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ヒカリの向こう
過去にある現在⑫~失われた腕~
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「どうして・・・・・・!」
ベルが叫んだ。
「どうして,なんてことをしたの!」
ベルが口元に手を当てながらジャンに抱き着いた。ジャンの左腕は,肩から下が切り落とされていた。
「私だったのに・・・・・・。報いを受けるべきだったのは私だったのに!」
ジャンの胸を叩きながら,ベルは叫び続けた。
「いてえよ。叩きすぎだ。それより・・・・・・無事でよかった」
「私が無事だって,ジャンの腕が無くなったらダメじゃない。これからどうするの。私の命なんて,無くなったってよかったのよ」
ジャンは深くため息をついた。そして,まっすぐな瞳でベルを見つめ,そっと右腕でベルを抱き寄せた。
「君を失ったら,おれに腕があったって何の意味もない。こうして抱きしめられるんだ。それでよかった。だから,自分を責めないでくれ」
ベルは頬を赤らめ,ジャンをそっと抱きしめた。「手当をしないと」と言って服を破いて止血の準備をした。二人が会話を交わしながら応急処置をしているところをそっと離れた。
今は二人だけにして少しだけ休ませておこう。それまでに,準備を整えなければならない。こうしている間にもバオウはあの怪物を押さえているはずだ。早く加勢に行くためにも,やるべきことを済ませる。
チチカカとバーボンを横並びにして,合掌をした。心無い奴らだと思っていたけど,きっとこいつらはお互いを大切に思っていた。じゃないと,死に際にバーボンの口からチチカカの名前が出るはずはない。やっていることは許されることではないけれど,表に出ていることだけで人を決めつけてはいけない。二人にも敬意を払うべき点があったはずだ。二人の体を,供養した。
それが終わったころ,ジャンとベルとが姿を見せた。ベルのはいていた布はずいぶんと短くなり,ジャンの腕にはベルの服が止血の丁寧にまかれていた。
「もう大丈夫なの?」
「大丈夫なわけねえだろ。でも、バオウが相当しんどいはずだ」
行こう,と声をかけて,三人で出口に向かった。ベルは走り出したいのをぐっとこらえるようにして歩いていた。
ベルが叫んだ。
「どうして,なんてことをしたの!」
ベルが口元に手を当てながらジャンに抱き着いた。ジャンの左腕は,肩から下が切り落とされていた。
「私だったのに・・・・・・。報いを受けるべきだったのは私だったのに!」
ジャンの胸を叩きながら,ベルは叫び続けた。
「いてえよ。叩きすぎだ。それより・・・・・・無事でよかった」
「私が無事だって,ジャンの腕が無くなったらダメじゃない。これからどうするの。私の命なんて,無くなったってよかったのよ」
ジャンは深くため息をついた。そして,まっすぐな瞳でベルを見つめ,そっと右腕でベルを抱き寄せた。
「君を失ったら,おれに腕があったって何の意味もない。こうして抱きしめられるんだ。それでよかった。だから,自分を責めないでくれ」
ベルは頬を赤らめ,ジャンをそっと抱きしめた。「手当をしないと」と言って服を破いて止血の準備をした。二人が会話を交わしながら応急処置をしているところをそっと離れた。
今は二人だけにして少しだけ休ませておこう。それまでに,準備を整えなければならない。こうしている間にもバオウはあの怪物を押さえているはずだ。早く加勢に行くためにも,やるべきことを済ませる。
チチカカとバーボンを横並びにして,合掌をした。心無い奴らだと思っていたけど,きっとこいつらはお互いを大切に思っていた。じゃないと,死に際にバーボンの口からチチカカの名前が出るはずはない。やっていることは許されることではないけれど,表に出ていることだけで人を決めつけてはいけない。二人にも敬意を払うべき点があったはずだ。二人の体を,供養した。
それが終わったころ,ジャンとベルとが姿を見せた。ベルのはいていた布はずいぶんと短くなり,ジャンの腕にはベルの服が止血の丁寧にまかれていた。
「もう大丈夫なの?」
「大丈夫なわけねえだろ。でも、バオウが相当しんどいはずだ」
行こう,と声をかけて,三人で出口に向かった。ベルは走り出したいのをぐっとこらえるようにして歩いていた。
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