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【その後】幼馴染みにかえるまで
【同人誌より】ブレイブバード
しおりを挟むどん、と左胸に強い衝撃と鋭い痛みを感じて、俺はそのままお尻から地面へ倒れ込んだ。なんでもない顔で立ち上がってサッカーボールを追いかければよかったのに、胸が痛くて尻もちをついたままの格好でいたらピーピーと体育の先生が強くホイッスルを吹いて試合を中断させてしまった。
なんだなんだ、と皆が集まってくるし、たかだか体育の授業のサッカーで少しぶつかったくらいで倒れてしまった自分が恥ずかしい。ずいぶん離れた場所にいたはずの、俺と同じ赤色のビブスを着けているヒカルが「ルイ!」と慌てて走ってくるせいで、事態はますます大袈裟になっしまって顔が熱い。
「……すみません。当たった時は痛かったけどもう大丈夫です」
保健室に行くことを勧めてくる先生と、それから申し訳なさそうにしているぶつかったクラスメイト両方に「本当に大丈夫」と説明している間もずっと恥ずかしかった。ボールをキープしている身体の大きなサッカー部の側をチョロチョロしていたら肘が強く当たってしまった。きっと俺のことが全然見えていなかったのだろう。「ごめん」と俺よりも頭一つ分背が高くて、腕も太い、立派な身体をしょんぼりさせて謝られると、なんだかこっちが悪いことをしているみたいだった。
ずっと心配そうにしながら俺の側をウロウロしているヒカルとは目を合わせなかった。ヒカルは何も悪くない、むしろ誰よりも俺のことを気にかけてくれていて、いつもと変わらず優しい。だけど、ヒカルだったら、身体が大きな相手に当たり負けせずに、こんなことにはならなかっただろうと思うとなんだか悔しくてそういう態度を取ってしまった。
体育が終わった後、勝手に僻んで知らん顔をするなんて、俺って本当にこういうところもガキ臭い、と自分が嫌になった。
ヒカルはべつに俺の態度を気にしている様子はなかったけど、他のクラスメイトから「ちょっと、いい?」と呼ばれて、それで更衣室の端で何かをずっと話していた。たぶん、女の話。お前は来るな、と言われたわけじゃないけど、呼ばれたことだって一度も無い。なんとなく、聞かれたらマズイことを話しているのはわかっているけど、こういう時、俺は自分だけが取り残されたような気持ちになる。
ヒカルは女にモテるから派手な連中と付き合いがあるのは仕方がない。そのせいなのか俺と同じ図書委員の友達は「ヒカル君ってなんだか近寄りがたい」と言う。本当はおっとりしていて優しい奴なのに、高校に入ってからはヒカルのそういう一面が周囲に伝わりにくくなっているみたいだった。
ヒカルはだらだらと喋っていてなかなか着替えようとしなかった。先に教室へ戻っていることも出来たけど、着ていた体操着を丁寧に畳んだり、トイレへ行ったりして時間を潰した。いよいよ待ちくたびれて、一人で教室に帰ろう、と更衣室へ戻ると、ちょうどヒカルが着替え始めていたところだった。
「ルイ、ごめん。少し話していたら遅くなっちゃって……」
「べつにいいよ。勝手に待ってただけだし……」
すでに着替え終わっていた俺は、ヒカルが慌ただしく服を脱いだり着たりしている間、ぼーっと側に突っ立って待っていた。がっしりしたヒカルの胸や肩を眺めている間、さっきぶつかった場所がじんじんと痛んだ。
◇◆◇
高校まではバスで通っている。歩いたとしても、一時間くらいで家には帰れるけど、今日はすごく暑いから迷わずヒカルとバスへ飛び乗った。バスはいくつかの高校を順番に回るから、同じ人を何度も見かけることがある。近くの商業高校前から乗ってくる女子の集団の中にすごく可愛い子がいるけど、「男と歩いていた、たぶん彼氏がいる」という理由で絶対に声をかけてはいけないとヒカルは言う。
