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養成所
65.噂そして出動(7月25日)
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結局、ビビアナを巡検師補に任ずるのは彼女が回復して本人が望めばということになった。意外なことにカレイラは二つ返事で承諾した。奴は俺のことを不倶戴天の仇だと考えているはずなのだが、補佐という扱いに思うところはないのだろうか。もしかしたら、自分が届かない場所に俺が行ってしまうのが許せないだけかもしれない。
巡検師補のエンブレムを渡すにあたって俺が出した条件は一つだけだ。きちんと養成所を卒業すること。この条件にカリナは猛反発したが、最終的には折れてくれた。その交換条件ではないが俺も教官という立場を受け入れ、養成所に留まることになった。
その後しばらくは平穏な日々が続いた。
ビビアナの意識が戻ったのは7月に入ってすぐのことだ。正確には意識が戻っている時間が少しづつ長くなってきた。最初はほんの数秒だったのが、翌日には数分になり翌週には数時間になった。そのあたりから彼女の世話はカリナが見るようになった。
俺はと言えば朝起きてビビアナに挨拶代わりの治癒魔法を掛け、カリナとカレイラの鍛錬に付き合い、2人を宿舎から送り出す。
俺自身も時折教鞭を取ることもあった。担当したのは治癒魔法の実習と治癒魔法を掛けるまでの応急処置方法、それに獲物の解体方法の助手なんてこともやっている。
そんな生活に慣れてきた頃のことである。
◇◇◇
「ねぇカズヤ、もう聞いた?」
そんなカリナの言葉から始まったのは、一日の日課を終えて就寝前の挨拶をするために訪れたビビアナのベットサイドでの事だ。彼女はすでに眠っているが、一日二回は治癒魔法と浄化魔法を掛けることにしている。別に悪影響もないだろうし、彼女自身もそれを望んでいる。
「聞いたって何を?」
「オンダロアって港町近くの島に巨大な蟹の魔物が出て、漁師さんの村が一つ無くなっちゃったんだって」
オンダロア。ここアルカンダラからアンダルクス川を下った場所にある河口の街だったか。まだ訪れた事はないが、養成所と養成所が管轄する狩人の連絡所には定期的に護衛の依頼が届いている。そのうち行くこともあるだろう。
「巨大な蟹?蟹ってあの二対のハサミがあるアレか?」
「そうそう。川にいるやつ」
モズクガニとかアカテガニのような淡水ガニならともかく、海にいる巨大蟹なら食い出がありそうだ。でっかい鍋で茹でるか焚き火で焼くか。いや、蟹は種類によっては有毒なやつもいるし、迂闊に口にはできないか。
「それとね、バルバストロ公の領内で変な魔物が大暴れしてるんだって。もう村が幾つも壊滅しちゃったらしいよ」
村が壊滅ねぇ。被害が具体的な割には原因となった魔物が具体的ではないのに違和感を覚える。
「そうか。変な魔物というのは?トローか何かの変異種なのか?」
「ううん。死んだ人が魔物になって襲ってくるらしいんだよ。墓から這い出てきて……お前の後ろにぃ!」
まるでお化けのジェスチャーでもするかのように両手を顔の前でプラプラさせて変顔をするカリナ。可愛らしいが年長者としてはその態度を諌めなくてはならないだろう。
「カリナ、不謹慎だ。大勢の人が亡くなっているんだろう」
「そうだね。ごめんなさい」
急にしおらしくなるカリナの頭を軽く撫でる。こんな様子だがこれでも成人女性である。
「それで、ゾンビが襲ってきたというのは事実なのか?」
ゾンビという単語が聞き慣れなかったのだろう。彼女は軽く首を傾げる。
「それってネクロファゴのこと?」
ネクロファゴ。語感からすると死霊術師に操られた者か。
「それがその魔物の名前か?」
「うん。そういう噂だよ。屍を食う鬼。屍食鬼って言うんだって」
いわゆる食屍鬼か。それは間違っても出会したくないものだ。何といっても精神衛生上良くない。
「そうか。バルバストロの狩人は何をしてるんだろうな」
「それなんだよね。今年は北での睨み合いが続いているせいで、動員されている狩人が解放されないんだって」
「それで魔物が野放しか。どっちが危険なんだか」
外敵と魔物。国家としては掠奪や占領を警戒せねばならない外敵のほうが脅威なんだろう。
しかし住民にとっては話の通じない魔物の方が危険に違いない。どこの軍隊でも民族浄化や異教徒殲滅を掲げていない限り住民を根絶やしにすることはない。北のノルトハウゼン大公国の狙いはタルテトス王国の穀倉地帯だと言う。だったらなおのこと、住民は生かしておくはずだ。仰ぎ見る旗が変わっても、特に農業を生業にする者にとっては大した影響は無いのだ。
