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第一章ヒューマニ王国編
名前決定②
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「だってカイルって女顔で細いからこの子も女顔の男の子って線も無くはないよ」
空気読んで、マイルズさん!ここは火に油を注いじゃいけない場面だよ。
「貴方も充分女顔じゃないですか?」
「いやいや、僕はモヤシなだけの男の子だよ」
自虐ネタだねマイルズさん。確かにマイルズさんも美人だけど男性の部類にギリギリ入るよ。ギリギリね。
「それ平行線じゃね?」
おっとスヴェンさんがナパーム弾を投下した。カイルさんを中心に床と天井に降霜し始め、空気中にはキラキラと輝くダイヤモンドダストが現れ出した。対してマイルズさんの全身のあらゆる所からスパークが走り、両手の掌にも帯電し始めた。一色触発でこの話長引きそうだね。
と、思ってたら何を思ったのかクリフさんが私のおくるみを剥ぎ出した。
「う~う~」
「ついてるか、ついてないか見れば良いだろ」
止めて。嫁入り前よ。誰か止めて。ああ、カイルさんとマイルズさんの口喧嘩が止まった。じっと私を三人が見てる。駄目だ、この人達は止められない。女性魔術師(仮)さん助けて。
「むぅ!」
「あの…私が見ましょうか?なんか、ニアちゃん嫌がってますし」
女性魔術師(仮)さんの言葉で私を見て、女性魔術師(仮)さんを見る。ええ、そりゃあもう断固拒否って顔をしてますよ。さあ、察してください。
「………分かった」
よっぽど私の顔の表情に傷付いたのかクリフさんが不承不承私を女性魔術師(仮)さんに渡す。
「はぁい、ニアちゃん。ちょっとごめんねぇ」
そんな媚びなくても大丈夫だよ。分かってるよ。男性よりは女性の方が幾分気分的に楽なのでそのままされるがまま。
女性魔術師(仮)さんは半分剥がされたままだったおくるみを丁寧な手付きで元に戻していく。
女性魔術師(仮)さんは私のおでこに掌を当てて魔法陣を展開した。
「ごめんねぇ、ありがとう」
どうやら私の情報を読み取ったみたい。女性魔術師(仮)さんは私を抱き上げて慰めるように背中をぽんぽんと優しく叩いてくれる。育児経験でもあるのかその手付きは淀みなく、優しい。全裸にされなくてほっとしたよ。
「結論から言いますと女の子でした。なのであまり乱暴に扱わないで下さい。頑強な肉体を持つ竜人の赤ちゃんだからって女の子なんですからね」
背中をなでなでしてくれる女性魔術師(仮)さん。そもそも貴女の発言がなかったらこんな事態になってなかったと思うんだけど?
「さて、決めておかなければいけない事がありますね」
もう女性魔術師(仮)さんの独壇場だね。ちゃっかりと仕切り出しちゃったよ。まあ、その方がありがたいけどね。男性には分からない事とかあるだろうし。
「まず食事ですが、マイルズ様の魔力でも駄目ならばもう王族の方に頼るしかありません」
「だが、こんな事で王族の手を煩わせるわけには…」
「クリフ団長様、挙手してから発言下さい」
「すまん」
なんか授業みたいな受け答えみたいで面白い展開になってきたな。オドオドしていた態度は何処行ったのか女性魔術師(仮)さんは堂々とクリフさんに注意する。ところで女性魔術師(仮)さんて、長いんだけど誰か彼女の名前言ってくれないかな?そろそろ(仮)取っても良いよね。
「竜人の子供を保護したのです。王族の方々にもお知らせしなければなりません。これはこの国ヒューマニ王国とドラゴニア帝国間の問題になりかねません」
「ああ、失念していた。彼の国とはあまり友好関係ではなかったか。彼の国からしてみると彼の国の子供が何故この国にいるのかと痛くもない腹を探られかねない訳だね」
腕組みしてうんうんと頷くマイルズさん。それに同意する女性魔術師さん。
「そうなります。そうなればニアちゃんの待遇も問題になってきます」
「はい」
「はい、カイル様」
素直に挙手するカイルさんがなんか可愛いな。
「王族の皆様に魔力提供を奏上するのは良いのですが、御世話はどうしましょう?」
「そうだな。いつまでもお前らが世話するわけにはいかんからな。訓練やなんかで一緒にはいられないしな」
「じゃあ、全面的に王族に頼った方が良いんじゃないっすか?」
人はそれを丸投げと言うのだよ、スヴェンさん。面倒な案件は全部上の人にやって貰おうとか。
「ここで話しててもしょうがないんじゃない?」
マイルズさんがもっともな意見を述べた事で皆はそれはそうだと結論し、女性魔術師さんは私をカイルさんに渡した。
「じゃあ、発見者のカイルとスヴェンと俺とで謁見してくるか」
まさかの王様と対面する羽目になってしまった。なんか、面倒事の予感しかしないんだけど?