バスの中で喋ると周りの迷惑になるから、俺もヒカルも黙って座っている。俺はだいたいイヤホンで音楽を聞いているけど、ヒカルは何もしないでぼんやりしてばかりだ。時々俺のことをじっと見てくることがあるけど、どうしたのか聞いてみても、いつも「なんでもない」としか言わない。コイツ、退屈じゃないんだろうかと、ヒカルのことをじろじろ眺めてみたけどニコッと微笑みかけられるだけだった。
バスを降りてすぐにヒカルから「今日どうする? この後俺の家に来ない?」と誘われた。
「うーん……宿題があるからなー」
「俺の家でやればいいじゃん。あんな宿題どうせすぐ終わるし」
ヒカルは頭がいいから、俺がわからないところは全部教えてくれる。しかも、先生よりも誰よりもヒカルは教えるのが上手い。でも、二人で一緒にいると、ついふざけたり、ダラダラ過ごしたりしてしまって、結局俺は家で予習や復習をすることになる。あんな宿題どうせすぐ終わる、と言うヒカルとはきっと頭の出来が違うんだろう。どうせ勉強をするなら部屋を共有で使っている弟のアサヒが野球の練習に行っている間の方がずっと集中出来る。それをヒカルに伝えると「いいじゃん。夜までうちにいれば」と不満げだった。
「えー……」
「夕御飯も何か買って一緒に食べようよ。泊まっていったっていいし」
「うーん……」
なんだか今日はやけに食い下がってくる。プレイの腕前を自慢したくなるような新しいゲームでも買ったんだろうか。それか、寂しいとか……。そんなことを考えながら、ヒカルの様子を注意深く観察する。さすがにもう高校生だから小さかった頃のように「兄弟がいなくて寂しい」「ルイの家の子供になりたい」ということはなくなったけど、でも、たいていヒカルは大きな家で一人で過ごしている。最近は「親がいないと煩わしくなくていい、せいせいする」なんて言い始めて、このままヒカルが心の中に何もかもを閉じ込めてしまうんじゃないかって、俺はそれが気がかりだった。
「……じゃあ、行こうかな。その代わり、数学と物理を教えて」
「いいよ」
よっぽど嬉しかったのか、「近道をしよう」とヒカルは早足でどんどん歩いていく。俺達にとっての近道はバス停の側の公園を突っ切っていくくらいで、せいぜい何十メートルのショートカットにしかならないけど、とりあえずヒカルの後に続いた。
公園とは言っても、だだっ広いだけの場所だ。昔はシーソーもすべり台もあったけど、いつの間にか撤去されてただ芝生が青々と茂る広場になってしまった。どっちにしたって小学生じゃない俺達にとって公園はただの通り道だから、舗装されたゴムチップの歩道を並んでただ歩いた。普段の通学路よりはずっと静かだ。
「あっ、猫だ」
俺がそう呟いた途端、自動販売機の側でウトウトしていたであろうトラ柄の猫が、ぱっと顔を上げて俺とヒカルをじろりと睨んだ後、慌てた様子で逃げ出した。まだ何もしてないっていうのに……。俺が不満を溢すと「猫ってそういうところがあるよね」とヒカルも苦笑いしていた。
「ヒカルを見て逃げたからあれはメスだな、うん」
「うん? 人間の男を見て逃げたらメス猫なんでしょ?」
「いやいや、俺一人の時は結構触らせてくれるし。俺気づいたんだけど、メスの猫ってさ、たぶんヒカルを見て逃げてんだよ」
「はあー? 絶対嘘だ」
それほど猫に触りたかったわけじゃないけど、いつも涼しい顔をしているヒカルがムキになるのは面白かったから「猫は見抜いてるんだ、いろいろ」といじっておいた。ヒカルみたいな大人っぽい、綺麗な顔をした奴が「何もしてないから」と猫のことでむくれているなんて、きっと高校のクラスメイトは誰も信じないだろう。
それから、ベンチで休憩中のおじさんが鳩にパンをやっている横を通りすぎようとした時もヒカルは面白かった。いっせいに鳩達が俺達を威嚇するようにバサバサと羽ばたいた時にボソッと「ブレイブバード」と言ったのが妙におかしかったのとヒカルのセンスが感じられて、それで二人でゲラゲラ笑った。
「クラスでもそういうことを言えばいいのに」
