転生したので好きに生きよう!

ゆっけ

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第一章ヒューマニ王国編

種族変更

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「…ボク…ヒメサマ…ワカラナイ」

 なんで片言なの?怖いよファンティーヌさん。あれかな?カイルさんが私の顔を読むのが上手いけど自分では読む事が出来なくて悔しいって事かな?

 そこまで感じてくれてるなんて私は嬉しいんだけどね。ファンティーヌさんの嫉妬に狂った瞳がギラギラしてるのが怖いんだよ、正直。

「う」

「姫様」

 ファンティーヌさんの頬をペチペチ叩いて正気に戻す。するとファンティーヌさんがふわっと笑った。

「ヒューマニ王国の処遇は先送りにするとして…正直彼等が此処まで順応するとは…」

 ジュールさんが腕を組んでうんうん唸ってる。順応って、どういう事なんだろうか。

「竜帝陛下、順応ってなんすか?」

 格上相手にまさかのなんちゃって丁寧語を使うスヴェンさんにジュールさんが機嫌を損ねないかと冷や冷やする。

 でもそれも杞憂でジュールさんは面白いという風に笑うとスヴェンさんの疑問に答えた。

「カイル殿とスヴェン殿が守護者として順応しているという事だよ。守護者は言葉の通りにニアを護る事に特化した者の事だよ。いち速くニアの危険に気付いたんだから十分守護者の力を自分の物にできているって事だよ」

「力?とは?」

「う~ん、なんて言って良いのかな?こう、私の感覚ではまだ小さい時に自分を護ってくれる存在を求めて資格を受け継ぐに足る人物へと触手じゃないけど見えない力を広げて探すんだ。で、護ってくれそうな人物に自分の力の一部を委譲して自分と同じ様な存在へと作り替えるんだ」

 え!怖っ!何それ!怖っ!!私そんな事した覚えないんだけど?あと、ジュールさんが手をワキワキしてる。何その動き。

「これは私でも分かるよ。混乱しているね。私も通った道だからね。そんな大それた事をした覚えがないって思ってるんだろうけど、これは感情とか任意とかじゃないんだ。本能なんだよ。自分でもどうしようもない抗えない力って言ったら良いのかな」

 私の意思をまるっと無視するのか本能。でも、存在を作り替えられたカイルさんとスヴェンさんが不憫じゃない?

「因みに彼等は人間ではなく竜人になったよ。おめでとう。人間の能力の限界突破する事が可能だよ」

 さらっと凄い事言ってるんだけどジュールさん。そんな種族が変わる事ってあるの?無いよね?普通無いよね?

「普通はないんだけど、竜帝の守護者として選ばれたら否応なく存在が変わるよ。これは女神様から与えられた理なんだ。実際、以前には獣人が守護者として選ばれて竜人になったという古い古文書にも記されているんだ」

 ん゛ん゛~、リュシエル様!何してくれちゃってるの!!これだから話を聞かない女神様は!!

「でもそうしないとニアが大きくなる前に二人はポックリさんになっちゃうよ」

 可愛く言ってるけど、死んじゃうんですね。竜人と人間との寿命うが違うのは知ってたけどもさ。そんなに差があるの?

「竜帝になったら基本寿命ないからね」

 またさらっと問題発言したよ、この人。ジュールさんが真顔になっているって事は真実か。

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