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第一章ヒューマニ王国編
王様はいたって普通②
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そんなカオスな空気をぶった切るように重厚な扉が開き、中に入るように促される三人。
中に入るといくつもの柱が並び、奥の方に一段高くなった所に豪奢な椅子が鎮座している。その椅子には冠を載っけた、これまた豪華な衣装を着た男性が座り、その後ろに控えるように宰相っぽい年配の男性が立っている。
ピリッとした緊張感に流石に私でも泣いたり、ぐずったりしたら不味いと思った。そもそも私あまりぐずったりしないけど。
「国王陛下、謁見の許しを頂き有り難き幸せにございます」
国王様の前まで進んだ三人が膝を折り、頭を垂れる。小難しい言葉を使っているのはクリフさん。さっきまでの雰囲気は何処行ったんだろ?って位真面目な顔してる。
「前置きは良い。で?危急の用件とはなんだ?ん?その赤子はなんだ?」
国王様は少し癖のある金の髪に緑の瞳の平凡な顔だった。偉い人に対して失礼かもしれないけど普通なの。ただ雰囲気は気品に溢れ、他を圧倒するような威圧感がある。王族が魔力が高いからなんだろうね。
「はっ、用件とはこの赤子…ニアについてでございます」
「ふむ。ニアと言うのか、赤子にしては美しい容貌をしておるがそれだけではないのか?」
「御意にございます。この赤子は竜人の子にございます」
クリフさんのこの発言で初めて国王様はひゅっと息を飲み、次いで勢いよく玉座から立ち上がった。あと、国王様の隣に控えていた宰相っぽい人も顔色を変える。
「何故、玉体がこの国におるのだ!」
「よりにもよって玉体とは…」
どんどん顔色が悪くなる国王様と宰相っぽい人にクリフさんが私を抱えた後ろに控える二人を示す。
「この者達が保護したという事でございます」
「…………何故、こんな事態になっておるのだ…」
崩れるように玉座に座ると頭を抱えた国王様。問題児ですみませんね。
「しかし、玉体をどういたしましょう?王宮で保護するべきなのでしょうが、突然の事に玉体を御迎えする準備が整っておりませぬ」
私としては皆につけてもらったニアという名前で呼んで欲しいんだけど。
「う」
「………それにしても玉体は大人しいな」
みんなそう言うね?中身が大人だからだと思うんだけど?それに普通の赤ちゃんでも大人しい子だっているよ。
「そうでございますな。以前お招きしたまだまだ御小さい玉体はもっと乱暴…いえ、クソガキ…いえ、んん。大変お元気でございましたからね」
「幼い玉体は力の制御が上手くできず、多少気性が荒くなると一般的なのだがな」
「玉体に壊された物は国家予算を動かしましたからね」
そうなんだ。それって気性なの?ただの聞き分けのない子供じゃない?大変だったんだね。宰相っぽい人が遠い目してるけど、前来た竜人の子はどんだけ壊したのさ。
中に入るといくつもの柱が並び、奥の方に一段高くなった所に豪奢な椅子が鎮座している。その椅子には冠を載っけた、これまた豪華な衣装を着た男性が座り、その後ろに控えるように宰相っぽい年配の男性が立っている。
ピリッとした緊張感に流石に私でも泣いたり、ぐずったりしたら不味いと思った。そもそも私あまりぐずったりしないけど。
「国王陛下、謁見の許しを頂き有り難き幸せにございます」
国王様の前まで進んだ三人が膝を折り、頭を垂れる。小難しい言葉を使っているのはクリフさん。さっきまでの雰囲気は何処行ったんだろ?って位真面目な顔してる。
「前置きは良い。で?危急の用件とはなんだ?ん?その赤子はなんだ?」
国王様は少し癖のある金の髪に緑の瞳の平凡な顔だった。偉い人に対して失礼かもしれないけど普通なの。ただ雰囲気は気品に溢れ、他を圧倒するような威圧感がある。王族が魔力が高いからなんだろうね。
「はっ、用件とはこの赤子…ニアについてでございます」
「ふむ。ニアと言うのか、赤子にしては美しい容貌をしておるがそれだけではないのか?」
「御意にございます。この赤子は竜人の子にございます」
クリフさんのこの発言で初めて国王様はひゅっと息を飲み、次いで勢いよく玉座から立ち上がった。あと、国王様の隣に控えていた宰相っぽい人も顔色を変える。
「何故、玉体がこの国におるのだ!」
「よりにもよって玉体とは…」
どんどん顔色が悪くなる国王様と宰相っぽい人にクリフさんが私を抱えた後ろに控える二人を示す。
「この者達が保護したという事でございます」
「…………何故、こんな事態になっておるのだ…」
崩れるように玉座に座ると頭を抱えた国王様。問題児ですみませんね。
「しかし、玉体をどういたしましょう?王宮で保護するべきなのでしょうが、突然の事に玉体を御迎えする準備が整っておりませぬ」
私としては皆につけてもらったニアという名前で呼んで欲しいんだけど。
「う」
「………それにしても玉体は大人しいな」
みんなそう言うね?中身が大人だからだと思うんだけど?それに普通の赤ちゃんでも大人しい子だっているよ。
「そうでございますな。以前お招きしたまだまだ御小さい玉体はもっと乱暴…いえ、クソガキ…いえ、んん。大変お元気でございましたからね」
「幼い玉体は力の制御が上手くできず、多少気性が荒くなると一般的なのだがな」
「玉体に壊された物は国家予算を動かしましたからね」
そうなんだ。それって気性なの?ただの聞き分けのない子供じゃない?大変だったんだね。宰相っぽい人が遠い目してるけど、前来た竜人の子はどんだけ壊したのさ。
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