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第24話 ラクス見参!
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「ラクス!遅いぞ!」
「ミシェール?目が覚めたのか?」
「あぁ。シファがお守りを使ってくれてな」
なるほど。シファに渡したお守りには傷ついたら自動で回復する魔法が入っていた。
シファを守れたらいいなと思って渡したやつだが、ミシェールも大事な相手だ。
きっと反応して、回復してくれたんだろう。助かった。
あのアイテムは入れる魔法を変えれる便利なアイテムだ。
回復魔法じゃなくて、支援魔法とか、カウンター系の魔法を入れたこともある。
お守りは何かあった時に効果を発揮してこそだけど、渡す相手ごとに能力が違うし、想定されるピンチも違うだろ?
ミシェールもまだ持ってくれているようだ。たしかそっちは物理防御と回復魔法を入れたんだけど、彼女のも空っぽ。
きっと俺が罠に落ちた後に逃げのびるときに使ってしまったんだな。
俺は2人のお守りに再度魔法を充填する。
今度はそれぞれを守る効果だ。
「あぁ、なるほどな。シファがミシェールを訪ねたんだな?」
「うん……スタンピードに巻き込まれたらまずいと思って……」
「そうだったのか。ありがとう、シファ。まだお礼も言えてなかった」
「お礼を言うのは私の方だよ。なんか普通に会話してるけど、伝説の街を破壊したドラゴンのブレスに耐えたんだよ?誰も欠けてないよね?」
シファがきょろきょろと周りを見渡す。
たぶん誰も欠けてないぞ。
「みんなもありがとな。俺のことは嫌ってるだろうけど、シファとミシェールを助けてくれてありがとう」
「いや、俺たちこそすまねぇ」
「そうよ。騙されてしまって……ジキルの発言のおかしなところを考えもしなかった」
「ラクスさんが俺たちのことを考えてくれたのすら知らなかったんだ……」
「すみませんでした」
「あぁ、いいよ。何のことかわかんないけどな。まぁ、とりあえずあの飛んでるデカい奴を倒そうぜ」
こいつらが何のことを言ってるのか分かんないけど、もしかして基金とかバレたのか?
それは恥ずいな。
あれはいずれ自分が領主になると思ったから打算的にこっそりやってたんだけど……。
だって、いずれ公開したらカッコいいだろ?
死ぬときとか、後継に引き継ぐときとか。
「すみません。姉があまりにも悪辣だったので、つい報奨金を上乗せしようとしてくれていたこととか、言っちゃいました」
「!?」
恥ずい奴だった~~~~~。
いや、ここで慌てる方が恥ずかしいな。
ここは冷静に。
たいしたことないぜって感じで振る舞うんだ、ラクス。
俺ならできるだろ!?
「シファ様を責めないでくれ、ラクスさん」
「そうだ。俺たちが無知だったんだ」
「こんなにも私たちのことを考えてくれていたラクスさんやシファ様のことを知らなかったなんて」
「責めるなら俺たちを責めてくれ!」
無理でした。
やめてくれ。唐突に涙腺を攻撃しないでくれ!
「あぁ~もういい。とりあえず、あれを倒してくるから、みんな逃げてろ!」
「さすがにラクスさんでもそれは聞けねぇな!」
「俺たちだって戦うぜ!そのために残ったんだ!」
「そうだ!ラクスさんだけカッコよく死のうなんて許さねぇ!」
これきっと勘違いしてるよな?
俺はカッコよく死にに行こうとしてるんじゃねぇんだよ。
深層を生き延びた俺はあれくらい倒せるから言ってんだけど、こいつらに今なにを言っても無駄そうだな。
「うるさい!アレを落とすから巻き込まれんなって言ってんだよ!もういい。行くぜ!」
「ミシェール?目が覚めたのか?」
「あぁ。シファがお守りを使ってくれてな」
なるほど。シファに渡したお守りには傷ついたら自動で回復する魔法が入っていた。
シファを守れたらいいなと思って渡したやつだが、ミシェールも大事な相手だ。
きっと反応して、回復してくれたんだろう。助かった。
あのアイテムは入れる魔法を変えれる便利なアイテムだ。
回復魔法じゃなくて、支援魔法とか、カウンター系の魔法を入れたこともある。
お守りは何かあった時に効果を発揮してこそだけど、渡す相手ごとに能力が違うし、想定されるピンチも違うだろ?
ミシェールもまだ持ってくれているようだ。たしかそっちは物理防御と回復魔法を入れたんだけど、彼女のも空っぽ。
きっと俺が罠に落ちた後に逃げのびるときに使ってしまったんだな。
俺は2人のお守りに再度魔法を充填する。
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「あぁ、なるほどな。シファがミシェールを訪ねたんだな?」
「うん……スタンピードに巻き込まれたらまずいと思って……」
「そうだったのか。ありがとう、シファ。まだお礼も言えてなかった」
「お礼を言うのは私の方だよ。なんか普通に会話してるけど、伝説の街を破壊したドラゴンのブレスに耐えたんだよ?誰も欠けてないよね?」
シファがきょろきょろと周りを見渡す。
たぶん誰も欠けてないぞ。
「みんなもありがとな。俺のことは嫌ってるだろうけど、シファとミシェールを助けてくれてありがとう」
「いや、俺たちこそすまねぇ」
「そうよ。騙されてしまって……ジキルの発言のおかしなところを考えもしなかった」
「ラクスさんが俺たちのことを考えてくれたのすら知らなかったんだ……」
「すみませんでした」
「あぁ、いいよ。何のことかわかんないけどな。まぁ、とりあえずあの飛んでるデカい奴を倒そうぜ」
こいつらが何のことを言ってるのか分かんないけど、もしかして基金とかバレたのか?
それは恥ずいな。
あれはいずれ自分が領主になると思ったから打算的にこっそりやってたんだけど……。
だって、いずれ公開したらカッコいいだろ?
死ぬときとか、後継に引き継ぐときとか。
「すみません。姉があまりにも悪辣だったので、つい報奨金を上乗せしようとしてくれていたこととか、言っちゃいました」
「!?」
恥ずい奴だった~~~~~。
いや、ここで慌てる方が恥ずかしいな。
ここは冷静に。
たいしたことないぜって感じで振る舞うんだ、ラクス。
俺ならできるだろ!?
「シファ様を責めないでくれ、ラクスさん」
「そうだ。俺たちが無知だったんだ」
「こんなにも私たちのことを考えてくれていたラクスさんやシファ様のことを知らなかったなんて」
「責めるなら俺たちを責めてくれ!」
無理でした。
やめてくれ。唐突に涙腺を攻撃しないでくれ!
「あぁ~もういい。とりあえず、あれを倒してくるから、みんな逃げてろ!」
「さすがにラクスさんでもそれは聞けねぇな!」
「俺たちだって戦うぜ!そのために残ったんだ!」
「そうだ!ラクスさんだけカッコよく死のうなんて許さねぇ!」
これきっと勘違いしてるよな?
俺はカッコよく死にに行こうとしてるんじゃねぇんだよ。
深層を生き延びた俺はあれくらい倒せるから言ってんだけど、こいつらに今なにを言っても無駄そうだな。
「うるさい!アレを落とすから巻き込まれんなって言ってんだよ!もういい。行くぜ!」
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