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王都の外れにあるコーネル城には、百人程のオメガと彼らの対になるアルファが暮らしている。
オメガと診断されてコーネル城にやってきて一年と少し。
適応力の高さには定評のあるウィルフレッドだったが、何不自由ない生活というのは経験がないので、逆に戸惑うことが多かった。
欲しいものは何でも揃っているし、もし足りないものがあれば、二ヶ月に一度開かれるエンジェルマーケットで買えば良い。
コーネル城の城門広場で開かれる市場は、ブロデリック王国各地から取り寄せた品々が売りに出され、欲しいものは大抵手に入る。コーネル城から出ることを許されないオメガたちの殆どは、エンジェルマーケットで買い物をすることで、ストレスを発散しているようだった。
しかし、ウィルフレッドは物欲が皆無に等しいので、自分から何かを欲しいと思ったことがない。人からプレゼントを貰っても、それを嬉しいと思ったこともなかった。
黒い髪と金色の瞳が不吉とされ、両親から捨てられたウィルフレッドは色町で育った。人生を諦めているところがあったので、金や物などどうでもよかった。
色町にいた頃は、プレゼントでは決してなびかないことで有名だった。男たちがウィルフレッドへのアプローチに四苦八苦しているところを見るのが唯一の楽しみでもあった。
逆に性欲は人一倍強い。快楽こそが、寂しさや虚しさを忘れさせてくれた。
見目が美しく、妖艶な色香を放つウィルフレッドは相手に不自由したことがないので、この点に関しても特に不満はない。
それに今は、ツガイのルカがいる。互いに浮気を認証しているという不思議な間柄ではあるが、どんな男よりもルカに抱かれている時が一番気持ちいい。
そんなウィルフレッドが唯一、どうしても欲しいと思っていたのは愛情だ。でも、愛というものが分からないウィルフレッドには、人から向けられる好意や愛情が理解できない。同じく、どうやって人を愛せば良いのかも分からなかった。
セックスすれば気持ちが良いし、一時だけ心の隙間は埋められる。でも、それだけだ。
客の中に自分を愛していると言ってくれる人は何人もいたけれど、その気持ちに応えるすべを持ち合わせていなかった。
それも、最近ではルカのおかげで分かってきたような気がする。まだまだ模索中だが、今はまだそれで良いと思っている。
――でも、何かが足りない気がするんだよね。
それが一体何なのか、ウィルフレッドにも分からない。
「ウィル、さっきから手が止まってるけど、具合が悪いの?」
声を掛けられて我に返る。テーブルの向かいに座っているルカが、心配そうにウィルフレッドのことを見ていた。
食事の途中だったことを思い出す。
「平気だけど?」
皿のパンケーキを一口大に切って口に運んだ。パンケーキはルカが最も得意とする料理だ。蜂蜜の甘さが口の中に拡がって、すこしほっとした。
「皿をじっと見つめたまま動かないから、体調が悪いのかと思ったよ」
「んー。ちょっと考え事してた」
「考え事?」
「なんか物足りないなぁって」
ウィルフレッドの答えに、ルカが困ったように苦笑する。
「甘さ控えめにしすぎたかな。蜂蜜もっとかける?」
「パンケーキの話じゃないよ」
「ああ……。昨日は俺なりに頑張ったんだけど、足りなかった?」
ルカはセックスの話だと思ったらしい。昨日は夕食後、日付が変わるまで二人はずっと抱き合っていた。
性欲の強いウィルフレッドを満足させるには、並大抵の体力では相手にできない。ウィルフレッドが満足するまで付き合って、起きたのは昼近くだった。現在の食事は、殆どブランチに近い。
「昨日のエッチに不満はないよ」
