咲く君のそばで、もう一度

詩門

文字の大きさ
上 下
68 / 111
第三章

68.夢なら

しおりを挟む
 歩いている間ジュンがたまに、たわいの無い話を振ってくる。それに俺が返事を返すと、必ず赤毛が突っかかってきて、兄弟喧嘩が始まる。

「お兄ぃはもう、話に入ってこないでよ」
「るせぇっ!! 俺が何言おうが、勝手だろっ!!」
「勝手って、さっきからヴァンさんに失礼よ」
「何で俺が、こいつに気ぃ使わねぇとなんねぇんだっ!!」

 凄みのある声が、人通りの少ない路地に響く。
 さっきからこの調子で、いい加減もうやめてほしい。リナリアの前でもこうなのか?
 
 はぁ。まだ、着かないのか。
 それになかなか歩いたと思うが、ここは何処なんだ?

 リナリアの家に向かっているのかと思っていたが、想像していた場所と違う事に疑問符が浮かび出す。
 家と家が狭い間隔で並ぶ市街地のここには、大きな屋敷があるように見えない。どれも一般人が住まうような家ばかり。

「この辺りにリナリアは、住んでいるのか?」
「あっ、違いますよ。近道をしているだけです」
「そうか」
「てめぇは黙って歩いてろ。気に食わねぇんなら帰れっ!!」
「お兄ぃが黙っててっ!!」

 あぁ、また。
 うるさいから、もう喋らない。
 
 馬を引きながら入り組んだ道を歩いていると、徐々に広い道になり、人の騒めく声が大きく聞こえ出す。
 また大通りに出た。
 ここはどの辺りだ?
 左を見ると大聖堂の右側面が見えるから、町の正面から見て大体右側か。
 今度は右を向くと、近い距離に町の出口が見える。入ってきた正面とは違い、針葉樹の森の中に道が続いている。
 ジュンは歩き出す。どっちへ……右の方に。
 真っ直ぐ行けば町の外に出てしまうが、また脇道にはいるのか?
 いや、途中道を外れる事なく出口に向かっている。
 ちょっ、待て待て!!

「町の外に出るのか!? 何処に行く!?」
「てめぇを、このまま追い出」
「私達の秘密の場所です」
「秘密の場所?」
「無視すっなっ!!」

 ジュンは入り口で見張りをしている騎士に挨拶をする。騎士達は二人を見るなり背を伸ばし、右手を胸に当てる。敬意を示す姿勢。
 二人はそれなりに、地位のある立場なのか?
 それより秘密の場所だ。

「秘密の場所はどこにある?」
「この森の中にあります。小さい頃兄と私とリナ、3人で良く遊んだ場所なんです。人が来なくて、静かで誰にも邪魔をされない。春になると白い花が咲いて綺麗なんですよ。リナも私も毎年楽しみにしていて」
「へぇ」
「人が来ねぇって、入ったら行けねぇ場所だからな」
「そうなのか?」
「道を通るのはいいのですが、森の中は神聖な場所になっています。精霊が住まう森と言われ、町の人達は余程の事がない限り出入りしません」
「そんな場所に入っていいのか?」
「るせぇな。びびってんなら帰れよ」
「お前には聞いてない」
「んだとっ!!」

 もうっ!!とジュンが声を上げ、思わず胸が跳ねる。
 叫んだ後ジュンは、コホンッと小さく咳払いをする。

「子供の頃でしたので、今ほど私達には信仰心がありませんでした。それに父の方が、信仰するよりも己の力を鍛えろって感じの人なので、勇気試しに入ってしまいました」
「なんだか、強そうな父親だな」
「ふふ、そうですね。兄の気の強さは父親譲りなんですよ」
「なるほどな」
「なぁにが、なるほどだっ!!」

 道なりに歩いていると、ジュンがキョロキョロと辺りを見回す。
 人がいない事を、確認しているのか?
 いない事を確認できると、そそくさと森の中に入って行く。俺も急足で森の中へと足を踏み入れるが、入った途端、空気が変わった。
 降った雨のせいで水分を多く含む空気の中に、濃い緑と土の匂いがする。
 胸がそわそわし出す。
 誰かに見られている、そんな落ち着かなさが急に湧く。
 なんとなく言葉を発し辛い。
 無言で進む。
 ジュンは何故か森の中に入った途端、急に歩くペースを上げる。
 立派な木々が立ち並ぶ変わり映えしない景色の中、どれくらい進んだか。
 馬を引きながらは歩きづらいな、っと心の中でぼやいていると、おもむろにジュンが立ち止まり指差す。

「このまま真っ直ぐ進むと、開けた場所に出ます。そこに、リナはいます」
「リナリアはここに、一人でいるのか?」
「えぇ。私達はここで待っていますから、行ってください」
「はぁ゛っ!?」

 赤毛の喫驚きっきょうする声が、静かな森に響き渡る。

「おい、ジュンっ!!」
「ヴァンさん、リナのお守りを知ってますか?」
「さっき話していた」
「いえ、リナが持っているお守りです」
「だから無視すっな!!」

 記憶を振り返る。
 そう言えば彼女が、家に来た時に話してくれた。

「そういえば、そんなものを持っていると前彼女から聞いた。あの時は持ってないから、今度見せてくれると」
「そのお守りはリナにとって、何よりも大切なものです。私達が出会った時から持っていますが、リナ自身いつから持っていて、どうして大切にしているかは、はっきり分からないそうです」
「そうなのか。それで、一体そのお守りがどうしたんだ?」
「この前大型の瘴気が起こった後、リナがアデルダへ行くと言いました。ミツカゲ様とトワ様が危険だからと止めていましたが、リナは絶対に行くって聞かなくて。リナはああ見えて、結構頑固なんですよ」

 何でもないっ!と頑なに言うリナリアを思い出す。
 確かに頑固と言うか、意地っ張りと言うか。

「なんとなく、分かる」
「トワ様がどうしても行くならそのお守りを、預けて行けとリナに言ったんです。それなら諦めてくれるだろうと思ったのでしょうけど、でもリナはトワ様に預けて行ってしまったのは、本当に驚きました」
「そんな事があったのか」
「今もリナがそこまでした理由は、分かりません。でも、きっと貴方が」
「俺?」
「ヴァンさんは王のご友人でそして、あの戦いの場にもいた。だから、そう言う事です」
「けっ!!」

 ジュンは俺の為に、来てくれたと言いたいのか?
 確かにリナリアは、俺が悪魔に狙われていた事を伝えに来てくれた。だが、それだけだ。キルの友達だからなんて関係ない。
 それにリナリアは今、会いたくないって。

「俺は会いたくないと言われるほど、嫌われているがな」
「違うんです。リナが会いたくないと言ったのは、貴方に止められてしまうと思っているから」
「止める?」
「私もそう思っています。だから、会いに来たと言ってくれた貴方を、ここに連れてきたんです」
「ジュン、お前」

 赤毛が神妙な顔をするが、俺には話の筋がまったく分からない。

「よく意味が分からない。止めるって、リナリアは何かしようとしているのか?」
「あとはきっと、リナリアが話してくれると思います」
「きっとって」
「曖昧にしてすみませんが、私が話せる話じゃないんです。それに時間もあまりありません。もうすぐミツカゲ様が来てしまう」
「なっ」

 何っ!?

 あいつがここに来る?
 それは困る。あいつが来たら俺は、有無を言わさず帰される。もしくは斬り掛かってくるかもしれない。
 馬は見てます、っと言ってジュンが預かってくれる。
 手綱を持ち微笑むジュンと、口惜しそうに睨む赤毛。正反対の態度をする二人に見送られ、俺は先へ進む。
 一人になった俺は、静寂する森の中を黙々と歩く。
 落ち着かないとそわそわしていた胸が、前に進むにつれ、違う意味でそわそわする。

 やっと、リナリアに会える。

 会って何を話そうか。
 まずは無理に会いに来た事を謝るか。
 でも、手紙を届けに来たのだから、それをうまく言い訳にして……。
 ん?白い花が咲いてる。
 奥に行くにつれどんどん増える。
 
 あそこか?
 
 木々の間に光が見えた。
 そこを抜けると、ジュンが言った通り開けた場所に出る。
 そこには一面に小さな白い花が緑の中に咲き、花弁についた雨の雫が日の光を浴びキラキラと輝いている。って、そんな事はどうでも良くて。
 
 リナリアは何処にいる?

 見渡しても、見当たらない。
 見晴らしのいいここで、見つからないと思えない。
 ここにはいない?まさか入れ違いになった?
 花の群生に近づくとその中に、光を放つ色が目に映る。
 陽の光に輝く、月のような金色の髪。
 息を飲む。
 白い花の中で、横になっている彼女を見つけた瞬間、景色が鮮明に見えた気がした。
 世界にも花にも興味ないけど、君がいるだけでこんなにも、胸を打たれるものに変わってしまう。
 好きな人ができると、世界が変わるとカイトが言っていた。
 あぁ、そうだな。
 だから、俺は本当に彼女が好きなんだ。

 やっと、君に会えた。

 会いたくないと言われ落ち込んだが、彼女を目の前にするだけでただ嬉しいと、喜びが湧いてくる。
 それにしても反応がない。
 リナリアならこの距離にいれば気づくと思うが、ただ瞼を閉じ寝転がっている。
 わざと足音を立てるよう歩き、彼女に近づく。
 それでも、目を開かない。
 弾んでいた胸が、一気に重くなる。
 
 どうしたんだ?何かあったのか!?

「リナリア!?」

 慌てて駆け寄り、膝をつく。
 とにかく起こそ……って、随分穏やかな顔。
 あれ?寝息?
 
 はぁ。なんだ……寝てるだけなのか。

 良かった。何かあったのかと心配した。
 安心したら、今度は不満が湧き上がる。
 
 まったく、無防備すぎる。
 
 悪魔に狙われているとか関係なく、こんな人気のない場所に女の子一人で昼寝なんて。いくら強いからって、少し自重してほしい。
 それに地面も濡れているのに、羽織っている白いローブも汚れてしまって。体調を崩した事はないと言っていたが、これじゃあ風邪をひいてしまいそう。
 俺が心の中で文句を垂れても、変わらず眠り続けている。

 まったく、人の気も知らないで。

 心の中で悪態をつく。
 でも、微笑んでしまう。
 ずっと泣いているとジュンは言っていたが、眠っている今はとても幸せそうに見える。
 まつ毛が長いな。少し癖のある艶やかな髪が綺麗で、無垢な白い肌には。

 触れたくなってしまう。

 なんて、君以外思わない。
 どうしてこんなにも君のことが……って、変質者だな。人の寝顔を熱心に見て、こんな事を考えている自分が気持ち悪い。
 気持ちよく寝ているのに起こすのは忍びないが、このままこうしていると変人になってしまう。

「リナリア」

 声をかけても、反応がない。
 仕方ない。少し胸を高鳴らせながら、彼女の肩に触れ、揺さぶる。

「こんな所で寝ていたら、風邪ひくぞ」

 瞼がぴくりと動く。
 薄らと瞼が開き、青い瞳の視線が宙を彷徨った後、俺をとらえる。
 目が合った瞬間、急激に鼓動が跳ね出し、息が止まる。
 
「……また、変な夢」

 少し虚な瞳で、リナリアが呟く。
 夢?

「なんで貴方の夢を、見るのかな。やっぱり会えば良かったって後悔してるのかな……もう遅いのに。でも、夢ならいいよね」

 白いほっそりとした手が伸びる。
 小さな手が、何をしようとしているのか……頬に、俺の頬に添えられる。
 
 えっな、何だこの状況!?

 何が起こっているのか分からない。
 頭は嵐が来たように掻き乱され、胸が爆発しそうなくらい跳ねる。呼吸をする事すら、ままならない。
 ただ彼女の青い瞳を俺は見つめ、彼女は俺の瞳を愛しむ様に見つめる。
 互いが互いの中にいるような感覚に、自分というものが壊れてしまいそう。
 
 これ以上はちょっと、まずい。

「夢じゃ、ない」
「ふふ、そうなんだ」

 必死の訴えも虚しくリナリアは微笑み、何故か俺の頬を摘み、伸ばす。
 寝ぼけているのか、信じていないのか?
 それにこう言うのは普通、自分にやるものじゃないのか?
 でも、その仕草が可愛らしくて愛おしくて、欲望がもう抑えられない。
 
 君が触れてくれるのなら。

 君が、夢だと思ってくれるのなら。

 頬に添えられた手を握り、掌に頬を寄せる。
 そして、もっとと欲する気持ちが、俺に少し赤みを帯びた彼女の頬に、手を添えさせる。
 暖かくて、柔らかくて、胸に何か込み上げてくる。
 そう、これは幸せ。
 こんな気持ち、今まで生きてきて感じた事がない。

 ずっと、こうしていれればいいのに。
 ……ん?

 握っている彼女の手に力が入る。
 強張っている。
 リナリアを見る。
 青い瞳がまんまる……。

「あれ……夢、じゃないの? 本物、ヴァンなの?」
「あ、その、これは」
「へ? えっ? ……きゃあぁっ!!!!」

 悲鳴と共に握っていた手がするりと抜け、ものすごい勢いでリナリアが走っていく。一瞬で目の前にいた彼女が消えてしまった。
 慌ててリナリアを視線で追うと、近くの木の影に飛び込むように隠れた。
 
 これはまずい!!調子にのって、大変な事をした。
 死んで詫びないといけないと言うほどだ。
 今だけはミツカゲに、斬ってくれと願いたい。
 もうそれは後だ。とにかく謝らないと。

「その、驚かせて、すまない」
「あ、あのっ!! ご、ごめんなさいっ!! 私、夢かと思って……だからね、あのっ」
 
 そう言った後、リナリアは黙ってしまう。
 沈黙が続く。
 依然いぜんとして木の影に隠れたままの彼女は、今どんな顔をしているか分からない。
 
 弁明しないと。

 と考えても、頭の中はぐちゃぐちゃ。
 こんな事をした、言い訳なんて思いつかない。
 口を開く事もできない俺は、風が木の葉を鳴らす音と、自分の鼓動の音をひたすらに聞いている。
 永遠とも思える時間、木の影から少し顔を出しリナリアがこちらを覗く。
 その顔はここから見ても分かるくらい赤くて、それに体が熱くなる。
 
 あぁ、どうしよう。
 俺も顔が赤いかもしれない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

竜王の花嫁は番じゃない。

豆狸
恋愛
「……だから申し上げましたのに。私は貴方の番(つがい)などではないと。私はなんの衝動も感じていないと。私には……愛する婚約者がいるのだと……」 シンシアの瞳に涙はない。もう涸れ果ててしまっているのだ。 ──番じゃないと叫んでも聞いてもらえなかった花嫁の話です。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)

青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。 だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。 けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。 「なぜですか?」 「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」 イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの? これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない) 因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。

政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~

つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。 政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。 他サイトにも公開中。

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

妻を蔑ろにしていた結果。

下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。 主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。 小説家になろう様でも投稿しています。

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

処理中です...