10 / 48
第1章 なんで私が追放なのよ!
第10話 勇者ざまぁ④今さらパーティーに戻れって……頭は大丈夫ですか?勇者様
しおりを挟む
side 精霊術師エメリア
アークウルフをレオが倒した後、レオと一緒に洞窟を探検し、潜んでいたボスであるロードウルフという魔物を倒しました。
ロードウルフはアークウルフよりも強力でしたが、セリフの途中で押し返したことに怒り心頭のルクシオン様が瞬殺しました。
私はありがとうございますとお礼を伝え、普段より多くの魔力を捧げてルクシオン様にはお戻りいただきました。てへっ♡
そして、ロードウルフが潜んでいた洞窟の底には転移の魔道具が落ちていました。探すとこれの片方はこの洞窟の入り口に設置してありましたので、見つけたものを村に設置しておけばいつでもここまで飛べます。
大陸を結ぶような大きなものではなかったので設置場所が聖域になったりはしませんが、今後の攻略のためにとても便利なものでしたので、私たちはひとまずこれを持って村に帰還しました。
「エメリア様。ありがとうございました。おかげで少し暖かくなったように感じます」
村で私を泊めてくれたお家の娘・ミーナが可愛らしくつい抱きしめてしまいます。
彼女は天真爛漫な女の子で、レオの姪……つまりラオベルグラッド王国の元王族ですが、とても純朴でその笑顔に癒されます。
「おはようございます、エメリア様。ミーナの言う通りです。きっと洞窟のボスをエメリア様が倒してくださったお陰です」
明るい声で朝の挨拶をしてくれるのがミーナの母であるリューナさんです。
レオの従姉弟の美人さんです。
たしかに、森で野営していた時に比べて朝の光が強いように思います。
ルーディア大陸では感じたことがない状況ですが。
恐らくロデリグ大陸は完全に魔族の支配下に落ちていたので、闇の魔力が充満し、日の光さえも遮っていたのでしょう。
それがあの洞窟のボスを倒したことで晴れたということは、このまま各地のボスを倒していけばいずれロデリグ大陸全体が闇の魔力から解放されることでしょう。
もしかしたらこの村のように魔族の手を逃れた人々が残っているかもしれません。
私は攻略を進める決意を新たにしました。
「おはよう、リア……いい朝だな」
そしてなぜか少し照れながらレオが挨拶してきます。
私を略称で呼ぶのが恥ずかしいのでしょうか?
「おはよう、レオ。よく眠れましたか?」
「……あぁ」
恥ずかしがるレオも可愛いですね。
このまま一緒に攻略を進めていけば、仲も深まるでしょうし、ラオベルグラッド王国の復興を実現してレオを玉座に据えるのも楽しそうです。
「リアは一度戻るんだったか?」
リューナが用意してくれた食事を共にとっていると、レオが聞いて来ます。
「そうですね。攻略の様子を伝えに来るようにギルドカードを通じて父から連絡があったので一度戻ります。なんでも勇者様が攻略に失敗して戻ったようでして、状況を心配したようです」
私の攻略のやる気とは裏腹に、父の命であれば従わざるを得ません。
あのアホ勇者はこんなときでも邪魔してきます。
「そうだったのか。それなら一度戻ってお父様を安心させるべきだな」
「そうですね。心配いりません。レオの強さと、私の精霊術が十分役に立ったことと、洞窟のボスを倒して一部だと思いますが闇の魔力を払ったことを伝えてきます」
私は必ず戻ってくることを誓います。
「次の探索に向けて準備をしながら待ってるよ。キミは俺より強いし心配はいらないと思うんだけど、気をつけてな」
レオが私のことを心配してくれるのは嬉しいのですが、そんなふうにおずおずと言う彼が可愛くて……
「ありがとう、レオ……」
ちゅっ♡
「!?!?」
ほっぺにキスしてさしあげました。
「あらまぁ」
リューナさんは仕方ないわねといった様子で笑っています。
「レオまっかっか!」
「こっ……こら!」
ミーナはレオをからかっていますね。
2人とも可愛いです。
そして私は神殿から転移の魔道具を使ってルーディア大陸に戻りました。
レオの村は帰還したレオを労い、初めて訪れた私を歓迎してくれました。
昨晩村に辿り着いた時には闇の魔力が薄れたと大騒ぎになっており、レオが洞窟のボスを倒したと告げたときには涙を流すものもいました。
あのロードウルフという魔物はこれまでに何度かこの村の周辺までやってきたことがあるようです。
その威圧はすさまじく、村の防衛をする戦士たちを蹴散らし、食らっていったこともあるようです。
なんと、リューナの夫……ミーナの父もその一人でした。
その方は元王族として村を守るために必死で戦ったそうです。
ラオベルグラッドの王族は高潔ですね。
私の印象はレオですでにかなりの高得点でしたが、話を聞けば聞くほど天井を突き抜けていきます。
あの王子でもあるアホ勇者のせいで王族というものに対して抱いていた疑問が払しょくされて行きました。
いえ、国王陛下は威厳もあって、立派に国を治めていらっしゃる方なので、評価が地面を突き破って行っているのは王子でもあるアホ勇者だけでした。
そんなアホ勇者がなんと私の目の前にいます……。
「は?」
なぜ私がこのアホ勇者と会話しなければならないのでしょうか。
もうパーティーも抜けましたし婚約も解消できたのでせいせいしているというのに。
「だから、何度も言うが、僕のパーティーに戻らせてやると言っているのだ!」
ちょっとこのアホの頭を割って中を覗いてみてもいいでしょうか?
