転生したので好きに生きよう!

ゆっけ

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第二章ドラゴニア帝国編

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 ファンティーヌさんはニコニコしながらノアさんの隣に座り、私を奪おうとするけどガッチリとホールドされている為、私を動かす事が出来ない。それにちょっとイラッとしたのかファンティーヌさんが剥れる。

「皆ここでくんりぇんしちぇちゃんでしゅね。なんで他の騎士のひちょちゃちとくんりぇんしないんでしゅか?」

 訓練するなら一ヶ所でも良いと思うんだけど?それに人の目から隠すようにこんな場所でする意味もわからない。

「姫様の守護者と普通の彼等との訓練が一緒では困るのです。守護者は姫様を守らねばなりません。弱くては守護者の資格がないのです。それにコヒキ殿達は守護者兼密偵として鍛えるならばあまり顔を覚えられても困りますしね」

 なるほど、それであまり人が寄り付かない場所にあるここで訓練してるんだ。と言うことは、あの蔦の這う雰囲気のある建物で共同生活してるのかな?あれ、でも女性はファンティーヌさんだけ…まあ、訓練風景から彼女が一定以上強いというのは知ってるから言及しない。紅一点でも大丈夫だと判断できるけど普通だったら狼の群れに羊を放り込まないよ。

 ノアさんが立ち上がり、私を抱えたままで建物へと入って行く。その後を他の面々も続く。ファンティーヌさんにボッコボコにされていたコヒキさんはぐったりしているカイルさんを俵担ぎしてる。ちょっと可哀想。

 建物の中は外見同様に趣のある内装と暖かみのあるソファや家具達、古い建物の匂いに何処か外国の民家にでも迷い混んだみたいな錯覚を起こす。

 建物内ではハジさんが料理を作っていた。どうやらメニューは若鳥と野菜のハーブ焼きのようだ。香ばしい匂いとハーブの良い匂いがする。

 ノアさんが椅子に座らせてくれたので忙しく動き回るハジさんを眺めながらキッチンに置かれている食材を観察する。

 牛乳と砂糖がある。なんかデザートでも作れないかと頭の中でメニュー表を繰る。

 椅子からなんとか降りて食材が置かれている台に近付き、漁る。ゼラチンと生クリームがあればいいのだけど無いかな?ゼラチンは片栗粉で代用して生クリームか。

「ハジにちゃ、生クリーム無いでしゅか?」

「ん?あるよ。はい、どうぞ」

 戸棚の中から出てきたのは紛れもない生クリームだった。なんで戸棚?

「なんでしょこからでてきちゃの?」

「ん?此処には魔法で冷たくなってるんだよ。だから痛みそうなものとかは入れてるんだよ」

 冷蔵庫だと!?じゃあ、冷凍庫もあるのかな?と思って聞いたら無かった。何故に?まあ、目的の物は揃ったし良いか。

 
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