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異界渡り(ワーオランドーラ国)編
店の中と後始末
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店の中は、まだユーイの魔力で温かい微温湯の中にいるように感じる程、心地良い雰囲気のままだった。犬や狼には分からなかったんだろうか。
「うわ、温かいな。残ってるな。」陽が言った。
「これ程とは…。」一兄は絶句している。
「私もあの後から来ていなかったのですが、これは…ユーイ様の、ですか。」
ちっ!気付いたか。ユーイに惹かれているから気付いたのか。はぁ。
「知らない者なら居心地の良い店だと思うだろうが、知ればユーイが狙われる事になる。これがユーイの魔力の多さと質だ。ここからは、王家の者しか知らない事なので、他言無用で頼むが、ロック殿は他言出来ない様にしても良いだろうか。」
ここで見て聞いた事を王家の魔法で封じてしまう事をこの男は了承するだろうか。
「…分かりました。宰相補佐としては、王家の秘密の一つや二つ、実際はもっとですね、封じられていますので、今更です。増えても支障はありません。」
いい覚悟だ。では、ユーイの魔力を番である私の魔力で相殺しよう。
「宰相補佐は何でも屋ですからね。」一兄が言う。
「んじゃ、祥様、やって下さい。護衛はしてますから。」陽が言った。ロック殿も頷いた。
目を瞑り、神経を研ぎ澄ませ、ユーイの魔力を感知する。その魔力を私の魔力を使用して相殺する。番だけしか出来ない魔法。王妃になる者しか出来ない魔法を持っているユーイ。互いが居なければ成り立たないのだ。
ユーイの魔力が段々と相殺されていく。自分の魔力が減っていく感覚がある。時間にすれば大した時間ではないが、ユーイが気を失う程の魔力を使った場所で、自分の魔力で相殺するのには魔力を大量に使う事を意味する。終わった途端に、膝から崩れてしまった。一兄が咄嗟に支えてくれたので、倒れはしなかったが。
最後に、店の中に残っているユーイの魔力を探す。…うん、無い様だ。手近にあったイスに座るように勧められたが、「そのイス全部に、一定以上の魔力値がある者を獅子国へ転移する様に術式が仕掛けてある。気付いていなかったのか。」と断った。
「面倒くせーな。」と、陽がイスを魔法剣で切っていった。
「置き土産があった、のか…。申し訳ありません!!」と、ロック殿が唸ってから、頭を下げて来た。
「青水仙の好きそうなやり方だ。店を再開したら、魔力の高いご夫人やご令嬢が獅子国で、ワーオランドーラの人質になっていたな。」一兄が言う。
「調べた者達もイスに座ったりして使っていたので、大丈夫かと思って、イスを勧めてしまいました。」
ロック殿、うなだれている場合ではないのだが、な。
「そうだね、もしジャンヌ嬢がこの店に来て買い物ついでに座ったら、獅子国での人質になっていただろう。その位魔力値の高い者だけを狙っていた。獅子国も知っていて、今後、活用出来そうだとワザと放置していたんだと思うよ。転移させられる者の魔力の最低値が、カーナ殿の魔力値とまだ少量しかない子供の魔力値を合わせた値だったようだ。」と私が言ったら、一兄の顔色が変わった。
「宰相補佐ロック殿、まだこの店は再開させないで下さい。青水仙ならば、まだ、店のあちこちに術式を仕掛けてあると思います。」一兄が怒りで真っ赤な顔をして、ロック殿に進言した。
「護衛の私からも一言いいですかー。切った時の手ごたえが知っているモノより少なかったんですよねー。どこかにその術式を動かす大元がありそうです。というか、まだ確実にこの中にありますね。」陽も切った手ごたえからの話をした。
「分かりました。この店を解体するつもりで解析をお願い致します。」ロック殿が礼をする。