べつに派手な連中と交流を持つのはヒカルの自由だけど、高校生だからって澄ましていないで、面白いことを言って皆を笑わせればいい。その方がもっとヒカルの良さが伝わるのに。俺はそれを良いことだと思っているけど、ヒカルは「ルイの前だけだよ」と肩を竦めていた。
「なんで?」
「うーん……一緒にいて楽しいのも安心するのもルイだけだし……。それに俺は、友達がたくさん欲しいわけじゃないから」
「そっか」
ヒカルって本当に何でも出来てかっこいいよな、と他の友達に自慢してばかりの俺には思いつかないような考えだった。
「いらない? 俺以外の友達は……」
「いらない、欲しくない。俺がふざけたりはしゃいだり出来るのはルイの前だけだよ」
「ふうん」
もったいないなー、本気を出せば学校で一番の人気者になれるのに、友達は俺だけでいいなんて。本当にそれでいいんだろうか、と整った横顔を見つめてみたけど、この話はそれで終わってしまった。
◇◆◇
「本当に誰もいない? おばさんが夜勤明けで寝てたりしない?」
ヒカルの家は俺の家よりもずっと広くて静かだから、二人きりなのかどうかわからない時がある。この前だっておばさんが部屋で眠っていたのに気がつかなくて、ヒカルとスマブラで遊んでぎゃあぎゃあ騒いでいたら「こんにちは」と後から声をかけられて飛び上がりそうになった。
「いないよ。仕事に行ってるから」
「うん……」
なんとなく不安だったから、ヒカルの部屋まではなるべく音をたてないようこそこそと歩いた。
「ごめん、少し散らかってるけど……」
「え」
いつもと同じように片付いている部屋の、どこが散らかっているのかが俺にはわからない。ローテーブルの上に教科書が何冊か積んであることを言っているんだろうか。遮光カーテンで昼でも薄暗いヒカルの部屋はエアコンをつける前でも床がひんやりとしていた。
「部屋にテレビを置きたいから、模様替えをしようと思ってるんだよね」
「部屋にテレビ? いいなあ、ヒカルは」
「いちいちリビングまで行ってゲームをするのも面倒だしさ。小さい冷蔵庫も買おうかな」
「えー、それは贅沢すぎるだろ」
六畳の部屋をアサヒと半分ずつ使っている俺からすれば、今でもヒカルの部屋は快適すぎるぐらいだった。「飲み物くらい下に行って取ってくればいいだろ」と言いつつ、俺の視線は無意識に部屋のあちこちを観察して「あそこかなあ」とテレビと冷蔵庫の設置場所を探してしまう。ヒカルもそれを見透かしているのか「ルイだってその方が便利だよ」とのんびりした口調で言う。
「ここは半分はルイの部屋みたいなものだからさ」
「うん、まあそうだけど」
「そこは否定しないんだ」
ふふっとヒカルが笑った後、しんとした空気が流れた。そうだ、勉強をしにきたんだった、俺は宿題も終わっていないし、と床に置いたままのリュックサックをガサゴソやっている時だった。
「ねえ、ルイ」
「うん?」
「今日、体育の時にケガをしたじゃん。あれ、大丈夫だった?」
「……ケガ?」
ビックリして顔を上げると、まだ電気をつけていない薄暗い部屋の中でヒカルと目があった。なんで、今さらそんなことを言うんだろうと不思議な気持ちになる。俺の中であの出来事はとっくに終わったことになっていたからだ。
「べつに。少しぶつけだけでどうともなってない」
「本当? でも、保健室にも行ってないよね? 心配だから少し見せてよ」
「はあ……?」
なんの冗談かと思ったけれど、どうやらヒカルは本気みたいだった。からかおうとニヤニヤしているわけでもないし、どう見たって真面目な顔つきをしている。べつにあれぐらい学校生活を送っていれば誰にだって起こるようなアクシデントだ。ちょうど曲がり角で真正面から思いきりぶつかってしまったとか、その程度の……。血だって出ていないし、医者じゃない俺でも「骨に異常はない」ことぐらいはわかる。それなのにヒカルは「でも、強くぶつかってルイはしばらく立ち上がれなかった」「ぶつけた所が痣になっているかも」と言い始めた。
