この世界にもあったんだ・・・」
「何、する、もの?」
「えっと・・・おちんちんに被せて、精子が、女の子の膣の中に、入らないようにするものだよ」
「何の、ために?」
「赤ちゃんが出来ないように、するためだね」
「変、なの・・・」
「ん?」
「子は宝、じゃ、ないの?」
「うん。それは・・・まあそうだろうけど。・・・けどほら、えーっと。子どもを育てるのって、大変だからさ・・・例えばお金とかが、あんまりない時なんかには、生んで育てる余裕がない・・・でもエッチはしたい・・・って、時に使うもの・・・だと思う」
説明しながら、僕はしどろもどろになっていった。そこまで僕の性知識だって、豊富なわけじゃないし「何故、コンドームが必要か?」なんて真剣に考え出したら、きっと(内容はともかくとして)論文レベルの文章量になってしまう。僕は変にいろいろと、物事を考えすぎてしまうところがある><。
「そっか」
「う、うん・・・。だいたいそんな、感じ、だと思う」
スーはその説明で納得してくれた。・・・というより、見たことのない、いろんなものに、次々と興味を移していってるようだ。スーの知的好奇心、すごい。
僕ら二人による部屋の物色は、さっきの性教育の延長戦上みたいになった。スーが「知識吸収モード」になっていたので、僕もまじめにそれらを説明していくことができた。・・・でも、それも途中までだった。
「これは?」
「そ、それは、オナホール・・・通称、オナホと呼ばれる、もの、だね・・・」
「何、するもの? オロポ、の親戚?」
「いや、血縁関係は全くないと思うよ・・・」
「そっか・・・」
「うん。・・・これは、えっと・・・その。・・・お、おちんちんを突っ込んで、気持ちよくなる、ためのものかな?」
「ポチにぃ、やってみて、くれる?」
こんな感じで、まずは、オナホでつまづいた。好きな子の前で、オナホでシコるなんて、そんなハードルの高いエッチなプレイは、今の僕には、まだ出来る気がしなかった><。そういうのはせめて、挿れるのが終わってからにしてもらいたい><。
それでもスーはしきりと、僕がオナホを使うところを見たがった。なんなら、自分がそれを動かすと言ってきた。とても魅惑的な提案で、僕はすんごくすんごく迷ったけど、丁重にお断りした。
今のところ、(節操のない)不死鳥のように蘇っている、僕の思春期おちんちんだけど、それがいつまで続くかは不明だった。それに興の乗ったスーに、何度もオナホでしぼりとられる未来が少し見えてしまった。スーの手こきの学習能力の早さから、それは容易に想像できた。
ワフルのとんでもない手コキで、ある意味「不能」になってしまった時のことも思い出してしまった。スーもあのレベルへ、あっという間に到達してしまうかもしれない・・・。(まあ、ワフルのアレは「感覚の天才児」な、ワフルのみが、なし得るものなのかもしれないけど・・・)
丁重に断る形ではあったけど、僕はスーに二度目の、ダメだしをしてしまった><。スーは別に気にするでもなく、次のアイテムを探し出していて、僕にその鑑定を求めた。
・・・僕も。とあるラノベみたいに、鑑定スキルで、のし上がれたりしないかな? なんて少し思った。まあでも。今はのし上がるよりも、挿入の方が大事だ。
「・・・こっちの。リリも、持ってた、やつの、名前は?」
「それは、ディルドとか呼ばれてて・・・」
「うん」
・・・
・・・
・・・。
「リリ、どこで、あれ、手に、入れて、きたんだろ?」
「さあ? リリはなんか、やたらと地理には詳しいからさ。まあ、そういう場所も、知ってたんじゃないかな?」
「かも、だね」
オナホの次にディルドが出て来て、また少しつまづいてしまった。ディルドについてスーに説明した後、リリがディルドを持ってたことが話題になり、僕にちょっと、嫌な思い出が蘇ってしまったのだ。
リリがディルドを買ってきて、密かに練習しようとしてたことにも驚いたけど、スーが「自分も練習してみたい」的なことを言った時に、僕は、止めたいけど、僕の為だろうし、止めていいのか? わからなくなって、超混乱したのだ><。そういや「みんな」に拒絶を示したのも、あの時が初めてだったんじゃないだろうか?
「あんときは、ほんとにヒヤッとしたよ><。スーまで、練習したい。とか言い出してさ・・・」
「ご、ごめん、ね・・・ポチにぃ・・・」
「いや、こっちこそごめん><。別にスーを、責めたいわけじゃなくて・・・。でも、えっと・・・。今日もなんだか、挿れるとこまでは、いけないかもしれないけど・・・。僕が挿れるまで、ちゃんと、待っててね? スー? 何も挿れないで、待っててね? 僕が君の中に、一番に入りたい・・・」
僕はそこまで言うと、スーの頭を抱きしめていた。
「・・・ポチにぃ。・・・うん・・・わかった」
「あ、ありがと・・・」
ちょっと感情的にスーに詰め寄り過ぎてしまったかもしれない><。スーびっくりしたかも?
「なんか、必死すぎた、かな? ご、ごめ」
「いい。必死に、なって、くれて、いい。・・・ちゃんと、好き、伝わった」
スーは僕の「ごめん」を遮って、そう言ってくれた。そんで。抱きしめ返してくれた。泣きそうだ><・・・。
「スー・・・」
「見たことない、ポチにぃ、だったけど、それも、いい。・・・新しい、ポチにぃも、見れて、嬉しい・・・」
スーはなんていい子なんだろう・・・。僕はスーのたどたどしい言葉の中に、ギュッと想いが詰まっているのを感じた。僕はこの子に、何をしてあげられるんだろう? ちゃんと何か、してあげられてるんだろうか?
