38 / 111
第二章
38.変わる今日
しおりを挟む
風に頬を撫でられ、目が覚めた。
部屋が半分に見える視界。寝ぼけた頭で体を起こす。布が擦れる音に、布団がかけられていたことに気がつく。リナリアがかけてくれたのだろうか。
隣を見る。彼女はいない。
ふと揺れるカーテンに目に止まる。窓が開けたまま。立ち上がり、窓を閉めようと手を伸ばす。日が昇りはじめ、街に命が吹き込まれるよう。
胸が痛む。まだ苦しい。
それでも昨日と景色が違って見えるのは、きっと少しだけ前に進もうと思えたから。彼女の言葉が胸に希望を灯してくれた。
窓を閉め、かけられていた布団を畳み支度を始める。着替えを済ませ最後剣を腰に差し、扉の前で立ち止まり考える。
俺には何ができるのだろう。
昨日まで生きる理由を悪魔への復讐と重ねていた。もちろん今だって殺せるなら殺してやりたいが、そこには憎しみ以外にもある思いが宿った。それは、リナリアの為にもと思ったんだ。昨日の恩であろうか。なんだか俺らしくないな、っと扉を開けて部屋を出る。
明るい街中。道を通る馬車を見計らい、大通りを小走りで横切る。人の波に入る。忙しなく歩く人々とすれ違う。店先は今日の祭典を迎える最後の準備をしている。
皆俺の知らない人達。
でも知らないだけで皆、生きる意味を見出しながら今日を生きているのだろうか。
道を歩く。吹く風が気持ちよかった。旗の靡く音がして立ち止まり、見上げる。街灯につけられた濃紺の生地に金の星が描かれた旗が、そよそよと靡いている。
……今日、どうするだろう。
毎年聖夜祭はキルとカイトと三人で星を見ていた。でも、今年はカイトはいない。もうこれから先もずっといない。目を輝かせて星を見るカイトを思い出す。いつも何をお願いしたのかと聞いてきた。俺は何も願っていない、と言うとカイトは笑いながら勿体無いと言う。そんな何気ない、ずっと続くと思っていたあの時にはもう戻れないんだ。胸が苦しくなる。それでも、立ち止まっていた足を一歩前に出し歩き始める。
正門へ行く。遅れているわけじゃないのに、そこにはもう隊員達の姿があった。俺に気付きカイリが手を振ってくる。
「おはよう、ヴァン」
「おはようございます! 隊長」
「おはよう。カイリ、アル」
挨拶を返すとカイリとアルは嬉しそう笑い、そばに駆け寄ってくる。他の隊員もどこか安堵するような表情で微笑み、挨拶をしてくる。それに心が安らいだ。
「今日も僕頑張ります!」
「そうだね! 今日は聖夜祭だし早く終わらせたいね!」
「だなっ!!」
「私はぁ早く帰れるならぁなんでもいい~」
「マリーさんは星は見ないんですか?」
「ふぁ」
グレミオの問いに気怠そうな欠伸でマリーは返事を返す。皆は今日どうするのだろうと思っていると、後ろに人の気配を感じた。それに何故か鼓動が跳ね出す。
「おはようございます」
リナリアの声がした。振り向く。そこにはやはりリナリアがいたのだが、少し俯き加減の彼女は何故か離れたところに立っている。
「おはよう、リナリア!」
「新入りなのに、一番遅くに来ちゃダメじゃんか」
「お前は何様なんだ! 気にしなくていいよ、リナリアちゃん!」
「す、すみません」
ポツリとリナリアは言う。なんだか様子がおかしい気がする。それに気がついたのかカイリが小首を傾げ、深く俯くリナリアの顔を覗き込む。
「……リナリア、顔赤くない?」
「風邪でも引いたんですか?」
「だっ、大丈夫です! 私は今まで風邪なんてひいた事ないので!」
「丈夫なのねぇ~」
リナリアは歩き出し俺の横を通り過ぎる。通り過ぎ様にチラッとこちらを見た青い瞳と目が合う。ドキッとする。そのまま行ってしまうので、慌てて駆け寄り引き止めてしまう。
「リナリア!」
「……」
リナリアは立ち止まり、上目遣いで俺を見る。やりずらい。やっぱり面をして欲しいなんて思っていると、小声で話しかけてくる。
「……よく、寝れた?」
「あ、あぁ」
「良かった。顔色、ちょっと良くなったね」
自分の顔色なんて分からないが、でも昨日よりもはるかに気分は良くなった。反対に彼女の顔は赤に染まり、青い瞳が潤んでいる。昨日は美味しそうに菓子を食べ街を見てはしゃぎ、楽しそうに夢を語り生きる自由さを見せてくれたのに、元気がないと言うかしおらしく感じる。
「本当に大丈夫か? 熱、あるんじゃないか」
「――っ!! 大丈夫っ!!」
突然叫ばれて体が跳ねる。リナリアは頬を膨らませ、そのまますたすたと歩いて行ってしまう。カイリが隣に立つ。
「ど、どうしたの?」
「……」
心当たりを探る。昨日の事を怒ってるのだろうか。酷い言葉も言ってしまったと思う。散々当たり散らした後、勝手に一人で寝てしまったんだ。思い出して身勝手で情けなかったな、と自分の体が熱くなる。
「ちょっと! 隊長にはちゃんと敬語使わないとっ!」
「あんただってぇ、最初生意気ばっかりだったじゃない~」
「う、うるさいな」
「本当にな! めちゃくちゃ口悪かったよな……俺らには今もだけどな」
「随分と変わられましたよね、アルさん」
うるさいっ!とアルが叫び走って言った後、隊員達が笑いながら歩いて行く。隣にいるカイリが微笑む。
「行こっか」
「あぁ」
馬を連れて街の外に出ると、リナリアは一人で馬に跨っていた……頭を抱えて。様子のおかしい彼女のそばに行く。
「リナリア」
「わっ!」
素っ頓狂な声と共に小さな体が大きく跳ねる。ずり落ちそうになるのを、リナリアは慌てて馬の首にしがみつく。
「……大丈夫か」
「ど、どうしたの」
「その……昨日はすまなかった」
リナリアは目を丸くして俺を見る。沈黙する。胸があたふたし出す。頼むから早く何か言ってくれと、心の中で懇願していると彼女は柔らかく微笑む。それに胸がほっとした。リナリアは気にしないで、っと言いながら体制を立て直し、馬の首元を撫で始める。
「私はもう行くね」
「え」
「貴方ならもう大丈夫。みんなもそばにいてくれるから」
行くと言われて胸がぎゅっとなった。この気持ちはよく分からない。
「でも、約束して欲しい。何があっても悪魔には関わらないで」
「……約束は出来ない」
「納得できないと思うけどでも、貴方は狙われてる。私は……ずっとヴァンのそばにはいられない」
いられないと言われ、今度は胸がちくっと痛んだ。
「……分かってる。邪魔はしない。ただ……俺も力になれる事があるなら」
リナリアは一瞬だけ、瞳を歪めたように見えた。でもまたすぐに表情を戻す。
「私は大丈夫だから。ヴァンは自分を守る事を考えて」
「だが」
「ふふ。今のは貴方が私に言った言葉だからね」
「……」
「リナリアーちょっと来てぇー!」
「あ、うん……じゃなくて、はいっ!」
カイリに呼ばれてリナリアは行ってしまう。思えば出会った時からリナリアは共に戦う事を拒んでいた。頼られないのは、しょうがない事なのかもしれない。彼女の方が強いから。共に戦う事も許されないのかもしれない……悪魔の血が流れる俺には。生かされただけでもいいだろう、っとミツカゲはきっと言う。
でも、なら。
昨日リナリアが言った、生きる意味はなんだろうか。
