咲く君のそばで、もう一度

詩門

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第四章

107.足りないもの

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 繋いでいた手を離したのは、アパートの鍵を開けたとき。
 その短い時間ですら不安になる。
 振り向けば消えていなくなってしまいそうで、だから片時もこの手を離したくなかった。




 扉を開けると、しんとした薄暗い部屋が俺たちを迎える。
 彼女が尋ねて来たあの時と何一つ変わらないが、抱いている思いは大きく違う。
 とにかくそばにって、眩しいっ!
 急に昼間のように部屋の中が明るくなった。奇怪な現象に思わず身構えるが、リナリアは平然としている。

「お邪魔します」
「な、なんだ」
「明るくしたの、暗いから」
「君が? ……あぁ、そうか。なんて言うか、便利だな。そこに座って、お茶だすから」
「お構いなく」

 そう言って羽織っていたローブ脱ぎ、抱えたそれにリナリアは顔を埋め突っ立っている。
 
「どうしたんだ」
「ちょっと、緊張……かな」
「緊張? この前来た時はそんなことなかっただろ。勝手に本棚漁ってたし」
「漁ってないよ! 見てただけっ!」
「いいから座って」
「……失礼します」

 急かしてやると忍足で部屋中央に置かれた机に近寄り、置かれた椅子に静かに座る。
 何故そうも気配を消そうとする。
 まぁいいか。
 台所へ行き上の戸棚を漁る。
 出すのは……この紅茶がいいか。
 リナリアは甘いものが好きだから、珈琲よりもこちらの方がいい気がする。
 お湯を沸かして、あとは……。
 

 お互い無言で時が過ぎ、静かな部屋には湯が沸きたつ音しかしない。だがこの時間は俺にとって苦ではなかった。

 なんだかいいな。
 
 穏やかで、だけど少し胸がそわそわする。
 全てが終われば、こんな時間をずっと彼女と一緒に過ごすことができるだろうか……リナリアは何してるだろう?
 ちらりと見ると、肩を縮こませながら脱いだローブを胸に抱きしめている。
 見るからに緊張しているな、やれやれ。
 
 揃いのカップなんて持っていないから、チグハグなもに紅茶のパックとお湯を入れ蒸らす。
 蓋がわりにした小皿をどけ、湯気をあげるそれと砂糖を硬直している彼女の前に置く。

「熱いから気をつけろよ」
「ありがとう」
「まだ緊張してるのか?」
「しっしてないよ! いただきます!」

 慌ててカップを持ち、リナリアはぐっと口に運ぶ。
 そしてすぐに熱いっ!と声を上げる。

「大丈夫か?」
「だ、大丈夫、大丈夫、大丈夫」

 呪文のように大丈夫と言いっているが、心ここに在らずといった感じ。
 本当に大丈夫か?
 向かい合わせに座ると、恥ずかしそうに髪を耳にかける彼女の首元に瞬くものが見えた。
 ネックレス?そんなものつけていたか?よく見ると俺がもらった石とよく似ている。

「それ」
「――っ!!」

 胸元の石を指刺すと、ぼっと湯でも沸かしたようにリナリアは赤面し、急いでそれを服の中にしまい込んだ。

「……そんなのつけてたか」
「こ、これは、自分で買ったの」
「へぇ」
「な、なに?」
「いや、なんだか俺がもらったのと似てると思って」
「あのっ! それは……えぇっとね」

 染め上げた頬に両手を当て、あわあわとしている。
 何をそんなに考えているのか。
 答えることが難しいことなのか?

「あ、そう……そう! 綺麗だから、私も欲しくなって」
「へぇ」
「へ、変?」
「ん? 別に、似合ってると思う。そうだ、今度お礼しないとな」
「お礼なんて、もらってもらえただけで嬉しいから……はぁ」

