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獅子国編
ナーオ・ロウ国では1
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ナーオ・ロウ国では、女神の庇護があった為なのか、ミーファとバルバドスの間に出来た子供達は8カ月間の妊娠期間で産まれていた。
日本で多胎の妊娠であると診断されたカーナが10カ月の妊娠期間で出産になると予測されているのに比べ、ミーファの早い出産には、女神からの加護があったので早くなったらしいと、隠密部隊隊員の間では噂がされていたのだった。
だが、元王妃であったミュン改めミーファと元総騎士団団長で、今は酒場の店長兼、裏隠密部隊隊長であるバルバドスの間に産まれた子供達は、間違いなく2人の弱点であった。
その為、獅子国皇帝の白炎に未だ狙われているミーファと、裏隠密部隊隊長であるバルバドスの仕事による危険性から、2人の間に子供が生まれた事を内密にすると密かに王命が発令されたのだ。
リンクス王も、ミーファが幸せになる事を願っているからだ。
今は、慣れない育児と夜泣きで寝不足になった新婚夫婦であるミーファとバルバドスが、子供達に振り回されていたのであった。
バルバドスには子が産まれても手伝う親も親戚もなく、天涯孤独であった。ミーファも没落して散財しかしなかった親や親戚であったので、双方に救いの手を差し伸べる者、すなわち、肉親で手伝う者がいなかったのである。
新米の母親と父親は生まれた子供達の為にはと、育児を頑張ってはいたが、顔色も悪く、余裕のなさが周りにも分かる程に疲労の色が濃く出て来ていたのであった。
日に日にやつれていく新米父親と新米母親を見ていたバルバドスの部下達が、非番の日に交代で自分達の妻を連れて、2人の手伝いを買って出てくれたのと、慣れない育児の愚痴を聞きに来てくれたのであった。
「ありがとうございます。」と涙ぐむミーファ。初めての育児で慣れない事や知らない事ばかりで、疲弊していたので、手伝いに来てくれた方々には感謝を感じていた。
「済まない。訓練よりも育児や夜泣きがツラいとは思わなかった。助かる。ありがとう。」とバルバドス。
隊長は子供達の良き父になるだろうと部下達は思った。
裏通りを歩くと辿りつく「酒場 ハイルング3番店」では、赤ん坊の泣き声を肴に近所の店からも女将さんや子守が得意な女性陣も加わって、昼も夜も賑やかになっていった。
皆、4つ子の子供達が可愛いので、それを目当てにした女性客が増加したのだ。そこに、独身の非番である隊員が、子供好きな独身女性目当てに来るものだから、増々、店は繁盛して来ている。
その割に、来店する客達には赤ん坊の親が誰なのかは知られていない。裏隠密部隊という仕事柄、普通の人よりは命を狙われ易い危険性を皆、理解しているのだ。
酒場にいる子供達が誰の赤ん坊か分からなくても、酒場に勤めている誰かしらの赤ん坊だろうと客達には気にも留められていない。
赤ん坊達を目当てに店に来る客達にとっては、誰の子なのかと言う些細な事は関係がなく、子が生まれにくい中で久し振りに見る赤ん坊達は、女性達にとってのアイドルであった。
女性客達も適齢期の男性と知り合えるし、可愛い赤ん坊も見れると、評判が良かったのである。その出会いの中で、交際を始めたり、番が見付かって結婚する隊員達も出て来たのであった。
店の中で子守をしてもらえるようになり、ミーファにもバルバドスにも少しは人らしい余裕が出来て来たこの頃。
ミーファは店には出ないので、店でない住居にあたる3、4階部分で家事をしていた。
「掃除も終わったし、洗濯も済んだし、夕飯の下拵えも終わったわね。届いた手紙でも読みましょうか。」
バルバドスが店長を勤めるハイルング3番店が扱っているのは貴族の情報で、その情報はよく入るが、王族の情報は入ってこない。王妃だった時は王や王太子が気になっていたけれど、今はもう、遠い世界に感じるのだった。
バルバドスと結婚してから、バルバドスが裏隠密部隊隊長と店長を兼任しているのを知って、驚いたのだったけれど。
酒場であるハイルングは1番から8番までの店があり、昼も夜も食事出来、騎士の情報交換場所になっている事を王妃であった頃でさえ、知らなかった。
それも、「1番から8番まであるのは、名付けが面倒だし、店が多いから。」という表向きの理由ではなく、情報の用途別に番号が分かれているからと聞かされ、この様な店は、ワーオランドーラや獅子国にはないと教えてもらったのだ。
店のある場所はバラバラでも、専用の情報を扱うのに便利な様にと店に番号が付いているのも知らなかった。
1番が王族。2番が王城での役職に関するモノ。3番が貴族。4番が騎士。5番が商人。6番が市井の噂。7番が他国に関するモノ。8番が神話、迷信、女神関連。新たに出来た9番は日本に関する事全般だと教えられたのだ。
3番店の店長である夫のバルが、仕事の事を私に漏らす事はないので、王族の話も店の中の噂や手紙でしか知る機会がないのだ。
改名もしたし、女神さまの力で私の顔を違う顔に見せてくれているから、私自身の危険は減ったわ。
けれど、バルの仕事柄、どこに危険があるのかも分からない。育児も慣れないし、家事も大変だしと、私は出来るだけ外出を避け、家にいるのだった。
時々、甥のショウ王太子付きの護衛のリヨウや、ユーイ王太子妃の護衛のロートが店に寄って、私宛の王太后様やユーイ様からの手紙を届けてくれている。
今日はどんな手紙だろうと楽しみにして、手紙を広げて読んでいった。
王太后様からは雪様が処刑された事。王太后様の姪が見付かって、すぐに2人の夫と結婚をした事。姪は領地で生活を始めたので、遊びに行くのだと書いてあった。
私は、白炎に利用され、白炎に逆らって生きるしかなかった雪様を憎み切れなかった。その事を王太后様が知っていらしたんだと、手紙を読んでいて気付いたのだった。
王太后様は女神さまと相談をして、姪であった赤雪様を救ったのだろう。私だって、赤雪様が王太后様の姪だと女神さまが教えてくれなかったら、何も知らないでいた。
皇帝に子供を人質にされ、立場を利用され、それに反発をしていたと女神さまから聞かされるまで、雪様の苦悩にも気付かなかったのだから。
子供を産んだからか、赤雪様の苦悩が少しは解った気がしたわ。
夫である皇帝に、自身の子を暗殺すると脅されて人質にとられ、他国の気に入った娘を手に入れる事に利用されていたが、自身で味方を増やす事に尽力し、皇太子の味方を増やしていったと。
自身が処刑や暗殺で殺された場合になっても、残していく皇太子の力になるようにと。
皇帝の気に食わないやり方をわざわざ選んで、自身の身体を使って、子である皇太子の味方を増やしていったと聞いて、改めて、雪様が凄い人だと思ったのだった。
どれだけ辛くて大変だったかに私は気付かないでいたし、あの人も戦っていたんだと気付けなかったわ。と、後悔をしたが、その事を夫には言えないでいる。
バルも何となく気付くのだろうと思うが、あえて、聞かないでいてくれるだろう。
多分、王太后様も誰にも言わずに内緒にしているのだろうと思う。
甥の婚約者のユーイさんからは、リンクス王の結婚よりも王太子の結婚が先になるのは、けしからんと言って、リンクス王に王太子との結婚を阻止をされていると書いてあった。
王の結婚は1、2年先になるでしょうから、その後でないと自分達の結婚式が出来ないでしょうねと、呆れている感じが伝わってきた。
本来なら、ユーイさんが帰国してすぐにでも結婚式を挙げると言う話であったのに、色々な事が起きてしまい、国が落ち着くまでと、何度か延長がされていたのだった。
そこへリンクス王が離婚して、再々婚の為の見合いをしたが、まだお相手が定まっていないのだ。
この前の王太后様の手紙にはその愚痴が沢山書いてあったっけ。
バルには王が王太子の結婚を自分の後にしろと邪魔をしているという事だけを話そうと思った。
結婚して幸せになった私。結婚して幸せになる事を邪魔されるのは甥にとってのマイナスであると伝えよう。
そうしたら、甥の結婚に力になれる人をバルが教えてくれるだろうと予想して。