「今日もあの後からずっと心配だった。やっぱり俺が保健室に連れていけばよかった」
「はあ……」
普段は穏やかで優しいけど、こういう時のヒカルは絶対に折れない。絶対大丈夫なのに面倒なことになったなあ、とも思ったけど心配をしてくれている友達を無下に扱うことはしたくない。
「わかったよ。見せればいいんだろ」
きっと、目で確認すればヒカルだって「なんだ、心配しすぎた」と笑うだろう。だって今はもう、押すとほんの少し痛いくらいでなんともないならだ。それよりも、着替えている時以外で、服を脱いでヒカルに身体をまじまじと見てもらうなんてよくよく考えたら始めてで変に落ち着かない。
引かれないかな、そんな考えが頭を過る。ヒカルと比べて俺の身体の成長はだいぶ遅い。声変わりだって高校に入学してからようやく始まったばかりだし、なかなか筋肉のつかない身体は頼りなくて子供っぽい。子供の頃、「ヒカルは背が高くていいな」と感じていたのとは比較にならないような差が出来てしまっている。
「待って、電気つける」
「いい、つけなくていい。つけるなら見せない」
「……。わかった」
しまった。本当は「やっぱりやめる」と言いたかったのに。どうしようか迷ったけど、今さらヒカルが俺の身体をバカにしてくることもないだろう、という気がしたからさっさと服を脱ぐことにした。
「汗をかいたから……」
ズボンのウエスト部分からシャツの裾を引っ張り出している間、言い訳のように呟いた言葉に返事はなかった。ちらりとヒカルの様子を盗み見ると、食い入るようにして俺の胸の辺りを凝視している。なんだか今にも飛び掛かってきそうだった。
「見すぎだろ」
「えっ? ああ……、じ、時間がかかってるみたいだから」
「……ほら」
シャツもそれからインナーも一気に捲り上げた。部屋が薄暗いせいで、ぶつけた所が赤くなっているのか青くなっているのかは俺にさえもよくわからなかった。そのせいなのか、あんなに心配そうにしていたヒカルもほとんど無反応だ。やっぱりさっき更衣室で見たヒカルの身体と違って、俺は胸もお腹もぺらっとしている。声だって、同級生と比べたらまだ高い方だし、身長だってあまり伸びないような気がしてる。それからあそこの毛だって……。
好き嫌いをしないでなんでもよく食べて、夜はたくさん眠っているし、運動だって好きなのに、俺には身体についての悩み事がたくさんある。目の前のヒカルは中学を卒業する頃には大人の男の身体にだいぶ近付いていたから、とっくにそういう心配事や悩みについては卒業してしまっているのだろう。
身体だけでもヒカルみたいになれればいいのに。自分の体つきや親や兄弟を思い浮かべてみれば、いくら願ったって叶う望みが薄いことぐらいすでにわかりつつあるけど諦めきれない気持ちのまま、そっと捲っていた服を元に戻した。
「ヒカル?」
「……」
「おい、大丈夫かよ」
「……うん。うん。あー……、あー、やっぱりルイって、すごく、危なっかしい」
「はあ……?」
まだ授業中の不注意のことを言うなんて、いつも変だけど今日のヒカルはいつも以上に変だった。渋々「相手のドリブル中は気をつけるよ」と俺が言ったら、思いきり泣いたり笑ったりするのを我慢しているような表情を浮かべてから「はあ」と大きなため息をつく。勉強だってぼろぼろで俺が何を質問してもぼうっとしている。挙げ句の果てには、「本当にごめん、今日は集中出来そうにないから帰って欲しい」と頭を下げられた。
「どうしたんだよー」
「俺の都合っていうか……、とにかくルイは何も気にしないでいいから」
「気にするだろ、フツー」
一人にしてくれ、と言われたけど心配だったから俺の家へ連れて帰った。やっぱりヒカルは変で夕飯はカレーとポテトサラダだったのに、いつまでもぼんやりしていた。
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