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第6話 酒場
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「なぁ、聞いたか?」
「なにをだよ?今日のお前の活躍とかか?知らねぇよ」
ここは冒険者ギルドに併設されている酒場だ。
この街でダンジョン探索を行う冒険者は寝泊まりする場所とギルドの往復しかしない。
ダンジョンの入り口はギルドの地下だし、ギルドの1階が受付やドロップアイテムの買い取り場と酒場、2階にギルド職員の執務室や資料室や武器店が入っているからだ。
そしてなんと、この街で冒険者御用達の宿泊場はギルドの隣だ。
冒険者には柄の悪い者たちもいるから、そう言った者たちが街の他の場所で暴れ回るようなことを避けるためだと言われている。
もちろん街には他にも宿場や酒場はあるが、なにせここは安い。
冒険者だと言うだけで割引が効くから自然と冒険者だけが集まる。
そこに、たまに依頼者である街の人や、冒険者と親しい者たちが混ざる、といった具合だ。
そんな場所なので交わされる会話はダンジョンのこと、モンスターのこと、有力なパーティーのことなどが大半を占める。
「"閃光"のことだよ!ラクスのやつ生きてたらしいじゃね~か」
「あぁ、聞いたぜ。笑えるよな」
「よく戻ってこれたよな。ミスって罠踏み抜いてパーティーを危機に陥れたくせによぉ」
「今だにミシェールさん、目を覚まさないんだろ?」
「ラクスが踏んだ罠のせいで周囲から槍や魔法が飛んできて、ジキルさんを守って大けがしたんだっけ?」
「そうそう。可哀そうにな。美人さんなのに」
そんな酒場で荒くれた冒険者たちが今最も話題にしているのは当然ながらこの街のトップ冒険者パーティーとなっていた"閃光"の元リーダーのラクスのことだ。
ラクスの帰還、ジキルやエランダとラクスの喧嘩、そしてラクスの追放という流れは話のネタになっていた。
そもそもジキルの嘘が前提の話ではあるのだが、そんなことはみんな知らない。
「ジキルさん、この半年間大変そうだったもんな」
「だよなぁ。ソロだった戦士のレガと、僧侶のバーザムを引き入れてなんとか体制整えたんだよな?」
「俺たちだって頑張っただろ?モンスター討伐をよぉ」
「だな」
「ラクスのやつはお高く留まりやがって。自分たちがモンスターを間引けるからって、予算減らすか普通?」
「そうだぜ。そのおかげで討伐単価は減るし、この3年間は散々だったよな」
「しかもジキルが言ってたけど、"閃光"だけは単価減ってなかったんだろ?マジでクズだな」
「エランダ様とギルド長のガンドスが謝罪してたもんな。これからはむしろ増やしてくれるんだろ?エランダ様最高だ!」
「まさか全部バレてるとは思わなかったんだろ。ウケる。もうこの街にラクスの居場所なんてねぇんだよ!」
「間違いない」
「むしろ帰ってきたら俺たちがやってやるぜぇ!」
喧騒の中で鳴り響く笑い声。
誰も彼も真実を知らず、悪意ある者に踊らされているとも知らず、勝手な話をして機嫌よく酒を煽っている。
「それにしてもジキルさんとライラさんを殴って出て行くとか、マジでバーサーカーだよな、ラクスのやつは」
「本当にクズだぜ!」
「逆恨みじゃねーか!」
「訓練とか言って衛兵をダンジョンに入れようとして反対された後は俺たちを引っ張っていきやがるしな」
「マジ最悪だったよな。労働環境悪すぎ」
「鬼だったよな。『進め!まだ戦えるだろ!』ってのが耳についたままだぜ」
「ちょっと戦えるからって調子に乗ってんじゃねぇよ。結局ミスで立場失って、バカじゃねぇの?」
「なんでもシファ様にも嘘ついて出て行ったらしいぜ?」
「マジかよ」
「泣いてたもんな、シファ様。可哀そうに」
「もし今度ラクスにあったら俺がぶっ殺してやるぜ!」
その後も、いろんなテーブルで繰り広げられる事実とは違う話。
よくある話ではある。
悲しいことに。
「それにしてもジキルさんとエランダ様はすげぇよな」
「あぁ。街は完全に立ち直ったしな」
「そう言えばホーネルド公爵がこの街の復興を絶賛してるらしいぜ?」
「公爵が?なんでまた」
「リオフェンダール領の寄り親だからな、公爵は。その復興で国王から褒められたらしい」
「この街にカジノも作ってくれたしな。公爵万歳!」
「お前、この前有り金全部すってたのに……」
「いいんだよ!娯楽なんだから。それに今日は勝ったぜ!」
「懲りねぇな~」
「別にいいだろ?それにこの前なんかエランダ様も来てたんだぜ?最高だろ?やっぱ綺麗だよな~あの人」
「マジか。羨ましいな、お近づきになりたい」
冒険者たちは生死をかける職業だ。
だから多くの冒険者は享楽的だ。
酒を飲み、ギャンブルをする。女も買う。
「お~い、酒持ってこい!」
「こっちもだ~」
「飲め飲め!」
ガタン。
そこに入ってきたのはギルド職員だ。
「みなさん、大変です!」
「なんだ~?」
「お嬢ちゃん、ちょっとお酌してくれよぉ~」
「ずっりぃ~。こっちだ。先にこっちを」
「あぁ?俺が先に声かけただろ?」
「ふざけんな、てめぇ!」
冒険者たちは慌てた様子のギルド職員の様子など気にもかけずに騒ぎ続ける。
それでも職員はめげない。
あらん限りの声を張って叫んだ。