「それでね。そのネクロファゴ討伐のために養成所に出動要請が来るんじゃないかって話なんだ」
やれやれ。またしても学生を動員するのだろうか。
いや、この場合はルシタニアから狩人を派遣する窓口として養成所に依頼が来るのか。養成所は学校と斡旋所の二つの機能がある。各地の連絡所を束ねているのも養成所だ。
「もしかしたら私達に依頼が来るかもね。なんたって巡検師とその補佐なんだし」
一度カリナには言霊という概念をしっかり教育しなければならないな。余計なことを口に出すものじゃない。
◇◇◇
だが翌日の7月25日にカリナの言葉が現実のものとなる。
早朝にサラ校長から呼び出されたのだ。
「それで、俺達にバルバストロへ行けと仰るのですね」
サラ校長の話は、昨晩ビビアナのベットサイドでカリナが言っていたのと殆ど同じだった。
違ったのは屍食鬼の推定発生原因に話が及んだことぐらいだ。
推定される発生原因、それは……
「吸血鬼」
噛み締めるようにカリナが呟く。
「そう。バルバストロの東方にはバンピローの伝承があります。そのバンピローの眷属がネクロファゴ、屍となって生きている人間を襲う魔物です」
「しかもネクロファゴに襲われた人間はネクロファゴになってしまうと言われています。助ける術は無いそうです」
寮母でありサラ校長の相談相手でもあるダナさんが補足してくれる。魔物と化した住民。それだけでも地獄絵図だというのに、元に戻す方法も無いのか。考えられる最悪の状況だ。
「そのネクロファゴはどうして人間を襲うのでしょう。捕食、つまり飢えを満たす目的でしょうか」
まさか繁殖、ないしは快楽目的ではあるまいな。
「わかりません。襲われた人も魔物になる。そういう意味では繁殖目的と言えなくもないのですが……」
「魔物化するのは男だけって説もあるわ。伝承では男どもに乱暴された幼い女の子の呪いだって話よ。自分を襲った男どもに復讐してるって」
「では襲われるのは男性だけなのですね?」
「それがそうでもないのよ。女子供、それこそ老若男女問わず犠牲になっているみたいなの。ただ魔物になってしまうのが男性だけということみたいね」
「だとすると人間を襲う理由は飢え、この場合は人間が持つ魔力だとは考えられませんか?」
「カミラさん。その可能性は高いわね」
「ならば被害者が出た街や村を封鎖して閉じ込めておけば、そのうちに終息するかもしれませんが……」
「それは狩人の考え方ではないわ。そういうのは軍隊、それも汚れ仕事を請け負う最低の部隊の役目ね」
まったくだ。これが一種の感染症であれば、封じ込めておけば自然と終息するだろう。少なくとも被害が拡がることはない。だがそれはより多くの命を救うことにはなるかもしれないが目の前の命を見捨てることに他ならない。
“狩人の考え方ではない”か。
俺だって目の前で命を落としそうになっている人がいるなら、じっとしてはいられないハズだ。ビビアナの時がそうだった。結果的に彼女を苦しめることになっているが、あそこで彼女を見捨てる選択肢は俺には無かった。
「わかりました。バルバストロに向かいます。同行者はこちらで選んでもいいですか?」
サラ校長の返事を待たずにカリナが立ち上がる。
「カズヤ!私は行くからね。誰が何と言おうとついて行く!」
当然カリナは頭数に入っている。たぶんカレイラも何だかんだ文句を言いながら同行するのだろう。
「もちろんです。ですが一人連れて行ってほしい学生がいます。明日紹介しますが、それ以外には誰を?」
誰をねぇ。サラ校長の指摘は痛いところを突いているが事実である。アルカンダラに来て1ヶ月足らず。自室と校長室、教室を行ったり来たりする毎日。友人はおろか知人すらここにいるメンバーぐらいしかいないのだ。
「カミラ、一緒に来てくれ」
「えっ!?私ですか?」
心底意外そうな顔でカミラが俺を見る。この元軍人の実力は未だ未知数だが、数日間行動を共にした感じでは申し分ない実力者のはずだ。
「そうね。カミラさんなら北方にいた事もあるから道案内もできるでしょう。ご一緒なさいな」
「校長先生がそう仰るなら……」
「それと、ビビアナも同行させます。俺達が不在となると身の回りの世話ができませんし、本当のところ養成所に匿っておくのも限界でしょう。この街から離れたほうがいいと思います」
「そうですね……それなら天蓋付きの馬車を用意させましょう。それなら人目に付かずに外に出られます」
「いいえ。むしろ目立ちそうです。大きなフード付きの服と荷馬車を用意してください。郊外に出たら転移魔法で迎えに来ます」
「そう……ですか。わかりました。出発は明日の早朝でいいですね」
「はい。俺はともかくカリナは準備も必要だろう。明日の夜明けと共に出発します」
こうして東方行きが決まった。巡検師なる大仰な肩書きができてからの初任務である。
巡検師補のエンブレムを渡すにあたって俺が出した条件は一つだけだ。きちんと養成所を卒業すること。この条件にカリナは猛反発したが、最終的には折れてくれた。その交換条件ではないが俺も教官という立場を受け入れ、養成所に留まることになった。
その後しばらくは平穏な日々が続いた。
ビビアナの意識が戻ったのは7月に入ってすぐのことだ。正確には意識が戻っている時間が少しづつ長くなってきた。最初はほんの数秒だったのが、翌日には数分になり翌週には数時間になった。そのあたりから彼女の世話はカリナが見るようになった。
俺はと言えば朝起きてビビアナに挨拶代わりの治癒魔法を掛け、カリナとカレイラの鍛錬に付き合い、2人を宿舎から送り出す。
俺自身も時折教鞭を取ることもあった。担当したのは治癒魔法の実習と治癒魔法を掛けるまでの応急処置方法、それに獲物の解体方法の助手なんてこともやっている。
そんな生活に慣れてきた頃のことである。
◇◇◇
「ねぇカズヤ、もう聞いた?」
そんなカリナの言葉から始まったのは、一日の日課を終えて就寝前の挨拶をするために訪れたビビアナのベットサイドでの事だ。彼女はすでに眠っているが、一日二回は治癒魔法と浄化魔法を掛けることにしている。別に悪影響もないだろうし、彼女自身もそれを望んでいる。
「聞いたって何を?」
「オンダロアって港町近くの島に巨大な蟹の魔物が出て、漁師さんの村が一つ無くなっちゃったんだって」
オンダロア。ここアルカンダラからアンダルクス川を下った場所にある河口の街だったか。まだ訪れた事はないが、養成所と養成所が管轄する狩人の連絡所には定期的に護衛の依頼が届いている。そのうち行くこともあるだろう。
「巨大な蟹?蟹ってあの二対のハサミがあるアレか?」
「そうそう。川にいるやつ」
モズクガニとかアカテガニのような淡水ガニならともかく、海にいる巨大蟹なら食い出がありそうだ。でっかい鍋で茹でるか焚き火で焼くか。いや、蟹は種類によっては有毒なやつもいるし、迂闊に口にはできないか。
「それとね、バルバストロ公の領内で変な魔物が大暴れしてるんだって。もう村が幾つも壊滅しちゃったらしいよ」
村が壊滅ねぇ。被害が具体的な割には原因となった魔物が具体的ではないのに違和感を覚える。
「そうか。変な魔物というのは?トローか何かの変異種なのか?」
「ううん。死んだ人が魔物になって襲ってくるらしいんだよ。墓から這い出てきて……お前の後ろにぃ!」
まるでお化けのジェスチャーでもするかのように両手を顔の前でプラプラさせて変顔をするカリナ。可愛らしいが年長者としてはその態度を諌めなくてはならないだろう。
「カリナ、不謹慎だ。大勢の人が亡くなっているんだろう」
「そうだね。ごめんなさい」
急にしおらしくなるカリナの頭を軽く撫でる。こんな様子だがこれでも成人女性である。
「それで、ゾンビが襲ってきたというのは事実なのか?」
ゾンビという単語が聞き慣れなかったのだろう。彼女は軽く首を傾げる。
「それってネクロファゴのこと?」
ネクロファゴ。語感からすると死霊術師に操られた者か。
「それがその魔物の名前か?」
「うん。そういう噂だよ。屍を食う鬼。屍食鬼って言うんだって」
いわゆる食屍鬼か。それは間違っても出会したくないものだ。何といっても精神衛生上良くない。
「そうか。バルバストロの狩人は何をしてるんだろうな」
「それなんだよね。今年は北での睨み合いが続いているせいで、動員されている狩人が解放されないんだって」
「それで魔物が野放しか。どっちが危険なんだか」
外敵と魔物。国家としては掠奪や占領を警戒せねばならない外敵のほうが脅威なんだろう。
しかし住民にとっては話の通じない魔物の方が危険に違いない。どこの軍隊でも民族浄化や異教徒殲滅を掲げていない限り住民を根絶やしにすることはない。北のノルトハウゼン大公国の狙いはタルテトス王国の穀倉地帯だと言う。だったらなおのこと、住民は生かしておくはずだ。仰ぎ見る旗が変わっても、特に農業を生業にする者にとっては大した影響は無いのだ。
「それでね。そのネクロファゴ討伐のために養成所に出動要請が来るんじゃないかって話なんだ」
やれやれ。またしても学生を動員するのだろうか。
いや、この場合はルシタニアから狩人を派遣する窓口として養成所に依頼が来るのか。養成所は学校と斡旋所の二つの機能がある。各地の連絡所を束ねているのも養成所だ。
「もしかしたら私達に依頼が来るかもね。なんたって巡検師とその補佐なんだし」
一度カリナには言霊という概念をしっかり教育しなければならないな。余計なことを口に出すものじゃない。
◇◇◇
だが翌日の7月25日にカリナの言葉が現実のものとなる。
早朝にサラ校長から呼び出されたのだ。
「それで、俺達にバルバストロへ行けと仰るのですね」
サラ校長の話は、昨晩ビビアナのベットサイドでカリナが言っていたのと殆ど同じだった。
違ったのは屍食鬼の推定発生原因に話が及んだことぐらいだ。
推定される発生原因、それは……
「吸血鬼」
噛み締めるようにカリナが呟く。
「そう。バルバストロの東方にはバンピローの伝承があります。そのバンピローの眷属がネクロファゴ、屍となって生きている人間を襲う魔物です」
「しかもネクロファゴに襲われた人間はネクロファゴになってしまうと言われています。助ける術は無いそうです」
寮母でありサラ校長の相談相手でもあるダナさんが補足してくれる。魔物と化した住民。それだけでも地獄絵図だというのに、元に戻す方法も無いのか。考えられる最悪の状況だ。
「そのネクロファゴはどうして人間を襲うのでしょう。捕食、つまり飢えを満たす目的でしょうか」
まさか繁殖、ないしは快楽目的ではあるまいな。
「わかりません。襲われた人も魔物になる。そういう意味では繁殖目的と言えなくもないのですが……」
「魔物化するのは男だけって説もあるわ。伝承では男どもに乱暴された幼い女の子の呪いだって話よ。自分を襲った男どもに復讐してるって」
「では襲われるのは男性だけなのですね?」
「それがそうでもないのよ。女子供、それこそ老若男女問わず犠牲になっているみたいなの。ただ魔物になってしまうのが男性だけということみたいね」
「だとすると人間を襲う理由は飢え、この場合は人間が持つ魔力だとは考えられませんか?」
「カミラさん。その可能性は高いわね」
「ならば被害者が出た街や村を封鎖して閉じ込めておけば、そのうちに終息するかもしれませんが……」
「それは狩人の考え方ではないわ。そういうのは軍隊、それも汚れ仕事を請け負う最低の部隊の役目ね」
まったくだ。これが一種の感染症であれば、封じ込めておけば自然と終息するだろう。少なくとも被害が拡がることはない。だがそれはより多くの命を救うことにはなるかもしれないが目の前の命を見捨てることに他ならない。
“狩人の考え方ではない”か。
俺だって目の前で命を落としそうになっている人がいるなら、じっとしてはいられないハズだ。ビビアナの時がそうだった。結果的に彼女を苦しめることになっているが、あそこで彼女を見捨てる選択肢は俺には無かった。
「わかりました。バルバストロに向かいます。同行者はこちらで選んでもいいですか?」
サラ校長の返事を待たずにカリナが立ち上がる。
「カズヤ!私は行くからね。誰が何と言おうとついて行く!」
当然カリナは頭数に入っている。たぶんカレイラも何だかんだ文句を言いながら同行するのだろう。
「もちろんです。ですが一人連れて行ってほしい学生がいます。明日紹介しますが、それ以外には誰を?」
誰をねぇ。サラ校長の指摘は痛いところを突いているが事実である。アルカンダラに来て1ヶ月足らず。自室と校長室、教室を行ったり来たりする毎日。友人はおろか知人すらここにいるメンバーぐらいしかいないのだ。
「カミラ、一緒に来てくれ」
「えっ!?私ですか?」
心底意外そうな顔でカミラが俺を見る。この元軍人の実力は未だ未知数だが、数日間行動を共にした感じでは申し分ない実力者のはずだ。
「そうね。カミラさんなら北方にいた事もあるから道案内もできるでしょう。ご一緒なさいな」
「校長先生がそう仰るなら……」
「それと、ビビアナも同行させます。俺達が不在となると身の回りの世話ができませんし、本当のところ養成所に匿っておくのも限界でしょう。この街から離れたほうがいいと思います」
「そうですね……それなら天蓋付きの馬車を用意させましょう。それなら人目に付かずに外に出られます」
「いいえ。むしろ目立ちそうです。大きなフード付きの服と荷馬車を用意してください。郊外に出たら転移魔法で迎えに来ます」
「そう……ですか。わかりました。出発は明日の早朝でいいですね」
「はい。俺はともかくカリナは準備も必要だろう。明日の夜明けと共に出発します」
こうして東方行きが決まった。巡検師なる大仰な肩書きができてからの初任務である。
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