30 / 108
クエストから帰還して…… その1
しおりを挟む
ギルドの受付場に行き、ソフィアにクエストの完了を伝えて報酬を貰う。
「えーっと、今回は銅貨十枚ですね。……っと、ご確認下さい」
ソフィアがカウンターに置いた袋からジャリ、という軽い音が聞こえる。
中を確認すると……十枚きっちりとあった。
「……少ないなぁ……もうちょっとくれないの?」
「仕方ないじゃないですか。クエスト内容はシエナさんに合わせた初心者用のものですし。でも、その代わり! 今日は……この四匹のウサッギをミラさんが料理してくれるらしいですよ! 楽しみですね!」
ソフィアがよだれを垂らしながら話してくる。
……?
「何の話だ?」
「……エリックさん。クエスト用紙をちゃんと見ましたか? ……ほら、ここ。ここを見てください」
ソフィアが指をコンコンとしているところに視線を向けると……そこにはミラさんの字で『今日の晩は予定を開けておくこと! 四の五の言わずにギルドの受付場で待ってなさい!』と書いていた。
「エリックさん。まさかS級ランクの冒険者である人がクエストの内容を隅々まで確認していない、なんてことはないですよね……?」
ジト目でソフィアが俺を見てくる。
「……今度からは気をつける」
「まあ、良いでしょう。シエナさん。エリックさんって結構雑な所あるので気をつけてくださいね?」
「は、はい!」
シエナが任されました、みたいな顔で返事をする。
……まあ、雑というか抜けているところはあるかも知れないが……
なんとも釈然としないような気持ちでいると、ミラさんが俺達のもとにやってきた。
「クエストは終わったの?」
「はい、今エリックさん達が帰ってきたところです。どうしますか?」
「……じゃあソフィアは早退していいからエリックの家に先に行ってて頂戴。今日は人も少ないし。私は残りの仕事を片付けてからすぐに行くから」
「あのー、俺の家を使う許可は出してーー」
「じゃあ、そういうことだからまた後でね」
ミラさんはピューというふうにギルド長室に戻っていってしまった。
……いや、別にいいんだけど……もうちょっと前に教えてもらいたかったと言うか……まあいいか。
しばらく後。ソフィアが受付嬢の服から私服に着替えて受付場周辺で待機していた俺達と合流し、ウサッギを持って俺の家へと向かった。
「おじゃましまーす!」
ソフィアが先陣を切って俺の家に上がる。
「……お前なぁ……いや、良いんだけどさ。俺以外の人のところではもうちょっと遠慮しろよ?」
俺は若干の小言を挟む。しかし、ソフィアは『あーい』と言うだけで勝手にズカズカと先に行ってしまう。
彼女は何度も俺の家に遊びに来ている常連客だ。
まあ、大抵は酒に酔っ払ったソフィアが俺の家に転がり込んでくる、というような感じなのだが。
俺達も家に上がって彼女の後を追う。
「ぶはぁっ! いやー、早退した後のお酒は格別に美味しいですね! ほらエリックさん、見ていて下さい! 瓶を二本持ちしてからの~一気飲み! グボボボボボオボボボボ……おぇっ……ごほっ……ごほっ……や゛ばい゛……き゛がん゛に゛ばい゛っだ……」
ソフィアは俺達の家のダイニングに行って椅子に座るなり、帰宅途中に買ってきた大量の酒を一人で飲み始めた。
宴会芸みたいなことをして失敗するわ、床は酒でびちょびちょにするわ、で家を汚すの早すぎだろ。
ソフィアの背中を擦ってやりながら落ち着かせる。
「おい、大丈夫か? 特に頭が大丈夫か?」
「エリックさん。失礼ですよ! いつもいつもこんな感じじゃないですか!」
「いや、それじゃ俺の言葉を否定できていないが。まあ、はしゃぐのは分かるが……ミラさんが来ていないのに酒なんて飲んでたら怒られるかもしれないぞ?」
「大丈夫です! ミラさんには『お酒飲んで待ってます!』って言ってきましたから!」
「返事は?」
「聞いていません!」
こめかみを押さえる。
まあ、こんなことで怒るミラさんではないが……こいつは酔っ払うと色々と面倒くさいからなぁ……まあ、酒には強いので中々酔っ払わないんだけど。
酒を再び飲み始めたソフィアは放置することにして、キッチンにいるシエナの元に行く。
彼女はウサッギの血抜きをしていた。
「あ、エリック様! 勝手に処理をしているのですが、大丈夫でしょうか?」
俺に目を向けながら職人のような手さばきでウサッギの前準備をしている。
……一人で生活していたころに身に着けた技能なのだろう。
俺は感心した声を上げる。
「料理自体はミラさんがするけど、血抜きくらいだったら何も言わないはずだ。というか凄いな。料理人でもここまでの手さばきが出来る人は中々いないと思うぞ?」
「ありがとうございます。こういうのは慣れているんです。ただ……料理の腕はエリック様には敵いません。あんなに美味しい料理は今の私には作れませんから」
優しい笑顔で俺の料理を褒めてきてくれる。
……あ……やばい……股間がムクムクとしてきた。
ソフィアがいるけど……抱きつくくらいだったら大丈夫だよな? ダイニングからだと俺達の姿は見えないし、ここでヤリはしないから……
俺はシエナをじっと見つめる。
シエナも俺の目線に気がついて、手を止めて俺のことを見てくる。
彼女は手をパパっと洗ってから……笑顔で俺にギュッと抱きついてきた。
シエナ……お前……なんて空気の読めるやつなんだ……マジで可愛いんだが。
俺もシエナを抱き返そうとして自分の手を彼女の背中に回しているとーー
「エリックさん、おつまみが欲しいんですけーー」
「《サンダーボルト》!」
「うぎゃぁぁぁっっぁぁぁぁ…………ぁ」
「ソフィア様!?」
いきなりソフィアが現れたから勢い余って結構強めな魔術をぶちかましてしまった。
バタン、とソフィアが床に倒れたのを見てシエナが彼女に駆け寄る。
「エリック様! ソフィア様は大丈夫なのでしょうか!?」
「心配ない。一時的に気を失っているだけだ。まあ、このままじゃご飯を食べる前に泥酔しそうだったし、ちょうど良かっただろう」
「それなら……良かったのですが……次からは……人がいないところで……そういうことはしましょうね」
めっ! というような顔をする。
……いや、その顔と言い方も股間に悪いっす、シエナさん。
「えーっと、今回は銅貨十枚ですね。……っと、ご確認下さい」
ソフィアがカウンターに置いた袋からジャリ、という軽い音が聞こえる。
中を確認すると……十枚きっちりとあった。
「……少ないなぁ……もうちょっとくれないの?」
「仕方ないじゃないですか。クエスト内容はシエナさんに合わせた初心者用のものですし。でも、その代わり! 今日は……この四匹のウサッギをミラさんが料理してくれるらしいですよ! 楽しみですね!」
ソフィアがよだれを垂らしながら話してくる。
……?
「何の話だ?」
「……エリックさん。クエスト用紙をちゃんと見ましたか? ……ほら、ここ。ここを見てください」
ソフィアが指をコンコンとしているところに視線を向けると……そこにはミラさんの字で『今日の晩は予定を開けておくこと! 四の五の言わずにギルドの受付場で待ってなさい!』と書いていた。
「エリックさん。まさかS級ランクの冒険者である人がクエストの内容を隅々まで確認していない、なんてことはないですよね……?」
ジト目でソフィアが俺を見てくる。
「……今度からは気をつける」
「まあ、良いでしょう。シエナさん。エリックさんって結構雑な所あるので気をつけてくださいね?」
「は、はい!」
シエナが任されました、みたいな顔で返事をする。
……まあ、雑というか抜けているところはあるかも知れないが……
なんとも釈然としないような気持ちでいると、ミラさんが俺達のもとにやってきた。
「クエストは終わったの?」
「はい、今エリックさん達が帰ってきたところです。どうしますか?」
「……じゃあソフィアは早退していいからエリックの家に先に行ってて頂戴。今日は人も少ないし。私は残りの仕事を片付けてからすぐに行くから」
「あのー、俺の家を使う許可は出してーー」
「じゃあ、そういうことだからまた後でね」
ミラさんはピューというふうにギルド長室に戻っていってしまった。
……いや、別にいいんだけど……もうちょっと前に教えてもらいたかったと言うか……まあいいか。
