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酔いが覚めたミラさん
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シエナのおかげでなんとかミラさんが落ち着いてくれた。
俺はこれ以上この場にいたらソフィアが爆弾を投げてきて、ミラさんが爆発することが目に見えたので、『朝ごはんを作ってきますね』と言ってキッチンへと向かった。
キッチンでパンを焼いてベーコンを炒めていると、ミラさんが俺のところへとやってくる。
……?
「どうかしましたか? お水が欲しいのであればその蛇口から適当にくんでもらえればいいですよ」
しかし、ミラさんは反応を返してこない。
……ふむ。そうではないと。
「あ! 分かりました! 酔いがひどいからこの街特製の黒い液体がほしんですね? ちょっと待ってて下さい。このベーコンを焼き終わったらすぐに取ってーー」
「それなら自分で持ってきていたからもう飲んで、二日酔いを吹き飛ばしているわ」
「……そうですか」
もう何も思いつかなかったので口を閉じてベーコンを焼く作業に戻る。
炒めたベーコンとパンをお皿に盛り付けて、さあダイニングに持っていくぞ! というときに、ずっと同じ場所に立って俺のことを見てきていたミラさんが『待って』と言ってきた。
「どうしました?」
「……はぁ。普通、昨日の今日で私が二人きりになりに来たら何をしに来たか分かるでしょう? エリックは鈍感どころか頭が悪いのかしら?」
ミラさんは若干不機嫌気味だ。俺はどこかで選択肢を間違えたらしい。
でも……何も思い浮かばないしなぁ……
「いやー、すみません。俺こういうの苦手でして。『私が何に怒っているか分かる?』とか言われましても地雷しか踏まないですよね。あはははは」
「……その発言自体が地雷だわ」
ジト目でミラさんが俺を見てくる。
……さいですか。ちょっと場の雰囲気を紛らわせようとしたんだけど……逆効果でしたか。
すみません、と言っているとミラさんがしびれを切らしたのか、彼女から話を振ってきてくれた。
「ねえ、昨日の私が言ったこと覚えているかしら?」
昨日、ミラさんが言ったこと……ああ、あれか。
「意外と書類を処理するのに時間がかかって、俺達と合流するのが遅くなったということですよね」
「……あんた、ものすごい遡るのね。というかわざとかしら? まあどのみち不正解。言い方を変えるわ。私がお酒に酔って……酔いつぶれる直前に口走ったことよ。それは覚えているかしら?」
そっちでしたか。それはもう、くっきりはっきり覚えていますとも。
「『私はぁ……エリックの事好きぃ。大好きぃ。色々残念なところもあるけどぉ……それもひっくるめてぇ……好きぃ。でぇ、エリックはぁ……私のこと、好きぃ……?』とかそんな感じでしたよね? いやー、普段のミラさんからは想像がーーって止めて下さい! 拳を下ろしてください!」
殴りかかろうとしてきたミラさんに土下座をしたらなんとか許してくれた。
「まあいいわ。次、同じような感じで私の喋り方を真似したりしたら許さないから」
「……はい」
「話を戻すわ。で、エリック。あんたの返事は?」
土下座体勢の俺の頭を生足でゲシゲシと蹴りながら返事を求めるミラさん。
俺じゃなきゃブチギレてるね。まあ、俺にとってはご褒美だけど。
……しかし、自分から蒸し返してきたか。俺はてっきり『昨日のことは忘れなさい!』とか言ってくるものかと思っていたんだが。
「俺も同じくミラさんのことは好きですよ。暴力とか振るってきますけど、普段は怪我しない程度の、例えば犬が甘噛してくるみたいな? そんな感じで手加減してきてくれますし。時たま見せてくれる優しさもいいギャップになって最高です」
「…………そう。やっぱりあんたは鈍感でバカね。それでいて意気地なしとか、もうどうしようもないわ。男として恥ずかしくないのかしら? アソコはちゃんと付いてる?」
……いや、ひどい言われようだな。俺は特S級クラスの息子がいるというのに。
まあ……俺もミラさんが言わんとしていることくらい分かる。
つまりは『恋愛的な意味で好きかどうか?』を聞いてきているのだろう。それくらい俺にだって分かる。
……ただ……ミラさんが言っていたように俺は『意気地なしのチキン野郎』なので、『愛しています』とかは言えないわけで。
この世界では一夫多妻制や一妻多夫制は特に珍しくなく、そこかしこで見られるものだ。
だから、もし仮に、仮にだけどシエナに加えてミラさんとも結婚したとしても問題にはならないわけだ。まあ、二人の気持ちとかそこら辺はまた別の話ではあるが。
なので、俺の本心を伝えてもいいのだが……『意気地なしのチキン野郎』にはそんなことは出来ないわけで。
こうしてお茶を濁すのが一番この場を円満に収めることが出来ると思うのだ。
「すみません。アソコはちゃんと付いているんですけど、引っ込み思案でして。しっかりとしろ! っていつも言っているんですけどね」
「……しっかりするのはあんたの方だけど。はぁ……エリックは本当に前からこんな調子だし。この様子だと私からはっきり言わないと絶対に自分の気持ちを伝えてこなさそうだわ。ほんと、どうしようもない男ね」
呆れ顔をしながらでキッチンから去って行ってしまった。
……まあ、うん。一応丸く収まった……かな……?
結局その後、ミラさんは普段のミラさんに戻ってくれて、皆で一緒に楽しく朝食を食べた。
ご飯を食べ終えた後、ソフィアとミラさんの二人はギルドの仕事があるということで早々とこの家を出ていき、シエナと二人でこの日は楽しく過ごした。
次の日。
ソフィアから『クエストのリストアップが完了したので都合がいい時にギルドに足を運んで下さい』という旨の手紙が届いたので、特にすることがない俺達はギルドへと赴いた。
「あ! エリックさん、シエナさん! お待ちしていましたよ~!」
ギルドの受付場に行くとソフィアが手を振って声をかけてきた。
……今日は女性冒険者が多いので中々に刺激的な目線を俺にくれますね。うむ、慣れるとこういう刺激も中々いいものだな。
ソフィアの前まで行き、彼女が集めたクエストの一覧を見せてもらう。
「どれもこれも単価は安いですが、シエナさんが色々と学ぶにはいい感じのモンスターのはずです」
「……そう……だな。本当にはした金しか入ってこないやつばかりだが……」
ペラペラとページをめくる。
どれもこれも初心者には最適なモンスターばかりだった。
これなら俺が直接手を貸さなくても戦い方さえ教えれば、後はシエナが勝手に一人で討伐できるだろう。
強敵モンスターと戦うのも一つの手だが、まずは場数が大事だからな。
「よし、じゃあ今後このリストアップされたクエストの中から適当に受けていくことにするよ。で、早速だが、こいつを受けたい」
クエスト用紙を彼女に渡す。
「……ふむふむ。はい、分かりました! では『しっかりと』クエスト内容を確認してから書類に必要事項を書き込んで、いってらっしゃいませ!」
……言われずとも読みますよ。
しっかりとシエナと一緒に熟読してから色々と書き込み……俺達は目的のモンスターが出る場所へと出発した。
俺はこれ以上この場にいたらソフィアが爆弾を投げてきて、ミラさんが爆発することが目に見えたので、『朝ごはんを作ってきますね』と言ってキッチンへと向かった。
キッチンでパンを焼いてベーコンを炒めていると、ミラさんが俺のところへとやってくる。
……?
「どうかしましたか? お水が欲しいのであればその蛇口から適当にくんでもらえればいいですよ」
しかし、ミラさんは反応を返してこない。
……ふむ。そうではないと。
「あ! 分かりました! 酔いがひどいからこの街特製の黒い液体がほしんですね? ちょっと待ってて下さい。このベーコンを焼き終わったらすぐに取ってーー」
「それなら自分で持ってきていたからもう飲んで、二日酔いを吹き飛ばしているわ」
「……そうですか」
もう何も思いつかなかったので口を閉じてベーコンを焼く作業に戻る。
炒めたベーコンとパンをお皿に盛り付けて、さあダイニングに持っていくぞ! というときに、ずっと同じ場所に立って俺のことを見てきていたミラさんが『待って』と言ってきた。
「どうしました?」
「……はぁ。普通、昨日の今日で私が二人きりになりに来たら何をしに来たか分かるでしょう? エリックは鈍感どころか頭が悪いのかしら?」
ミラさんは若干不機嫌気味だ。俺はどこかで選択肢を間違えたらしい。
でも……何も思い浮かばないしなぁ……
「いやー、すみません。俺こういうの苦手でして。『私が何に怒っているか分かる?』とか言われましても地雷しか踏まないですよね。あはははは」
「……その発言自体が地雷だわ」
ジト目でミラさんが俺を見てくる。
……さいですか。ちょっと場の雰囲気を紛らわせようとしたんだけど……逆効果でしたか。
すみません、と言っているとミラさんがしびれを切らしたのか、彼女から話を振ってきてくれた。
「ねえ、昨日の私が言ったこと覚えているかしら?」
昨日、ミラさんが言ったこと……ああ、あれか。
「意外と書類を処理するのに時間がかかって、俺達と合流するのが遅くなったということですよね」
「……あんた、ものすごい遡るのね。というかわざとかしら? まあどのみち不正解。言い方を変えるわ。私がお酒に酔って……酔いつぶれる直前に口走ったことよ。それは覚えているかしら?」
そっちでしたか。それはもう、くっきりはっきり覚えていますとも。
「『私はぁ……エリックの事好きぃ。大好きぃ。色々残念なところもあるけどぉ……それもひっくるめてぇ……好きぃ。でぇ、エリックはぁ……私のこと、好きぃ……?』とかそんな感じでしたよね? いやー、普段のミラさんからは想像がーーって止めて下さい! 拳を下ろしてください!」
殴りかかろうとしてきたミラさんに土下座をしたらなんとか許してくれた。
「まあいいわ。次、同じような感じで私の喋り方を真似したりしたら許さないから」
「……はい」
「話を戻すわ。で、エリック。あんたの返事は?」
土下座体勢の俺の頭を生足でゲシゲシと蹴りながら返事を求めるミラさん。
俺じゃなきゃブチギレてるね。まあ、俺にとってはご褒美だけど。
……しかし、自分から蒸し返してきたか。俺はてっきり『昨日のことは忘れなさい!』とか言ってくるものかと思っていたんだが。
「俺も同じくミラさんのことは好きですよ。暴力とか振るってきますけど、普段は怪我しない程度の、例えば犬が甘噛してくるみたいな? そんな感じで手加減してきてくれますし。時たま見せてくれる優しさもいいギャップになって最高です」
「…………そう。やっぱりあんたは鈍感でバカね。それでいて意気地なしとか、もうどうしようもないわ。男として恥ずかしくないのかしら? アソコはちゃんと付いてる?」
……いや、ひどい言われようだな。俺は特S級クラスの息子がいるというのに。
まあ……俺もミラさんが言わんとしていることくらい分かる。
つまりは『恋愛的な意味で好きかどうか?』を聞いてきているのだろう。それくらい俺にだって分かる。
……ただ……ミラさんが言っていたように俺は『意気地なしのチキン野郎』なので、『愛しています』とかは言えないわけで。
この世界では一夫多妻制や一妻多夫制は特に珍しくなく、そこかしこで見られるものだ。
だから、もし仮に、仮にだけどシエナに加えてミラさんとも結婚したとしても問題にはならないわけだ。まあ、二人の気持ちとかそこら辺はまた別の話ではあるが。
なので、俺の本心を伝えてもいいのだが……『意気地なしのチキン野郎』にはそんなことは出来ないわけで。
こうしてお茶を濁すのが一番この場を円満に収めることが出来ると思うのだ。
「すみません。アソコはちゃんと付いているんですけど、引っ込み思案でして。しっかりとしろ! っていつも言っているんですけどね」
「……しっかりするのはあんたの方だけど。はぁ……エリックは本当に前からこんな調子だし。この様子だと私からはっきり言わないと絶対に自分の気持ちを伝えてこなさそうだわ。ほんと、どうしようもない男ね」
呆れ顔をしながらでキッチンから去って行ってしまった。
……まあ、うん。一応丸く収まった……かな……?
結局その後、ミラさんは普段のミラさんに戻ってくれて、皆で一緒に楽しく朝食を食べた。
ご飯を食べ終えた後、ソフィアとミラさんの二人はギルドの仕事があるということで早々とこの家を出ていき、シエナと二人でこの日は楽しく過ごした。
次の日。
ソフィアから『クエストのリストアップが完了したので都合がいい時にギルドに足を運んで下さい』という旨の手紙が届いたので、特にすることがない俺達はギルドへと赴いた。
「あ! エリックさん、シエナさん! お待ちしていましたよ~!」
ギルドの受付場に行くとソフィアが手を振って声をかけてきた。
……今日は女性冒険者が多いので中々に刺激的な目線を俺にくれますね。うむ、慣れるとこういう刺激も中々いいものだな。
ソフィアの前まで行き、彼女が集めたクエストの一覧を見せてもらう。
「どれもこれも単価は安いですが、シエナさんが色々と学ぶにはいい感じのモンスターのはずです」
「……そう……だな。本当にはした金しか入ってこないやつばかりだが……」
ペラペラとページをめくる。
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これなら俺が直接手を貸さなくても戦い方さえ教えれば、後はシエナが勝手に一人で討伐できるだろう。
強敵モンスターと戦うのも一つの手だが、まずは場数が大事だからな。
「よし、じゃあ今後このリストアップされたクエストの中から適当に受けていくことにするよ。で、早速だが、こいつを受けたい」
クエスト用紙を彼女に渡す。
「……ふむふむ。はい、分かりました! では『しっかりと』クエスト内容を確認してから書類に必要事項を書き込んで、いってらっしゃいませ!」
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