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オマケ
4(終)
しおりを挟む「あ……ああああああああ!!」
グレンの背中の傷は爪跡で、それは情事についたもので、つまりは快楽に翻弄されたフェリシアがしがみついた時に掻き毟った時にできたものに他ならない。
「ひああああああああああ」
墓穴も墓穴だ。自ら突っ込みさえしなければこんな死にそうなほどに羞恥心に襲われることもなかった。
「愛しい妻を何度も絶頂させることができたという、俺の名誉の傷なんだよ」
「なにがですかぁ!! もう、もう……あああああああ!!」
フェリシアはゴロゴロとベッドの上を転がり回る。その姿があまりにも可愛らしすぎて、少しばかりその気になっていたグレンであるが今回は大人しく手を引くことにした。このまま事に及びたい気は十二分にありはするけれど、今のフェリシアにはさすがに酷だろう。あと単にこれで機嫌を損ねられたくもない。
「とりあえずまだ時間も早いから、もう少し寝ているといい。俺は食事の前に少し体を動かしてくるよ」
「……それって剣の?」
「うん? ああ、まあ、そうだな」
「見ていてもいいですか?」
「それは構わないが、見ていて楽しいものでもないと思うけど?」
「楽しいですよ!」
だって普段見れないグレン様の姿ですよ! などとフェリシアがあまりにも可愛いことを言うものだから、グレンは再び鎌首をもたげる欲を押さえつけるのにそれなりの労力を必要とした。
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