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第二章ドラゴニア帝国編
あんれま~…ってのんびり驚いてる暇などない
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「それで君達はどうするの?」
まだほんのり赤い頬をした可愛いエレンさんがコヒキさん達へと問う。
「俺はニアについて行くよ」
「兄さんが行くなら僕らの総意だよ。僕らも一緒に行く」
コヒキさんが宣言すると続いたキナリさんも同意する。私について行くって何だろう?
「う?」
「不思議そうだな。ニアに秘密があったように俺にも秘密があるんだ」
「わたちにょはひみちゅじゃないでしゅ。しょりぇに次代だっちぇいいふりゃしゅのもどうかちょおもうにょでしゅよ」
「噛み噛みでよく分からん」
「姫様は“私のは秘密じゃないです。それに次代だと言いふらすのはどうかと思うのですよ”と言っています」
ファンティーヌさん、凄いね。合ってる。私にベタベタするだけあるね。
「まあ…そうだな」
苦笑するコヒキさんはどこか吹っ切れたような晴れやかな表情になる。さて、コヒキさんの秘密とはどんな重大なものなのか。
「俺は先代の獣王の第一子継承権第一位だったんだ」
まさかの王子様でした。あれま~。驚きの事実でした。じゃあ、他の三人も王子?と思って目を向けると、
「僕は第三子継承権第二位だったよ」
「俺は第六子元継承権第三位」
「僕は第十二子で元継承権四位だよ」
王子様が揃い踏み。何でだ!なんで此処に隣国の王子がいる。あ、でも後ろにも隣国の王子がいる。王子率高い!
「王子しゃさにゃら名前ありゅ?でも無いって言っちゃ。しょりぇにキナリにちゃが親の顔知りゃ無いって言っちゃよ?」
コヒキさんが首を傾げて、ファンティーヌさんの方へと視線だけで問う。
「“王子様なら名前ある?でも無いって言った。それにキナリお兄ちゃんが親の顔知らないって言ったよ”と言っています。これ位分かれ」
ファンティーヌさん、それ無茶振りですやん。会って間もない人に対しての要求するレベルが高いよ。コヒキさんはちょっと顔を顰めたけど直ぐに納得した。
「あの国では基本的に成人するまでは名前は貰えないし、親の顔は先代だな。俺達は後宮にずっといたから先代の顔を見た事がなかったんだ。見たのは飾られた肖像画だけだったな」
ふ~ん……待てよ?先代って確か虎の獣人じゃなかった?でも、彼等は猫?虎も猫科だから間違いじゃないけど。
「コヒキにちゃは猫?」
「お前なぁ、俺は虎だ。“色落ち”だけどな」
「色落ちって何?」
「通常の色ではない色をした固体の事です」
背後にいたエレンさんが答えてくれた。その顔に浮かぶのは嫌悪。何で?
「通常の色ではない獣人は迫害の対象であり、災厄の前触れだと言われています」
昔の古い言い伝えか。あるよね。そう言う勘違いとか思い込みとか。
「白い虎しゃん、綺麗よ」
前世ではアルビノって言うのがいた。何処かの国ではこのアルビノの体の一部を持つと幸せになるとかって言う言い伝えがあったりしたな。
「ニアは怖くないのか?」
「なんで?」
「災厄の前兆だぞ」
「起こりゅ時は起こりゅ、そりぇにひちょは自分ちょは違うのを怖がりゅの。だかりゃ恐怖ちょいっちょにむしゅびちゅけちぇとおじゃけようとしゅりゅんでしゅ」
良い事言ってるつもりだけど、噛み噛みだから決まらない。泣きたい。
まだほんのり赤い頬をした可愛いエレンさんがコヒキさん達へと問う。
「俺はニアについて行くよ」
「兄さんが行くなら僕らの総意だよ。僕らも一緒に行く」
コヒキさんが宣言すると続いたキナリさんも同意する。私について行くって何だろう?
「う?」
「不思議そうだな。ニアに秘密があったように俺にも秘密があるんだ」
「わたちにょはひみちゅじゃないでしゅ。しょりぇに次代だっちぇいいふりゃしゅのもどうかちょおもうにょでしゅよ」
「噛み噛みでよく分からん」
「姫様は“私のは秘密じゃないです。それに次代だと言いふらすのはどうかと思うのですよ”と言っています」
ファンティーヌさん、凄いね。合ってる。私にベタベタするだけあるね。
「まあ…そうだな」
苦笑するコヒキさんはどこか吹っ切れたような晴れやかな表情になる。さて、コヒキさんの秘密とはどんな重大なものなのか。
「俺は先代の獣王の第一子継承権第一位だったんだ」
まさかの王子様でした。あれま~。驚きの事実でした。じゃあ、他の三人も王子?と思って目を向けると、
「僕は第三子継承権第二位だったよ」
「俺は第六子元継承権第三位」
「僕は第十二子で元継承権四位だよ」
王子様が揃い踏み。何でだ!なんで此処に隣国の王子がいる。あ、でも後ろにも隣国の王子がいる。王子率高い!
「王子しゃさにゃら名前ありゅ?でも無いって言っちゃ。しょりぇにキナリにちゃが親の顔知りゃ無いって言っちゃよ?」
コヒキさんが首を傾げて、ファンティーヌさんの方へと視線だけで問う。
「“王子様なら名前ある?でも無いって言った。それにキナリお兄ちゃんが親の顔知らないって言ったよ”と言っています。これ位分かれ」
ファンティーヌさん、それ無茶振りですやん。会って間もない人に対しての要求するレベルが高いよ。コヒキさんはちょっと顔を顰めたけど直ぐに納得した。
「あの国では基本的に成人するまでは名前は貰えないし、親の顔は先代だな。俺達は後宮にずっといたから先代の顔を見た事がなかったんだ。見たのは飾られた肖像画だけだったな」
ふ~ん……待てよ?先代って確か虎の獣人じゃなかった?でも、彼等は猫?虎も猫科だから間違いじゃないけど。
「コヒキにちゃは猫?」
「お前なぁ、俺は虎だ。“色落ち”だけどな」
「色落ちって何?」
「通常の色ではない色をした固体の事です」
背後にいたエレンさんが答えてくれた。その顔に浮かぶのは嫌悪。何で?
「通常の色ではない獣人は迫害の対象であり、災厄の前触れだと言われています」
昔の古い言い伝えか。あるよね。そう言う勘違いとか思い込みとか。
「白い虎しゃん、綺麗よ」
前世ではアルビノって言うのがいた。何処かの国ではこのアルビノの体の一部を持つと幸せになるとかって言う言い伝えがあったりしたな。
「ニアは怖くないのか?」
「なんで?」
「災厄の前兆だぞ」
「起こりゅ時は起こりゅ、そりぇにひちょは自分ちょは違うのを怖がりゅの。だかりゃ恐怖ちょいっちょにむしゅびちゅけちぇとおじゃけようとしゅりゅんでしゅ」
良い事言ってるつもりだけど、噛み噛みだから決まらない。泣きたい。
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