なにをどう考えたらこんなアホな結論を導き出せるのでしょうか?
「いえ、結構です」
「ぐっ……お前、僕がこんなに下手に言っているというのに……」
下手とは、ソファーにふんぞり返って偉そうに上から目線で『戻らせてやる』なんて言うことを意味する言葉でしたでしょうか?
いまさら両手を地面について戻ってきてくれとか涙ながらに言われても困りますが、まぁそれならそれでレオメルド様とも相談して共同戦線を張ることくらいは考えてもいいですが……。
「追放されたときに確認した通りです。私には戻る気はありませんし、あなたはあなたの望む仲間と一緒に行けばいいのではないですか?」
ついこのアホ勇者を前にすると言葉が辛らつになってしまいそうになるのを押さえて冷静にお伝えしました。偉いですね、私。
「お前!王子でもあり勇者でもある僕が戻ってきても良いと言っているんだぞ!そうか……婚約破棄になったことをひがんでいるのか?だとしたら、それも戻してやる。それならいいだろう?」
えーと、このアホ勇者の頭をカチ割ってもよろしいでしょうか?
アークウルフをレオが倒した後、レオと一緒に洞窟を探検し、潜んでいたボスであるロードウルフという魔物を倒しました。
ロードウルフはアークウルフよりも強力でしたが、セリフの途中で押し返したことに怒り心頭のルクシオン様が瞬殺しました。
私はありがとうございますとお礼を伝え、普段より多くの魔力を捧げてルクシオン様にはお戻りいただきました。てへっ♡
そして、ロードウルフが潜んでいた洞窟の底には転移の魔道具が落ちていました。探すとこれの片方はこの洞窟の入り口に設置してありましたので、見つけたものを村に設置しておけばいつでもここまで飛べます。
大陸を結ぶような大きなものではなかったので設置場所が聖域になったりはしませんが、今後の攻略のためにとても便利なものでしたので、私たちはひとまずこれを持って村に帰還しました。
「エメリア様。ありがとうございました。おかげで少し暖かくなったように感じます」
村で私を泊めてくれたお家の娘・ミーナが可愛らしくつい抱きしめてしまいます。
彼女は天真爛漫な女の子で、レオの姪……つまりラオベルグラッド王国の元王族ですが、とても純朴でその笑顔に癒されます。
「おはようございます、エメリア様。ミーナの言う通りです。きっと洞窟のボスをエメリア様が倒してくださったお陰です」
明るい声で朝の挨拶をしてくれるのがミーナの母であるリューナさんです。
レオの従姉弟の美人さんです。
たしかに、森で野営していた時に比べて朝の光が強いように思います。
ルーディア大陸では感じたことがない状況ですが。
恐らくロデリグ大陸は完全に魔族の支配下に落ちていたので、闇の魔力が充満し、日の光さえも遮っていたのでしょう。
それがあの洞窟のボスを倒したことで晴れたということは、このまま各地のボスを倒していけばいずれロデリグ大陸全体が闇の魔力から解放されることでしょう。
もしかしたらこの村のように魔族の手を逃れた人々が残っているかもしれません。
私は攻略を進める決意を新たにしました。
「おはよう、リア……いい朝だな」
そしてなぜか少し照れながらレオが挨拶してきます。
私を略称で呼ぶのが恥ずかしいのでしょうか?
「おはよう、レオ。よく眠れましたか?」
「……あぁ」
恥ずかしがるレオも可愛いですね。
このまま一緒に攻略を進めていけば、仲も深まるでしょうし、ラオベルグラッド王国の復興を実現してレオを玉座に据えるのも楽しそうです。
「リアは一度戻るんだったか?」
リューナが用意してくれた食事を共にとっていると、レオが聞いて来ます。
「そうですね。攻略の様子を伝えに来るようにギルドカードを通じて父から連絡があったので一度戻ります。なんでも勇者様が攻略に失敗して戻ったようでして、状況を心配したようです」
私の攻略のやる気とは裏腹に、父の命であれば従わざるを得ません。
あのアホ勇者はこんなときでも邪魔してきます。
「そうだったのか。それなら一度戻ってお父様を安心させるべきだな」
「そうですね。心配いりません。レオの強さと、私の精霊術が十分役に立ったことと、洞窟のボスを倒して一部だと思いますが闇の魔力を払ったことを伝えてきます」
私は必ず戻ってくることを誓います。
「次の探索に向けて準備をしながら待ってるよ。キミは俺より強いし心配はいらないと思うんだけど、気をつけてな」
レオが私のことを心配してくれるのは嬉しいのですが、そんなふうにおずおずと言う彼が可愛くて……
「ありがとう、レオ……」
ちゅっ♡
「!?!?」
ほっぺにキスしてさしあげました。
「あらまぁ」
リューナさんは仕方ないわねといった様子で笑っています。
「レオまっかっか!」
「こっ……こら!」
ミーナはレオをからかっていますね。
2人とも可愛いです。
そして私は神殿から転移の魔道具を使ってルーディア大陸に戻りました。
レオの村は帰還したレオを労い、初めて訪れた私を歓迎してくれました。
昨晩村に辿り着いた時には闇の魔力が薄れたと大騒ぎになっており、レオが洞窟のボスを倒したと告げたときには涙を流すものもいました。
あのロードウルフという魔物はこれまでに何度かこの村の周辺までやってきたことがあるようです。
その威圧はすさまじく、村の防衛をする戦士たちを蹴散らし、食らっていったこともあるようです。
なんと、リューナの夫……ミーナの父もその一人でした。
その方は元王族として村を守るために必死で戦ったそうです。
ラオベルグラッドの王族は高潔ですね。
私の印象はレオですでにかなりの高得点でしたが、話を聞けば聞くほど天井を突き抜けていきます。
あの王子でもあるアホ勇者のせいで王族というものに対して抱いていた疑問が払しょくされて行きました。
いえ、国王陛下は威厳もあって、立派に国を治めていらっしゃる方なので、評価が地面を突き破って行っているのは王子でもあるアホ勇者だけでした。
そんなアホ勇者がなんと私の目の前にいます……。
「は?」
なぜ私がこのアホ勇者と会話しなければならないのでしょうか。
もうパーティーも抜けましたし婚約も解消できたのでせいせいしているというのに。
「だから、何度も言うが、僕のパーティーに戻らせてやると言っているのだ!」
ちょっとこのアホの頭を割って中を覗いてみてもいいでしょうか?
なにをどう考えたらこんなアホな結論を導き出せるのでしょうか?
「いえ、結構です」
「ぐっ……お前、僕がこんなに下手に言っているというのに……」
下手とは、ソファーにふんぞり返って偉そうに上から目線で『戻らせてやる』なんて言うことを意味する言葉でしたでしょうか?
いまさら両手を地面について戻ってきてくれとか涙ながらに言われても困りますが、まぁそれならそれでレオメルド様とも相談して共同戦線を張ることくらいは考えてもいいですが……。
「追放されたときに確認した通りです。私には戻る気はありませんし、あなたはあなたの望む仲間と一緒に行けばいいのではないですか?」
ついこのアホ勇者を前にすると言葉が辛らつになってしまいそうになるのを押さえて冷静にお伝えしました。偉いですね、私。
「お前!王子でもあり勇者でもある僕が戻ってきても良いと言っているんだぞ!そうか……婚約破棄になったことをひがんでいるのか?だとしたら、それも戻してやる。それならいいだろう?」
えーと、このアホ勇者の頭をカチ割ってもよろしいでしょうか?
646
お気に入りに追加
1,333
あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

お姉様に恋した、私の婚約者。5日間部屋に篭っていたら500年が経過していました。
ごろごろみかん。
恋愛
「……すまない。彼女が、私の【運命】なんだ」
──フェリシアの婚約者の【運命】は、彼女ではなかった。
「あなたも知っている通り、彼女は病弱だ。彼女に王妃は務まらない。だから、フェリシア。あなたが、彼女を支えてあげて欲しいんだ。あなたは王妃として、あなたの姉……第二妃となる彼女を、助けてあげて欲しい」
婚約者にそう言われたフェリシアは──
(え、絶対嫌なんですけど……?)
その瞬間、前世の記憶を思い出した。
彼女は五日間、部屋に籠った。
そして、出した答えは、【婚約解消】。
やってられるか!と勘当覚悟で父に相談しに部屋を出た彼女は、愕然とする。
なぜなら、前世の記憶を取り戻した影響で魔力が暴走し、部屋の外では【五日間】ではなく【五百年】の時が経過していたからである。
フェリシアの第二の人生が始まる。
☆新連載始めました!今作はできる限り感想返信頑張りますので、良ければください(私のモチベが上がります)よろしくお願いします!
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる