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絶体絶命からの逆転劇
ピクニック
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なんとか無事に収められた。
その後、王国を訪れた帝国の第三皇子とエルシリアとのお見合いは私が全力で支援し、無事成立した。
「おめでとう」
私は心の底から祝意を伝えた。
帝国とは新たに同盟を結び直した。
なんとエルシリアの返礼として、帝国の高位貴族の娘がリュート王子の伴侶となった。
近年帝国では悪霊の出現が増えており、それの対処ができる聖女であるエルシリアはとても重宝されることになった。
それを快く送り出した王国と仲良くなるのは当然だった。
ゲームの世界では悪霊に苦しめられた帝国が対処する武器を作り出し、それによって押し出された悪霊が王国を魑魅魍魎の世界に変えてしまうんだ。
それが端から対処された。
喜ばしいことだ。
そして帝国は感謝のしるしを最大限に示してくれた。
助かった……。
ホッとした私はこれまで迷惑をかけたものたちに謝罪し、リュート王子への禅譲を企図し、実行した。
あまりに早い交代となったが、こうでもしないと覚悟を示せないと思ったからだ。
思い出せば思い出すほど、以前の私は酷かったからだ。
バカ王子と一緒に処刑されてもおかしくはなかった。
それがのうのうと生きていくなんて許せない。
そう思うやつがいてもおかしくない。
だから逃げたんだ。
そうして今は……
「元陛下。早く起きてください。二度寝ですか? 永遠に?」
「おぃ!」
「早く行きますよ。今日はファーニの丘でピクニックです」
その後、王国を訪れた帝国の第三皇子とエルシリアとのお見合いは私が全力で支援し、無事成立した。
「おめでとう」
私は心の底から祝意を伝えた。
帝国とは新たに同盟を結び直した。
なんとエルシリアの返礼として、帝国の高位貴族の娘がリュート王子の伴侶となった。
近年帝国では悪霊の出現が増えており、それの対処ができる聖女であるエルシリアはとても重宝されることになった。
それを快く送り出した王国と仲良くなるのは当然だった。
ゲームの世界では悪霊に苦しめられた帝国が対処する武器を作り出し、それによって押し出された悪霊が王国を魑魅魍魎の世界に変えてしまうんだ。
それが端から対処された。
喜ばしいことだ。
そして帝国は感謝のしるしを最大限に示してくれた。
助かった……。
ホッとした私はこれまで迷惑をかけたものたちに謝罪し、リュート王子への禅譲を企図し、実行した。
あまりに早い交代となったが、こうでもしないと覚悟を示せないと思ったからだ。
思い出せば思い出すほど、以前の私は酷かったからだ。
バカ王子と一緒に処刑されてもおかしくはなかった。
それがのうのうと生きていくなんて許せない。
そう思うやつがいてもおかしくない。
だから逃げたんだ。
そうして今は……
「元陛下。早く起きてください。二度寝ですか? 永遠に?」
「おぃ!」
「早く行きますよ。今日はファーニの丘でピクニックです」
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