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第37話 本気のダンジョン攻略のはずが異世界ラブコメ回③
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「……」
俺は用意していたテントを取り出し、そっちに入って寝る。
隣は騒がしいけど、まぁ放っておこう。
ちゃんと周囲には魔力を張り巡らせて警戒しているから、俺が寝ててもモンスターが来たら自動迎撃するし、俺の目も醒める。
いや……待てよ?
何もなければいいんだが、もしもがあったら怖いしな。
そう考えなおした俺は一部に入念に魔力を張り巡らせる。
これでよし。
寝よう。
俺はテントの中に用意した布団をめくり……
「ラクスさん♡」
「……」
布団を戻す。
ん?
見間違えかな?
もしかしたら女の子4人を預かることに今さらながら責任感を感じて少し精神的に疲労していたのかもしれない。
自分でも気づかないうちに。
よしよし。
少し頭を落ち着かせ、改めて布団をめくる……。
「ラクスさん♡」
今度は赤い顔をしながら手を伸ばして俺を抱きしめてくる可愛い娘……。
「なにをしてるんだシファ?」
「えへへ♡」
はっ……。
俺のテントは光をシャットアウトする魔法生地で作られたもので、周囲の様子をみることはできない。
でも、魔力で探ると明らかにテントの隙間からこちらを窺う女が2人……。
目の前に可愛い女の子が1人……。
これは仕組まれたな。
完全に狙われた。
わかった。
わかったよ。
俺くらいになればこんな状況で慌てたりはしないんだぜ?
大人の余裕ってものを教えてやるよ。
「シファ……」
「えっ、ラクスさん?えっ?」
案の定、俺が抱きしめ返すとさらに赤くなるシファ。
悪戯の代償は重いぞ?
そのままキスをする。
「んぅ……あっ……あむ……」
返ってきたのは、まさかの舌まで使った大人なキス……。
シファ、いつの間にそんなことを覚えたの!!??
でも、俺は止まらない。
止まらないんだ。
胸に手を添える。
「あっ……ダメ……」
ですよね~。
もちろんここでやめます。
ダンジョンでなにしとんねん!!!
シファの額を優しくポンポンと叩く。
「ラクスさん……」
「ストップな。さすがにダンジョンの中ではな」
「あわわわわ……ごっ、ごめんなさいぃぃ~」
「はは。いいよ。可愛かったしな」
「きゅぅ~」
「おい!しっかり!」
あまりの周知で目を回したらしい。
まったく、明日全員説教だな。
子爵家のお嬢さんに何を吹き込んでいるんだ?
とりあえず気配を探ってやがるバカ2人はお仕置きだ。
「「ぎゃ~~~~」」
張り巡らした魔力から軽い電撃を放っておく。
魔法を使ったことではっきりしたが、ミシェールは無関係だな。きっとすやすや寝てる。
メリアはまぁ興味だと思うが、あのくそビッチ……。
ついつい電撃が強くなったことは仕方ないと思うんだ。
にしても、シファもどれだけ俺に気を許してるんだって話だよな。
婚約破棄だってありうる話なんだし、貴族の娘なんだからしっかりとした貞操感を教えないといけないな。
ん?
信頼できないだと?
今のこの状態ですら手を出さない俺以上に信頼感がある男なんて世界にいるのか?
自分で言ってて悲しくなるからそろそろやめるぞ。
明日に備えて寝るんだからな!?
俺は用意していたテントを取り出し、そっちに入って寝る。
隣は騒がしいけど、まぁ放っておこう。
ちゃんと周囲には魔力を張り巡らせて警戒しているから、俺が寝ててもモンスターが来たら自動迎撃するし、俺の目も醒める。
いや……待てよ?
何もなければいいんだが、もしもがあったら怖いしな。
そう考えなおした俺は一部に入念に魔力を張り巡らせる。
これでよし。
寝よう。
俺はテントの中に用意した布団をめくり……
「ラクスさん♡」
「……」
布団を戻す。
ん?
見間違えかな?
もしかしたら女の子4人を預かることに今さらながら責任感を感じて少し精神的に疲労していたのかもしれない。
自分でも気づかないうちに。
よしよし。
少し頭を落ち着かせ、改めて布団をめくる……。
「ラクスさん♡」
今度は赤い顔をしながら手を伸ばして俺を抱きしめてくる可愛い娘……。
「なにをしてるんだシファ?」
「えへへ♡」
はっ……。
俺のテントは光をシャットアウトする魔法生地で作られたもので、周囲の様子をみることはできない。
でも、魔力で探ると明らかにテントの隙間からこちらを窺う女が2人……。
目の前に可愛い女の子が1人……。
これは仕組まれたな。
完全に狙われた。
わかった。
わかったよ。
俺くらいになればこんな状況で慌てたりはしないんだぜ?
大人の余裕ってものを教えてやるよ。
「シファ……」
「えっ、ラクスさん?えっ?」
案の定、俺が抱きしめ返すとさらに赤くなるシファ。
悪戯の代償は重いぞ?
そのままキスをする。
「んぅ……あっ……あむ……」
返ってきたのは、まさかの舌まで使った大人なキス……。
シファ、いつの間にそんなことを覚えたの!!??
でも、俺は止まらない。
止まらないんだ。
胸に手を添える。
「あっ……ダメ……」
ですよね~。
もちろんここでやめます。
ダンジョンでなにしとんねん!!!
シファの額を優しくポンポンと叩く。
「ラクスさん……」
「ストップな。さすがにダンジョンの中ではな」
「あわわわわ……ごっ、ごめんなさいぃぃ~」
「はは。いいよ。可愛かったしな」
「きゅぅ~」
「おい!しっかり!」
あまりの周知で目を回したらしい。
まったく、明日全員説教だな。
子爵家のお嬢さんに何を吹き込んでいるんだ?
とりあえず気配を探ってやがるバカ2人はお仕置きだ。
「「ぎゃ~~~~」」
張り巡らした魔力から軽い電撃を放っておく。
魔法を使ったことではっきりしたが、ミシェールは無関係だな。きっとすやすや寝てる。
メリアはまぁ興味だと思うが、あのくそビッチ……。
ついつい電撃が強くなったことは仕方ないと思うんだ。
にしても、シファもどれだけ俺に気を許してるんだって話だよな。
婚約破棄だってありうる話なんだし、貴族の娘なんだからしっかりとした貞操感を教えないといけないな。
ん?
信頼できないだと?
今のこの状態ですら手を出さない俺以上に信頼感がある男なんて世界にいるのか?
自分で言ってて悲しくなるからそろそろやめるぞ。
明日に備えて寝るんだからな!?
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