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第一章
3.食料探し
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海から上がって、そこら辺の砂を擦りつけて水分を落とす。
砂はサラサラで痛くないし、水分が無くなればサラリと落ちた。
便利だぁ。タオルいらず?
ズボンや靴、Tシャツを着てポーチを身に着ける。
暑いから上着は着なくてもいいので、地面に刺した枝にくくり付けておく。
戻る時の目印になるからね。
パーカーは使えそうなので腰に巻く。
おっと、ロープもね。
唯一の武器であるナイフを片手に、いざジャングルへ。
食料となりそうな木の実でも手に入ればいいけどな。
しばらく進んで違和感の原因に気づいた。
動物の声が聞こえない。
普通ジャングルとかならばサルとか野生動物の声が聞こえてきそうなものだけど、それがない。
鳥らしき鳴き声は遠くに小さく聞こえるけど、他は静かなものだった。
「肉は期待出来ないか~」
ちょっとガッカリしたけど、そもそも動物を捌ける自信もないしね。
小動物なんか、可愛くて無理。
リスとかウサギなんかいたら、餓死しそうでも多分愛でてると思う。
「おっ、あれは…」
ちょっと高い木の上の方に、黄色い実がいくつもなっているのを発見。
枝もしっかりしてそうだし、登ってみようか。
でも、もし足を滑らせて落ちたら、よくて骨折コースの高さ。
まずはロープを腰に巻いてから、反対の端を上の方の太い枝に放る。
落ちてきたロープをもう一度腰に巻いて固定すれば、簡易命綱になった。
登るのは案外簡単で、すぐに実の下まで行けた。
「ん~、南国の香りがする」
黄色い実は、見た目がグレープフルーツに似た感じ。
でも握ると中身がぷよぷよしてる。
見たことないけど、食べれることを祈ろう。
何個かもいで、パーカーを袋代わりにして包んで、斜めに背負った。
降りようとして、見事に足を滑らせました、はい。
命綱、大事、とっても。
更に進むと、少し開けた場所にでた。
円形型の空き地は、日差しが当たって明るい。
一面に、腰くらいの高さの草が茂っている。
「これって、実かなぁ?」
草の多くがプチトマトのミニチュアみたいな実をつけていたけれど、色がびっくりするくらいカラフルだった。
赤・緑・オレンジ・紫・青。
すごい色に、ちょっと引く。
あれか、クリスマスマーケット?みたいな感じ。
でもどれが食べられるのか分からないので、一通り集めておく。
他にもヒョウタン型やらハンドボールサイズの実、クルミっぽいものまで集めた。
これ以上は持てないので、浜辺に戻ってパーカーを広げる。
「さて、どれからいくか……」
どれも見たことがないものばかりで気後れするけど、背に腹は代えられない。
食べなければ生きていけないんだから、しょうがない。
恐るおそる赤いプチトマトっぽい実を口に入れる。
「うえっ、にっ…にが~」
舌が痺れるくらいにがい。苦すぎる。
慌てて海に走って口をゆすいだ。
ロシアンルーレット一発目で当たりを引いた気分。
「くは~、口の中がしょぼしょぼする」
薬のカプセルの中身でもここまで苦くないと思う。
めげずに今度は紫色の実を口に入れてみた。
噛むと甘酸っぱい果汁が溢れてくる。
「おおっ、これはいける~」
見た目はブドウに近いのに、味は桃っぽい。
「桃ブドウと命名~」
まんまやないか~い、と独りツッコミしつつ次に挑戦。
次は黄色いじゃがいもみたいな実。
少し固いのでナイフで二つに割ってみると、中は瑞々しい果肉が詰まっていた。
齧るとリンゴに似たシャリシャリ感。
「あれか。ええっとー……スターフルーツみたいだ」
青りんごに近い味と歯ごたえで、結構美味しい。
全部試してみた結果、かなり食べられるものが多かった。
なんとか餓死も免れそうでほっとする。
陽が傾いてきたので、また海に入って水分補給しつつ汗を流す。
飲み水と風呂に困らないってのは、とんでもなく贅沢だわ。
見事な夕日をほけっとしながら眺めて、今後の計画を立ててみる。
当面の間は果物や木の実で食は賄えそう、ならば次は住居を何とかしようかな。
夜も特に寒くはないけど、風が強くなったりしたら風邪をひく危険もあるしね。
薬がない場所での病気やケガは命取りになるから、作れるものなら作ろう。
「よし、明日から家の材料探しだ」
気合を入れて頷いてから、パーカーのフードをかぶって砂浜に転がった。
砂はサラサラで痛くないし、水分が無くなればサラリと落ちた。
便利だぁ。タオルいらず?
ズボンや靴、Tシャツを着てポーチを身に着ける。
暑いから上着は着なくてもいいので、地面に刺した枝にくくり付けておく。
戻る時の目印になるからね。
パーカーは使えそうなので腰に巻く。
おっと、ロープもね。
唯一の武器であるナイフを片手に、いざジャングルへ。
食料となりそうな木の実でも手に入ればいいけどな。
しばらく進んで違和感の原因に気づいた。
動物の声が聞こえない。
普通ジャングルとかならばサルとか野生動物の声が聞こえてきそうなものだけど、それがない。
鳥らしき鳴き声は遠くに小さく聞こえるけど、他は静かなものだった。
「肉は期待出来ないか~」
ちょっとガッカリしたけど、そもそも動物を捌ける自信もないしね。
小動物なんか、可愛くて無理。
リスとかウサギなんかいたら、餓死しそうでも多分愛でてると思う。
「おっ、あれは…」
ちょっと高い木の上の方に、黄色い実がいくつもなっているのを発見。
枝もしっかりしてそうだし、登ってみようか。
でも、もし足を滑らせて落ちたら、よくて骨折コースの高さ。
まずはロープを腰に巻いてから、反対の端を上の方の太い枝に放る。
落ちてきたロープをもう一度腰に巻いて固定すれば、簡易命綱になった。
登るのは案外簡単で、すぐに実の下まで行けた。
「ん~、南国の香りがする」
黄色い実は、見た目がグレープフルーツに似た感じ。
でも握ると中身がぷよぷよしてる。
見たことないけど、食べれることを祈ろう。
何個かもいで、パーカーを袋代わりにして包んで、斜めに背負った。
降りようとして、見事に足を滑らせました、はい。
命綱、大事、とっても。
更に進むと、少し開けた場所にでた。
円形型の空き地は、日差しが当たって明るい。
一面に、腰くらいの高さの草が茂っている。
「これって、実かなぁ?」
草の多くがプチトマトのミニチュアみたいな実をつけていたけれど、色がびっくりするくらいカラフルだった。
赤・緑・オレンジ・紫・青。
すごい色に、ちょっと引く。
あれか、クリスマスマーケット?みたいな感じ。
でもどれが食べられるのか分からないので、一通り集めておく。
他にもヒョウタン型やらハンドボールサイズの実、クルミっぽいものまで集めた。
これ以上は持てないので、浜辺に戻ってパーカーを広げる。
「さて、どれからいくか……」
どれも見たことがないものばかりで気後れするけど、背に腹は代えられない。
食べなければ生きていけないんだから、しょうがない。
恐るおそる赤いプチトマトっぽい実を口に入れる。
「うえっ、にっ…にが~」
舌が痺れるくらいにがい。苦すぎる。
慌てて海に走って口をゆすいだ。
ロシアンルーレット一発目で当たりを引いた気分。
「くは~、口の中がしょぼしょぼする」
薬のカプセルの中身でもここまで苦くないと思う。
めげずに今度は紫色の実を口に入れてみた。
噛むと甘酸っぱい果汁が溢れてくる。
「おおっ、これはいける~」
見た目はブドウに近いのに、味は桃っぽい。
「桃ブドウと命名~」
まんまやないか~い、と独りツッコミしつつ次に挑戦。
次は黄色いじゃがいもみたいな実。
少し固いのでナイフで二つに割ってみると、中は瑞々しい果肉が詰まっていた。
齧るとリンゴに似たシャリシャリ感。
「あれか。ええっとー……スターフルーツみたいだ」
青りんごに近い味と歯ごたえで、結構美味しい。
全部試してみた結果、かなり食べられるものが多かった。
なんとか餓死も免れそうでほっとする。
陽が傾いてきたので、また海に入って水分補給しつつ汗を流す。
飲み水と風呂に困らないってのは、とんでもなく贅沢だわ。
見事な夕日をほけっとしながら眺めて、今後の計画を立ててみる。
当面の間は果物や木の実で食は賄えそう、ならば次は住居を何とかしようかな。
夜も特に寒くはないけど、風が強くなったりしたら風邪をひく危険もあるしね。
薬がない場所での病気やケガは命取りになるから、作れるものなら作ろう。
「よし、明日から家の材料探しだ」
気合を入れて頷いてから、パーカーのフードをかぶって砂浜に転がった。
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