54 / 90
【番外編】幼馴染みが留学している
11
しおりを挟むその日の夜、ジャイーに言ったとおり、ヒカルとビデオ通話で話した。せっかくの楽しい通話中に不快な気持ちになりたくなかったから、レオのことは言わなかった。代わりにヒカルにいっぱい話して欲しくて就活の進捗状況を聞いた。
「やっぱりゼネコンを第一希望にしようかなって思う。ハルキ君は、公務員志望らしくて、俺も技術職を少しは考えたんだけど……やっぱり現場に出てバリバリやりたいなって」
うんうん、と頷きながらも、ヒカルがゼネコンでどういう仕事をするのか、俺にはよくわからない。設計をするんだろうか。そもそも、公務員の技術職が何をしているのかもはっきりイメージ出来なかったのでその二つの違いも全然イメージ出来ていない。あとでネットで調べてみないと。
「ヒカルって、建築の仕事のどういうところを魅力に思う?」
「そうだな……。やっぱり一から設計図を作って、作ったら……どんどん作業が進むから、完成するまでもう止められないとこじゃない? 何千万、何億って大金が動いて、職人とか作業員の人……いろんな人の労力と長い時間をつぎ込んで建物が完成するわけだから、ミスが一つも許されないし、それってすごいプレッシャーなんだろうけど、そういうのを越えて大きなものを作るのはやりがいがあると思う」
ヒカルがそんなことを考えていたなんて知らなかったからすごく驚いた。「ルイと同じ大学に行きたかったから入学した。とりあえず固い仕事につけそうだし建築学科でいいかなと思った」というようなことを言っていたから。
頭はいいし、手先も器用だから苦労をしているようには見えないけど、それを聞いてからは、本気で建築の勉強が好きでやっているのか少し疑問に思っていた。だから、コンペに向けて頑張っているのは嬉しかったし、ホッとした。
まさかそれだけじゃなくて、ちゃんと魅力に感じる部分を自分で見つけて意欲的に就活してるなんて、と思うと純粋に感動してしまう。
「まあ、天候に左右される中、納期を守らないといけないし、建築基準法とかの知識も詰め込まないといけない……。いろんな人とコミュニケーションをとって現場を動かすのは気力も体力もないと大変だろうけど、俺はやる。入ってすぐは華やかな仕事は絶対に出来ないだろうけど、それでもやる」
俺の想像する何倍もハードな仕事なんだろうけど、涼しい顔をしてヒカルはそう言った。いつも通りの柔らかい表情だったけど、もっと勉強してもっと成長して、もっと優れた人間になれるよう、自分は必ず努力する、という強い意志でそう言ってるのが、揺らぎのない真っ直ぐな瞳を見たらわかった。
「ヒカル、すごいな……。いつか言ってたっけ、スラムダンクの流川のこと」
「ああ、ミナミさんがね」
「俺、流川の、クールに見えて誰よりもバスケットのために努力してる熱いとこがほんと好きで……。ヒカルもそういうとこがあるから、俺、流川を見るといつもヒカルを思い出してた…。ヒカルは顔もかっこいいけど、そういうところが俺は、好き、だな」
ヒカルにそんなことを伝えながら、昼間にジャイーから言われたことと、昨日おやすみと言って通話を切った後、後悔したことを思い出していた。
「……が」
「え? どうした? ヒカル」
「ちょっと、えー、急に何? え?」
「駄目だった?」
「違う違う違う! 急にルイからそういうことを言われると、嬉しくて……」
急にヒカルの落ち着きがなくなったから、頬と耳を熱くしたままゲラゲラ笑った。さっきまで、あんなに熱いことを言っていたのに、急に女子みたいにはしゃぎ出したからだ。
「もう絶対内定取るって決めた。はー……ありがとう」
「うん」
「でもさあ、ゼネコンってやっぱ出張とか単身赴任、転勤とかも多いのかなあ。それがちょっと嫌だな。またルイと離れちゃいそうで……。もし、そうなったら着いてきてくれる?」
「……行く先に都合よく俺の仕事はあるのかな」
「まあ、そんな心配する前に内定取ってこいって話なんだけど」
それもそうだ、って二人で笑った。就活仕様に髪を切ったヒカルは前よりも男っぽくてかっこよくなった。前は中性的で柔らかい雰囲気だったけど、今はキリッとして凛々しくなっている。見た目だけじゃなくて内面も成長して変わったヒカルのことが、今までよりももっと大好きだと思った。
その後、ヒカルは「イオリがさあ、自習室に置いてた俺の弁当勝手に食べやがってさあ……、ほんとアイツ信じられない。しかも、なんて言ったと思う?『えー、俺のだと思っちゃいました』だって。代わりの弁当を買ってこさせたら、寄り道して一時間は帰ってこないし、一口ちょうだいで、半分くらい食べられるし……。はあ……」と、延々とイオリの愚痴を言っていた。
いつもウザそうにしてるけど、ヒカルは兄弟がいないし、弟が出来たみたいで本当はちょっと嬉しいんじゃないかって俺は思ってる。それを前に言ったら「あんな出来の悪いのが弟? 冗談じゃない」って怒っていたけど。
イオリの話に笑っていると、ふっとヒカルは真面目な顔をした。
「ルイ、何かあった?」
「え、なんで?」
「んー……何か変だから。……意地悪されたの?」
「……されてない」
ヒカルにはレオとのことは言いたくなかった。特に、英語が下手くそだって罵倒されていることを。留学までして、そんなことを言われていると知られるのは恥ずかしかった。
「本当に? 何かあったら言ってよ」
「うん……ありがとう」
大丈夫、と思う。ヒカルは優しいし落ち着いている。友達もいる。尊敬する先生もいる。だいたい、レオに絡まれてる時間なんて留学生活のうちの数パーセントにも満たない。だから、大丈夫。
「そっち今は、23時だよね。もう寝よっか」
「あ、うん……」
「あっ、待って。切る前に……」
ヒカルが慌てたようにそう言うから俺は何か用事があるのかと思い、「どうした?」と首を傾げた。
「……あのさ、それいつも食べてるよね。好きなの?」
「ああ……」
それ、はさっき包装を破ったばかりの、チョコレートバーのことだ。まだ、一口かじっただけで、すでに手の中で持て余し気味の。
「べつに、そういうわけじゃないけどカロリーを取りたいから……」
そう言ってから、「こっちのランチは量が多くて……。学校のレストランで食べると夜までお腹が空かない。でも、痩せたくないし、一応食べているんだ」と説明した。
夜に何も口にしないで寝ると翌朝起きた時に、必ず気持ちが悪くなる。仕方がないから、一ドルするかしないかの、五〇グラムで二二七キロカロリーのチョコバーをもそもそ口にする。
どこのスーパーにも売られている一番有名な会社のミルクチョコかオレオ入りしか食べない。チェリーやココナッツフレーバーは嫌いだし、キャラメルが入っているヌチャヌチャしたのも好きじゃない。だから、そろそろ食べ飽きている。たぶん、日本に帰ったら食べないと思う。
「好きで食べてるならいいんだけど、食事の代わりとか、そういう理由で食べるのはやめてよ。身体、壊す」
「え……」
そんなことまで心配してくれる余裕がヒカルの中にあることに、ビックリしたけど嬉しかった。
「わかった。もうやめる。ちゃんと自炊する。一応、週四日はバイトでまかない食べてるから大丈夫」
「うん……なら、いいけど。あんまり無理しないでね。おやすみ」
「うん、おやすみ」
◇◆◇
無理しないでね、と言われて前日の通話が終わったわけだけど、今日は多少無理しないといけないようだった。
サイモン先生からの宿題に力を入れすぎて、明日の語学クラスのリーディングの宿題がまだ終わっていないからだ。国際関係学の講義が終わった後、リーディングが終わるまでは帰らない! と決意してから、俺は何人かの友達とそのまま教室に残っていた。時間が経つに連れて一人、また一人と帰っていき、とうとう自分一人になったが、それでもまだ終わらなかった。
こっちに来てから英語を日本語に訳すのを止めている。
英英辞典を引いてから、どうしてもわからない時だけ英和辞典を使うから、めちゃくちゃ時間がかかる。でも、英語を英語のまま理解出来るようになりたいから、なるべく日本語には頼りたくないわけで……。
理想は「apple」と耳にしたらツヤツヤした丸いリンゴがすぐ頭に浮かぶように、そういう単語を増やして、もっと早く大量に文章を読めるようになって、いちいち頭の中で日本語に訳さないで会話も出来るレベルになりたい。
ヒカルならこういう時、もっと要領よくこなすんだろう。この前寂しいと感じた時は帰国まで、まだ八ヶ月近くあって長い気がしたけど、勉強中はもう八ヶ月しかないと気持ちが焦る。
そもそも、あと一時間したらバイトに行かないといけないのにヤバイ。今日は確実に徹夜だ……と思った時、教室のドアが開いた。
