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百四十二話 三日月島7

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「村から分けてもらった水がある。
それで洗えばいい。」


「ちょ、ちょっと待った、タチアナ。
こんなんで貴重な水を使うわけには
いかないだろ。」


「では、そのままでよいのか?」



「......これも全部、ペルーのせいだからな。」


「ピィ。」


ペルーは本当に反省しているのか、
無表情で鳴いた。



「それでは、もうしばらくここで休憩を
してから先を行くとしよう。」


「あぁ......わかった。」


俺はどうしようもないこの状況に
がっくり肩を落として、再び壁に
もたれかかった。


すると


「ぅお!?」


俺の後ろの壁がいきなり無くなったかと
思えば、俺はそのまま後ろに転んで
しまった。


「隼人! 無事か? これは......」


「なんだよ......いきなり......ってこれ、
海か? なんでこんなところに......」



後ろを振り返るとそこには、綺麗な
海があった。
海といっても小さな湖のようで、
エレディア村で子供達に連れていかれて
見たものとほとんど一緒だった。


「この壁は人工物のようだな。
隼人の背中が触れたと同時に開
いていたぞ。」


「一体なんの為に作られたんだ?
この海を隠すためか?」


「......わからないが、隼人。
ちょうど良かったではないか。
これで頭を洗えるぞ。」



「そうだな。少し洗ってくるよ。」


俺はそう言うとペルーを抱いて、
小さな海に歩み寄る。



「ペルーもう◯こしたんだから、
ついでにけつ洗っとけ。」


「ピィ!」


俺とペルーはバチャバチャと塩水で
汚れを洗い落としていく。
少しべたべたしてしまうが、
糞がついているよりかはましだろう。



「タチアナ。見てくれ。この植物の
名前何ていうんだったっけ?」


すると俺は頭を洗っている最中に、
以前エレディア村で見た青色の光を放つ
植物を発見した。


「ファラリオだ。この海にも生えて
いるのか。この場所が青いのも
それのおかげのようだな。」


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