空気読んで、マイルズさん!ここは火に油を注いじゃいけない場面だよ。
「貴方も充分女顔じゃないですか?」
「いやいや、僕はモヤシなだけの男の子だよ」
自虐ネタだねマイルズさん。確かにマイルズさんも美人だけど男性の部類にギリギリ入るよ。ギリギリね。
「それ平行線じゃね?」
おっとスヴェンさんがナパーム弾を投下した。カイルさんを中心に床と天井に降霜し始め、空気中にはキラキラと輝くダイヤモンドダストが現れ出した。対してマイルズさんの全身のあらゆる所からスパークが走り、両手の掌にも帯電し始めた。一色触発でこの話長引きそうだね。
と、思ってたら何を思ったのかクリフさんが私のおくるみを剥ぎ出した。
「う~う~」
「ついてるか、ついてないか見れば良いだろ」
止めて。嫁入り前よ。誰か止めて。ああ、カイルさんとマイルズさんの口喧嘩が止まった。じっと私を三人が見てる。駄目だ、この人達は止められない。女性魔術師(仮)さん助けて。
「むぅ!」
「あの…私が見ましょうか?なんか、ニアちゃん嫌がってますし」
女性魔術師(仮)さんの言葉で私を見て、女性魔術師(仮)さんを見る。ええ、そりゃあもう断固拒否って顔をしてますよ。さあ、察してください。
「………分かった」
よっぽど私の顔の表情に傷付いたのかクリフさんが不承不承私を女性魔術師(仮)さんに渡す。
「はぁい、ニアちゃん。ちょっとごめんねぇ」
そんな媚びなくても大丈夫だよ。分かってるよ。男性よりは女性の方が幾分気分的に楽なのでそのままされるがまま。
女性魔術師(仮)さんは半分剥がされたままだったおくるみを丁寧な手付きで元に戻していく。
女性魔術師(仮)さんは私のおでこに掌を当てて魔法陣を展開した。
「ごめんねぇ、ありがとう」
どうやら私の情報を読み取ったみたい。女性魔術師(仮)さんは私を抱き上げて慰めるように背中をぽんぽんと優しく叩いてくれる。育児経験でもあるのかその手付きは淀みなく、優しい。全裸にされなくてほっとしたよ。
「結論から言いますと女の子でした。なのであまり乱暴に扱わないで下さい。頑強な肉体を持つ竜人の赤ちゃんだからって女の子なんですからね」
背中をなでなでしてくれる女性魔術師(仮)さん。そもそも貴女の発言がなかったらこんな事態になってなかったと思うんだけど?
「さて、決めておかなければいけない事がありますね」
もう女性魔術師(仮)さんの独壇場だね。ちゃっかりと仕切り出しちゃったよ。まあ、その方がありがたいけどね。男性には分からない事とかあるだろうし。
「まず食事ですが、マイルズ様の魔力でも駄目ならばもう王族の方に頼るしかありません」
「だが、こんな事で王族の手を煩わせるわけには…」
「クリフ団長様、挙手してから発言下さい」
「すまん」
なんか授業みたいな受け答えみたいで面白い展開になってきたな。オドオドしていた態度は何処行ったのか女性魔術師(仮)さんは堂々とクリフさんに注意する。ところで女性魔術師(仮)さんて、長いんだけど誰か彼女の名前言ってくれないかな?そろそろ(仮)取っても良いよね。
「竜人の子供を保護したのです。王族の方々にもお知らせしなければなりません。これはこの国ヒューマニ王国とドラゴニア帝国間の問題になりかねません」
「ああ、失念していた。彼の国とはあまり友好関係ではなかったか。彼の国からしてみると彼の国の子供が何故この国にいるのかと痛くもない腹を探られかねない訳だね」
腕組みしてうんうんと頷くマイルズさん。それに同意する女性魔術師さん。
「そうなります。そうなればニアちゃんの待遇も問題になってきます」
「はい」
「はい、カイル様」
素直に挙手するカイルさんがなんか可愛いな。
「王族の皆様に魔力提供を奏上するのは良いのですが、御世話はどうしましょう?」
「そうだな。いつまでもお前らが世話するわけにはいかんからな。訓練やなんかで一緒にはいられないしな」
「じゃあ、全面的に王族に頼った方が良いんじゃないっすか?」
人はそれを丸投げと言うのだよ、スヴェンさん。面倒な案件は全部上の人にやって貰おうとか。
「ここで話しててもしょうがないんじゃない?」
マイルズさんがもっともな意見を述べた事で皆はそれはそうだと結論し、女性魔術師さんは私をカイルさんに渡した。
「じゃあ、発見者のカイルとスヴェンと俺とで謁見してくるか」
まさかの王様と対面する羽目になってしまった。なんか、面倒事の予感しかしないんだけど?
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