 はぁ、ってなんだそのため息は。
 どこか物悲しげな目でリナリアは、じっとカップの水面を見つめる。何を考えているのか、ちっとも分からない。

「どうした」
「え?」
「え、じゃないだろ。そんな顔して、何考えてるんだ?」

 尋ねるとうーん、と彼女はまた悩み出す。
 急かしてもとしばらく待っていると、リナリアはもじもじとしながらやっと口を開く。
 
「私は人じゃないし、ヴァンよりずっと年上だから嫌じゃないかなって」

 え、急に話が逸れるな。
 今の流れでそんなことを考えていたのか?
 まぁなんにせよ、ここはちゃんと答えないと。

「嫌なんて思わない。人じゃないのは俺も同じだし、リナリアがいくつだろうと関係ない」
「でもね、寝なくていいの、食べなくても」
「……そうか。でも君がしたいのならすればいいじゃないか」
「でも、でもそれは偽物で、私は人になろうとしていただけだった」

 そうか、難しいな。
 生きていくために人のふりをして生きてきた自分に何が言えるだろう。
 確かに真実は、彼女の全てを壊してしまったかもしれない。
 だが君が言ってくれたように何者だろうと、君は君だと俺だって言える。

「偽物なんかじゃない」
「え?」
「それも君だ。君は何も変わらないし、無理して変わる必要もない。今まで通り好きなものを好きでいればいい」
「でも……私」
「難しく考えなくてもいい。それに俺はリナリアが何者でもそばにいる。だから」

 話の途中だと言うのにリナリアがばっ、と膝にかけていたローブを顔に押し当てる。
 はぁ、何してるんだか。
 恥ずかしくて隠したんだろうが、顔を赤に染めてしていたことはもう知っている。

「すぐ顔が赤くなるな」
「なってないよっ!」
「バレバレだぞ」
「もぉ」

 顔を半分隠しながら、上目で俺を見る。
 潤んだ瞳に胸が跳ね、反射的に目を逸らしてしまう。
 現れた邪な思いは見て見ぬ振り。
 緊張していたのは警戒から。
 だから彼女は俺に触れられたくはないはずだ。

「……本、読むか」
「え、本?」
「その、好きだろ」
「うんうん!」

 いいの!?っとリナリアの目が輝く。
 咄嗟の機転が功をなした。
 その純粋さが俺の欲情に、罪悪感を与え抑えてくれる。
 勢いよくリナリアは立ち上がり、そのまま本棚の方へ行き物色しだす。
 一緒に見ようとそばに行くと、すぐさま手に取り俺に表紙を見せる。
 この本は、よくある冒険ファンタジーだ。

「そういう話が好きだな」
「うん! これ読みたいな」

 そう言ってリナリアは、そそくさと椅子に座わり本を開らく。

 はぁ……なんだかな。

 適当に取った本を片手に、彼女の後ろに置いてある長椅子に座る。
 読むつもりのないページを開き、夢中で世界に入り込んでいる小さな背を眺める。
 
 俺と彼女との距離は、こんな感じだ。

 そばにいるといえばいる。
 だけど、手を伸ばしても届かない距離で、どこか遠くに感じてしまう。
 たまに振り向いて手を差し伸べてくれるが、常に先に行こうとする君の背しかほとんど見ることができない。
 それは俺が弱いからで、どうしようもないことは分かっている。
 ただ心が埋まらない。

「神様は世界を作っても、全てを見通せるわけじゃない」
 
 リナリアは開いたページへ語りかける。
 こちらを見ようとしない君は、今どんな顔で話しているのか分からない。

「ああ、そうなんだな」
「だからね、世界の話を聞くのが好きだった。自分が創造したものが今、何を創造したのか。何を思い、どんな世界を作り上げたのか想像することが唯一の楽しみだったよ」
「それは、半分の君の記憶か」
「うん」

 机に立てていた本ゆっくり下ろし、リナリアは天井を眺める。

「私に自我がなかった頃ミツカゲがね、よく本を読み聞かせてくれてたの。トワは綺麗な景色をたくさん見せてくれて、花の名前も教えてくれた。世界を見たいって夢は、二人がくれたものだと思ってる。だから、全部終わったら……」
「終わったら、なんだ?」
「ええっと、その……見に行きたいなって!」
「なら俺も行く」
「えっ!?」

 勢いよく振り向いたリナリアは、星を宿したような煌めいた瞳で食い入るように俺を見つめてくる。

「君と見たいと言ったろ」
「でも、ここを離れたらキルが寂しがるんじゃ」
「たまに帰ればいいさ。それに俺は、リナリアと一緒にいたいから、君が行くのなら行く」
「そ、う」
 
 心の穴を埋めたい一心で、精一杯の想いを伝えた。
 なのに君は、何も答えてくれない。
 それどころか今度は本を顔に押し付けている。
 隠さないで、俺は正直な思いが聞きたいのに。

「何してる」
「本、読んでる」
「なんだそれは。それじゃあ、読めないだろ」
「読めるもんっ!」
「嘘をつけ」
「じゃあヴァンは何読んでるのっ!?」
「じゃあの使い方が間違ってる」

 リナリアがこちらへ来て、適当に開いたページを覗き込む。
 ふわりと彼女の匂いが舞い降りる。
 可憐な花を連想させる微かに甘い匂いに、欲情を刺激され触れたくなる。
 落ち着け、それは間違いであることが明白。
 ちょっと横にずれて肘当て限界まで寄る。
 なんならちょっと体を逸らしはみ出してやる。
 なのに、なんでこんなにも寄ってくるんだっ。
 本当にリナリアは警戒心が薄い!
 嫌ならもっと気をつけてくれ。

「これ、キルが好きな本」
「えっ」

 なんて事だ。
 適当に手に取った本が、まさかこれだったとは。

「……知ってるのか?」
「うん、おすすめないか聞いたら教えてくれたの」
「読んだのか」
「読んだよ」
「そうか……どうだった」

 自分じゃないのに、自分のことを聞いている気持ちになるのはキルのせいだっ。

「そうだね。男の人がちょっと焦ったいなって思ったかな」

 ぐさっと胸に刃が突き刺さる。

「もっと素直に気持ちを伝えてたら、すれ違うこともなかったのかなって」

 ぐうぅ。
 遠回しに責められているように聞こえるのが不服。
 俺は伝えてるっ、伝えているつもりだ!

「でも、今なら分かるの」
「なにが」
「素直になる難しさが……それにね、やっぱり」

 顔を上げた彼女と、向かい合わせになる。
 吐息が触れそうなほどの近さに、鼓動が早鐘を打たれたように早くなる。
 それはもう本能だった。
 彼女の頬に手を伸ばした。
 が、すっとリナリアは下がり、何事もなかったように椅子に座って再び本を読み始める。

 もう今のは失態。大失敗だ。

 空気が重い。
 さっきの無言の心地よさとは打って変わる。
 気まずい……何か。
 嫌な思い出しかない本を見ながら必死に考えを巡らせ、思いついた話題が結局これしかなかった。

「昔キルが、この男が俺に似てるって言ってたんだ」
「……そう? 全然似てないと思うけど」
「俺もそう思ってたんだが」
「だって、ヴァンは恥ずかしくなること平気で言うよ」

 なんだって!?
 今のは、聞き捨てならない。
 わざとパタンと音を立て、本を閉じる。

「俺がいつ恥ずかしいって」
「あ、え、そうじゃなくて! ヴァンが恥ずかしいんじゃなくて、ヴァンは恥ずかしくなることを言うっていったの!」
「そんな覚えはない」
「ふーん、天然なんだね。へぇ、それはそれで」
「何を怒ってる。言いたいことがあるのならはっきり言ったらどうなんだ」

 読んでないのは丸わかりの開いたページに向け、怒ってない、っとリナリアがつぶやく。

「その、心配……他の……人に言わないかなって」
「よく分からないが、俺は思ってないことを言わない」

 まぁ、そう言う時もあるけどな。
 リナリアは本を閉じはぁ、っと盛大なため息をつく。
 また、なんだ!
 まだ言いたいことがあるのか!?
 
「……そろそろ行こうかな」
「は? なんだいきなり」
「戻らないと、ミツカゲとトワが心配するから」
「だから、心配ないっていったろ」
「どうして?」
「トワに今日は帰さないってもう言ったからな」
「!!!!」

 俺に向かってきたリナリアは頭を抱え出す。

「ヴァンはっ、そういうところがぁ」
「ただしたいことを、言っただけだ」
「と、とにかくっ! カイリさんのことも心配だし、もう戻るよ。ヴァンも休まないと」
「寝れない」
「寝れなくても、体を横にして休まないと」
「まだ起きてたいんだ」
「もぉ、とにかく寝なさいっ!」

 やけに寝ろとしつこいな……あぁ、分かったぞ。
 俺を寝かせて出ていくつもりだろ。

「子供みたいだよ。ほら、ベッドにいって」
「無理に寝せようとするな! 俺は眠たくないんだ」
「ダメだよ。ヴァンは寝ないと、私じゃないんだから」
「そういうふうに、自分をネタにするのはやめてくれ」
「そんなこと言ったって」
「どうしても帰るのなら送っていく」
「えっ!」

 向こうで居座り続けてやる。
 しかしここまで言ってくるということは、やはりリナリアにとって俺は邪魔なんだな。

「私一人で大丈夫だから。なら、ヴァンが寝るまでそばにいるよ」
「寝るまで?」
「うん、うん」

 にこにこして、そんなに離れるのが嬉しいか?
 腹立たしい。
 だがこのままじゃ埒があかない。
 逃げられたら俺は、彼女を見失ってしまう。

「はぁ……仕方ない」

 と、言って絶対に寝ないけどな。
 朝まで起きてやる。

「じゃぁ、ベッドへ」
「着替えるから待っててくれ。その前にシャワー浴びるか」
「な、なんで今するのっ!」
「寝るからだっ! いいな、その間に出てったら君のとってる宿まで行くからな」
「むぅぅ」

 たくっ、あからさまに不貞腐れた顔をして。
 このっ、分からず屋っ!
 

 いつもシャワーなんてすぐ終わる。
 だけど今日は人生で一番長く浴びた。
 髪を3回も洗って、軋むまでながし無駄なことをしながら、ずっと君のことを考えていた。
 そして、急に不安になる。
 まさか、本当に行ってしまってないよな?
 急いで着替えを済まし部屋に戻る。
 薄暗い部屋の中にリナリアはちゃんといてくれた。
 明かりはもう消したのか。

「もぉ……遅いよ」

 椅子に座って本の続きを読んでいたリナリアが、こちらに顔を向けたと思ったらそっぽを向く。
 あからさまに避けられた態度。

「待たせて、悪かったな」
「ほら、完璧なベッドメイキングだよ! これならすぐ寝れるね。ゆっくり休んでね」

 綺麗に整えられた布団に顔が引き攣る。
 先手を取られた、ここまでしてくるなんて。
 苛立ちは消え、寂しさに変わる。
 そんな俺の気持ちなんてお構いなしに、リナリアが手を掴みベッドへ俺を無理矢理座らせる。
 ぐっと肩を押され強制的な寝かせられ、最後布団をばさぁっと上から被せられた。

「はいっ!」
「こんな寝かせ方あるかっ!」
「いいから、目を瞑って」

 なんて乱暴なんだ。
 もういい!
 こんなにも好きで、そばにいてほしいと伝えているのに全然分かってくれない。
 
「もう、寝るからほっといてくれ」
「あっ」
 
 寝返りをしてうん、っと答えたリナリアに背を向ける。
 今度の静寂は、胸が痛くなった。
 悲しそうな声。
 強く、言い過ぎてしまっただろうか。
 どうしてこう……いや、とにかく今は寝ないことだ。
 寝ない。
 絶対に寝ない。
 早く寝ないかな。
 はっ、今リナリアの念が混じった。
 すごい圧だ。
 背にひしひしと寝ろと念を感じる。
 また寝返りをして、彼女の方を向くとすぐ目を逸らされた。

「寝れないんだが」
「えぇ? ……じゃあ、帰ったほうがいいかな」

 立ちあがろうとする彼女の腕を急いで掴む。
 それは、満たされない心からの衝動。

「リナリアがいいなら、隣に来て欲しい」
「わわわ私は寝ないよっ! 寝たくないし! 寝れないし!」
「それでもいい。そうしてくれたら、寝れそうなんだ」
「それは……で、できないよ。なら代わりに、手を繋いでるから」
 
 暖かくて小さな手は、つなぐと言うより添えるだけだ。
 触れたいのに、これ以上は触れてくれない。
 こんなにも近くにそばにいるのに、君の思いを感じない。
 だからと言って何が欲しいのか、何をされたら満たされるのか……。
 リナリアは今、何を思っているだろう?

「ねぇ、ヴァン……寝た?」

 ぐっ。

「寝てないっ!!」
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