5 / 37
第一章 喜んで婚約破棄させて頂きますわ
まだ言ってんのかあのオッサン
しおりを挟む
転移魔法で私はルーチェ商会の2階にある執務室に転移しました。
自分で言うのも難ですがシンプルで作業効率を上げる為の部屋の作りはしましたが所々に私のお気に入りの調度品で飾られた部屋は品があり、心を落ち着かせるのには丁度いい部屋になっています。
一部を除いては…
まぁ、そこは置いといてください…
あの腐海も私に取っては大切な研究スペースですので…
研究は私の生き甲斐だからあのゾーンは無くてはならない大切なスペースなのです…
そこから一階の店舗部分に向かいました。
そこには涙目の副会頭と店員たちが話し合っていました。
「皆様ご機嫌様、何かトラブルがありましたか?」
「ルーティー様!?お待ちしておりました!!」
なんなのでしょうか?
私の周りはお馬鹿さんだらけなのかしら?
ルーチェ商会の副会長を任せているウィルソンが涙目で私に抱き付かんばかりの勢いで擦り寄ってきました。
勿論、殿方と抱き合うなんて未婚の乙女には御法度ですので華麗に避けました。
それに殿方とぶつかるなんて痛い事するのは嫌ですわ。
ウィルソンは避けられた為に激しくコケて床に顔を打ち付けていました。
あらあら、痛そうねー可哀想にー(棒読み)
でも、蔑む顔や冷ややかな目線を与えてはいけません。
喜ぶだけですから。
副会長のウィルソンは、言動はただのお馬鹿な変態ですが仕事は出来る殿方ですの。
ただ少し気弱でちょっと天然でドMな眼鏡っ子なのです。
たまにわざと鈍臭いミスをして私を困らせる事をしますがこの様な周りが大慌てするようなミスをする様な殿方では無いのですが、本日は何をやらかしたのでしょうか?
聞いてみないと分かりませんので静かに返答を待つ事にしました。
「本日マイスタン商会の会頭が此方に来たと思ったらまた『お前の所で販売している【マヨネーズ】のレシピを我が商会に無料で譲れ!!この店の会頭はウチの息子の嫁だぞ!!ワシは義父に当たるのだぞ!!その権限がある!!』と喚いて来ました…流石に権利の話になると僕ではお話出来ないので会頭に確認してからお返事させて下さい。とお伝えしたのですがしつこくて…あまりにもしつこかったので思わず憲兵隊に連絡してしまいまして…ルーティー様にご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありません…」
まだ言ってたのかあのオッサン…おっと暴言失礼しましたわ。
あのお義父様はいろいろ勘違いされており、ルーチェ商会はスパニッシュ公爵家の持ち物と思っており、ルードヴィッヒ様が婿入りしたら全てが自分の物になるとでも思っていらっしゃるご様子。
まだ結婚もしていないですし、何よりルーチェ商会は私個人が副業で稼いだお金で出資して作った商会なのでスパニッシュ公爵家は一切絡んでおらず、私個人の商会です。
なのでスパニッシュ公爵家に婿入りしようが【ルーチェ商会】は一生手に入りません。
それなのに勘違いしているので、いつも『自分の物になるのだから好きにして良い』と勘違いして、横暴な態度を取ってくるのです。
その都度、憲兵隊にお世話になっているから憲兵隊にはいつも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
お義父様のタチが悪いのは私が居ない日を狙って来るから余計にタチが悪い。
正面切ったら断られるのが分かっててわざわざ立ち場の弱い従業員だけの時間を狙うのです。
まぁ、従業員達はしっかり教育がなっていますので『マイスタン公爵と夫人又は愚妹が来たら直ぐに憲兵隊呼ぶ準備をしてください。』とお願いしているので大きなトラブルにはまだなっていません。
愚妹は私が商会をしている事は知りませんがもしバレたら絶対にめんどくさい事になる事が目に見えて分かりますので当然の処置です。
因みにマヨネーズとは私が開発したルーチェ商会オリジナル調味料の事を言い、現在他国にまでも人気なのです。
最近では女王陛下御用達の品として国中に知れ渡り、この商会でも品薄になっている程人気商品です。
また私のお店が儲かっているのが気に食わないのか、人気商品が出ればその利益を寄越せとせっついて来るのです。
勿論、企業秘密のレシピをあげた事などありませんが、いつもめんどくさいので親族割引で少しだけお安く仕入れさしてあげてるだけでも感謝して欲しい位ですわ。
本当に迷惑な親子だ事…
まぁ、私は婚約破棄されましたし、この商会は私が個人的に建てた商会なので実家にも関係無いので親族割引も無しにする旨を御手紙にしたためて送るとしましょうか。
またやって来るだろうが店員達には『知らぬ存ぜぬ、会頭に確認します』で対応して頂きましょうか。
実際レシピの版権は王国に提出しているのでこの商会の版権は全て私の物ですので勝手に持ち出しする事は出来ません。
2階の執務室には権利書やレシピ原本などが閉まっていますが普段は魔法で結界を張っているから泥棒や暗殺者すら入れません。
従業員自身は私が雇用している人に対しては信用していますが一度従業員の知り合いを雇用した時、情報が流失しかけた事もあり、念の為に従業員には全員契約魔法をかけさせて頂き『この商会に関わる物全てを口外してはならない。口外しようとした場合、その場で魔法が発動し、その場で気絶し全ての商会の情報は全て無くなる。』様にしていますので今の所情報流失はされていません。
何故こんな厳重に情報管理されているかと言うと…私には秘密がありますの。
私は前世の記憶を持ってこの世に産まれてしまった…所謂『異世界人』と呼ばれる存在です。
自分で言うのも難ですがシンプルで作業効率を上げる為の部屋の作りはしましたが所々に私のお気に入りの調度品で飾られた部屋は品があり、心を落ち着かせるのには丁度いい部屋になっています。
一部を除いては…
まぁ、そこは置いといてください…
あの腐海も私に取っては大切な研究スペースですので…
研究は私の生き甲斐だからあのゾーンは無くてはならない大切なスペースなのです…
そこから一階の店舗部分に向かいました。
そこには涙目の副会頭と店員たちが話し合っていました。
「皆様ご機嫌様、何かトラブルがありましたか?」
「ルーティー様!?お待ちしておりました!!」
なんなのでしょうか?
私の周りはお馬鹿さんだらけなのかしら?
ルーチェ商会の副会長を任せているウィルソンが涙目で私に抱き付かんばかりの勢いで擦り寄ってきました。
勿論、殿方と抱き合うなんて未婚の乙女には御法度ですので華麗に避けました。
それに殿方とぶつかるなんて痛い事するのは嫌ですわ。
ウィルソンは避けられた為に激しくコケて床に顔を打ち付けていました。
あらあら、痛そうねー可哀想にー(棒読み)
でも、蔑む顔や冷ややかな目線を与えてはいけません。
喜ぶだけですから。
副会長のウィルソンは、言動はただのお馬鹿な変態ですが仕事は出来る殿方ですの。
ただ少し気弱でちょっと天然でドMな眼鏡っ子なのです。
たまにわざと鈍臭いミスをして私を困らせる事をしますがこの様な周りが大慌てするようなミスをする様な殿方では無いのですが、本日は何をやらかしたのでしょうか?
聞いてみないと分かりませんので静かに返答を待つ事にしました。
「本日マイスタン商会の会頭が此方に来たと思ったらまた『お前の所で販売している【マヨネーズ】のレシピを我が商会に無料で譲れ!!この店の会頭はウチの息子の嫁だぞ!!ワシは義父に当たるのだぞ!!その権限がある!!』と喚いて来ました…流石に権利の話になると僕ではお話出来ないので会頭に確認してからお返事させて下さい。とお伝えしたのですがしつこくて…あまりにもしつこかったので思わず憲兵隊に連絡してしまいまして…ルーティー様にご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありません…」
まだ言ってたのかあのオッサン…おっと暴言失礼しましたわ。
あのお義父様はいろいろ勘違いされており、ルーチェ商会はスパニッシュ公爵家の持ち物と思っており、ルードヴィッヒ様が婿入りしたら全てが自分の物になるとでも思っていらっしゃるご様子。
まだ結婚もしていないですし、何よりルーチェ商会は私個人が副業で稼いだお金で出資して作った商会なのでスパニッシュ公爵家は一切絡んでおらず、私個人の商会です。
なのでスパニッシュ公爵家に婿入りしようが【ルーチェ商会】は一生手に入りません。
それなのに勘違いしているので、いつも『自分の物になるのだから好きにして良い』と勘違いして、横暴な態度を取ってくるのです。
その都度、憲兵隊にお世話になっているから憲兵隊にはいつも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
お義父様のタチが悪いのは私が居ない日を狙って来るから余計にタチが悪い。
正面切ったら断られるのが分かっててわざわざ立ち場の弱い従業員だけの時間を狙うのです。
まぁ、従業員達はしっかり教育がなっていますので『マイスタン公爵と夫人又は愚妹が来たら直ぐに憲兵隊呼ぶ準備をしてください。』とお願いしているので大きなトラブルにはまだなっていません。
愚妹は私が商会をしている事は知りませんがもしバレたら絶対にめんどくさい事になる事が目に見えて分かりますので当然の処置です。
因みにマヨネーズとは私が開発したルーチェ商会オリジナル調味料の事を言い、現在他国にまでも人気なのです。
最近では女王陛下御用達の品として国中に知れ渡り、この商会でも品薄になっている程人気商品です。
