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2章『転生黎明』
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あれから沢山話をした。
もしかしたら今までで一番長い間話をしていたかもしれない。話の内容は些細な事だった。好きな食べ物や、好きな動物。嫌いな食べ物。
まるで今までの溝を埋めているようだった。
それ程までに二人の間にある溝は深かった。けれど、今の二人の間を邪魔する者は居ない。
「この世界でお兄ちゃんが居て、良かった…」
赤子のように抱きかかえられながら柚がタマキの胸に顔を埋め呟く。その言葉に、タマキの胸がちくり、と痛んだ。
――もしもこの出来事が仕組まれた事だと告げればゆずはどんな表情をするのだろうか。
これからゆずに待ち受ける事実はとても辛い事が沢山待っているだろう。その奥には甘美な世界が待っているのだけれど――
まだ告げる訳にはいかなかった。きっと柚は混乱してしまうに違いない。
柚自身が過去を思い出すか、告げる出来事があったのならば話は別だが。
「そう、だね…俺も嬉しいよ」
タマキがにこり、と笑えば、笑みを返す柚。その笑顔には曇り一つ無くて。タマキが思っていた以上に柚は強い女の子だった。
きっと沢山の葛藤があったのだろう。それを乗り越えた彼女はまさしく『神に祝福されし存在』だった。
*****
「ゆず、紹介するね。彼女はこれからゆずの身の回りのお世話をしてくれる侍女だ」
「ユズ様、アリーと申します。タマキ様が不在時は私が傍に居ますので何かありましたら何でも申してくださいませ」
「!ゆ、柚と申します。よ、よろしくお願いし、しますっ…」
ルビーのような美しい髪を一つに結ったアリーがメイド服を身に纏い柚に一つ礼をすれば、どもりながらアリーよりも頭を低くし、礼をすればタマキに頭を撫でられる。
「ゆず。そんなに緊張しなくてもいいよ」
「でも…」
「この家の者は誰一人ゆずを危ない目に遭わせないから」
「はい、ユズ様。いきなりは難しいのかも知れませんが、徐々に慣れていきましょう?」
アリーの手が震える柚の手をきゅ、と握りしめる。アリーの手はタマキと同じようにとても暖かかった。
「アリー。何時までゆずに触れているつもり?」
「あら、タマキ様。嫉妬ですか?見苦しいですよ」
「見苦しくて結構。」
手刀で二人の手を裂き、柚の身体ごとタマキの胸の中に閉じ込める。
タマキと出会ってから数日しか経っていないが、タマキの過保護ぶりに柚は驚きを隠せないでいた。
確かに仲良くしていた頃は大事にされていたなぁ、と記憶していたが、ここまででは無かった。
アリーは呆れた表情を浮かべながら、ワゴンで運んできたお茶や菓子などをテーブルに並べる。
「…その様子ではユズ様にこの世界の事を話していないのでは?」
「あ、言ってない」
「……馬鹿ですか?」
タマキが肩で笑いながら柚をソファへとエスコートし、自身も柚の隣に座る。アリーは一言失礼致します、と言った後、正面に腰を下ろした。
「此方の本はこの国の歴史が書かれたものになっております。口頭で説明させて頂きますが、その文献の方がより詳しく書かれておりますので、気が向いた際に読んで頂ければ、と思います」
「ありがとうございます…」
ちらり、と本の表紙を見やれば、見たことの無い文字とが大きく書かれているが、何故か柚の頭ではその言葉が理解出来た。
「グラジュスリヒト国…?あ、れ?」
題名を言葉に出して、引っかかるものがあった。グラジュスリヒト…タマキが名乗って居なかっただろうか。
「どうしたの、ゆず」
「えと、お兄ちゃんは…グラジュスリヒトの…?」
「タマキ様はこの国、グラジュスリヒト国を治めるグラジュスリヒト家の次男…タマキ皇子です」
「皇子だって。似合わないよねー」
ははっと笑いながらお菓子を柚の口に運ぶタマキ。条件反射で口を開けてしまう柚にアリーは内心微笑ましく思いながらも咳払いをする。
「こほん。次期国王が何を仰っておりますの?」
「むぐ、こくお…?」
「いやいや、次男坊ですから」
ポンポンと言葉を交わす二人に置いてきぼりの柚の頭にはクエスチョンマークが沢山浮かんでいる。
「こら、アリー。ゆずが置いてきぼりだよ。俺の事は良いから」
「あ、ユズ様、申し訳ございません。今ユズ様がいらっしゃる国はグラジュスリヒトという国でして…少し紛らわしいのですが、ここ一帯は家名が国の名になる事が決まりとなっております」
「そ、そうなのですね…」
タマキが皇子という凄まじいワードに柚は頭を抱えそうになる。確かにタマキは柚の兄だ。だがそれは、前の世界の事であって、この世界では赤の他人だ。
明らかな二人の身分の差に柚はこんなところに自分が居て良いのか不安になる。だが、そんな柚の心中を察したのか、タマキが柚の掌を握りしめた。
「ゆず。国の事は気にしなくて良いから。ゆずは自分がここに居て良いのかって不安に思っているんだよね?」
タマキの言葉に素直に頷く柚。タマキは柚を…イミゴを保護しなければいけないと言っていた。けれど、そんな事を一方的に言われても、そうですか。と言って胡座をかける程、柚の神経は太くない。
「イミゴと呼ばれる存在。…嫌な事を思い出させてしまったら申し訳ございません。イミゴは民の間では不吉な存在と呼ばれる事はご存じですね?」
「は、はい…」
何度も投げつけられた言葉だ。嫌という程知っている。
アリーは知っていた。柚が村の人達にされてきた事を。柚の傷を広げないように言葉を選びながら話を進めた。
「イミゴは…黒き色を身に纏い、この世界に降り立つ。ご覧の通りこの世界には黒という色が存在しません。なので、誰が見てもユズ様がイミゴだ、と本能で理解出来るのです」
「……」
「ですが、本来ならイミゴを見つけ次第、グラジュスリヒト家が保護する決まりとなっていたのです。ですが……」
言葉を濁すアリーに一抹の優しさを感じた柚は、アリーの美しいルビー色の瞳を見つめた。
「……申し訳ございません、ユズ様…。ユズ様は何も悪くないのです。勿論イミゴも…。民にはイミゴに対して虚実を伝えてありました。イミゴを無事にグラジュスリヒト家が保護する為に」
「そこまでして…」
「はい。イミゴの存在は絶大なのです」
アリーの真っ直ぐな視線に柚の喉が鳴る。自分の事を話している筈なのに、信じられなかったが、自身の異常な回復の速さを思い出した。
「私の回復が速いのも…」
「うん、イミゴの力だと思う」
隣で沈黙を貫いていたタマキが口を開く。
「イミゴの力は未だにはっきりと分かっていないんだ。ただ、柚が聞かされたような事は絶対にない」
「で、でも…私を直接叩いた人が亡くなったって…」
「偶然だと思うよ。それか柚を脅すための罠か、ね」
にわかに信じがたいタマキの言葉。
この世界に来てから、ずっと聞かされた言葉は洗脳に近いものがあった。故に簡単にタマキの言葉に頷く事が出来ない。
「ゆずの力はね。人を傷付ける為にあるんじゃない。ほら、思い出して。昨日俺の傷を治してくれたでしょう?」
「あ…」
タマキの顔に傷を付けてしまった際に、口付けを落として治した事を柚は思い出す。
「名前は不吉かもしれない。けれどね、ゆずはゆずだよ。
…ゆずの力は優しい力なんだ。その力を悪用されない為に俺達――歴代グラジュスリヒト家が保護しているんだ」
「お兄ちゃん…」
タマキは優しい笑みのまま再度お菓子を柚の口に運ぶ。
「美味しい?……良かった。
気にしないで良いって言っても難しいかもしれないけど、イミゴの力なんて気にしないで良い。毎日美味しいものを食べて、いっぱい寝て、沢山喋ってさ…」
タマキの長い指が咀嚼で動く唇に触れる。形を、感触を確かめるように何度も。そんなタマキの行為に柚の頬が赤く染まった。
「…可愛いなぁ。
ゆず。今度こそ幸せにしてみせるから、ね」
何度も宣言された言葉。
言われる度に胸が苦しくなる。嬉しさと、微かに感じる不明な感情。
「…ありがとう、お兄ちゃん……」
柚はタマキの言葉に頷きながら微かな感情に蓋を閉めた。
あれから沢山話をした。
もしかしたら今までで一番長い間話をしていたかもしれない。話の内容は些細な事だった。好きな食べ物や、好きな動物。嫌いな食べ物。
まるで今までの溝を埋めているようだった。
それ程までに二人の間にある溝は深かった。けれど、今の二人の間を邪魔する者は居ない。
「この世界でお兄ちゃんが居て、良かった…」
赤子のように抱きかかえられながら柚がタマキの胸に顔を埋め呟く。その言葉に、タマキの胸がちくり、と痛んだ。
――もしもこの出来事が仕組まれた事だと告げればゆずはどんな表情をするのだろうか。
これからゆずに待ち受ける事実はとても辛い事が沢山待っているだろう。その奥には甘美な世界が待っているのだけれど――
まだ告げる訳にはいかなかった。きっと柚は混乱してしまうに違いない。
柚自身が過去を思い出すか、告げる出来事があったのならば話は別だが。
「そう、だね…俺も嬉しいよ」
タマキがにこり、と笑えば、笑みを返す柚。その笑顔には曇り一つ無くて。タマキが思っていた以上に柚は強い女の子だった。
きっと沢山の葛藤があったのだろう。それを乗り越えた彼女はまさしく『神に祝福されし存在』だった。
*****
「ゆず、紹介するね。彼女はこれからゆずの身の回りのお世話をしてくれる侍女だ」
「ユズ様、アリーと申します。タマキ様が不在時は私が傍に居ますので何かありましたら何でも申してくださいませ」
「!ゆ、柚と申します。よ、よろしくお願いし、しますっ…」
ルビーのような美しい髪を一つに結ったアリーがメイド服を身に纏い柚に一つ礼をすれば、どもりながらアリーよりも頭を低くし、礼をすればタマキに頭を撫でられる。
「ゆず。そんなに緊張しなくてもいいよ」
「でも…」
「この家の者は誰一人ゆずを危ない目に遭わせないから」
「はい、ユズ様。いきなりは難しいのかも知れませんが、徐々に慣れていきましょう?」
アリーの手が震える柚の手をきゅ、と握りしめる。アリーの手はタマキと同じようにとても暖かかった。
「アリー。何時までゆずに触れているつもり?」
「あら、タマキ様。嫉妬ですか?見苦しいですよ」
「見苦しくて結構。」
手刀で二人の手を裂き、柚の身体ごとタマキの胸の中に閉じ込める。
タマキと出会ってから数日しか経っていないが、タマキの過保護ぶりに柚は驚きを隠せないでいた。
確かに仲良くしていた頃は大事にされていたなぁ、と記憶していたが、ここまででは無かった。
アリーは呆れた表情を浮かべながら、ワゴンで運んできたお茶や菓子などをテーブルに並べる。
「…その様子ではユズ様にこの世界の事を話していないのでは?」
「あ、言ってない」
「……馬鹿ですか?」
タマキが肩で笑いながら柚をソファへとエスコートし、自身も柚の隣に座る。アリーは一言失礼致します、と言った後、正面に腰を下ろした。
「此方の本はこの国の歴史が書かれたものになっております。口頭で説明させて頂きますが、その文献の方がより詳しく書かれておりますので、気が向いた際に読んで頂ければ、と思います」
「ありがとうございます…」
ちらり、と本の表紙を見やれば、見たことの無い文字とが大きく書かれているが、何故か柚の頭ではその言葉が理解出来た。
「グラジュスリヒト国…?あ、れ?」
題名を言葉に出して、引っかかるものがあった。グラジュスリヒト…タマキが名乗って居なかっただろうか。
「どうしたの、ゆず」
「えと、お兄ちゃんは…グラジュスリヒトの…?」
「タマキ様はこの国、グラジュスリヒト国を治めるグラジュスリヒト家の次男…タマキ皇子です」
「皇子だって。似合わないよねー」
ははっと笑いながらお菓子を柚の口に運ぶタマキ。条件反射で口を開けてしまう柚にアリーは内心微笑ましく思いながらも咳払いをする。
「こほん。次期国王が何を仰っておりますの?」
「むぐ、こくお…?」
「いやいや、次男坊ですから」
ポンポンと言葉を交わす二人に置いてきぼりの柚の頭にはクエスチョンマークが沢山浮かんでいる。
「こら、アリー。ゆずが置いてきぼりだよ。俺の事は良いから」
「あ、ユズ様、申し訳ございません。今ユズ様がいらっしゃる国はグラジュスリヒトという国でして…少し紛らわしいのですが、ここ一帯は家名が国の名になる事が決まりとなっております」
「そ、そうなのですね…」
タマキが皇子という凄まじいワードに柚は頭を抱えそうになる。確かにタマキは柚の兄だ。だがそれは、前の世界の事であって、この世界では赤の他人だ。
明らかな二人の身分の差に柚はこんなところに自分が居て良いのか不安になる。だが、そんな柚の心中を察したのか、タマキが柚の掌を握りしめた。
「ゆず。国の事は気にしなくて良いから。ゆずは自分がここに居て良いのかって不安に思っているんだよね?」
タマキの言葉に素直に頷く柚。タマキは柚を…イミゴを保護しなければいけないと言っていた。けれど、そんな事を一方的に言われても、そうですか。と言って胡座をかける程、柚の神経は太くない。
「イミゴと呼ばれる存在。…嫌な事を思い出させてしまったら申し訳ございません。イミゴは民の間では不吉な存在と呼ばれる事はご存じですね?」
「は、はい…」
何度も投げつけられた言葉だ。嫌という程知っている。
アリーは知っていた。柚が村の人達にされてきた事を。柚の傷を広げないように言葉を選びながら話を進めた。
「イミゴは…黒き色を身に纏い、この世界に降り立つ。ご覧の通りこの世界には黒という色が存在しません。なので、誰が見てもユズ様がイミゴだ、と本能で理解出来るのです」
「……」
「ですが、本来ならイミゴを見つけ次第、グラジュスリヒト家が保護する決まりとなっていたのです。ですが……」
言葉を濁すアリーに一抹の優しさを感じた柚は、アリーの美しいルビー色の瞳を見つめた。
「……申し訳ございません、ユズ様…。ユズ様は何も悪くないのです。勿論イミゴも…。民にはイミゴに対して虚実を伝えてありました。イミゴを無事にグラジュスリヒト家が保護する為に」
「そこまでして…」
「はい。イミゴの存在は絶大なのです」
アリーの真っ直ぐな視線に柚の喉が鳴る。自分の事を話している筈なのに、信じられなかったが、自身の異常な回復の速さを思い出した。
「私の回復が速いのも…」
「うん、イミゴの力だと思う」
隣で沈黙を貫いていたタマキが口を開く。
「イミゴの力は未だにはっきりと分かっていないんだ。ただ、柚が聞かされたような事は絶対にない」
「で、でも…私を直接叩いた人が亡くなったって…」
「偶然だと思うよ。それか柚を脅すための罠か、ね」
にわかに信じがたいタマキの言葉。
この世界に来てから、ずっと聞かされた言葉は洗脳に近いものがあった。故に簡単にタマキの言葉に頷く事が出来ない。
「ゆずの力はね。人を傷付ける為にあるんじゃない。ほら、思い出して。昨日俺の傷を治してくれたでしょう?」
「あ…」
タマキの顔に傷を付けてしまった際に、口付けを落として治した事を柚は思い出す。
「名前は不吉かもしれない。けれどね、ゆずはゆずだよ。
…ゆずの力は優しい力なんだ。その力を悪用されない為に俺達――歴代グラジュスリヒト家が保護しているんだ」
「お兄ちゃん…」
タマキは優しい笑みのまま再度お菓子を柚の口に運ぶ。
「美味しい?……良かった。
気にしないで良いって言っても難しいかもしれないけど、イミゴの力なんて気にしないで良い。毎日美味しいものを食べて、いっぱい寝て、沢山喋ってさ…」
タマキの長い指が咀嚼で動く唇に触れる。形を、感触を確かめるように何度も。そんなタマキの行為に柚の頬が赤く染まった。
「…可愛いなぁ。
ゆず。今度こそ幸せにしてみせるから、ね」
何度も宣言された言葉。
言われる度に胸が苦しくなる。嬉しさと、微かに感じる不明な感情。
「…ありがとう、お兄ちゃん……」
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