久々のルカとのセックスは大満足だったのだが、素直になれないウィルフレッドはこんな言い方しかできない。
「体調が悪いわけじゃないなら、きちんと食べなさい。少し痩せただろ」
まるで母親のようなことを言うルカに、ウィルフレッドはわざとらしく肩を竦めて見せた。
ウィルフレッドは自ら食事を取ろうとしない。ルカがあれこれ作ってくれるから食べるという感じだ。
「ルカはもう少し太っている方が好み?」
そういえば、体型の好みについて聞いたことがなかったなと思う。
ルカは男も女もいける。今は男だらけの環境にいるが、ウィルフレッドと一緒になる前は相当遊んでいたらしい。
「そうだなぁ。極端に痩せてたり、極端に太っていたりしなければ、体型は気にしないよ」
「良い風に聞こえるけどね。顔さえ良ければってことでしょ」
「俺は中身だって重視するよ。ウィルの方こそどうなの?」
「うーん。オレは顔が良いってことが大前提だけど、どっちかっていうと、細マッチョ体型が好みかなぁ。アーロンみたいなゴリマッチョは勘弁」
「じゃあ、互いに気にすることはないんじゃない?」
自分がウィルフレッドの好みの体型であると確信しているような言い方が気に入らなかったが、現にそうなので仕方がない。
もし、ルカがウィルフレッドの苦手とする筋肉むきむきの大男だったり、脂ぎった脂肪だらけの巨漢だったらどうしただろう。
初対面でそれなら見向きもしないだろうが、この先太ってお腹が出てきたりしたらどうしよう。その可能性がないとはいえない。
「そういえば、ルカって見た目に寄らず結構甘い物好きだよね」
さわやかで男前な風貌に似合わず、得意料理はパンケーキだし、ウィルフレッドの倍以上の蜂蜜をかける。たまにクッキーやケーキを焼いて、ウィルフレッドの親友であるユリシーズたちとのお茶会に持参することもある。
ユリシーズのツガイで、ルカの弟でもあるグレゴリーもお菓子作りが得意なので、兄弟揃って甘い物が好きらしい。
「見た目に寄らずってのは酷いな。甘い物を食べると落ち着くんだよ。特に蜂蜜の柔らかい甘さは癒やされるというか」
「ふうん。確かに、蜂蜜は甘すぎなくていいよね。でも、甘い物が好きな割に太らないよね」
「そうだね。昔からたくさん食べてもあまり太らない方だよ。それに蜂蜜は太らないって言うし」
「――あ!」
ウィルフレッドは、持っていたフォークを皿の上に放り投げて立ちあがった。
「ウィル。食事中に行儀が悪いよ」
「うるさいな。もう食べ終わったよ」
ルカの小言に言い返して、「そんなことよりも、蜂蜜で思い出したんだけど」と、机に手をついて前のめりになる。
「なに? 蜂蜜でエロいことでも思いついた?」
「ばか! 違うよ! グレッグが中庭の木に蜂の巣ができて困ってるって言ってたのを思い出したんだ。ユーリちゃんがお昼寝に使うベンチの近くだから、駆除したいんだけど、道具をエンジェルマーケットで買うまでは無理だって」
「で?」
「その蜂の巣から、新鮮な蜂蜜が採れるんじゃない? あの中庭で取った蜜だもん。絶対に美味しいよ」
興奮気味のウィルフレッドとは対象に、ルカは冷ややかな表情だ。
「誰が採るの?」
「ルカに決まってるじゃん」
ウィルフレッドの答えに、ルカは大きなため息を吐いた。こんなやりとりはいつものことだ。
「あのね。あのグレゴリーが駆除に困ってる位なんだから、クマハチとか、スズメバチだろう。危険すぎるし、そもそも、蜂蜜はミツバチの巣からしか採取できないよ」
「そうなの?」
「そう、だから――」
「じゃあ、ミツバチを育てれば、蜂蜜を採取できるんだね」
「ウィル? 人の話聞いてる?」
「早速グレッグに頼んで、中庭に養蜂場を作ってもらえるように頼んでこようっと」
ウィルフレッドは、置いてけぼりを食らっているルカをよそに、早々に部屋を飛び出していってしまったのだった。
オメガと診断されてコーネル城にやってきて一年と少し。
適応力の高さには定評のあるウィルフレッドだったが、何不自由ない生活というのは経験がないので、逆に戸惑うことが多かった。
欲しいものは何でも揃っているし、もし足りないものがあれば、二ヶ月に一度開かれるエンジェルマーケットで買えば良い。
コーネル城の城門広場で開かれる市場は、ブロデリック王国各地から取り寄せた品々が売りに出され、欲しいものは大抵手に入る。コーネル城から出ることを許されないオメガたちの殆どは、エンジェルマーケットで買い物をすることで、ストレスを発散しているようだった。
しかし、ウィルフレッドは物欲が皆無に等しいので、自分から何かを欲しいと思ったことがない。人からプレゼントを貰っても、それを嬉しいと思ったこともなかった。
黒い髪と金色の瞳が不吉とされ、両親から捨てられたウィルフレッドは色町で育った。人生を諦めているところがあったので、金や物などどうでもよかった。
色町にいた頃は、プレゼントでは決してなびかないことで有名だった。男たちがウィルフレッドへのアプローチに四苦八苦しているところを見るのが唯一の楽しみでもあった。
逆に性欲は人一倍強い。快楽こそが、寂しさや虚しさを忘れさせてくれた。
見目が美しく、妖艶な色香を放つウィルフレッドは相手に不自由したことがないので、この点に関しても特に不満はない。
それに今は、ツガイのルカがいる。互いに浮気を認証しているという不思議な間柄ではあるが、どんな男よりもルカに抱かれている時が一番気持ちいい。
そんなウィルフレッドが唯一、どうしても欲しいと思っていたのは愛情だ。でも、愛というものが分からないウィルフレッドには、人から向けられる好意や愛情が理解できない。同じく、どうやって人を愛せば良いのかも分からなかった。
セックスすれば気持ちが良いし、一時だけ心の隙間は埋められる。でも、それだけだ。
客の中に自分を愛していると言ってくれる人は何人もいたけれど、その気持ちに応えるすべを持ち合わせていなかった。
それも、最近ではルカのおかげで分かってきたような気がする。まだまだ模索中だが、今はまだそれで良いと思っている。
――でも、何かが足りない気がするんだよね。
それが一体何なのか、ウィルフレッドにも分からない。
「ウィル、さっきから手が止まってるけど、具合が悪いの?」
声を掛けられて我に返る。テーブルの向かいに座っているルカが、心配そうにウィルフレッドのことを見ていた。
食事の途中だったことを思い出す。
「平気だけど?」
皿のパンケーキを一口大に切って口に運んだ。パンケーキはルカが最も得意とする料理だ。蜂蜜の甘さが口の中に拡がって、すこしほっとした。
「皿をじっと見つめたまま動かないから、体調が悪いのかと思ったよ」
「んー。ちょっと考え事してた」
「考え事?」
「なんか物足りないなぁって」
ウィルフレッドの答えに、ルカが困ったように苦笑する。
「甘さ控えめにしすぎたかな。蜂蜜もっとかける?」
「パンケーキの話じゃないよ」
「ああ……。昨日は俺なりに頑張ったんだけど、足りなかった?」
ルカはセックスの話だと思ったらしい。昨日は夕食後、日付が変わるまで二人はずっと抱き合っていた。
性欲の強いウィルフレッドを満足させるには、並大抵の体力では相手にできない。ウィルフレッドが満足するまで付き合って、起きたのは昼近くだった。現在の食事は、殆どブランチに近い。
「昨日のエッチに不満はないよ」
久々のルカとのセックスは大満足だったのだが、素直になれないウィルフレッドはこんな言い方しかできない。
「体調が悪いわけじゃないなら、きちんと食べなさい。少し痩せただろ」
まるで母親のようなことを言うルカに、ウィルフレッドはわざとらしく肩を竦めて見せた。
ウィルフレッドは自ら食事を取ろうとしない。ルカがあれこれ作ってくれるから食べるという感じだ。
「ルカはもう少し太っている方が好み?」
そういえば、体型の好みについて聞いたことがなかったなと思う。
ルカは男も女もいける。今は男だらけの環境にいるが、ウィルフレッドと一緒になる前は相当遊んでいたらしい。
「そうだなぁ。極端に痩せてたり、極端に太っていたりしなければ、体型は気にしないよ」
「良い風に聞こえるけどね。顔さえ良ければってことでしょ」
「俺は中身だって重視するよ。ウィルの方こそどうなの?」
「うーん。オレは顔が良いってことが大前提だけど、どっちかっていうと、細マッチョ体型が好みかなぁ。アーロンみたいなゴリマッチョは勘弁」
「じゃあ、互いに気にすることはないんじゃない?」
自分がウィルフレッドの好みの体型であると確信しているような言い方が気に入らなかったが、現にそうなので仕方がない。
もし、ルカがウィルフレッドの苦手とする筋肉むきむきの大男だったり、脂ぎった脂肪だらけの巨漢だったらどうしただろう。
初対面でそれなら見向きもしないだろうが、この先太ってお腹が出てきたりしたらどうしよう。その可能性がないとはいえない。
「そういえば、ルカって見た目に寄らず結構甘い物好きだよね」
さわやかで男前な風貌に似合わず、得意料理はパンケーキだし、ウィルフレッドの倍以上の蜂蜜をかける。たまにクッキーやケーキを焼いて、ウィルフレッドの親友であるユリシーズたちとのお茶会に持参することもある。
ユリシーズのツガイで、ルカの弟でもあるグレゴリーもお菓子作りが得意なので、兄弟揃って甘い物が好きらしい。
「見た目に寄らずってのは酷いな。甘い物を食べると落ち着くんだよ。特に蜂蜜の柔らかい甘さは癒やされるというか」
「ふうん。確かに、蜂蜜は甘すぎなくていいよね。でも、甘い物が好きな割に太らないよね」
「そうだね。昔からたくさん食べてもあまり太らない方だよ。それに蜂蜜は太らないって言うし」
「――あ!」
ウィルフレッドは、持っていたフォークを皿の上に放り投げて立ちあがった。
「ウィル。食事中に行儀が悪いよ」
「うるさいな。もう食べ終わったよ」
ルカの小言に言い返して、「そんなことよりも、蜂蜜で思い出したんだけど」と、机に手をついて前のめりになる。
「なに? 蜂蜜でエロいことでも思いついた?」
「ばか! 違うよ! グレッグが中庭の木に蜂の巣ができて困ってるって言ってたのを思い出したんだ。ユーリちゃんがお昼寝に使うベンチの近くだから、駆除したいんだけど、道具をエンジェルマーケットで買うまでは無理だって」
「で?」
「その蜂の巣から、新鮮な蜂蜜が採れるんじゃない? あの中庭で取った蜜だもん。絶対に美味しいよ」
興奮気味のウィルフレッドとは対象に、ルカは冷ややかな表情だ。
「誰が採るの?」
「ルカに決まってるじゃん」
ウィルフレッドの答えに、ルカは大きなため息を吐いた。こんなやりとりはいつものことだ。
「あのね。あのグレゴリーが駆除に困ってる位なんだから、クマハチとか、スズメバチだろう。危険すぎるし、そもそも、蜂蜜はミツバチの巣からしか採取できないよ」
「そうなの?」
「そう、だから――」
「じゃあ、ミツバチを育てれば、蜂蜜を採取できるんだね」
「ウィル? 人の話聞いてる?」
「早速グレッグに頼んで、中庭に養蜂場を作ってもらえるように頼んでこようっと」
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