また私のお店が儲かっているのが気に食わないのか、人気商品が出ればその利益を寄越せとせっついて来るのです。
勿論、企業秘密のレシピをあげた事などありませんが、いつもめんどくさいので親族割引で少しだけお安く仕入れさしてあげてるだけでも感謝して欲しい位ですわ。
本当に迷惑な親子だ事…
まぁ、私は婚約破棄されましたし、この商会は私が個人的に建てた商会なので実家にも関係無いので親族割引も無しにする旨を御手紙にしたためて送るとしましょうか。
またやって来るだろうが店員達には『知らぬ存ぜぬ、会頭に確認します』で対応して頂きましょうか。
実際レシピの版権は王国に提出しているのでこの商会の版権は全て私の物ですので勝手に持ち出しする事は出来ません。
2階の執務室には権利書やレシピ原本などが閉まっていますが普段は魔法で結界を張っているから泥棒や暗殺者すら入れません。
従業員自身は私が雇用している人に対しては信用していますが一度従業員の知り合いを雇用した時、情報が流失しかけた事もあり、念の為に従業員には全員契約魔法をかけさせて頂き『この商会に関わる物全てを口外してはならない。口外しようとした場合、その場で魔法が発動し、その場で気絶し全ての商会の情報は全て無くなる。』様にしていますので今の所情報流失はされていません。
何故こんな厳重に情報管理されているかと言うと…私には秘密がありますの。
私は前世の記憶を持ってこの世に産まれてしまった…所謂『異世界人』と呼ばれる存在です。
0
お気に入りに追加
91
あなたにおすすめの小説
【二部開始】所詮脇役の悪役令嬢は華麗に舞台から去るとしましょう
蓮実 アラタ
恋愛
アルメニア国王子の婚約者だった私は学園の創立記念パーティで突然王子から婚約破棄を告げられる。
王子の隣には銀髪の綺麗な女の子、周りには取り巻き。かのイベント、断罪シーン。
味方はおらず圧倒的不利、絶体絶命。
しかしそんな場面でも私は余裕の笑みで返す。
「承知しました殿下。その話、謹んでお受け致しますわ!」
あくまで笑みを崩さずにそのまま華麗に断罪の舞台から去る私に、唖然とする王子たち。
ここは前世で私がハマっていた乙女ゲームの世界。その中で私は悪役令嬢。
だからなんだ!?婚約破棄?追放?喜んでお受け致しますとも!!
私は王妃なんていう狭苦しいだけの脇役、真っ平御免です!
さっさとこんなやられ役の舞台退場して自分だけの快適な生活を送るんだ!
って張り切って追放されたのに何故か前世の私の推しキャラがお供に着いてきて……!?
※本作は小説家になろうにも掲載しています
二部更新開始しました。不定期更新です
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
追放済みの悪役令嬢に何故か元婚約者が求婚してきた。
見丘ユタ
恋愛
某有名乙女ゲームの悪役令嬢、イザベラに転生した主人公は、断罪イベントも終わり追放先で慎ましく暮らしていた。
そこへ元婚約者、クロードがやって来てイザベラに求婚したのだった。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
君を愛するつもりはないと言われた私は、鬼嫁になることにした
せいめ
恋愛
美しい旦那様は結婚初夜に言いました。
「君を愛するつもりはない」と。
そんな……、私を愛してくださらないの……?
「うっ……!」
ショックを受けた私の頭に入ってきたのは、アラフォー日本人の前世の記憶だった。
ああ……、貧乏で没落寸前の伯爵様だけど、見た目だけはいいこの男に今世の私は騙されたのね。
貴方が私を妻として大切にしてくれないなら、私も好きにやらせてもらいますわ。
旦那様、短い結婚生活になりそうですが、どうぞよろしく!
誤字脱字お許しください。本当にすみません。
ご都合主義です。
婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!
桜アリス
ファンタジー
婚約破棄された公爵令嬢。
令嬢の名はローザリン・ダリア・フォールトア。
婚約破棄をした男は、この国の第一王子である、アレクサンドル・ピアニー・サラティア。
なんでも好きな人ができ、その人を私がいじめたのだという。
はぁ?何をふざけたことをおっしゃられますの?
たたき潰してさしあげますわ!
そして、その後は冒険者になっていろんな国へ旅に出させて頂きます!
※恋愛要素、ざまぁ?、冒険要素あります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
文章力が、無いのでくどくて、おかしいところが多いかもしれません( ̄▽ ̄;)
ご注意ください。m(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる