お隣さんがパンツを見せろと言うからプロ意識を持ってそれに応える

サトー

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★観賞の流儀

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モゾモゾと生田さんの上から下りて、ごろりと側に寝転んだ。

「わ、この前と逆だ。……も、もっと近くで見た方がいいんでしょうか……?」

人にオナニーを見せて貰う距離感がまず分からない。近くでじっと見るべきなのか、邪魔にならないようある程度離れているべきなのか。

「……鈴井さんが、好きな位置で」
「じゃ、じゃあ、ここで……。すみません、人がオナニーするところを見たことがなくて……あ、あの観賞の流儀とかありますか?あったら教えてください……!」
「流儀?」

べつにないよ、と生田さんは真顔で言った。もしかしたら呆れているのかもしれなかった。
アホだと思われたかもしれない、という気がして、血が頬に上ってきて一気に顔が熱くなる。

「鈴井さん、恥ずかしいの?」
「すごく……」
「大丈夫?そんな状態で、オナニー見ることは出来るの?」
「え……ああ、そっちですか……」

そうだった、まだ何もしてないんだった、と我に帰る。さっき、「オナニーを観賞する時の流儀」なんて変なことを言ってしまったし、何とかここで頑張って「お、鈴井さん出来る男じゃん」と思われたかった。仕事のミスは仕事で取り返す。


「そうだ!俺が服を脱がせたらいいですかね?」
「えっ、いいの?」
「あの、直接触ったりは怖くて出来ないけど……。一つオマケってことで」

えへ、って笑ってみたけど生田さんは怖いくらいずっと真剣な顔をしていた。
嬉しくないのかな、と思ったけど、「鈴井さん、気が変わらないうちに」と慌てたような声で促されて、まだ覚悟が決まらないうちに、生田さんの部屋着のウエスト部分を掴むことになってしまった。

自分よりも大きい男の人を脱がすって不思議…と思いながら、下着ごと一気にずり下げた。

「………え、え~?!……大きいですね?!」

恥ずかしいのを隠すみたいに、明るくそう言った。けれど、どうしても照れ臭くて「ふふ」と短く笑うと、生田さんは「……ストレートの子もそういうこと言うんだ」となんだかビックリしていた。

「えっと、あの……どうしよう、あはは……」

自分以外の男の人の性器が、こうやって勃起しているところを目の前で見るのは初めてだった。……本当のプロの人なら手際よく触ってあげられるんだろうけど、まだその勇気が出ない。

「……鈴井さん」

顔、真っ赤だけど大丈夫?と聞かれて、黙って頷いた。本当にこの顔は正直だ。
どうしよう、と困っているのと、生田さんのモノを見て動揺しているので、目にうっすら涙の膜が張っている。

「……鈴井さん、オカズ提供してくれない?」
「おかず……?」
「さっきはド忘れしてたけど、観賞の流儀」

絶対嘘だ、今思い付いたくせに……と思ったけど、「いいですよ」という意味を込めて頷いた。
生田さんは片方の手で自分の性器を擦りながら、開いている方の手を俺の乳首に伸ばした。

「あっ!」
 
さっき、散々触られたから軽く触れられただけで声が出てしまう。触られているという行為そのものよりも、声をあげて反応してしまったことの方がよっぽど恥ずかしかった。
生田さんに顔をじっと見られる。怖いくらい真っ直ぐで強い眼差しだった。「お前もこっちを見ろ」と言われているみたいで、目が反らせない。

「んっ、んーっ……」

一度静まったはずのものが、また熱を持ち始めている。内腿を擦り合わせて誤魔化そうとしても、生田さんの指が乳首を責めるのをやめてくれない。

「うあ、やだっ……なにこれ、あっ、あっ」

触り始めたばかりの時よりもずっと強く摘ままれたり、ぎゅうっと引っ張られたりしているのに気持ちいい。
気持ちいいけど、女の人とのセックスでは感じたことのない快感を覚えてしまいそうで怖い。

「は、あっ、やだ…やだあ……」
「……すずい、さん」

生田さんの顔にほんの少し赤みがさしている。眉間に皺を寄せているし、なんだかほんの少し苦しそうで、絶頂が近いのかもしれなかった。
生田さんのゴツゴツした手が、立ち上がった性器を何度も上下に扱いている。
同じ男の人のオナニーを見ても気持ち悪いだけのはずなのに、中途半端に性器以外の場所に触れられ続けた身体が信じられないことに「俺にもして欲しい」と望んでいる。
ゴクリと喉を鳴らした音が、静かな部屋に響き渡る。

「……鈴井さん、大丈夫?」
「う、ん……?」
「……触る?」
「うぅ……だ、だいじょうぶです…」

何を触るとは言われていないけど、聞かなくても分かっていたから、フルフルと首を横に振った。お願いされて触らせるのには少し慣れたけど、自分から「触って」と言うのには躊躇してしまう。

「派手なパンツを履いてる」と言われるのが嫌で、今日履いてきた黒いボクサーパンツには先走りが滲んでいる。
本当はこれを脱いで自分の好きに触りたい。それが出来ないなら、せめて、ぎゅっと目を閉じてこの欲求を落ち着かせたい。けれど、お金を貰っている以上オナニーはちゃんと見届けないといけない。


「……触っていい?鈴井さんがイクところまた見たいな」
「んっ、あ、……」

乳首を触っていた手に内腿を撫でられて、ビクリと身体が反応する。「そこじゃない」とでも言うように、腰を浮かせてしまったのが堪らなく恥ずかしい。
そのまま生田さんの指が、パンツの隙間から足の付け根に伸びてくる。

「鈴井さん、触らせて……」
「……ん、でも……あ、ああ、だめえ……」

鼠径部をくすぐるように触られて、猫や赤ん坊みたいに甘ったれた声が出る。

「……鈴井さん、お願い」
「あ、ああ……」

我慢が出来なくて「お願い」という言葉に対して何度も頷いた。生田さんは手際よくパンツをずり下ろしてから、俺の性器にそっと触れた。……そう言えば、ここを見られるのは今日が初めてだった。

生田さんは「触る?」という問い掛けに対して俺が頑なに首を縦に振らなかったことに気が付いているのかもしれなかった。「そっか、ごめんごめん」と優しい声で生田さんが、そう言うからなんとなくそんな気がした。
もっと俺の方が、生田さんを気遣って満足して貰わないといけないのに、結局つまらない意地を張ってしまった。

「……ごめんなさ……ああっ!だめ、いくたさ…」
「鈴井さん」

何度も「鈴井さん」と呼ばれるなかで、朦朧としながら、何を言われても頷くしかなかった。

「くっつけていい?お願い……嫌かな」
「…………いい…、して……お願いします…」

恥ずかしいとか、もうどうでもよくて、ねだるようにして、腰を反らせた。そうして、生田さんの手の中で、我慢出来ずに思い切り射精してしまった。

「やあっ!……もう、いってる、から、やめてよお……」

吐き出した精液を塗りたくるようにして、生田さんのものと一緒に性器が擦られる。イッた後で敏感な場所をぐちゃぐちゃにされて、思わず悲鳴のような声が出てしまう。
そのまま、生田さんがイクまで止めて貰えなかった。腰から上は汗をぐっしょりかいていて、下は自分と生田さんの吐き出したもので汚れている。
それなのに、疲れ果てていてしばらくベッドから動けなかった。


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