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二十一話 撃破
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「なんだ、この揺れは!?」
洞窟中がタチアナ達が立っていられない
ほど大きく揺れ始める。
目が見えないヘルドラはこの
揺れに一番動揺している
ようだった。
するとある一箇所の壁に
ひびが入りはじめ、ドン!
という衝撃音とともに壁が破壊され、
中から意識を失ったラーバが
吹っ飛んでくる。
「ゴッハッ!!」
弾丸のようなスピードで
吹っ飛ばされた先にはちょうど
盲目のヘルドラがいた。
ヘルドラの腹部にラーバが
激突し、ヘルドラもその
驚異的な威力に耐えきれず、
ラーバとともに壁に吹っ飛ばされた。
ガンッ!
壁に激突したラーバとヘルドラは
意識不明のまま床に倒れた。
「これは……どうなっているんでしょ
うか……」
ビルメはこの不可解な状況を
飲み込めずぽかんと口を
開けながら言った。
「わからない……だが……」
タチアナは操られていた自分の
騎士達を見る。
先程までゾンビのように無造作に
攻撃をしてきた騎士達も
床に倒れている。
「タチアナ様! みんな息をしてい
ます!」
「本当か!?」
「はい!」
アルナも相当傷を負ったはずなのに、
いち早く仲間の元に駆けつけ、
息をしているかを確認した。
「恐らくあのラーバという幹部が
殺られたから、僕たちの仲間が
元に戻ったのではないでしょうか?」
「あぁ……私も同意見だ。
だが……一体誰が?」
「ドッペではないでしょうか?」
「……そうだろうか……」
ビルメ自身も自分で言っておきながら
あまりそう思っていないようだった。
「とりあえず、待機させておいたドッペ
達の元に戻ろう。
騎士達を起こすはその後だ、アルナ。」
「わかりました。」
一人一人、丁寧に息を確認していた
アルナにタチアナは呼びかけ、
三人はヘルドラとラーバが
倒れているこの部屋をあとにした。
洞窟中がタチアナ達が立っていられない
ほど大きく揺れ始める。
目が見えないヘルドラはこの
揺れに一番動揺している
ようだった。
するとある一箇所の壁に
ひびが入りはじめ、ドン!
という衝撃音とともに壁が破壊され、
中から意識を失ったラーバが
吹っ飛んでくる。
「ゴッハッ!!」
弾丸のようなスピードで
吹っ飛ばされた先にはちょうど
盲目のヘルドラがいた。
ヘルドラの腹部にラーバが
激突し、ヘルドラもその
驚異的な威力に耐えきれず、
ラーバとともに壁に吹っ飛ばされた。
ガンッ!
壁に激突したラーバとヘルドラは
意識不明のまま床に倒れた。
「これは……どうなっているんでしょ
うか……」
ビルメはこの不可解な状況を
飲み込めずぽかんと口を
開けながら言った。
「わからない……だが……」
タチアナは操られていた自分の
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先程までゾンビのように無造作に
攻撃をしてきた騎士達も
床に倒れている。
「タチアナ様! みんな息をしてい
ます!」
「本当か!?」
「はい!」
アルナも相当傷を負ったはずなのに、
いち早く仲間の元に駆けつけ、
息をしているかを確認した。
「恐らくあのラーバという幹部が
殺られたから、僕たちの仲間が
元に戻ったのではないでしょうか?」
「あぁ……私も同意見だ。
だが……一体誰が?」
「ドッペではないでしょうか?」
「……そうだろうか……」
ビルメ自身も自分で言っておきながら
あまりそう思っていないようだった。
「とりあえず、待機させておいたドッペ
達の元に戻ろう。
騎士達を起こすはその後だ、アルナ。」
「わかりました。」
一人一人、丁寧に息を確認していた
アルナにタチアナは呼びかけ、
三人はヘルドラとラーバが
倒れているこの部屋をあとにした。
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