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第1話 帰還したら待っていたのは裏切りと追放だった
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「悪いが、お前の居場所はもうない。出て行け」
目の前にいるバカが罠を踏み抜いたせいでダンジョンの深層に落ちて半年。
地獄の日々だった。襲い来る超強力なモンスター。飢餓と毒との戦い。どこに進めばいいのかも分からない中で死に物狂いで戦い続け、ようやく帰っていた。
そんな俺に対してかけられた言葉がこれだ。
「ふざけんなよ?お前が踏み抜いた罠のせいで深層に落ちたところから帰って来たのに、言うことはそれか?」
そう。あろうことかあの日こいつはとある罠を踏み抜いた。
お前は盗賊だろ?罠を解除するのが仕事なのに、なんで踏み抜くんだよ。ふざけんなよ?
そのせいでミシェールが傷を負い、俺は穴に落ちかけているこいつを庇ったんだ。
それなのに……
「オレが?罠はお前が踏んで、1人で落ちて行ったんだろう。人のせいにするなんて、酷い奴だな。しかもお前のせいで傷を負ったミシェールはまだ目覚めないんだぞ?」
「てめぇ」
ミシェールが眠ったままだと?
どれだけ酷いケガを負わせたんだよ。
どう考えてもミシェールが目覚めず、俺が不在なのをいいことに嘘をばらまきやがったんだ。
そもそも俺たちのパーティーの陣形は、このクズが先頭、騎士のミシェールとリーダーの俺が続き、最後に僧侶のクレアだ。
俺が1人で勝手に罠を踏み抜くわけがねぇだろ!
「ラクス。残念だけど行方不明になって半年が経過したあなたは推定死亡扱いなのよ。ルールは知っているでしょう?既にパーティーはジキルに引き継がれたのよ」
しかし俺が怒鳴る前に別の声が被さった。
領主代行で、俺の婚約者のエランダだ。
長いプラチナブロンドの髪をなびかせる美女で、街での人気は高い。
お金に細かいところがあり、ギルド員からは不満も聞くが、堅実に運営しているんだろう。
この街を治めるのは本来リオフェンダール子爵だが、高齢でかつ娘が2人だけ。
残念なことに奥さんと長男を3年前に発生したスタンピードで失ったことで一気に老け込んでしまった。
それで、そのスタンピードを収めたのが俺たちで、リーダーの俺は子爵の長女であるエランダと婚約し、将来は2人でダンジョン対策をしながらこの街を治めていく予定だった。
なのに……
「エランダ。なぜかばってくれなかった……。領主代行の地位があればなんとかなっただろ?ダンジョンの危機にはともに立ち向かおうって話してただろ?」
俺は縋るように声を振り絞る。
婚約者すら俺ではなくクズを信じたのか?
「往生際が悪いぞ。ミスのせいでパーティーを危険に晒しておいてな。それに、エランダはもうすでにオレの女だ。気安く声をかけるな」
「なに?どういうことだ!?」
なんだと?
婚約はどうなった?領主の許しを得て、神殿で正式に結んだんだぞ?
「どういうこともなにも、そういうことよ。あなたがグズグズしてたせいで死亡扱いになったから当然破棄されたわ」
「そして新たに"閃光"のリーダーとなったオレと婚約したってことだよ。それくら気付けよバカだな。あっはっはっはっは」
「お前ら!?」
命をかけて帰ってきた俺に言うことはそれか?
"閃光"でも下層でギリギリだったのに、深層まで落とされたんだぞ?
命がけで……それでもエランダとパーティーと街のことだけを考えて帰って来たのに……。
俺は拳を握りしめる。
が、こいつらの裏切りはそんな程度ではなかった。
「騒ぐのはよしてもらおう。お腹の子に響いたらどうしてくれるんだ?」
「こっ、子供だと!!!!!?」
ふざけんなよこの野郎!
俺は領主である子爵からの頼みを聞いて、一線は越えない理性ある関係を保っていたというのに……。
俺は湧き上がる憤怒をなんとか抑えようと試みる。
「もうここにあなたのものは何も残っていないの。諦めて出て行ってちょうだい。もう市民権もないんだしね」
そこに畳みかけてくる元婚約者。
「こんな街、こっちから願い下げだ!」
もうこんなところ、どうでもいいわ!
「本当なら今お前が身につけているものも全部没収するんだが、まぁそこは見逃してやる。ありがたく思えよなぁ」
そしてクズ野郎。
2人して怒りを抑えながら項垂れる俺を見下している。
これ以上我慢する必要はない。
覚悟しろ!
「これは俺がこの半年、ダンジョンを彷徨って得てきたものだ!パーティー資産じゃねぇんだよ、このクソ野郎が!」
「ぐおぉ……てっ、てめぇ!」
俺はクズの顔を殴った。
この場で魔力全開で殴ったらこんなクズは即殺してしまうため、精一杯抑えて殴った。
「ギルドでの暴力行為は控えてもらおう!」
「やめなさい、ラクス。出て行って」
「言われなくても出て行ってやるよ!!!!」
「待ちやがれ!衛兵!捕らえろ!"閃光"のリーダーに暴力行為を働いたんだぞ!そいつは犯罪者だ!」
ギルドの扉を蹴って出て行く俺の後ろで、びくびくしながら様子を伺っていたギルド長やエランダの護衛の衛兵たちも出て来て何か言っている。
殴られたクズは手加減されたことも気付かず喚いているが、捕えられるものならやってみろよ!?
目の前にいるバカが罠を踏み抜いたせいでダンジョンの深層に落ちて半年。
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そんな俺に対してかけられた言葉がこれだ。
「ふざけんなよ?お前が踏み抜いた罠のせいで深層に落ちたところから帰って来たのに、言うことはそれか?」
そう。あろうことかあの日こいつはとある罠を踏み抜いた。
お前は盗賊だろ?罠を解除するのが仕事なのに、なんで踏み抜くんだよ。ふざけんなよ?
そのせいでミシェールが傷を負い、俺は穴に落ちかけているこいつを庇ったんだ。
それなのに……
「オレが?罠はお前が踏んで、1人で落ちて行ったんだろう。人のせいにするなんて、酷い奴だな。しかもお前のせいで傷を負ったミシェールはまだ目覚めないんだぞ?」
「てめぇ」
ミシェールが眠ったままだと?
どれだけ酷いケガを負わせたんだよ。
どう考えてもミシェールが目覚めず、俺が不在なのをいいことに嘘をばらまきやがったんだ。
そもそも俺たちのパーティーの陣形は、このクズが先頭、騎士のミシェールとリーダーの俺が続き、最後に僧侶のクレアだ。
俺が1人で勝手に罠を踏み抜くわけがねぇだろ!
「ラクス。残念だけど行方不明になって半年が経過したあなたは推定死亡扱いなのよ。ルールは知っているでしょう?既にパーティーはジキルに引き継がれたのよ」
しかし俺が怒鳴る前に別の声が被さった。
領主代行で、俺の婚約者のエランダだ。
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残念なことに奥さんと長男を3年前に発生したスタンピードで失ったことで一気に老け込んでしまった。
それで、そのスタンピードを収めたのが俺たちで、リーダーの俺は子爵の長女であるエランダと婚約し、将来は2人でダンジョン対策をしながらこの街を治めていく予定だった。
なのに……
「エランダ。なぜかばってくれなかった……。領主代行の地位があればなんとかなっただろ?ダンジョンの危機にはともに立ち向かおうって話してただろ?」
俺は縋るように声を振り絞る。
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「そして新たに"閃光"のリーダーとなったオレと婚約したってことだよ。それくら気付けよバカだな。あっはっはっはっは」
「お前ら!?」
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命がけで……それでもエランダとパーティーと街のことだけを考えて帰って来たのに……。
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これ以上我慢する必要はない。
覚悟しろ!
「これは俺がこの半年、ダンジョンを彷徨って得てきたものだ!パーティー資産じゃねぇんだよ、このクソ野郎が!」
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