「みなさん、聞いてください!大変です!スタンピードです!」
「なにをだよ?今日のお前の活躍とかか?知らねぇよ」
ここは冒険者ギルドに併設されている酒場だ。
この街でダンジョン探索を行う冒険者は寝泊まりする場所とギルドの往復しかしない。
ダンジョンの入り口はギルドの地下だし、ギルドの1階が受付やドロップアイテムの買い取り場と酒場、2階にギルド職員の執務室や資料室や武器店が入っているからだ。
そしてなんと、この街で冒険者御用達の宿泊場はギルドの隣だ。
冒険者には柄の悪い者たちもいるから、そう言った者たちが街の他の場所で暴れ回るようなことを避けるためだと言われている。
もちろん街には他にも宿場や酒場はあるが、なにせここは安い。
冒険者だと言うだけで割引が効くから自然と冒険者だけが集まる。
そこに、たまに依頼者である街の人や、冒険者と親しい者たちが混ざる、といった具合だ。
そんな場所なので交わされる会話はダンジョンのこと、モンスターのこと、有力なパーティーのことなどが大半を占める。
「"閃光"のことだよ!ラクスのやつ生きてたらしいじゃね~か」
「あぁ、聞いたぜ。笑えるよな」
「よく戻ってこれたよな。ミスって罠踏み抜いてパーティーを危機に陥れたくせによぉ」
「今だにミシェールさん、目を覚まさないんだろ?」
「ラクスが踏んだ罠のせいで周囲から槍や魔法が飛んできて、ジキルさんを守って大けがしたんだっけ?」
「そうそう。可哀そうにな。美人さんなのに」
そんな酒場で荒くれた冒険者たちが今最も話題にしているのは当然ながらこの街のトップ冒険者パーティーとなっていた"閃光"の元リーダーのラクスのことだ。
ラクスの帰還、ジキルやエランダとラクスの喧嘩、そしてラクスの追放という流れは話のネタになっていた。
そもそもジキルの嘘が前提の話ではあるのだが、そんなことはみんな知らない。
「ジキルさん、この半年間大変そうだったもんな」
「だよなぁ。ソロだった戦士のレガと、僧侶のバーザムを引き入れてなんとか体制整えたんだよな?」
「俺たちだって頑張っただろ?モンスター討伐をよぉ」
「だな」
「ラクスのやつはお高く留まりやがって。自分たちがモンスターを間引けるからって、予算減らすか普通?」
「そうだぜ。そのおかげで討伐単価は減るし、この3年間は散々だったよな」
「しかもジキルが言ってたけど、"閃光"だけは単価減ってなかったんだろ?マジでクズだな」
「エランダ様とギルド長のガンドスが謝罪してたもんな。これからはむしろ増やしてくれるんだろ?エランダ様最高だ!」
「まさか全部バレてるとは思わなかったんだろ。ウケる。もうこの街にラクスの居場所なんてねぇんだよ!」
「間違いない」
「むしろ帰ってきたら俺たちがやってやるぜぇ!」
喧騒の中で鳴り響く笑い声。
誰も彼も真実を知らず、悪意ある者に踊らされているとも知らず、勝手な話をして機嫌よく酒を煽っている。
「それにしてもジキルさんとライラさんを殴って出て行くとか、マジでバーサーカーだよな、ラクスのやつは」
「本当にクズだぜ!」
「逆恨みじゃねーか!」
「訓練とか言って衛兵をダンジョンに入れようとして反対された後は俺たちを引っ張っていきやがるしな」
「マジ最悪だったよな。労働環境悪すぎ」
「鬼だったよな。『進め!まだ戦えるだろ!』ってのが耳についたままだぜ」
「ちょっと戦えるからって調子に乗ってんじゃねぇよ。結局ミスで立場失って、バカじゃねぇの?」
「なんでもシファ様にも嘘ついて出て行ったらしいぜ?」
「マジかよ」
「泣いてたもんな、シファ様。可哀そうに」
「もし今度ラクスにあったら俺がぶっ殺してやるぜ!」
その後も、いろんなテーブルで繰り広げられる事実とは違う話。
よくある話ではある。
悲しいことに。
「それにしてもジキルさんとエランダ様はすげぇよな」
「あぁ。街は完全に立ち直ったしな」
「そう言えばホーネルド公爵がこの街の復興を絶賛してるらしいぜ?」
「公爵が?なんでまた」
「リオフェンダール領の寄り親だからな、公爵は。その復興で国王から褒められたらしい」
「この街にカジノも作ってくれたしな。公爵万歳!」
「お前、この前有り金全部すってたのに……」
「いいんだよ!娯楽なんだから。それに今日は勝ったぜ!」
「懲りねぇな~」
「別にいいだろ?それにこの前なんかエランダ様も来てたんだぜ?最高だろ?やっぱ綺麗だよな~あの人」
「マジか。羨ましいな、お近づきになりたい」
冒険者たちは生死をかける職業だ。
だから多くの冒険者は享楽的だ。
酒を飲み、ギャンブルをする。女も買う。
「お~い、酒持ってこい!」
「こっちもだ~」
「飲め飲め!」
ガタン。
そこに入ってきたのはギルド職員だ。
「みなさん、大変です!」
「なんだ~?」
「お嬢ちゃん、ちょっとお酌してくれよぉ~」
「ずっりぃ~。こっちだ。先にこっちを」
「あぁ?俺が先に声かけただろ?」
「ふざけんな、てめぇ!」
冒険者たちは慌てた様子のギルド職員の様子など気にもかけずに騒ぎ続ける。
それでも職員はめげない。
あらん限りの声を張って叫んだ。
「みなさん、聞いてください!大変です!スタンピードです!」
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