【完結】転生愚話

よるは ねる(準備中2月中に復活予定)

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3章『転生紛擾』

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06

舌を差し込まれ、気付けば指で園を広げられていた。グズグズに蕩けきったソコは物欲しそうにヒクヒクとタマキを誘う。
熱に溺れた柚は嬌声を上げることしか出来なかった。はしたなく、身体を撓らせ快楽を享受すれば柚の頭が真っ白に染まる。

焦点の定まらない柚の視線は何が映っているのだろうか。

タマキは張り詰めた自身を性急に取り出せば、先端からはとろみのある液が溢れていて。早く挿入して穿ちたい、と叫んでいるようだった。

「ゆず…」

事前に用意していた避妊具を被せ再度柚に被さり、耳元で囁きながら自身を園へと擦りつける。

「痛かったら爪を立てて。噛んだって構わないから。…ごめん。途中で止められそうに、ない」

ぶちゅり、と淫らな音を奏でながら園へと異物が侵入していく。いくら時間を掛けて慣らしたとしても痛みには逃げられないだろう。けれど、もう止まらなかった。

「うぅ…っ!あ、あぁ…っ」

シーツを掴む柚の手を取り、自身の背中へと回す。途端に柚の爪が皮膚に食い込んだ。眉を顰め、痛みに耐える柚に胸が苦しくなるが、タマキは腰を進めていく。

先端が飲み込まれる。捕食されているようだった。ねとりとした液が先端に絡みつき、先端をキツく搾りあげる。その愛撫にタマキの腰が痺れる。今すぐにも達してしまいそうだった。

「ごめんね、痛いよね」

柚の頭を撫でながら、先端を進んだところで擦りつける。動く度にぐちゅぐちゅと鳴る音が厭らしかった。

「は、ん…だいじょ、ぶ…ンぅ…それ、きもちぃ…」

先端で与えられる膣の快楽を見いだす柚は、蕩けた表情のまま、無意識に腰を揺らしている。そんな柚の淫らな姿にタマキの喉が大きく鳴った。

――今すぐにでも最奥に放ちたい。穿ちたい。孕ませたい。

そんな欲求がタマキを支配する。けれど、歯を食いしばり理性を取り戻した。

「ん、ン…っ」

腰を再度進めていく。徐々に広がる園。自身の一番凶暴なところが飲み込まれていく度に、柚の声は嬌声から痛みを絶える声に変わっていく。

「いた…ぅ…ん、んぅ…」

痛い程に締め付けられる自身を捻じ込むようにこじ開けていけば侵入を拒むように締め付けが激しさを増す。

「ごめんね、痛いよね。でも、ごめん」

本当ならば他のところを愛撫してあげれば多少は痛みは和らぐのかもしれない。けれど、タマキは痛みを忘れて欲しくなかった。我が儘かもしれないけれど、この痛みを永遠に覚えていて欲しかった。

――過去も、これからも柚を開いた証として。

「はぁ…ぁ…あぁ…」

タマキにしがみ付く爪がタマキの綺麗な背中を傷付けていく。痛くない、と言えば嘘になる。けれど、タマキは傷を受け止めた。自身より遙かに痛みを感じているであろう柚の気が少しでも和らぐのなら、と。
それだけでは無い。柚に与えられる痛みすら愛しかったのだ。

もっと、抉っても良い。永遠に残る傷跡を刻んでくれても、いい。

「は…、後、少しだから」

タマキの額から滴る汗が柚の頬を濡らす。
ぐ、ぐ、と少しずつ進んでいき、大きく広げられた柚の太腿にタマキの腰が当たる。

「ゆず、頑張ったね」

柚の瞳から溢れる涙を舐め取り、唇に口付けを落とす。きゅうきゅうと締め付ける柚の園に、何度も絶頂を迎えそうになったタマキは息を荒くしながら現状の幸福を噛みしめた。

身体を重ねることが全てではない。分かっている。けれど、全て欲しかった。柚の心も身体も全て欲しかった。

「おにぃちゃ…嬉しい、の」
「ゆず……」

柚も同じ事を考えていた。未知な世界だった。未知な感覚だった。けれど、肌と肌を合わせて、二人が一つになって、心も一つになって――幸せ、だった。

余韻を味わうように二人は身動き一つせず、互いの存在を確かめ合う。痛い。けれど、この痛みが現実だという事を教えてくれる。

「お兄ちゃん…好き、好きなの」
「俺も好き、だよ…」

触れるだけの口付けを交わしながら、タマキの腰が緩やかに揺れる。長い間馴染ませたお陰か、柚の中で痛みはほぼ消えていて。

――残るは快楽のみだった。

「ぁ…んぁあ…!ふぅ…っ!」
「んっ!ゆず、ゆず…!」

徐々に速さを増す律動。優しくしたいのに、溢れてしまった。止められなかった。

二人の肌がぶつかる音が、混じり合う水音が部屋に響き渡る。無我夢中に互いを貪り合う。今までの想いをぶつけ合うかのように激しく、切なく。

膨らんだタマキの先端が柚の奥の扉を激しくノックしていく。その度に柚の身体は痙攣して。
気持ち良い。
気持ち良い。
うわごとのように言葉にする柚の口を塞ぐ。噛みつくように、喰らいつくように。互いの唾液が、体液が混じり合う。溶け合う。

このまま一つになってしまえたら、と何度願っただろうか。二人を遮る肉体を恨めしく思えてしまう程に。

「ぁぁ…!あ、あ、っ…おにぃちゃ…おにいちゃあん!」
「ゆず…!」

互いの名を呼びながら身体を震わせ、白く染まる世界に二人は笑みを浮かべたままシーツの海へと沈んでいった。


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