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第46話 クズの末路⑨

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「では、不幸な行き違いがあったようだが、無事晴れたようだ」
「えぇ、今後とも節度あるお付き合いをお願いいたします」
やっぱり強引に終わらせに来たな。そして、領主様はかなりの壁を作っている。

「では、次に、そちらのラクス様は優秀な冒険者とのこと。さらに今回のことで王家から陸爵の話もあがっているとか。おめでとうございます」
「ありがとうございます」
終わったと思ったら俺に話を振って来た。

「ラクス殿はとても優秀です。スタンピードのモンスターからこの街を守り、さらには打ち倒したのだから」
領主様が……これは自慢かな?

「さらにエランダのことを許し、シファとの婚約もして頂きましたので、ようやく私も肩の荷がおりると期待しております」
「それはめでたいな。しかし、ドラゴンを倒したという快挙を成し遂げたのだ。その功績は光り輝くばかり。今後のことを考え、どうだろうか。このミネルヴァと結婚し、王国にさらに貢献していくといい」
「お断りします」
「!?」
領主様の言葉に被せて公爵がいきなり話を振ってきたが、間断なく宣言してしまった。
周囲の驚愕の視線を受けて、『あっ』と思ったけど、もう遅い。まぁ、嫌だから別にいいか。シファの目の前だしな。

「もしや照れておるのか。それとも婚約者への義理か。心配することはない。シファ殿も娶ればよい。貴族になるのだから特に問題はないはずじゃ」
『そろそろよいかの?聞こえておるか?』
「誰だ?」
「そもそも俺はシファが好きなので、可愛い天使のようなシファ以外との結婚なんか考えていません。それに陸爵という話は特に聞いていませんし、俺は冒険者です。このダンジョンに潜り続ける義務もあるのでここにいますが、俺は俺を支えてくれたシファとずっとここにいます」
「……」
あれ?なんか通信魔道具から声がしていたけど、怒りに任せて喋ってしまった。

「ただの冒険者が貴族の誘いを断るだと?」
「えぇ。何か問題がありますか?今この場でぶっ……」
『待ちなさい、ラクス。私が話しているのに遮るとは良い度胸だな、貴様』
「申し訳ございません、陛下」
「はっ?」

そう、この通信の相手は国王陛下だ。
普段は俺のことをなぜか気に入ったらしい王女様と話しているけど、持ち主はこの方だ。

「へっへっへっ陛下?」
『ずいぶんと勝手なことをしておるようだな、公爵よ』
「めっ、めっそうもありません」


その後は特に話にならなかった。
公爵は失態を記録され、さらに王家がこの日のために用意してたのかなと思うくらいたくさんの違法行為をあげられ、粛清された。
まぁ叩けば出るよね。

興味もないから知らない。

そして夜、真っ赤な顔をしたシファに『嬉しかったです』と言われ、語り合い、夜部屋に帰そうとしたら怒られ……あとはご想像にお任せします……。
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感想 3

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みんなの感想(3件)

月影 流詩亜(旧 るしあん)

第32話を読んで

アレサンドロ

クズの中のクズ、キングofクズですね。

少しだけエランダに同情しました。

蒼井星空
2024.09.12 蒼井星空

コメントありがとうございます!

やつが最低野郎ですね。

解除
月影 流詩亜(旧 るしあん)

第19話を読んで

次々とバレる嘘、ジキルとクレアはトンズラ !
続きが、スゴく楽しみです。

蒼井星空
2024.09.10 蒼井星空

コメントありがとうございます!
嬉しいです!!!

解除
月影 流詩亜(旧 るしあん)

第16話を読んで

真実はひとつ、ついに嘘がバレましたね。
続きを楽しみにしています

蒼井星空
2024.09.10 蒼井星空

コメントありがとうございます!
原因もあるのですが、嘘のレベルが低いので芋づる式にバレますw

解除

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