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第一章
第24話 一方その頃パーティーは?当然ざまぁ!!④
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「うぉおぉぉおおおお!!!食らえ!!!バー―――――――ン!!!!!!!!!!!!!」
おぉ!トージか!?
振り向くと全身を使って杖を振り切ったトージの姿が見えた。
すげーじゃねぇか!!
予想もしていなかったが、ここにきてトージがファイヤーストライクよりも上位の火魔法であるバーンを放った!
これまでよりも遥かに大きな火球がフロストウッドガーディアンに向かって飛んでいく!
今まで手を抜いていたのか???
そう思ってしまうほどの巨大な火球がフロストウッドガーディアンに向かって飛んでいく!
これはダメージを与えられるか!?
しかし……。
その火球はフロストウッドガーディアンに当たって弾けたが、フロストウッドガーディアンは止まらない。
当たったところから少し湯気が上がっているが、ダメージがあるようには見えなかった……。
なんだよ、おい!
防御力高すぎるだろ!?
なんで木が普通に火に耐えてんだよ!
雪すら解けてねぇし!!!
フロストウッドガーディアンの目の前でリーゼルがへたり込んでいる……。
「あんまりだよ……こんなの。ごめんよ……アナト。キミさえいれば……」
なにやってんだよ!
いや、あいつはもうダメだ。
行くぞ!
オレは問答無用で逃げ出した。
そして、トージが既にいないことに気付く。ハルリもだ!
あいつら、オレより先に逃げやがったのかよ!クソが!!
どうせならリーゼルが少しでも足止めしてくれればいいものの、動きもしないあいつをフロストウッドガーディアンは無視してこっちを追ってきやがる。
逃走するハルリ、トージ、俺。
これが逃げている順番だ。
あいつら早えぇな!ちょっとは待てよ!!
しかし、フロストウッドガーディアンはきっちり追いかけてくる。
あんなでくの坊のくせによ!
デカいから一歩の距離が長いのかよ!
しかもたまに投げてくる雪玉がまた厄介だ。
偶然持っていた鏡で後ろを見ながら……
うぉぉぉおおおおお!
チラ見したら真後ろに雪玉が迫ってやがった。
あぶねぇよクソ!!!
オレが一番遅いせいでオレにばっかり雪玉を投げてきやがる。
くそっ、ハルリかトージのどっちかこけろよ!
オレ様のために!
攻略で進んでいるときに火の魔剣と火魔法である程度障害になりそうな木や雪をどかしていたせいで逃げやすいのが救いだ。
このままいけば逃げ切れる。
なんとかフロストウッドガーディアンに追い付かれる前にダンジョンの入り口に辿り着けそうだ……。
ひたすら雪を避けながらダンジョンの入り口を目指すオレ達。
ようやく入り口が見えた。
「行け!飛び込め!」
3人とも入り口に飛び込んだ。
そして、ダンジョンの外に出た!
やった!!
やったぞ!!!!
助かったんだ!!!!!!
オレとトージは雪の上に転がって大の字になって息を整える。
危なかった。
フロストウッドガーディアン。あんなのとは戦えない。
稼ぎが宝箱から出たアイテムしかないのは寂しいが、命の方が大事だ。
しかもアイテムは7つもある。鑑定してもらったらもしかしたらいいものがあるかもしれない。
いや、きっとある。
「ようやく外まで来たな……危なかった……」
肩で息をしているトージの様子はさも全力で戦いましたという感じだ。
「てめぇ、このやろう。全く効かなかったじゃねぇ~か、てめぇの火魔法はよぉ!」
「うるさいな。お前の魔剣ではそもそもフロストウッドガーディアンに届きもしなかっただろう。逃げる時間を稼いだんだ。感謝しろ!」
普段喋らないトージの思いのほか強い主張に少しビビったのは内緒だ。
くそっ。
「ぐっ、で?ハルリは?」
「知らないよ。もうダンジョンを抜けたのに速度を落とさず逃げてったよ」
トージが向いた方向……はるか向こうに女の背中が見える……。
「あのクソ女……給料返せ!」
あいつ、ふざけんなよ!
「給料?まさか前払いしたのか?」
俺を見つめるトージ。そう言えば言ってなかったな。
「あっ……」
「あっ、じゃないよ。持ち逃げされただけじゃないか!」
「うるさい!そんなことはない」
これは予定外だったんだ。きっと街で待ってるだろう。
「しかもお前、収納袋は?」
「えっ?あぁ?な……ない。おい、マジか!?」
どこやった。オレがしっかり持ってたはず。いつだ?
まさかハルリか……。
あの時。
フロストウッドガーディアンが出たときに寄ってきたと思ったら、収納袋を盗んだのか!?
「お前なにやってるんだよ!?」
「ふざけんなよクソ女!絶対探し出して後悔させてやるぞ!」
俺に怒るトージと、ハルリに怒る俺が騒いでいると……
ズシーン!!!
「「えっ??」」
なんだよ?
なんであいつの足音がするんだよ?
オレは恐る恐るダンジョンの入り口の方を見ると、そこには言い争いをするオレ達2人を見下ろす雪をまとった巨大な木のモンスター……。
「なんでだよ!なんでフロストウッドガーディアンがダンジョンの外に???」
「知るか!逃げろ!!!」
「あんなのダンジョンの入り口通れるわけがないだろうが!
ふざけんなぁあああぁぁああああぁぁあああああ!!!!」
オレ達は全力で走った。
もう方向なんかわからない。
どっちが街だ!?
だれかいないのか?
だれか助けて……。
そして振り下ろされる巨大な枝。
もう雪玉を飛ばす必要はないくらい接近してきたフロストウッドガーディアンは思いっきり枝を振ってきやがった。
吹っ飛ばされるオレ達……。
終わった。
そのままオレは雪の中に突っ込み、意識を失ったのだった。
おぉ!トージか!?
振り向くと全身を使って杖を振り切ったトージの姿が見えた。
すげーじゃねぇか!!
予想もしていなかったが、ここにきてトージがファイヤーストライクよりも上位の火魔法であるバーンを放った!
これまでよりも遥かに大きな火球がフロストウッドガーディアンに向かって飛んでいく!
今まで手を抜いていたのか???
そう思ってしまうほどの巨大な火球がフロストウッドガーディアンに向かって飛んでいく!
これはダメージを与えられるか!?
しかし……。
その火球はフロストウッドガーディアンに当たって弾けたが、フロストウッドガーディアンは止まらない。
当たったところから少し湯気が上がっているが、ダメージがあるようには見えなかった……。
なんだよ、おい!
防御力高すぎるだろ!?
なんで木が普通に火に耐えてんだよ!
雪すら解けてねぇし!!!
フロストウッドガーディアンの目の前でリーゼルがへたり込んでいる……。
「あんまりだよ……こんなの。ごめんよ……アナト。キミさえいれば……」
なにやってんだよ!
いや、あいつはもうダメだ。
行くぞ!
オレは問答無用で逃げ出した。
そして、トージが既にいないことに気付く。ハルリもだ!
あいつら、オレより先に逃げやがったのかよ!クソが!!
どうせならリーゼルが少しでも足止めしてくれればいいものの、動きもしないあいつをフロストウッドガーディアンは無視してこっちを追ってきやがる。
逃走するハルリ、トージ、俺。
これが逃げている順番だ。
あいつら早えぇな!ちょっとは待てよ!!
しかし、フロストウッドガーディアンはきっちり追いかけてくる。
あんなでくの坊のくせによ!
デカいから一歩の距離が長いのかよ!
しかもたまに投げてくる雪玉がまた厄介だ。
偶然持っていた鏡で後ろを見ながら……
うぉぉぉおおおおお!
チラ見したら真後ろに雪玉が迫ってやがった。
あぶねぇよクソ!!!
オレが一番遅いせいでオレにばっかり雪玉を投げてきやがる。
くそっ、ハルリかトージのどっちかこけろよ!
オレ様のために!
攻略で進んでいるときに火の魔剣と火魔法である程度障害になりそうな木や雪をどかしていたせいで逃げやすいのが救いだ。
このままいけば逃げ切れる。
なんとかフロストウッドガーディアンに追い付かれる前にダンジョンの入り口に辿り着けそうだ……。
ひたすら雪を避けながらダンジョンの入り口を目指すオレ達。
ようやく入り口が見えた。
「行け!飛び込め!」
3人とも入り口に飛び込んだ。
そして、ダンジョンの外に出た!
やった!!
やったぞ!!!!
助かったんだ!!!!!!
オレとトージは雪の上に転がって大の字になって息を整える。
危なかった。
フロストウッドガーディアン。あんなのとは戦えない。
稼ぎが宝箱から出たアイテムしかないのは寂しいが、命の方が大事だ。
しかもアイテムは7つもある。鑑定してもらったらもしかしたらいいものがあるかもしれない。
いや、きっとある。
「ようやく外まで来たな……危なかった……」
肩で息をしているトージの様子はさも全力で戦いましたという感じだ。
「てめぇ、このやろう。全く効かなかったじゃねぇ~か、てめぇの火魔法はよぉ!」
「うるさいな。お前の魔剣ではそもそもフロストウッドガーディアンに届きもしなかっただろう。逃げる時間を稼いだんだ。感謝しろ!」
普段喋らないトージの思いのほか強い主張に少しビビったのは内緒だ。
くそっ。
「ぐっ、で?ハルリは?」
「知らないよ。もうダンジョンを抜けたのに速度を落とさず逃げてったよ」
トージが向いた方向……はるか向こうに女の背中が見える……。
「あのクソ女……給料返せ!」
あいつ、ふざけんなよ!
「給料?まさか前払いしたのか?」
俺を見つめるトージ。そう言えば言ってなかったな。
「あっ……」
「あっ、じゃないよ。持ち逃げされただけじゃないか!」
「うるさい!そんなことはない」
これは予定外だったんだ。きっと街で待ってるだろう。
「しかもお前、収納袋は?」
「えっ?あぁ?な……ない。おい、マジか!?」
どこやった。オレがしっかり持ってたはず。いつだ?
まさかハルリか……。
あの時。
フロストウッドガーディアンが出たときに寄ってきたと思ったら、収納袋を盗んだのか!?
「お前なにやってるんだよ!?」
「ふざけんなよクソ女!絶対探し出して後悔させてやるぞ!」
俺に怒るトージと、ハルリに怒る俺が騒いでいると……
ズシーン!!!
「「えっ??」」
なんだよ?
なんであいつの足音がするんだよ?
オレは恐る恐るダンジョンの入り口の方を見ると、そこには言い争いをするオレ達2人を見下ろす雪をまとった巨大な木のモンスター……。
「なんでだよ!なんでフロストウッドガーディアンがダンジョンの外に???」
「知るか!逃げろ!!!」
「あんなのダンジョンの入り口通れるわけがないだろうが!
ふざけんなぁあああぁぁああああぁぁあああああ!!!!」
オレ達は全力で走った。
もう方向なんかわからない。
どっちが街だ!?
だれかいないのか?
だれか助けて……。
そして振り下ろされる巨大な枝。
もう雪玉を飛ばす必要はないくらい接近してきたフロストウッドガーディアンは思いっきり枝を振ってきやがった。
吹っ飛ばされるオレ達……。
終わった。
そのままオレは雪の中に突っ込み、意識を失ったのだった。
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