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第一章
18.気づいちゃダメ
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今日もいい天気。
というか、いつでもいい天気です、はい。
曇ったり、雨が降ったり、風が強かったりもしない。
ましてや台風なんぞは全然来ない。
天気予報いらないね。
俺は今、先日DIYに励んで作ったデッキチェアに転がって、ライムジュースを飲みながらまったりと海を眺めている。
これが優れもので、ちゃんとカント調節までつけたんだよ。
普通のイスの背凭れ角度から、45度くらいのリラックス角度、ラストは完全に寝そべり角度まで自由自在。
サングラスは作れないから枝と葉っぱで製作した、なんちゃってパラソルで日差しを遮っている。
超快適よ。
絵に描いたような南国バカンス状態ってヤツ。
困っていることなどひとつもない……と、言いたいが、ある。
ひとつにして最大の。
「………ヒマ~」
少しずつ手を加えていって住居も食料も安定して快適になったのはいいけど、遂にヒマになりました。
マズい。ヒマなのはマズい。
いらんことを考えはじめてしまう。
何かやる事を見つけなければ。はやく。
「あ、そうだ。あれ……」
家の中に入って、棚に置いてある木の器をいそいそと持ってきた。
オオカミさんが来るたびに持ってきてくれる、鱗を集めて入れてある器。
見れば、かなりたくさん貯まっている。
葉っぱの上に広げて数えてみたら、90枚近くあった。
これってここに来てから数日後にオオカミさんが持ってくるようになったんだよな。
ってことは、俺がここに来てから3ヶ月くらいたってるんだ。
「そっか……3ヶ月もたつのか…」
不意に胸元がきゅうっとして、慌てて立ち上がる。
ヤバい、ヤバい。
「そうだ、これでアクセサリー作ろうって思ってたんだ」
何を作ろうかな?
針と糸があればネックレスとかブレスレットに出来るのになぁ。
あ、柔らかい蔦を細く裂けば、ヒモになるかも。
よし、ネックレス製作開始~。
調理で使う平たい石をテーブルに乗せて、ウロコの端のほうに小さく穴を開けようとナイフでカリカリ削る。
割れたらいけないから、かな~り慎重に削った。
でも、なかなか開かない。
「か、固っ……なにこの固さ」
繊細な見た目に反して、かなり頑丈な鱗さんでした。
でも負けない。
しまいには結構ガリガリやってしまった。
全部に穴開けるだけで日が暮れそうだわ。
ま、ヒマだしいいか。
意地になって全部開けたら、手が死んだ。
「握力ゼロ~」
俺ってばスゴい集中力。
テーブルに突っ伏してピクピクしてたら、遠くから黒い影が。
「ニャ~ン」
わあ、オオカミさん来ちゃった。
本当に日が暮れてるし。
「ちょっとまってな~」
慌てて家からパンを出してくる。
手が回復してないから、今日はフリスビー中止ね。
「ニャ~ン?」
両手でパンをプルプル捧げ持つ俺に、オオカミさんは不思議そうに首を捻ってました。
というか、いつでもいい天気です、はい。
曇ったり、雨が降ったり、風が強かったりもしない。
ましてや台風なんぞは全然来ない。
天気予報いらないね。
俺は今、先日DIYに励んで作ったデッキチェアに転がって、ライムジュースを飲みながらまったりと海を眺めている。
これが優れもので、ちゃんとカント調節までつけたんだよ。
普通のイスの背凭れ角度から、45度くらいのリラックス角度、ラストは完全に寝そべり角度まで自由自在。
サングラスは作れないから枝と葉っぱで製作した、なんちゃってパラソルで日差しを遮っている。
超快適よ。
絵に描いたような南国バカンス状態ってヤツ。
困っていることなどひとつもない……と、言いたいが、ある。
ひとつにして最大の。
「………ヒマ~」
少しずつ手を加えていって住居も食料も安定して快適になったのはいいけど、遂にヒマになりました。
マズい。ヒマなのはマズい。
いらんことを考えはじめてしまう。
何かやる事を見つけなければ。はやく。
「あ、そうだ。あれ……」
家の中に入って、棚に置いてある木の器をいそいそと持ってきた。
オオカミさんが来るたびに持ってきてくれる、鱗を集めて入れてある器。
見れば、かなりたくさん貯まっている。
葉っぱの上に広げて数えてみたら、90枚近くあった。
これってここに来てから数日後にオオカミさんが持ってくるようになったんだよな。
ってことは、俺がここに来てから3ヶ月くらいたってるんだ。
「そっか……3ヶ月もたつのか…」
不意に胸元がきゅうっとして、慌てて立ち上がる。
ヤバい、ヤバい。
「そうだ、これでアクセサリー作ろうって思ってたんだ」
何を作ろうかな?
針と糸があればネックレスとかブレスレットに出来るのになぁ。
あ、柔らかい蔦を細く裂けば、ヒモになるかも。
よし、ネックレス製作開始~。
調理で使う平たい石をテーブルに乗せて、ウロコの端のほうに小さく穴を開けようとナイフでカリカリ削る。
割れたらいけないから、かな~り慎重に削った。
でも、なかなか開かない。
「か、固っ……なにこの固さ」
繊細な見た目に反して、かなり頑丈な鱗さんでした。
でも負けない。
しまいには結構ガリガリやってしまった。
全部に穴開けるだけで日が暮れそうだわ。
ま、ヒマだしいいか。
意地になって全部開けたら、手が死んだ。
「握力ゼロ~」
俺ってばスゴい集中力。
テーブルに突っ伏してピクピクしてたら、遠くから黒い影が。
「ニャ~ン」
わあ、オオカミさん来ちゃった。
本当に日が暮れてるし。
「ちょっとまってな~」
慌てて家からパンを出してくる。
手が回復してないから、今日はフリスビー中止ね。
「ニャ~ン?」
両手でパンをプルプル捧げ持つ俺に、オオカミさんは不思議そうに首を捻ってました。
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