「王族でないと分からない仕掛けがしてあるから、多分、獅子国の皇帝や王太子が絡んでいると思う。こちらも国へ連絡して、王からの指示を受けるつもりだ。陽、まだ店の中を見る。回復薬をくれ。」
陽から回復薬を2本受け取って飲んだ。まだ店の中には何があるか分からない、女性限定で起動するモノがあったら、私達では分からないだろう。
店自体を調べる為に店を転移させてもいいが、何を仕掛けているか分からない。転移させて徹底的に調べられたら困るだろうから、証拠が残らない様に何かしらを仕掛けてある筈だ。私ならそうする。ただ、一兄から昨夜語られた青水仙と一兄の攻防を聞いた者としては、用心をした方がいいと思った。その上、王族にしか分からない仕掛けをしている。
父である王も今回の事では獅子国との付き合いを止めざる得ないだろう。今朝も一兄から宰相と王へ、ワーオランドーラの王と話した内容が報告がされているのだ。
日本で学んだ技術をナーオ・ロウでは活用している。その技術を自分達の考えた物だと平然と真似している獅子国。こちらを下に見ている事と、嘗めた態度を改めない事。王妃の魔法を使えるユーイを国から引き剥がして我が国の混乱を招いて属国としようとしていた事。青水仙とカーナさんの婚約にまつわる事件。それに今回の事で発覚した事実、我が国が獅子国とは付き合うメリットが一つもない。デメリットだらけなのだ。父も長年のらりくらりと誤魔化していたが、いい加減、決断するだろう。しなかったら、私が主導で決断する。その材料が揃ったのだから。
ただあの父が何故今まで決断しなかったのか、探る必要があるかもしれない。私に何かあっても中断しない様に、一兄と陽にも話しておかねば。
回復薬が効いてきたようだな。
「では、調べましょうか。陽、即座に切れるように、剣を抜いておいてくれ。」一兄が陽に言う。
「当たり前ですよ。抜いてますって。」気軽に答える陽の目は真剣だ。
「ロック殿の剣は、今日は魔法剣ですか?」一兄が聞いた。
「はい。用心の為、魔法剣です。王と同行する際に持つ物ですので、私も切れます。」
「今日は切るモノが沢山ありそうだから、助かるわ。宜しく、ロック殿。」陽が言った。
まずは王族しか分からないモノを私が見つけなければならない。一兄は高位の魔力の者しか分からないモノを探っている。
見付けたモノを私と一兄が言うと、陽とロック殿が切っていく。店の中の茶も視たが、こちらは口が軽くなる自白で使われる薬草を全部の茶に混ぜてあった。ロック殿が「節穴どもめ!!どこが平気だと!!」と呟いていたが、ワーオランドーラの事なので、こちらとしては関知出来ない。
魔法剣だから刃こぼれしなかったが、「もう切る気がなくなりそうだわ。」と陽が嘆く程、切って切って切りまくった。
最後に、店の土台を支える柱の根元に、「転移や解体をしたら、店ごと爆発して吹き飛ぶ術式」が彫ってあった。一兄も私も同時に見つけたが、陽やロック殿が一人では見つけられなかった。高位の魔力保持者が2人いないと見つけられないモノだろうと一兄と結論付けた。試しに、陽とロック殿が同時に探ったら、その彫り込んだ術式が見れたようだ。2人共、無言になってしまった。
店はワーオランドーラの王の治める地での事だ、私達が決断する事ではないのだからと、彫り込んだ術式の件はワーオランドーラの王の決断を待つことになった。蜜月でも、緊急な事だから仕方ないだろう。
店を誰一人入らせない様にロック殿が魔法で封鎖してから、4人で馬車に乗った。馬車の中で、ロック殿へユーイの魔力を相殺した事を他言無用にする為に、私が封じの魔法をかけた。
その後、ロック殿が「顧客名簿や売り上げ記録を店から回収しました。あの店で買った茶を回収するんですよ。」と力なく答えた。「他国のお客様がいた場合は王太子様へ真っ先にご連絡いたします。」と言ってくれたので、私が出来る事はもうない筈。ロック殿は従業員全員をもう一度洗脳されていないかどうかをよーく調べるそうだ。
「うわ、温かいな。残ってるな。」陽が言った。
「これ程とは…。」一兄は絶句している。
「私もあの後から来ていなかったのですが、これは…ユーイ様の、ですか。」
ちっ!気付いたか。ユーイに惹かれているから気付いたのか。はぁ。
「知らない者なら居心地の良い店だと思うだろうが、知ればユーイが狙われる事になる。これがユーイの魔力の多さと質だ。ここからは、王家の者しか知らない事なので、他言無用で頼むが、ロック殿は他言出来ない様にしても良いだろうか。」
ここで見て聞いた事を王家の魔法で封じてしまう事をこの男は了承するだろうか。
「…分かりました。宰相補佐としては、王家の秘密の一つや二つ、実際はもっとですね、封じられていますので、今更です。増えても支障はありません。」
いい覚悟だ。では、ユーイの魔力を番である私の魔力で相殺しよう。
「宰相補佐は何でも屋ですからね。」一兄が言う。
「んじゃ、祥様、やって下さい。護衛はしてますから。」陽が言った。ロック殿も頷いた。
目を瞑り、神経を研ぎ澄ませ、ユーイの魔力を感知する。その魔力を私の魔力を使用して相殺する。番だけしか出来ない魔法。王妃になる者しか出来ない魔法を持っているユーイ。互いが居なければ成り立たないのだ。
ユーイの魔力が段々と相殺されていく。自分の魔力が減っていく感覚がある。時間にすれば大した時間ではないが、ユーイが気を失う程の魔力を使った場所で、自分の魔力で相殺するのには魔力を大量に使う事を意味する。終わった途端に、膝から崩れてしまった。一兄が咄嗟に支えてくれたので、倒れはしなかったが。
最後に、店の中に残っているユーイの魔力を探す。…うん、無い様だ。手近にあったイスに座るように勧められたが、「そのイス全部に、一定以上の魔力値がある者を獅子国へ転移する様に術式が仕掛けてある。気付いていなかったのか。」と断った。
「面倒くせーな。」と、陽がイスを魔法剣で切っていった。
「置き土産があった、のか…。申し訳ありません!!」と、ロック殿が唸ってから、頭を下げて来た。
「青水仙の好きそうなやり方だ。店を再開したら、魔力の高いご夫人やご令嬢が獅子国で、ワーオランドーラの人質になっていたな。」一兄が言う。
「調べた者達もイスに座ったりして使っていたので、大丈夫かと思って、イスを勧めてしまいました。」
ロック殿、うなだれている場合ではないのだが、な。
「そうだね、もしジャンヌ嬢がこの店に来て買い物ついでに座ったら、獅子国での人質になっていただろう。その位魔力値の高い者だけを狙っていた。獅子国も知っていて、今後、活用出来そうだとワザと放置していたんだと思うよ。転移させられる者の魔力の最低値が、カーナ殿の魔力値とまだ少量しかない子供の魔力値を合わせた値だったようだ。」と私が言ったら、一兄の顔色が変わった。
「宰相補佐ロック殿、まだこの店は再開させないで下さい。青水仙ならば、まだ、店のあちこちに術式を仕掛けてあると思います。」一兄が怒りで真っ赤な顔をして、ロック殿に進言した。
「護衛の私からも一言いいですかー。切った時の手ごたえが知っているモノより少なかったんですよねー。どこかにその術式を動かす大元がありそうです。というか、まだ確実にこの中にありますね。」陽も切った手ごたえからの話をした。
「分かりました。この店を解体するつもりで解析をお願い致します。」ロック殿が礼をする。
「王族でないと分からない仕掛けがしてあるから、多分、獅子国の皇帝や王太子が絡んでいると思う。こちらも国へ連絡して、王からの指示を受けるつもりだ。陽、まだ店の中を見る。回復薬をくれ。」
陽から回復薬を2本受け取って飲んだ。まだ店の中には何があるか分からない、女性限定で起動するモノがあったら、私達では分からないだろう。
店自体を調べる為に店を転移させてもいいが、何を仕掛けているか分からない。転移させて徹底的に調べられたら困るだろうから、証拠が残らない様に何かしらを仕掛けてある筈だ。私ならそうする。ただ、一兄から昨夜語られた青水仙と一兄の攻防を聞いた者としては、用心をした方がいいと思った。その上、王族にしか分からない仕掛けをしている。
父である王も今回の事では獅子国との付き合いを止めざる得ないだろう。今朝も一兄から宰相と王へ、ワーオランドーラの王と話した内容が報告がされているのだ。
日本で学んだ技術をナーオ・ロウでは活用している。その技術を自分達の考えた物だと平然と真似している獅子国。こちらを下に見ている事と、嘗めた態度を改めない事。王妃の魔法を使えるユーイを国から引き剥がして我が国の混乱を招いて属国としようとしていた事。青水仙とカーナさんの婚約にまつわる事件。それに今回の事で発覚した事実、我が国が獅子国とは付き合うメリットが一つもない。デメリットだらけなのだ。父も長年のらりくらりと誤魔化していたが、いい加減、決断するだろう。しなかったら、私が主導で決断する。その材料が揃ったのだから。
ただあの父が何故今まで決断しなかったのか、探る必要があるかもしれない。私に何かあっても中断しない様に、一兄と陽にも話しておかねば。
回復薬が効いてきたようだな。
「では、調べましょうか。陽、即座に切れるように、剣を抜いておいてくれ。」一兄が陽に言う。
「当たり前ですよ。抜いてますって。」気軽に答える陽の目は真剣だ。
「ロック殿の剣は、今日は魔法剣ですか?」一兄が聞いた。
「はい。用心の為、魔法剣です。王と同行する際に持つ物ですので、私も切れます。」
「今日は切るモノが沢山ありそうだから、助かるわ。宜しく、ロック殿。」陽が言った。
まずは王族しか分からないモノを私が見つけなければならない。一兄は高位の魔力の者しか分からないモノを探っている。
見付けたモノを私と一兄が言うと、陽とロック殿が切っていく。店の中の茶も視たが、こちらは口が軽くなる自白で使われる薬草を全部の茶に混ぜてあった。ロック殿が「節穴どもめ!!どこが平気だと!!」と呟いていたが、ワーオランドーラの事なので、こちらとしては関知出来ない。
魔法剣だから刃こぼれしなかったが、「もう切る気がなくなりそうだわ。」と陽が嘆く程、切って切って切りまくった。
最後に、店の土台を支える柱の根元に、「転移や解体をしたら、店ごと爆発して吹き飛ぶ術式」が彫ってあった。一兄も私も同時に見つけたが、陽やロック殿が一人では見つけられなかった。高位の魔力保持者が2人いないと見つけられないモノだろうと一兄と結論付けた。試しに、陽とロック殿が同時に探ったら、その彫り込んだ術式が見れたようだ。2人共、無言になってしまった。
店はワーオランドーラの王の治める地での事だ、私達が決断する事ではないのだからと、彫り込んだ術式の件はワーオランドーラの王の決断を待つことになった。蜜月でも、緊急な事だから仕方ないだろう。
店を誰一人入らせない様にロック殿が魔法で封鎖してから、4人で馬車に乗った。馬車の中で、ロック殿へユーイの魔力を相殺した事を他言無用にする為に、私が封じの魔法をかけた。
その後、ロック殿が「顧客名簿や売り上げ記録を店から回収しました。あの店で買った茶を回収するんですよ。」と力なく答えた。「他国のお客様がいた場合は王太子様へ真っ先にご連絡いたします。」と言ってくれたので、私が出来る事はもうない筈。ロック殿は従業員全員をもう一度洗脳されていないかどうかをよーく調べるそうだ。
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