しばらく後。ソフィアが受付嬢の服から私服に着替えて受付場周辺で待機していた俺達と合流し、ウサッギを持って俺の家へと向かった。
「おじゃましまーす!」
ソフィアが先陣を切って俺の家に上がる。
「……お前なぁ……いや、良いんだけどさ。俺以外の人のところではもうちょっと遠慮しろよ?」
俺は若干の小言を挟む。しかし、ソフィアは『あーい』と言うだけで勝手にズカズカと先に行ってしまう。
彼女は何度も俺の家に遊びに来ている常連客だ。
まあ、大抵は酒に酔っ払ったソフィアが俺の家に転がり込んでくる、というような感じなのだが。
俺達も家に上がって彼女の後を追う。
「ぶはぁっ! いやー、早退した後のお酒は格別に美味しいですね! ほらエリックさん、見ていて下さい! 瓶を二本持ちしてからの~一気飲み! グボボボボボオボボボボ……おぇっ……ごほっ……ごほっ……や゛ばい゛……き゛がん゛に゛ばい゛っだ……」
ソフィアは俺達の家のダイニングに行って椅子に座るなり、帰宅途中に買ってきた大量の酒を一人で飲み始めた。
宴会芸みたいなことをして失敗するわ、床は酒でびちょびちょにするわ、で家を汚すの早すぎだろ。
ソフィアの背中を擦ってやりながら落ち着かせる。
「おい、大丈夫か? 特に頭が大丈夫か?」
「エリックさん。失礼ですよ! いつもいつもこんな感じじゃないですか!」
「いや、それじゃ俺の言葉を否定できていないが。まあ、はしゃぐのは分かるが……ミラさんが来ていないのに酒なんて飲んでたら怒られるかもしれないぞ?」
「大丈夫です! ミラさんには『お酒飲んで待ってます!』って言ってきましたから!」
「返事は?」
「聞いていません!」
こめかみを押さえる。
まあ、こんなことで怒るミラさんではないが……こいつは酔っ払うと色々と面倒くさいからなぁ……まあ、酒には強いので中々酔っ払わないんだけど。
酒を再び飲み始めたソフィアは放置することにして、キッチンにいるシエナの元に行く。
彼女はウサッギの血抜きをしていた。
「あ、エリック様! 勝手に処理をしているのですが、大丈夫でしょうか?」
俺に目を向けながら職人のような手さばきでウサッギの前準備をしている。
……一人で生活していたころに身に着けた技能なのだろう。
俺は感心した声を上げる。
「料理自体はミラさんがするけど、血抜きくらいだったら何も言わないはずだ。というか凄いな。料理人でもここまでの手さばきが出来る人は中々いないと思うぞ?」
「ありがとうございます。こういうのは慣れているんです。ただ……料理の腕はエリック様には敵いません。あんなに美味しい料理は今の私には作れませんから」
優しい笑顔で俺の料理を褒めてきてくれる。
……あ……やばい……股間がムクムクとしてきた。
ソフィアがいるけど……抱きつくくらいだったら大丈夫だよな? ダイニングからだと俺達の姿は見えないし、ここでヤリはしないから……
俺はシエナをじっと見つめる。
シエナも俺の目線に気がついて、手を止めて俺のことを見てくる。
彼女は手をパパっと洗ってから……笑顔で俺にギュッと抱きついてきた。
シエナ……お前……なんて空気の読めるやつなんだ……マジで可愛いんだが。
俺もシエナを抱き返そうとして自分の手を彼女の背中に回しているとーー
「エリックさん、おつまみが欲しいんですけーー」
「《サンダーボルト》!」
「うぎゃぁぁぁっっぁぁぁぁ…………ぁ」
「ソフィア様!?」
いきなりソフィアが現れたから勢い余って結構強めな魔術をぶちかましてしまった。
バタン、とソフィアが床に倒れたのを見てシエナが彼女に駆け寄る。
「エリック様! ソフィア様は大丈夫なのでしょうか!?」
「心配ない。一時的に気を失っているだけだ。まあ、このままじゃご飯を食べる前に泥酔しそうだったし、ちょうど良かっただろう」
「それなら……良かったのですが……次からは……人がいないところで……そういうことはしましょうね」
めっ! というような顔をする。
……いや、その顔と言い方も股間に悪いっす、シエナさん。
0
お気に入りに追加
153
あなたにおすすめの小説
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる