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第一章
10.石焼き芋屋になった
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パンは片面5分くらいでいい感じに焼き上がるから、すぐに山盛りになった。
石も結構熱くなっただろうと、枝で取り出して横の浅い穴に転がして包みの周りに並べる。
上から砂をかけて、しばらく放置。
蒸す間に、今度はナッツ類を試してみよう。
クルミに近いやつは、焼いたら黒焦げになってしまった。
これは熱はダメらしい。
代わりにヒョウタンみたいな実を炙ったら、皮が柔らかくなったのでそっと割ってみたら、中の果肉がトロトロになってた。
舐めてみる。
「んんんっ、これは……」
慌てて焼きたてのパンですくって食べる。
「ほわぁ~、ピーナッツ味」
まさしくこれはピーナッツコッペだ。
生だと味の薄いグァバみたいなのに、加熱するとここまで味が激変するとはっ。
美味すぎて悶えた。
まあ、色は紫芋みたいに濃厚な紫なんだけどね。
目をつぶって食べたら、これはピーナッツコッペですよ、うん。
これは美味しい。
慌てて木を小さく割って、中をくり抜いて小さいお椀を作る。
中にピーナッツペーストを入れて葉っぱで蓋をした。
どんどん味のバリエーションが増えていく。
さて、イモはどうなったかな?
砂を掻き分けると、フワリとそそる香りが。
「あちっ……ちっ…」
包んだ葉っぱは少し焦げてるけど、中は大丈夫そうだ。
広げると、更にそそる香りが~。
小枝でイモを突くと、プスっと刺さる。
いいのではないでしょうか?
ふーふーしながら皮を剥がして、ではいただきます。
「……サイコーです~」
これはもう焼き芋以外の何者でもないわ。
例え恐ろしいほど真っ青な色をしていようとも、これは焼き芋です。決定。
金時芋とかに対抗して、ブルーハワイ芋。
美味すぎるぞ、ブルーハワイ芋よ。
今日の夕食は、焼きたてパンのピーナッツペーストサンドと焼き芋、新鮮な果物とライムジュース。
「豪華だわ~。今までで一番豪華な夕食」
量も味も大満足でした。
大量に焼いたパンや果物を家の棚に保管してから、お風呂タイム。
さすがに火の回りにずっといたから、今日は結構汗をかいた。
でも頭から海にドボンして体をこすればすぐにさっぱりするので、本当に助かる。
オオカミさんが来てもいいように、外に少しパンを残しておいて焚火の周りを掃除した。
パンのカスとか果物の皮は家の横にゴミ置き場を決めて、そこに集めておく。
溜まったら、ジャングルに持って行って、埋めたら自然に帰るかな?と考えたんだ。
「ニャ~ン」
「ふおっ」
来たー!オオカミさん来たよー!
モフモフさん、いらっしゃ~い。
凛々しい黒オオカミさんは、やっぱりニャ~ンと言いつつやってきました。
今日もどこから来たのか分からなかった。
気づくとそばまで来てるんだよな。
砂だから足音しないしね。
「ちゃんと用意しておいたからね~、たくさんお食べ」
近くまできてお座りするオオカミさんの前に、用意したパンを葉の上に乗せたまま置いてやる。
「……んん?」
パンをじっと見るけど、食べない。
再び俺を見上げてくるオオカミさん。
つぶらな黒目、可愛いなぁ。
「…どした?」
毒なんか入ってないよ?
「ニャ~ン」
そんなに見つめられてもなぁ。
あ、まさか……
もしかしてとパンを摘んで差し出すと、待ってましたとばかりにハグっと食べました。
ええ~、俺の手からじゃないと食べないってこと?
「何それ可愛すぎ~!そして、お行儀良過ぎ~」
嬉しそうに手からハグハグ食べてるオオカミさんの前で悶えてしまう。
愛しさ全開で、首周りをワシャワシャと撫でくり回す。
幸せのモフモフタイム。
10個用意してたパンは、結局2個残してごちそう様でした。
今日は食事の後も家の周りをウロウロしたり、焚火の跡を不思議そうに眺めたりしている。
「どこから来たんだろうなぁ、オオカミさん」
トットッと軽快に歩き回る黒い毛皮を座って眺めながら考えてみる。
普通に考えたらジャングルしかないんだけど一度も遭遇しないし、鳴き声も聞かない。
「夜行性とか?」
あれこれ考えているうちに、オオカミさんはニャ~ンと別れの挨拶を残して去っていった。
ううむ、謎。
でも可愛いから許す。
石も結構熱くなっただろうと、枝で取り出して横の浅い穴に転がして包みの周りに並べる。
上から砂をかけて、しばらく放置。
蒸す間に、今度はナッツ類を試してみよう。
クルミに近いやつは、焼いたら黒焦げになってしまった。
これは熱はダメらしい。
代わりにヒョウタンみたいな実を炙ったら、皮が柔らかくなったのでそっと割ってみたら、中の果肉がトロトロになってた。
舐めてみる。
「んんんっ、これは……」
慌てて焼きたてのパンですくって食べる。
「ほわぁ~、ピーナッツ味」
まさしくこれはピーナッツコッペだ。
生だと味の薄いグァバみたいなのに、加熱するとここまで味が激変するとはっ。
美味すぎて悶えた。
まあ、色は紫芋みたいに濃厚な紫なんだけどね。
目をつぶって食べたら、これはピーナッツコッペですよ、うん。
これは美味しい。
慌てて木を小さく割って、中をくり抜いて小さいお椀を作る。
中にピーナッツペーストを入れて葉っぱで蓋をした。
どんどん味のバリエーションが増えていく。
さて、イモはどうなったかな?
砂を掻き分けると、フワリとそそる香りが。
「あちっ……ちっ…」
包んだ葉っぱは少し焦げてるけど、中は大丈夫そうだ。
広げると、更にそそる香りが~。
小枝でイモを突くと、プスっと刺さる。
いいのではないでしょうか?
ふーふーしながら皮を剥がして、ではいただきます。
「……サイコーです~」
これはもう焼き芋以外の何者でもないわ。
例え恐ろしいほど真っ青な色をしていようとも、これは焼き芋です。決定。
金時芋とかに対抗して、ブルーハワイ芋。
美味すぎるぞ、ブルーハワイ芋よ。
今日の夕食は、焼きたてパンのピーナッツペーストサンドと焼き芋、新鮮な果物とライムジュース。
「豪華だわ~。今までで一番豪華な夕食」
量も味も大満足でした。
大量に焼いたパンや果物を家の棚に保管してから、お風呂タイム。
さすがに火の回りにずっといたから、今日は結構汗をかいた。
でも頭から海にドボンして体をこすればすぐにさっぱりするので、本当に助かる。
オオカミさんが来てもいいように、外に少しパンを残しておいて焚火の周りを掃除した。
パンのカスとか果物の皮は家の横にゴミ置き場を決めて、そこに集めておく。
溜まったら、ジャングルに持って行って、埋めたら自然に帰るかな?と考えたんだ。
「ニャ~ン」
「ふおっ」
来たー!オオカミさん来たよー!
モフモフさん、いらっしゃ~い。
凛々しい黒オオカミさんは、やっぱりニャ~ンと言いつつやってきました。
今日もどこから来たのか分からなかった。
気づくとそばまで来てるんだよな。
砂だから足音しないしね。
「ちゃんと用意しておいたからね~、たくさんお食べ」
近くまできてお座りするオオカミさんの前に、用意したパンを葉の上に乗せたまま置いてやる。
「……んん?」
パンをじっと見るけど、食べない。
再び俺を見上げてくるオオカミさん。
つぶらな黒目、可愛いなぁ。
「…どした?」
毒なんか入ってないよ?
「ニャ~ン」
そんなに見つめられてもなぁ。
あ、まさか……
もしかしてとパンを摘んで差し出すと、待ってましたとばかりにハグっと食べました。
ええ~、俺の手からじゃないと食べないってこと?
「何それ可愛すぎ~!そして、お行儀良過ぎ~」
嬉しそうに手からハグハグ食べてるオオカミさんの前で悶えてしまう。
愛しさ全開で、首周りをワシャワシャと撫でくり回す。
幸せのモフモフタイム。
10個用意してたパンは、結局2個残してごちそう様でした。
今日は食事の後も家の周りをウロウロしたり、焚火の跡を不思議そうに眺めたりしている。
「どこから来たんだろうなぁ、オオカミさん」
トットッと軽快に歩き回る黒い毛皮を座って眺めながら考えてみる。
普通に考えたらジャングルしかないんだけど一度も遭遇しないし、鳴き声も聞かない。
「夜行性とか?」
あれこれ考えているうちに、オオカミさんはニャ~ンと別れの挨拶を残して去っていった。
ううむ、謎。
でも可愛いから許す。
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