さてと、王太后様とユーイさんに返事を書こうと便箋とペンを出して、子守を店の皆がしてくれているうちにと、返事の手紙を書き始めたのだった。
日本で多胎の妊娠であると診断されたカーナが10カ月の妊娠期間で出産になると予測されているのに比べ、ミーファの早い出産には、女神からの加護があったので早くなったらしいと、隠密部隊隊員の間では噂がされていたのだった。
だが、元王妃であったミュン改めミーファと元総騎士団団長で、今は酒場の店長兼、裏隠密部隊隊長であるバルバドスの間に産まれた子供達は、間違いなく2人の弱点であった。
その為、獅子国皇帝の白炎に未だ狙われているミーファと、裏隠密部隊隊長であるバルバドスの仕事による危険性から、2人の間に子供が生まれた事を内密にすると密かに王命が発令されたのだ。
リンクス王も、ミーファが幸せになる事を願っているからだ。
今は、慣れない育児と夜泣きで寝不足になった新婚夫婦であるミーファとバルバドスが、子供達に振り回されていたのであった。
バルバドスには子が産まれても手伝う親も親戚もなく、天涯孤独であった。ミーファも没落して散財しかしなかった親や親戚であったので、双方に救いの手を差し伸べる者、すなわち、肉親で手伝う者がいなかったのである。
新米の母親と父親は生まれた子供達の為にはと、育児を頑張ってはいたが、顔色も悪く、余裕のなさが周りにも分かる程に疲労の色が濃く出て来ていたのであった。
日に日にやつれていく新米父親と新米母親を見ていたバルバドスの部下達が、非番の日に交代で自分達の妻を連れて、2人の手伝いを買って出てくれたのと、慣れない育児の愚痴を聞きに来てくれたのであった。
「ありがとうございます。」と涙ぐむミーファ。初めての育児で慣れない事や知らない事ばかりで、疲弊していたので、手伝いに来てくれた方々には感謝を感じていた。
「済まない。訓練よりも育児や夜泣きがツラいとは思わなかった。助かる。ありがとう。」とバルバドス。
隊長は子供達の良き父になるだろうと部下達は思った。
裏通りを歩くと辿りつく「酒場 ハイルング3番店」では、赤ん坊の泣き声を肴に近所の店からも女将さんや子守が得意な女性陣も加わって、昼も夜も賑やかになっていった。
皆、4つ子の子供達が可愛いので、それを目当てにした女性客が増加したのだ。そこに、独身の非番である隊員が、子供好きな独身女性目当てに来るものだから、増々、店は繁盛して来ている。
その割に、来店する客達には赤ん坊の親が誰なのかは知られていない。裏隠密部隊という仕事柄、普通の人よりは命を狙われ易い危険性を皆、理解しているのだ。
酒場にいる子供達が誰の赤ん坊か分からなくても、酒場に勤めている誰かしらの赤ん坊だろうと客達には気にも留められていない。
赤ん坊達を目当てに店に来る客達にとっては、誰の子なのかと言う些細な事は関係がなく、子が生まれにくい中で久し振りに見る赤ん坊達は、女性達にとってのアイドルであった。
女性客達も適齢期の男性と知り合えるし、可愛い赤ん坊も見れると、評判が良かったのである。その出会いの中で、交際を始めたり、番が見付かって結婚する隊員達も出て来たのであった。
店の中で子守をしてもらえるようになり、ミーファにもバルバドスにも少しは人らしい余裕が出来て来たこの頃。
ミーファは店には出ないので、店でない住居にあたる3、4階部分で家事をしていた。
「掃除も終わったし、洗濯も済んだし、夕飯の下拵えも終わったわね。届いた手紙でも読みましょうか。」
バルバドスが店長を勤めるハイルング3番店が扱っているのは貴族の情報で、その情報はよく入るが、王族の情報は入ってこない。王妃だった時は王や王太子が気になっていたけれど、今はもう、遠い世界に感じるのだった。
バルバドスと結婚してから、バルバドスが裏隠密部隊隊長と店長を兼任しているのを知って、驚いたのだったけれど。
酒場であるハイルングは1番から8番までの店があり、昼も夜も食事出来、騎士の情報交換場所になっている事を王妃であった頃でさえ、知らなかった。
それも、「1番から8番まであるのは、名付けが面倒だし、店が多いから。」という表向きの理由ではなく、情報の用途別に番号が分かれているからと聞かされ、この様な店は、ワーオランドーラや獅子国にはないと教えてもらったのだ。
店のある場所はバラバラでも、専用の情報を扱うのに便利な様にと店に番号が付いているのも知らなかった。
1番が王族。2番が王城での役職に関するモノ。3番が貴族。4番が騎士。5番が商人。6番が市井の噂。7番が他国に関するモノ。8番が神話、迷信、女神関連。新たに出来た9番は日本に関する事全般だと教えられたのだ。
3番店の店長である夫のバルが、仕事の事を私に漏らす事はないので、王族の話も店の中の噂や手紙でしか知る機会がないのだ。
改名もしたし、女神さまの力で私の顔を違う顔に見せてくれているから、私自身の危険は減ったわ。
けれど、バルの仕事柄、どこに危険があるのかも分からない。育児も慣れないし、家事も大変だしと、私は出来るだけ外出を避け、家にいるのだった。
時々、甥のショウ王太子付きの護衛のリヨウや、ユーイ王太子妃の護衛のロートが店に寄って、私宛の王太后様やユーイ様からの手紙を届けてくれている。
今日はどんな手紙だろうと楽しみにして、手紙を広げて読んでいった。
王太后様からは雪様が処刑された事。王太后様の姪が見付かって、すぐに2人の夫と結婚をした事。姪は領地で生活を始めたので、遊びに行くのだと書いてあった。
私は、白炎に利用され、白炎に逆らって生きるしかなかった雪様を憎み切れなかった。その事を王太后様が知っていらしたんだと、手紙を読んでいて気付いたのだった。
王太后様は女神さまと相談をして、姪であった赤雪様を救ったのだろう。私だって、赤雪様が王太后様の姪だと女神さまが教えてくれなかったら、何も知らないでいた。
皇帝に子供を人質にされ、立場を利用され、それに反発をしていたと女神さまから聞かされるまで、雪様の苦悩にも気付かなかったのだから。
子供を産んだからか、赤雪様の苦悩が少しは解った気がしたわ。
夫である皇帝に、自身の子を暗殺すると脅されて人質にとられ、他国の気に入った娘を手に入れる事に利用されていたが、自身で味方を増やす事に尽力し、皇太子の味方を増やしていったと。
自身が処刑や暗殺で殺された場合になっても、残していく皇太子の力になるようにと。
皇帝の気に食わないやり方をわざわざ選んで、自身の身体を使って、子である皇太子の味方を増やしていったと聞いて、改めて、雪様が凄い人だと思ったのだった。
どれだけ辛くて大変だったかに私は気付かないでいたし、あの人も戦っていたんだと気付けなかったわ。と、後悔をしたが、その事を夫には言えないでいる。
バルも何となく気付くのだろうと思うが、あえて、聞かないでいてくれるだろう。
多分、王太后様も誰にも言わずに内緒にしているのだろうと思う。
甥の婚約者のユーイさんからは、リンクス王の結婚よりも王太子の結婚が先になるのは、けしからんと言って、リンクス王に王太子との結婚を阻止をされていると書いてあった。
王の結婚は1、2年先になるでしょうから、その後でないと自分達の結婚式が出来ないでしょうねと、呆れている感じが伝わってきた。
本来なら、ユーイさんが帰国してすぐにでも結婚式を挙げると言う話であったのに、色々な事が起きてしまい、国が落ち着くまでと、何度か延長がされていたのだった。
そこへリンクス王が離婚して、再々婚の為の見合いをしたが、まだお相手が定まっていないのだ。
この前の王太后様の手紙にはその愚痴が沢山書いてあったっけ。
バルには王が王太子の結婚を自分の後にしろと邪魔をしているという事だけを話そうと思った。
結婚して幸せになった私。結婚して幸せになる事を邪魔されるのは甥にとってのマイナスであると伝えよう。
そうしたら、甥の結婚に力になれる人をバルが教えてくれるだろうと予想して。
さてと、王太后様とユーイさんに返事を書こうと便箋とペンを出して、子守を店の皆がしてくれているうちにと、返事の手紙を書き始めたのだった。
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