部屋が半分に見える視界。寝ぼけた頭で体を起こす。布が擦れる音に、布団がかけられていたことに気がつく。リナリアがかけてくれたのだろうか。
隣を見る。彼女はいない。
ふと揺れるカーテンに目に止まる。窓が開けたまま。立ち上がり、窓を閉めようと手を伸ばす。日が昇りはじめ、街に命が吹き込まれるよう。
胸が痛む。まだ苦しい。
それでも昨日と景色が違って見えるのは、きっと少しだけ前に進もうと思えたから。彼女の言葉が胸に希望を灯してくれた。
窓を閉め、かけられていた布団を畳み支度を始める。着替えを済ませ最後剣を腰に差し、扉の前で立ち止まり考える。
俺には何ができるのだろう。
昨日まで生きる理由を悪魔への復讐と重ねていた。もちろん今だって殺せるなら殺してやりたいが、そこには憎しみ以外にもある思いが宿った。それは、リナリアの為にもと思ったんだ。昨日の恩であろうか。なんだか俺らしくないな、っと扉を開けて部屋を出る。
明るい街中。道を通る馬車を見計らい、大通りを小走りで横切る。人の波に入る。忙しなく歩く人々とすれ違う。店先は今日の祭典を迎える最後の準備をしている。
皆俺の知らない人達。
でも知らないだけで皆、生きる意味を見出しながら今日を生きているのだろうか。
道を歩く。吹く風が気持ちよかった。旗の靡く音がして立ち止まり、見上げる。街灯につけられた濃紺の生地に金の星が描かれた旗が、そよそよと靡いている。
……今日、どうするだろう。
毎年聖夜祭はキルとカイトと三人で星を見ていた。でも、今年はカイトはいない。もうこれから先もずっといない。目を輝かせて星を見るカイトを思い出す。いつも何をお願いしたのかと聞いてきた。俺は何も願っていない、と言うとカイトは笑いながら勿体無いと言う。そんな何気ない、ずっと続くと思っていたあの時にはもう戻れないんだ。胸が苦しくなる。それでも、立ち止まっていた足を一歩前に出し歩き始める。
正門へ行く。遅れているわけじゃないのに、そこにはもう隊員達の姿があった。俺に気付きカイリが手を振ってくる。
「おはよう、ヴァン」
「おはようございます! 隊長」
「おはよう。カイリ、アル」
挨拶を返すとカイリとアルは嬉しそう笑い、そばに駆け寄ってくる。他の隊員もどこか安堵するような表情で微笑み、挨拶をしてくる。それに心が安らいだ。
「今日も僕頑張ります!」
「そうだね! 今日は聖夜祭だし早く終わらせたいね!」
「だなっ!!」
「私はぁ早く帰れるならぁなんでもいい~」
「マリーさんは星は見ないんですか?」
「ふぁ」
グレミオの問いに気怠そうな欠伸でマリーは返事を返す。皆は今日どうするのだろうと思っていると、後ろに人の気配を感じた。それに何故か鼓動が跳ね出す。
「おはようございます」
リナリアの声がした。振り向く。そこにはやはりリナリアがいたのだが、少し俯き加減の彼女は何故か離れたところに立っている。
「おはよう、リナリア!」
「新入りなのに、一番遅くに来ちゃダメじゃんか」
「お前は何様なんだ! 気にしなくていいよ、リナリアちゃん!」
「す、すみません」
ポツリとリナリアは言う。なんだか様子がおかしい気がする。それに気がついたのかカイリが小首を傾げ、深く俯くリナリアの顔を覗き込む。
「……リナリア、顔赤くない?」
「風邪でも引いたんですか?」
「だっ、大丈夫です! 私は今まで風邪なんてひいた事ないので!」
「丈夫なのねぇ~」
リナリアは歩き出し俺の横を通り過ぎる。通り過ぎ様にチラッとこちらを見た青い瞳と目が合う。ドキッとする。そのまま行ってしまうので、慌てて駆け寄り引き止めてしまう。
「リナリア!」
「……」
リナリアは立ち止まり、上目遣いで俺を見る。やりずらい。やっぱり面をして欲しいなんて思っていると、小声で話しかけてくる。
「……よく、寝れた?」
「あ、あぁ」
「良かった。顔色、ちょっと良くなったね」
自分の顔色なんて分からないが、でも昨日よりもはるかに気分は良くなった。反対に彼女の顔は赤に染まり、青い瞳が潤んでいる。昨日は美味しそうに菓子を食べ街を見てはしゃぎ、楽しそうに夢を語り生きる自由さを見せてくれたのに、元気がないと言うかしおらしく感じる。
「本当に大丈夫か? 熱、あるんじゃないか」
「――っ!! 大丈夫っ!!」
突然叫ばれて体が跳ねる。リナリアは頬を膨らませ、そのまますたすたと歩いて行ってしまう。カイリが隣に立つ。
「ど、どうしたの?」
「……」
心当たりを探る。昨日の事を怒ってるのだろうか。酷い言葉も言ってしまったと思う。散々当たり散らした後、勝手に一人で寝てしまったんだ。思い出して身勝手で情けなかったな、と自分の体が熱くなる。
「ちょっと! 隊長にはちゃんと敬語使わないとっ!」
「あんただってぇ、最初生意気ばっかりだったじゃない~」
「う、うるさいな」
「本当にな! めちゃくちゃ口悪かったよな……俺らには今もだけどな」
「随分と変わられましたよね、アルさん」
うるさいっ!とアルが叫び走って言った後、隊員達が笑いながら歩いて行く。隣にいるカイリが微笑む。
「行こっか」
「あぁ」
馬を連れて街の外に出ると、リナリアは一人で馬に跨っていた……頭を抱えて。様子のおかしい彼女のそばに行く。
「リナリア」
「わっ!」
素っ頓狂な声と共に小さな体が大きく跳ねる。ずり落ちそうになるのを、リナリアは慌てて馬の首にしがみつく。
「……大丈夫か」
「ど、どうしたの」
「その……昨日はすまなかった」
リナリアは目を丸くして俺を見る。沈黙する。胸があたふたし出す。頼むから早く何か言ってくれと、心の中で懇願していると彼女は柔らかく微笑む。それに胸がほっとした。リナリアは気にしないで、っと言いながら体制を立て直し、馬の首元を撫で始める。
「私はもう行くね」
「え」
「貴方ならもう大丈夫。みんなもそばにいてくれるから」
行くと言われて胸がぎゅっとなった。この気持ちはよく分からない。
「でも、約束して欲しい。何があっても悪魔には関わらないで」
「……約束は出来ない」
「納得できないと思うけどでも、貴方は狙われてる。私は……ずっとヴァンのそばにはいられない」
いられないと言われ、今度は胸がちくっと痛んだ。
「……分かってる。邪魔はしない。ただ……俺も力になれる事があるなら」
リナリアは一瞬だけ、瞳を歪めたように見えた。でもまたすぐに表情を戻す。
「私は大丈夫だから。ヴァンは自分を守る事を考えて」
「だが」
「ふふ。今のは貴方が私に言った言葉だからね」
「……」
「リナリアーちょっと来てぇー!」
「あ、うん……じゃなくて、はいっ!」
カイリに呼ばれてリナリアは行ってしまう。思えば出会った時からリナリアは共に戦う事を拒んでいた。頼られないのは、しょうがない事なのかもしれない。彼女の方が強いから。共に戦う事も許されないのかもしれない……悪魔の血が流れる俺には。生かされただけでもいいだろう、っとミツカゲはきっと言う。
でも、なら。
昨日リナリアが言った、生きる意味はなんだろうか。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる