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第一章
第14話 一方その頃パーティーは?当然ざまぁ!!②
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オレの全力の斬撃と、トージの得意のファイヤーストライクを当てたが、かすり傷すらつかなかったスカルナイト……。
「くそ!まだだ。オレたちはこんなもんじゃねぇ!攻撃するぞ!!!って、おい!待てトージ!!!」
リーダーであるオレの言葉に耳を貸さずに走り始めるトージ。
ふざけんなよ!?
戦線放棄かよ!!!
「ぐはぁ!」
「オーダル!!!」
トージのせいでスカルナイトから目を離してしまった。
その隙を逃さず剣を振り下ろしてきたスカルナイトに対し、大盾で攻撃を受けるオーダル。
「ヒール!」
そんなオーダルに回復魔法を唱えるリーゼル。
こいつの方がトージより何倍もましだった。
しかし……。
『グゴォオオオオオオ!!!!』
「ぐわぁ~」
スカルナイトの攻撃に耐えきれず、オーダルが倒れてしまった。
斬られてはいない……盾で剣撃は防いでいるが、力で叩き潰された形だ。
まずい……。
くそっ!
「リーゼル!オーダルに回復魔法を!」
「今やってます!ヒール!ヒール!」
よし。悪いな……。
「なっ!ガーロン!おいっ!!!」
戦略的撤退というやつだ。
悪く思うなよリーゼル、オーダル。
「ぐはぁ……なっ……」
なんだ?
なぜオレが切られてる
なぜオレが倒れてる。
おい、どういうことだ!
見上げるとそこにいたのはスカルナイト……。
くそっ、オーダルが倒れたからこっちに来やがったのか……。
くそっ、まずい……。
「セイクリッドバースト!!!!!!」
「ピュリファイ!」
『グギャゴォオオオオオオ!!!!』
ドシーーーーン!
「なっ……?」
2つの光が飛んできたと思ったら、目の前で倒れていくスカルナイト。
あれは聖属性の中級魔法セイクリッドバーストと初級魔法ピュリファイだ……。
そう思いながらオレは気を失ってしまった。
次に目を覚ましたのはギルドの医務室だった。
オーダルと、リーゼルもいる……トージもかよ。
こいつ、一発殴ってやる。
そう思ってベッドから立ち上がった時……
「あぁ、起きたようだね。いや、ほかのメンバーはまだか」
馴染みのギルド職員に声をかけられる。
くそっ。助けたやつに運ばれたのか。かっこ悪りぃな。
ギルド職員はリーゼルたちの様子を見ると、全員起きたら声をかけるように言って医務室を出ていく。
ギルドにはケガをして帰ってきた冒険者のための医務室がある。
特定のダンジョンとの間に移動の魔道具が設置されているこのエフリードのような街であれば、ケガをした冒険者が飛んできたりすることも多いため効果的な施設だ。
オレは全員起きた後、とりあえずトージを一発殴ってからギルド職員に声をかけた。
何か文句を言っていたが無視だ。
ギルド職員曰くオレたちを助けたのはリュートとフィアージュという冒険者だ。
ラオベルクっていうここより大きな街で活動してる冒険者らしい。
なんでそんなやつらがあのダンジョンに来てんだよ。
そしてムカつくことに、そいつらのランクはA。
オレたちはBランクだから、そつらの方が強いことになる。
しかし、別の街の冒険者か。だったら……
「おい。お前ら!」
声では反応せず視線だけ向けてくる仲間たち。なんだよ……。
「口裏を合わせろよ!やつらに獲物を横取りにされたってな」
「「「なっ!?!?!?」」」
なにを驚いてんだよ?
「あぁ?なんだよ。そうでも言わないとオレたちが攻略に失敗したみてぇじゃねぇか!」
「失敗したんだろう!忠告したのに。今日はやめておけと言ったのに勝手に足を踏み入れて」
「はぁ?ふざけんなよリーゼル!てめぇ」
てめぇの失態をオレのせいにしてんじゃねぇよ!
そもそもお前やトージがもっと強力な魔導士だったらこんなことにはなってねぇんだよ!
「やめないか。こんなところで仲間割れを起こしている場合ではない」
「オーダル。しかし……」
オーダルはわかっているな。リーゼルをたしなめてくれたようだ。
「しかし、私もリーダーの案には賛同できない」
「なんだと?」
こいつもか。せっかく信頼できると思ったのによ!
「リュートとフィアージュだぞ?まだ20代だが若くしてAランクとなり、Sランクにも手が届くと言われている冒険者だ。そんな相手に喧嘩を売ってただで済むと思うのか?」
「バカか。この街の冒険者じゃねぇ~んだろ?だったらとりあえず恫喝してその場を誤魔化して、後で交渉すりゃいいんだよ」
なんでこれくらいのことがわかんねぇんだ?本当にバカだなこいつらは。
「ではギルド職員に訴えるとしよう。話は早い方がいい……」
「トージ!?」
なんだよ、トージが一番わかってるじゃねぇか!リーゼルはうるさい。
オレはリーゼルを殴り倒して、トージと共にギルド職員に訴える。
「はぁ?リュートとフィアージュがお前たちの獲物を横取りしただと?」
「そうなんだよ!オレたちが傷を負ったもののギリギリ倒しかけてた獲物だったのによぉ!」
「……さすがにそれは……」
「なんだよ?この街のギルド職員だろ?オレ達の言うことを疑うのかよ!?」
くそっ、このギルド職員は使えねぇ。なんでよその街の冒険者を信じるんだよ。
「それはさすがに聞き捨てならないな」
そこに現れたのはいけ好かない雰囲気の細身の男。こいつがリュートとかいうやつか。
「フィアージュを連れて来ていない時でよかった。こんなところで暴れられたら困るし……」
リュートが少し困ったような顔でそんなことをのたまわった。
なんだ?どんな脅しだよ?
「ほら見ろよ。こんなところで脅してくるやつらだぜ?」
「……」
固まったままのギルド職員。おい!反応しろよ!
「ガーロンと言ったか。お前はギルドのルールを知っていてこんなことを言いだしたのか?」
はぁ?ギルドのルールだと?知らねぇよ。よそ者が!
ここはオレ達の顔を立てて一旦引き下がるとこだろうがよ!
どいつもこいつも。
Aランクっつっても今は1人だ。こっちは4人だぞ?
「虚偽の報告をした場合、それが発覚した場合、重大なペナルティが発生する」
「どこが虚偽なんだよ?」
「……」
オレが言い返すと言葉に詰まる男。このまま押せば行けそうだな。
どうだ?証拠なんか出せるのかよ?
「さすがにこれには加担できない。私たちはそこの冒険者、リュート殿と、その仲間であるフィアージュ殿に助けられた。ガーロンの言うことは嘘だ!」
「あぁ!?」
てめぇ、ふざけんなよオーダル!!!
「やっぱりか。地に落ちたなガーロン。こっちへ来い!」
ギルド職員に腕を取られる。こいつこんなに力強えぇのかよ!
「ふざけんな!なにすんだよ!おい!オレの話を聞け!!!!」
「お前はもう黙れ。サイレント!」
くそっ、言葉を封じる魔法かよ!ギルド職員がギルド員にかける呪文じゃねぇだろ!
「大変申し訳ない。救ってもらったのに迷惑まで」
「いや、かまわない。あんなのがリーダーなのか?悪いことは言わないから抜けた方がいいぞ?」
くそっ!勝手な話をすんな!!
「アナトというメンバーがいた頃はまともだったようなのです。その頃の評判しか知らず、それで加入してしまいました。でも、正式加入ではなくお試しで、ギルドにも登録してなかったので……」
「なるほど。それは良かったのかどうかわからないけど、一緒にペナルティを課せられることはないな。僕も証言しておきましょう」
「ありがとうございます」
2人で勝手な話をしやがって!!!
「あぁ。それでアナトは?いた頃は、ということはどこかへ行ってしまったのかな?」
「すみません。私は面識がなく……」
「そうだった。すまない。でも、あいつのパーティーにいたと?苦労してそうだな、アナト。優秀なのに……」
「アナトという魔法剣士がいた頃はあのスカルナイトのいた階層で活動していたそうなので……」
オレはギルド職員に無理やり連れていかれ、記憶を覗き見る魔法を勝手に使われた。
そしてギルドのクソ職員はオレたちのランクを虚偽報告のペナルティとしてDまで落としやがった。
ふざけんな!!!!!!!!!!!!!
「くそ!まだだ。オレたちはこんなもんじゃねぇ!攻撃するぞ!!!って、おい!待てトージ!!!」
リーダーであるオレの言葉に耳を貸さずに走り始めるトージ。
ふざけんなよ!?
戦線放棄かよ!!!
「ぐはぁ!」
「オーダル!!!」
トージのせいでスカルナイトから目を離してしまった。
その隙を逃さず剣を振り下ろしてきたスカルナイトに対し、大盾で攻撃を受けるオーダル。
「ヒール!」
そんなオーダルに回復魔法を唱えるリーゼル。
こいつの方がトージより何倍もましだった。
しかし……。
『グゴォオオオオオオ!!!!』
「ぐわぁ~」
スカルナイトの攻撃に耐えきれず、オーダルが倒れてしまった。
斬られてはいない……盾で剣撃は防いでいるが、力で叩き潰された形だ。
まずい……。
くそっ!
「リーゼル!オーダルに回復魔法を!」
「今やってます!ヒール!ヒール!」
よし。悪いな……。
「なっ!ガーロン!おいっ!!!」
戦略的撤退というやつだ。
悪く思うなよリーゼル、オーダル。
「ぐはぁ……なっ……」
なんだ?
なぜオレが切られてる
なぜオレが倒れてる。
おい、どういうことだ!
見上げるとそこにいたのはスカルナイト……。
くそっ、オーダルが倒れたからこっちに来やがったのか……。
くそっ、まずい……。
「セイクリッドバースト!!!!!!」
「ピュリファイ!」
『グギャゴォオオオオオオ!!!!』
ドシーーーーン!
「なっ……?」
2つの光が飛んできたと思ったら、目の前で倒れていくスカルナイト。
あれは聖属性の中級魔法セイクリッドバーストと初級魔法ピュリファイだ……。
そう思いながらオレは気を失ってしまった。
次に目を覚ましたのはギルドの医務室だった。
オーダルと、リーゼルもいる……トージもかよ。
こいつ、一発殴ってやる。
そう思ってベッドから立ち上がった時……
「あぁ、起きたようだね。いや、ほかのメンバーはまだか」
馴染みのギルド職員に声をかけられる。
くそっ。助けたやつに運ばれたのか。かっこ悪りぃな。
ギルド職員はリーゼルたちの様子を見ると、全員起きたら声をかけるように言って医務室を出ていく。
ギルドにはケガをして帰ってきた冒険者のための医務室がある。
特定のダンジョンとの間に移動の魔道具が設置されているこのエフリードのような街であれば、ケガをした冒険者が飛んできたりすることも多いため効果的な施設だ。
オレは全員起きた後、とりあえずトージを一発殴ってからギルド職員に声をかけた。
何か文句を言っていたが無視だ。
ギルド職員曰くオレたちを助けたのはリュートとフィアージュという冒険者だ。
ラオベルクっていうここより大きな街で活動してる冒険者らしい。
なんでそんなやつらがあのダンジョンに来てんだよ。
そしてムカつくことに、そいつらのランクはA。
オレたちはBランクだから、そつらの方が強いことになる。
しかし、別の街の冒険者か。だったら……
「おい。お前ら!」
声では反応せず視線だけ向けてくる仲間たち。なんだよ……。
「口裏を合わせろよ!やつらに獲物を横取りにされたってな」
「「「なっ!?!?!?」」」
なにを驚いてんだよ?
「あぁ?なんだよ。そうでも言わないとオレたちが攻略に失敗したみてぇじゃねぇか!」
「失敗したんだろう!忠告したのに。今日はやめておけと言ったのに勝手に足を踏み入れて」
「はぁ?ふざけんなよリーゼル!てめぇ」
てめぇの失態をオレのせいにしてんじゃねぇよ!
そもそもお前やトージがもっと強力な魔導士だったらこんなことにはなってねぇんだよ!
「やめないか。こんなところで仲間割れを起こしている場合ではない」
「オーダル。しかし……」
オーダルはわかっているな。リーゼルをたしなめてくれたようだ。
「しかし、私もリーダーの案には賛同できない」
「なんだと?」
こいつもか。せっかく信頼できると思ったのによ!
「リュートとフィアージュだぞ?まだ20代だが若くしてAランクとなり、Sランクにも手が届くと言われている冒険者だ。そんな相手に喧嘩を売ってただで済むと思うのか?」
「バカか。この街の冒険者じゃねぇ~んだろ?だったらとりあえず恫喝してその場を誤魔化して、後で交渉すりゃいいんだよ」
なんでこれくらいのことがわかんねぇんだ?本当にバカだなこいつらは。
「ではギルド職員に訴えるとしよう。話は早い方がいい……」
「トージ!?」
なんだよ、トージが一番わかってるじゃねぇか!リーゼルはうるさい。
オレはリーゼルを殴り倒して、トージと共にギルド職員に訴える。
「はぁ?リュートとフィアージュがお前たちの獲物を横取りしただと?」
「そうなんだよ!オレたちが傷を負ったもののギリギリ倒しかけてた獲物だったのによぉ!」
「……さすがにそれは……」
「なんだよ?この街のギルド職員だろ?オレ達の言うことを疑うのかよ!?」
くそっ、このギルド職員は使えねぇ。なんでよその街の冒険者を信じるんだよ。
「それはさすがに聞き捨てならないな」
そこに現れたのはいけ好かない雰囲気の細身の男。こいつがリュートとかいうやつか。
「フィアージュを連れて来ていない時でよかった。こんなところで暴れられたら困るし……」
リュートが少し困ったような顔でそんなことをのたまわった。
なんだ?どんな脅しだよ?
「ほら見ろよ。こんなところで脅してくるやつらだぜ?」
「……」
固まったままのギルド職員。おい!反応しろよ!
「ガーロンと言ったか。お前はギルドのルールを知っていてこんなことを言いだしたのか?」
はぁ?ギルドのルールだと?知らねぇよ。よそ者が!
ここはオレ達の顔を立てて一旦引き下がるとこだろうがよ!
どいつもこいつも。
Aランクっつっても今は1人だ。こっちは4人だぞ?
「虚偽の報告をした場合、それが発覚した場合、重大なペナルティが発生する」
「どこが虚偽なんだよ?」
「……」
オレが言い返すと言葉に詰まる男。このまま押せば行けそうだな。
どうだ?証拠なんか出せるのかよ?
「さすがにこれには加担できない。私たちはそこの冒険者、リュート殿と、その仲間であるフィアージュ殿に助けられた。ガーロンの言うことは嘘だ!」
「あぁ!?」
てめぇ、ふざけんなよオーダル!!!
「やっぱりか。地に落ちたなガーロン。こっちへ来い!」
ギルド職員に腕を取られる。こいつこんなに力強えぇのかよ!
「ふざけんな!なにすんだよ!おい!オレの話を聞け!!!!」
「お前はもう黙れ。サイレント!」
くそっ、言葉を封じる魔法かよ!ギルド職員がギルド員にかける呪文じゃねぇだろ!
「大変申し訳ない。救ってもらったのに迷惑まで」
「いや、かまわない。あんなのがリーダーなのか?悪いことは言わないから抜けた方がいいぞ?」
くそっ!勝手な話をすんな!!
「アナトというメンバーがいた頃はまともだったようなのです。その頃の評判しか知らず、それで加入してしまいました。でも、正式加入ではなくお試しで、ギルドにも登録してなかったので……」
「なるほど。それは良かったのかどうかわからないけど、一緒にペナルティを課せられることはないな。僕も証言しておきましょう」
「ありがとうございます」
2人で勝手な話をしやがって!!!
「あぁ。それでアナトは?いた頃は、ということはどこかへ行ってしまったのかな?」
「すみません。私は面識がなく……」
「そうだった。すまない。でも、あいつのパーティーにいたと?苦労してそうだな、アナト。優秀なのに……」
「アナトという魔法剣士がいた頃はあのスカルナイトのいた階層で活動していたそうなので……」
オレはギルド職員に無理やり連れていかれ、記憶を覗き見る魔法を勝手に使われた。
そしてギルドのクソ職員はオレたちのランクを虚偽報告のペナルティとしてDまで落としやがった。
ふざけんな!!!!!!!!!!!!!
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