転生したので好きに生きよう!

ゆっけ

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第二章ドラゴニア帝国編

嘆願したいと思います

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「…………しばりゃく二人はわたちといっちょに行動しゅるんでしゅね」

 一人で行動するのも好きだけれど、ドアノブとか椅子とか私には高いんだよ。

 て、言う事で一人では行けなかった場所へと行くべく二人を巻き込む。

「町に行きまちぇんか?」

「城下町ですか?ですが、何故でしょう?何不自由なく日々を過ごせているではありませんか」

「俺もそう思います」

 おお、変声期を迎えたのか声も低くなってる。最初に会った時にはまだ高い声だったのに。

 子供の成長を見守る親戚のお姉さんになった気分です。

「町に行っちぇみちゃいでしゅ。おしりょ以外を知りゃないんでしゅ」

「成る程、後学の為ですね」

 納得してるファンティーヌさんには悪いのだけど、ただ単に庶民感覚が今だに抜けきらないから、お世話をしてくれる侍女さんとかには悪いけど此処での生活が凄く違和感あるんだよ。

 食事をするのも着替えをするのも何をするにも人の手を借りる生活はとても窮屈だと思う。小さな頃から周りに人がいる生活が当たり前で、そうやって過ごしてきたファンティーヌさんやエレンさんには私のこの感覚は不可解だろう。

 それにたまには息抜きしたい。お城に篭ってお城の中だけしか知らない私は普通の人の暮らしを知らないから彼等がどんな事を考え、思い、悩んでいるのかを知る必要があるんだと考えた。その結果が二人を巻き込んでの町へ遊びに行く事だった。

「ダメでしゅか?」

「いえ、失礼しました。今後の治世の為の視察であれば、お供致しましょう」

「なんか、勘違いしているような気がひしひしと感じられるんだけど?」

 ファンティーヌさんは任せておけと胸を叩き、エレンさんは嘆息しながらファンティーヌさんを見ている。

 私は騙してないよ?勝手にファンティーヌさんが良いように解釈しているだけです。

「う」

 取り敢えず、許可が下りたのでソファから降りて抱っこして貰おうと両手を上げて待機する。

 それにエレンさんはふわりと何故か嬉しそうに笑い、私を抱き上げた。

 普通、竜人の番が子供であろうと異性に接触するのを大変嫌がるものだけど二人は特に気分を害している雰囲気もない。

 それにはいつも不思議に思って首を傾げている。実際、宰相であるランドルフさんも奥さんいるのにその人からの嫉妬とかの話は聞こえてこない。

「一応、陛下にもお話ししておきましょう。姫様がいないと心配されるかもしれませんからね」

「あい」

「エレン、ボク達も早く子供欲しいね」

「ブホッ」

 エレンさん大丈夫?ファンティーヌさん、一応ここに子供がいるからそんな生々しい会話しないで欲しいな。

 あれ?でも番になったらエレンさんて、どういう扱いになるの?エレンさんてヒューマニ王国第一王子だよね?

    
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