・・・
・・・
・・・。
「ポチにぃ、また、考え、込んでる」
スーは、そう言いながら、僕の鼻の頭を、人差し指で、軽くチョンっと突っついた。今まで見たことないような、柔らかい笑顔で、僕を見つめてくれていた。
「ご・・・教えて、くれて、ありがとね。スー」
ちょっと弱々しくなっちゃったかもしれないけど、僕も笑顔で返した。スーは変わっていっている。成長していっている。僕も変わっていこう。・・・成長していこう。
・・・
・・・
・・・。
「ふふっ・・・ポチにぃ。ちょっと、変わってきたね」
その後、僕は、ある意味、悪い意味にもとれるような感じで、スーにそれを言われてしまったのだった・・・><。
でも、それも少しばかしは、しょうがない!
今までのいろんな積み重ねを、台無しにしてしまうくらいに、ものすごいお宝アイテムを、僕は見つけてしまったのだ!
これは、しょうがない!
■■■■■■
□□□□□□
ポチタロウと、スーとサラ(中)???
■■■■■■
□□□□□□
スーとしばらく部屋の物色を続けていると、僕らはクローゼットの中で大きな箱を見つけた。箱の中には、いろんなコスチュームが入っていた。狩人みたいなコスプレ衣装、踊り子みたいなコスプレ衣装。お姫様みたいなコスプレ衣装、セーラー服にブレザー、ナース服に、婦人警官の衣装・・・。ん!? んんっ!?
そこには、こっちの世界で見たことのない、前世で僕のいた世界の衣装まで混じっていた。
100年毎に召喚されてきたという、今までの勇者が伝え、遺したものだろうか? 街の中で見たことのない衣装だらけだったし、こういう「エッチなプレイの為だけ」に、これを遺してくれたのだろうか? ひょっとして、おじいちゃんも関係してたり!?
衣装は基本、大人用に作られていた為、そのどれも、スーが着たらブカブカになるだろうとは予測がついた。でも・・・。それがいい! それがいいのだ! 今や生粋のロリコンと化している僕には、それがとてもいい! ブカブカの制服や、ナース服を着たスーやみんなと、いろんなことをしてみたい! 萌え袖、最高!
僕は興奮を隠しきれなかった。
次から次へと衣装をあさり「この衣装なら、こんなプレイができる」なんてのを瞬時に考えていった。箱をあさり、あさり、あさりまくった。そして、とうとう、僕は、それを見つけてしまった。
(こ、これは!!! ・・・す、すごい。こんなのまで、あるなんて・・・)
僕は(こんな場面でよくある感じで)ゴクリとツバを飲み込んだ。次の瞬間には叫んでた。
「お宝ぁっ! キターーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
僕は声を上げ、サッカーでゴールを決めた人みたいに、大地(柔らかい絨毯だけど)に両膝をつけ、天に向かって両手を突き上げたのだった。もちろん、その素敵アイテムを持ち上げながら・・・。
「ふふっ・・・ポチにぃ。ちょっと、変わってきたね」
そしてスーにちょっと、笑われたのだった・・・。
ーーーーーー
出てきたアイテムは、何を隠そう「園児服」だった。それも「スカートとセット」の園児服だった。もう一度言おう。「スカートとセット」の園児服だった。
(前世の)昨今の、様々な事情により過去の遺物になりつつある、(今の僕にとっては)伝説の最強アイテムだった。スモックは水色で、スカートはプリーツタイプのチェック柄の赤。ちゃんと黄色い帽子と、黄色いカバンまである。おまけに胸元には、赤いチューリップの名札まであった。完璧だった・・・。これを用意した人は「わかって」いる!
思い切り典型的に、標準的な、園児服セットだったけど、それが、一番素晴らしい!
一番、素晴らしいのだ!!!
これを残した元勇者様? に僕は、感謝の念を禁じ得なかった。おまけにこれまた大人用で、ブカブカときている・・・。こんなん、スーとかワフルに着せたら、絶対似合うに決まってるじゃん! ちょっと「お姉ちゃん」って感じになってきたサファも、着てくれたら、きっとギャップ萌えで萌え死ねる! リリはうん・・・。ちゃんとリリ用の特注品を作ってもらおう・・・。
いつか・・・。これを残してくれた偉大なる先達に、おじいちゃんの時みたいに、実際、会えたりできないだろうか? サインとか、もらわなきゃ・・・。
・・・って、脱線している場合ではない。僕は自然とスーにスッと土下座をしていた。
「スー様! 次の行為の際には、ぜひこちらの服を、お召しいただきたく存じ上げます!」
何故か僕は、江戸時代の武士みたいな口調で、深く頭を下げていた。
「・・・ポ、ポチにぃ?」
スーが困惑した表情になった。当然だろう。
「なにとぞ!」
それでも僕は、頭を絨毯にこすりつけ続けた。恥も外聞も今は関係ない! どうしてもスーに、これを着て欲しい!
「わ、わかった、から。その、しゃべり方は、やめて、欲しい・・・」
スーにドン引きされた・・・。でもオッケーはもらえた。今はそれでいい!
よしっ、よし! よしっ!!!
(ポ、ポチ公・・・)
頭の中でもサラが、ドン引きしているようだった。
それでもいいのだ! 今はスーに、これを着てもらえさえすれば。
■■■■■■
□□□□□□
× ポチタロウと、スーとサラ(中)
↓↓↓
○ ポチタロウ、迷走する(前)
■■■■■■
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