転生したので好きに生きよう!

ゆっけ

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第一章ヒューマニ王国編

何があったのか

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 美形集団に囲まれるジュールさんは美形と言うか、可愛らしい顔立ちをした男性で喋り方と相まって穏やかな雰囲気をしているように感じた。

「何処から話そうかな?えっと、君の世話をしていた侍女達はヒューマニ王国宰相ロナルド殿が手配した者ではなかったよ。手配したのはベネッタ元王妃だったよ。多分、君に危害を加える為の配置だったんだよね」

 そんな気はしていたんだよね。私の世話をする侍女達があからさまにベネッタさんの話をしていたからね。

「で、案の定と言うか企み通りに君に危害を加える事に成功した訳なんだけど、予想外だったのが、此処にいるカイル殿とスヴェン殿が君の危険にいち早く気付いたんだ」

「守護者としては当然です。実際にボクは気付きました」

「私も気付いた」

 フンスッと鼻を鳴らすファンティーヌさん。そろそろ放れてくれないかな?ノアさんは謎のドヤ顔してる。

「それは竜人間での常識だよ。相手が人だった場合は繋がりが希薄だから感じづらいんだよ」

 話が逸れていってるけど大丈夫?でもそっか私の危険な状態に二人が気付いてくれたから私は此処にいるんだ。気付いてくれなかったら私はどうなってたのかゾッとしないんだけど。そもそもファンティーヌさんやノアさんが気付いたんなら二人も助けてくれたのかな?

「それに感じたからって君達二人はドラゴニア帝国にいてニアの危機に駆け付けられなかったんだからもうちょっとカイル殿とスヴェン殿にも配慮しないといけないよ」

 ジュールさんがそう言うとファンティーヌさんとノアさんがしょんぼりした。そっか、ドラゴニア帝国とヒューマニ王国は遠いもんね。

「さて、続けるね。カイル殿とスヴェン殿が君の危険を察知して駆け付けると池の傍に侍女がいたんだ。それで直感したカイル殿が侍女を拘束し、スヴェン殿が池に飛び込んだんだ」

 そうそう池に落とされたんだった。なんで忘れてたんだろ?嫌な顔して笑う侍女の顔も思い出しちゃったよ。あんな醜悪な顔を人は出来るのかと逆に感心したよ。

「池の中には全く動かない君が浮かんでいて、肝が冷えたと二人は言っていたよ」

 チラリと二人を見るとなんとも悲痛な顔をして俯いている。助けてくれたんだからそんな顔しなくても。

「もっと早くに気付いていたら、あんな事態になってなかったのに…」

「同感です」

 未然に防げなかったのが悔しいって事か。二人が私を大切に思ってくれているのがなんか嬉しいな。

「池から引き揚げてみると全く動かなくて死んじゃったんじゃないかってその場の人達が絶望していると……」

 していると何?なんでそこで溜めるの?話に引き込むの上手いな。気になるから続き話してよ。



 
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