誰、と思って後ろを振り返るとレオだった。最悪だ、出来ることなら今すぐ帰りたい。そう思ったのは俺だけなのか、向こうは特に驚くこともなく、いつも通りの冷たい不機嫌そうな表情のままだった。
忘れ物でもしたんだろうか、とりあえず無視しよう。そう思い視線をテキストに戻すと、レオはつかつかとこっちへ歩いてきた。
「……おい」
無視だ、無視。たぶん、机を蹴られるくらいのことはされるかもしれないけど、それでも反応したら駄目だ。
「……なあ」
早くどこかに行って欲しい。今まで散々言い返してきたけど、ああいうふうにキツく当たられるのは正直言って苦痛だった。特に……英語が下手だと言われるのは。今だって思い出したら、ムカムカして嫌な気分になる。
「……ルイ」
今度はちょっとだけ目線を上げてしまった。今まで「お前」「テメー」「おい」としか呼ばれたことがないし、「ウゼーニッポンジン」という認識で、どうせ名前なんか覚えていないだろうと思っていたからちょっと面食らった。
相変わらず青白くて不健康そうだけど整った顔が俺を見下している。
スッと通った鼻筋、細い顎、緩いウエーブのかかった黒髪……どことなくヒカルに似ていた。力を持て余しているところも。
「……なにか用」
なるべく素っ気なく聞こえるように答えた。
「明日、女を紹介してやるからパーティーに来い」
「……はあ?」
「女とセックスさせてやるよ」
「そんなこと必要ない。そういうの嫌いなんだ」
「……お前、ゲイか?」
「なぜ、それを断ると俺がゲイだということになる? 俺は、お前から紹介された女とセックスなんかしたくない。 それだけだ」
本気で頭がおかしいんじゃないだろうか。レオはいつも違う女を連れて歩いていて、その女を使って、金と人を集めている、と聞いたことがある。女好きと言うよりも、女を斡旋する自分が好きなのか? と言いたくなるくらい、取り巻きに分配していることも俺は知っていた。
こういう会話をすることでしか人とコミュニケーションが取れないんだろうか、と半ば哀れにも思えてしまう。
レオはしばらくの間、何か考えた後、また口を開いた。
「……お前、あの女と付き合ってんのか?」
「あの女って?」
「よく一緒にいる……。お前のことになると血相変えてすぐにすっ飛んでくる女のことだよ」
「付き合ってない」
こんなこと聞くなんてコイツはジャイーが好きなんだろうか。こういうチヤホヤされている奴は、ジャイーみたいに物怖じしない気が強い人が好きで、「クソ野郎」呼ばわりされてるくらいが燃えるのかもしれない。全く脈無しだけど……。俺は思わず「かわいそうに」という表情を浮かべてしまった。
「……なんだ、その顔は。何が言いたい」
「いや、べつに」
本当に些細な表情の変化、眉が少し動くとか、目を僅かに細めるとか、その程度のことなのに、レオはそれを見逃さなかったようだ。舌打ちした後、また質問を続けた。
「お前、日本に恋人がいるらしいな」
「なんで、それを……?」
「お前と似たような、学生寮でせかせか暮らしてる奴らが言ってたからさ。ルイは週末になると飛ぶように帰って、部屋に籠りっきり、きっと日本に恋人がいるって」
俺が一瞬動揺したことを見抜いたのか、口の端を上げてニッコリと笑った。俺の弱味を握ったとでも言うような、嫌な笑い方だった。
「どんな女か言えよ」
「……言いたくない」
「ああ、そうか。女じゃなくて、男か」
違う、と思わず言いそうになった。違うとも言いたくなかったし、そうだ、と答える勇気も無かった。
違うと言うのは、ヒカルに不誠実だと思ったから。けど、もし、男と付き合っていることをレオに知られてみんなにバラされたらと思うと怖くて、俺は黙るしかなかった。……サイモン先生みたいな勇気は俺には無い。
「どっちと付き合っていたとしても、個人的なことだから、答えたくない」
「はー……、個人的か。そんなことは聞いてないんだよ。さっさと、どんなふうに女を抱くのか言って、お前がゲイじゃないことを証明しろ」
「嫌だ」
「べつに、俺はみんなに言いふらしてもいい。お前がゲイだってことをな。……ルイ、俺はそんなことはしたくない。よく考えろ」
レオの顔を見ているのも辛かったから、俺は俯いてテキストの英単語をただ、ぼんやりと見ていた。頭の中は「なんで?」でいっぱいだった。
なんで、バレた? なんで、俺はこんなことを言われないといけない? なんで、コイツは執拗に俺がゲイかどうか確かめたがる?
日本に帰ることも出来ないのに、みんなにゲイだとバラされて気持ち悪がられたり、無視されたりしたら、どうしよう、と思った。当たり前のようにヒカルに好かれて、俺もその好意を受け入れて……。そんな毎日がおとぎ話か何かに思えるくらい、今、経験したことのない恐怖を感じている。
「……もし、お前を不快にさせたなら、謝るよ、悪かった。でも、俺が日本で誰と付き合っていようが、お前には関係ない。迷惑もかけてない。……俺の自由だ、俺にはその権利がある」
「自由、権利……お前、あのゲイの教授みたいなものの言い方をするな」
絶対に謝りたくなかったけど、俺は自分の身を守るために、そうすることを選んだ。けど、悔しくて堪らなかった。本当に不愉快で、これ以上会話を続けたくなかったからレオにさっさと俺をなじるのに飽きて帰って欲しかった。もうすでにジャイーとの約束も破ってしまっている。
「お前……授業でアイツがよく言う、全ての人が自由に生きる権利だとかいうの……あれを信じてんのか? あの教授のことを強くて正しい人間だとでも思ってんのか? そして、アイツを信じる自分をそうだとも思っているんだろ? え?」
「べつに俺は強くもないし、正しくもない。そんなこと思ったことない。……ただ、誰だって自分の好きなように生きる自由はあるって、そう思っているだけだ」
「どこにあんだよ、そんなものは? ねえよ……どこにもあるわけないだろ!」
レオがバン! と机を叩いたので、俺は驚いて顔を上げた。ものすごい剣幕で、顔の筋肉が怒りで震えているかのようだった。見開かれた目は血走っていて俺だけを見ている。
「全部キレイごとだろうが! ぬくぬく育ってきたお前が、何もかも知ったつもりかよ? テメーみたいなのを偽善者って言うんだよ! お前やあのゲイの教授みたいな奴等が、何もかも引っ掻き回してメチャクチャにすんだろうが! そんなことも知らずに、何が好きなように生きる自由だ! ……お前みたいに甘ったれた野郎が俺は大嫌いなんだよ。見る度に吐き気がする。クソが」
興奮しているのか、捲し立てるように早口で話されて、聞き取るのがやっとだった。聞き取れたとしても、意味を理解したくないことばかり言われた。
「……お前なんか死ねよ」
「死ね」と声を震わせてもう一度言った後、レオは教室から出て行った。足取りはキビキビとしていたけど、怒りのせいか手が震えているようだった。壊れるんじゃないかと思うくらい強く閉められたドアの向こうから、去っていく足音が聞こえなくなっても俺は動くことが出来なかった。
人から、あそこまで激しく怒りをぶつけられたのは初めてだった。子供の頃、くだらないことで兄と大ゲンカして「死ねよ、テメー」と、何発も殴られたことがあるけど、あんなのとは比較にならないくらいの、殺意に近い憎悪。
殴られなかったのは運がよかったと思えるくらい、レオの怒りは凄まじかった。
なぜ、俺より裕福な家に産まれて、容姿にも能力にも恵まれたレオに「ぬくぬく育ってきた」「甘ったれ」と言われたんだろうか。俺やサイモン先生は何を引っ掻き回していると言うんだろう。いくら考えても、結局なぜあそこまでレオが怒っていたのかはわからなかった。
0
お気に入りに追加
330
あなたにおすすめの小説
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる