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44.ナバテヘラ防衛戦③(5月11日)
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衛兵の詰所の庭では、アリシアとイザベル、ノエさんとチコさん達が待っていた。
心配していた第3波の侵攻は無かったようだ。
「お兄ちゃああああん!疲れたよう!!」
イザベルが飛びついてきて俺の首筋を噛む。
「ちょ!イザベル!痛いって!!」
慌てて首から引き剥がしたイザベルは、ペロッと舌なめずりなどしている。
やっぱりこいつ吸血鬼だろう。
「アリシアもお疲れ様。もう連絡所の方は大丈夫か?」
「はい!魔力が尽きてからも包帯を巻いたりして、ちゃんとお手伝いしてきました!」
そうか。アリシアは偉いなあ。頭を撫でると笑顔がこぼれるところなんか、尻尾があったら振り回して……
「お兄ちゃん?私だって頑張ったんだよ!あのナメクジの化け物を10体は倒したんだからね!」
イザベルはいきなり飛びついてこなければ最初に頭を撫でたかもしれないのに、残念だ。いや別に褒めないわけではないぞ。ちゃんとワシワシしてやる。
「アイダちゃんもお疲れ様!危ないことはなかった?」
「ああ。魔物には近づかずに倒せたし、特に危険はなかったよ。まったく、このエアガンのおかげだ」
アイダはすっかり手に馴染んだらしいMP5A5の機関部を撫でながら答える。
ちゃんとセレクターはセーフティに入れている。アイダも偉いな。
アイダの頭を撫でると、顔を真っ赤にしてブーニーハットの鍔で顔を隠した。
「いやあ皆お疲れ!イトー君達がいてくれて良かったよ!死人も出なかったみたいだしね」
ノエさんがチコさん達とやってきた。
いつの間にやら衛兵詰所の前には人が大勢集まっている。
「どうやら非番だった連中も集まってきたようですな。それに街の有力者達もいるようです」
「この街を救ってくれたカサドールの方々はこちらですかな?」
そう話しかけてきたのは、海の男というより商人風の男性だった。
茶色いローブを身に纏い、頭には円筒形を崩したような帽子を被っている。
「申し遅れました。私の名はアベラルド アレマン。この街の評議会の一員です」
「これはご丁寧にありがとうございます。私はイトー カズヤ。こちらはアリシア、アイダ、イザベルです。それと……」
「アステドーラのノエ カレラスと申します」
「同じくアステドーラ衛兵隊のチコ ネグロンです。こちらには定期輸送任務で滞在しておりました」
「ほう……アステドーラのカレラスと言えば、勇猛果敢で鳴るカサドールの雄ですな。ではあのカレラスの御子息ですかな?」
「いやあ不肖の息子って奴です。父の名を汚してばかりですよ。それはそうと、街の被害は?」
「ふむ。怪我人は多少出ましたが、連絡所のラウラ、そしてそこのアリシアさんでしたかな?学生さんのお陰で死人は出てはおりません。建物の被害も軽微ですので、被害らしい被害といえば街のいたるところに残された魔物の死体の片付けに追われることぐらいですな」
あの野戦病院状態だった連絡所の様子を見ていると、多少の怪我人という表現には疑問を感じる。
だが、この男がそう評せるのはアリシアが頑張ったおかげだ。改めてアリシアの頭を撫でる。
「さて、カサドールの皆さんとアステドーラの皆さんを、いつまでも隅っこに置いておくわけにはいきませんな。どうぞこちらへ。評議会の仲間達に紹介いたします」
アレマンさんに誘われ、詰所の中の一室に通される。
部屋の中の丸いテーブルには4人の男女が着いていた。
「ご紹介いたします。こちらは衛兵隊長のウーゴ ラミレスです」
「ラミレスです。この度は小職不在の折、衛兵達を率いていただき誠に感謝いたします。特にイトー殿の獅子奮迅の活躍はセリオやカミロに聞かせてもらいました。本当にありがとうございました」
ラミレスと名乗る衛兵隊長さんは、アステドーラのレナトさんに負けるとも劣らない堂々たる体躯を小さくして、俺達に頭を下げてきた。
「次はもう顔見知りやもしれませんな。連絡所のラウラ ルイスです」
あれ?ラウラさんだ。目深にフードを被っているから、誰だか分らなかった。
「先日はお見苦しい所をお見せしました。今年から父の名代として評議員を務めさせていただいております。此度の襲撃、アリシアさんがいなかったらと思うと……感謝しても感謝しきれません」
「ラウラさん!こちらこそ的確な指示をありがとうございます!私一人では何もできませんでした」
今度はアリシアが頭を下げている。
「後の二人は私と同じ商人です。大きい方がサルダニャ、小さい方がエンリケス。共に若い頃から切磋琢磨し目利きの腕を競い合った仲です」
「サルダニャでございます」
「エンリケスです。葡萄酒をアルカンダラへと運ぶ商売をやっております」
サルダニャとエンリケスと名乗る2人は、“大きい”、“小さい”と表現されるのがぴったりの対照的な体格をしている。身長ではなく横幅においてだ。
「さて、皆さんにお越しいただいたのは、早急に決めておかねばならないことが幾つかあるからです。まず一つ目ですが……と、その前に立ち話も何ですな。皆さんお座りください」
アレマンさんに促され、開いている椅子に座る。って、どう考えても椅子が足りない。ここは年長者に譲ろう。
「チコさん達が座ってください。俺達は立っていますから」
チコさんに耳打ちすると、申し訳なさそうに頭を掻きながら耳打ち返された。
「いや、それはできないのだよイトー殿。さすがに衛兵隊長と同じテーブルに着ける立場ではない。心遣いに感謝するが、理解してくれ」
そうか。所属する街は違えど、同じ軍に属する衛兵ということだろう。
規律を出されれば俺が反論する余地もない。大人しく座らせていただこう。
「ではまず一つ目の議題から。この件を近隣の街、特に海岸線沿いのオンダロアやカラレオナには至急知らせねばなりません。アステドーラやベネヒレス、アルカンダラにも報告が必要でしょう。この役、誰が担いますかな」
「あ、ボクの目的地はベネヒレスだから、ベネヒレスへの伝令役はボクに任せてよ。別にありのままを伝えればいいんだよね?」
「そうだな。小職もノエ殿が適任かと思う。そして、チコ殿にはアステドーラへの伝令を頼みたいのだが、引き受けてはくれるか?」
ラミレス隊長の言葉に、部屋の壁沿いに立ったままのチコさん達が背筋をピンと伸ばす。
「はっ!謹んでお受けいたします」
「ではベネヒレスとアステドーラへの伝令は決まりですな」
「オンダロアとアルマンソラへは、定期航路を持つ私が参ります。ちょうど明日の朝出す船がありますので、明日の夕方にはオンダロアに到着できるものと」
明日の朝出るオンダロア行きの船?それって……?
「イトー君達が乗る予定の船だね。エンリケスさん。出航時間は予定どおりですか?」
「ええ。実は今日行う予定だった積み込みがほとんどできていないのですが……この状況ですので予定通り出航するべきかと。ただ心配なのは、今回襲ってきたバボーサでしたか?ああいった魔物が潜む海に出るのを、水夫たちが嫌がらないかと……」
「それなら大丈夫じゃないかな?何せ、予約者の中にはイトー カズヤ君と愉快な仲間達がいるんだから。ね?イトー君!」
「本当ですか?それは心強い。是非ご乗船ください。もちろん護衛役としてです!」
エンリケスさんが目を輝かせている。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
俺がそう答えると、今度はもう一人の商人、サルダニャさんが声を上げた。
「私もオンダロア経由でカラレオナまで船を出します。カズヤ殿。エンリケスの船と連れ添えば、当方の船も守っていただけないだろうか?もちろん報酬はお支払いいたします」
「エンリケスさんが支障がないのであれば、私達は構いません」
「カズヤ殿達はアルマンソラまではどんなご用事で行かれるのですかな?」
アレマンさんが尋ねてくる。
「この子達を、この子達はアルカンダラの養成所の学生ですが、この子達をアルカンダラへ送っていく道中です」
「ならば、差し支えなければアルカンダラへの使者の役、お引き受けくださらんか?もちろん衛兵隊から早馬は出してもらうが、最も功績のあった者が赴くのもまた道理と思うが、評議員の皆はどう思う?」
「異議なし!我が衛兵隊からは今夜にでも伝令二人を出す。替え馬を乗り継げば、明後日の朝にはアルカンダラに到着するだろう」
「私も異議はありません。最も功績を上げた者が使者となり誉を得るのは当然のことだと思います」
ラウラさんの言葉に、エンリケスさんとサルダニャさんも頷く。
「では、次の議題に移るとしよう。二つ目の議題は……」
この日話し合われたのは、各街への使者の選定と報告内容、バボーサの遺骸の処理方法と、遺骸から得られるであろう魔石の分配方法、街の掃除方法についてだった。
“討伐した魔物から得られる利益は、当然討伐した者にある”と主張するラウラさんとの調整に難航したが、結局俺達4人はその権利を放棄した。ただし、報告の為に体長2メートルほどのバボーサの遺骸をアルマンソラまで運ぶ事、最初に浜辺で倒した大きなバボーサから得られる魔石は受け取ることにした。
ノエさんは自分が倒したバボーサから得られる魔石は自分の物とするが、その数に応じた採取手数料を解体と掃除に携わってくれた街の人に支払うこととなった。
衛兵隊が倒したバボーサは衛兵隊の所有物とし、得られた魔石は全て衛兵隊の物となる。ただし、街の清掃の総指揮は衛兵隊長であるラミレスが務め、衛兵隊も最優先任務として清掃活動を行う。
小太りのおじさんの小隊が準備してくれた食事を摂りながらの評議会は、その日の夜まで及び、イザベル達が舟を漕ぎだした所でお開きとなった。
心配していた第3波の侵攻は無かったようだ。
「お兄ちゃああああん!疲れたよう!!」
イザベルが飛びついてきて俺の首筋を噛む。
「ちょ!イザベル!痛いって!!」
慌てて首から引き剥がしたイザベルは、ペロッと舌なめずりなどしている。
やっぱりこいつ吸血鬼だろう。
「アリシアもお疲れ様。もう連絡所の方は大丈夫か?」
「はい!魔力が尽きてからも包帯を巻いたりして、ちゃんとお手伝いしてきました!」
そうか。アリシアは偉いなあ。頭を撫でると笑顔がこぼれるところなんか、尻尾があったら振り回して……
「お兄ちゃん?私だって頑張ったんだよ!あのナメクジの化け物を10体は倒したんだからね!」
イザベルはいきなり飛びついてこなければ最初に頭を撫でたかもしれないのに、残念だ。いや別に褒めないわけではないぞ。ちゃんとワシワシしてやる。
「アイダちゃんもお疲れ様!危ないことはなかった?」
「ああ。魔物には近づかずに倒せたし、特に危険はなかったよ。まったく、このエアガンのおかげだ」
アイダはすっかり手に馴染んだらしいMP5A5の機関部を撫でながら答える。
ちゃんとセレクターはセーフティに入れている。アイダも偉いな。
アイダの頭を撫でると、顔を真っ赤にしてブーニーハットの鍔で顔を隠した。
「いやあ皆お疲れ!イトー君達がいてくれて良かったよ!死人も出なかったみたいだしね」
ノエさんがチコさん達とやってきた。
いつの間にやら衛兵詰所の前には人が大勢集まっている。
「どうやら非番だった連中も集まってきたようですな。それに街の有力者達もいるようです」
「この街を救ってくれたカサドールの方々はこちらですかな?」
そう話しかけてきたのは、海の男というより商人風の男性だった。
茶色いローブを身に纏い、頭には円筒形を崩したような帽子を被っている。
「申し遅れました。私の名はアベラルド アレマン。この街の評議会の一員です」
「これはご丁寧にありがとうございます。私はイトー カズヤ。こちらはアリシア、アイダ、イザベルです。それと……」
「アステドーラのノエ カレラスと申します」
「同じくアステドーラ衛兵隊のチコ ネグロンです。こちらには定期輸送任務で滞在しておりました」
「ほう……アステドーラのカレラスと言えば、勇猛果敢で鳴るカサドールの雄ですな。ではあのカレラスの御子息ですかな?」
「いやあ不肖の息子って奴です。父の名を汚してばかりですよ。それはそうと、街の被害は?」
「ふむ。怪我人は多少出ましたが、連絡所のラウラ、そしてそこのアリシアさんでしたかな?学生さんのお陰で死人は出てはおりません。建物の被害も軽微ですので、被害らしい被害といえば街のいたるところに残された魔物の死体の片付けに追われることぐらいですな」
あの野戦病院状態だった連絡所の様子を見ていると、多少の怪我人という表現には疑問を感じる。
だが、この男がそう評せるのはアリシアが頑張ったおかげだ。改めてアリシアの頭を撫でる。
「さて、カサドールの皆さんとアステドーラの皆さんを、いつまでも隅っこに置いておくわけにはいきませんな。どうぞこちらへ。評議会の仲間達に紹介いたします」
アレマンさんに誘われ、詰所の中の一室に通される。
部屋の中の丸いテーブルには4人の男女が着いていた。
「ご紹介いたします。こちらは衛兵隊長のウーゴ ラミレスです」
「ラミレスです。この度は小職不在の折、衛兵達を率いていただき誠に感謝いたします。特にイトー殿の獅子奮迅の活躍はセリオやカミロに聞かせてもらいました。本当にありがとうございました」
ラミレスと名乗る衛兵隊長さんは、アステドーラのレナトさんに負けるとも劣らない堂々たる体躯を小さくして、俺達に頭を下げてきた。
「次はもう顔見知りやもしれませんな。連絡所のラウラ ルイスです」
あれ?ラウラさんだ。目深にフードを被っているから、誰だか分らなかった。
「先日はお見苦しい所をお見せしました。今年から父の名代として評議員を務めさせていただいております。此度の襲撃、アリシアさんがいなかったらと思うと……感謝しても感謝しきれません」
「ラウラさん!こちらこそ的確な指示をありがとうございます!私一人では何もできませんでした」
今度はアリシアが頭を下げている。
「後の二人は私と同じ商人です。大きい方がサルダニャ、小さい方がエンリケス。共に若い頃から切磋琢磨し目利きの腕を競い合った仲です」
「サルダニャでございます」
「エンリケスです。葡萄酒をアルカンダラへと運ぶ商売をやっております」
サルダニャとエンリケスと名乗る2人は、“大きい”、“小さい”と表現されるのがぴったりの対照的な体格をしている。身長ではなく横幅においてだ。
「さて、皆さんにお越しいただいたのは、早急に決めておかねばならないことが幾つかあるからです。まず一つ目ですが……と、その前に立ち話も何ですな。皆さんお座りください」
アレマンさんに促され、開いている椅子に座る。って、どう考えても椅子が足りない。ここは年長者に譲ろう。
「チコさん達が座ってください。俺達は立っていますから」
チコさんに耳打ちすると、申し訳なさそうに頭を掻きながら耳打ち返された。
「いや、それはできないのだよイトー殿。さすがに衛兵隊長と同じテーブルに着ける立場ではない。心遣いに感謝するが、理解してくれ」
そうか。所属する街は違えど、同じ軍に属する衛兵ということだろう。
規律を出されれば俺が反論する余地もない。大人しく座らせていただこう。
「ではまず一つ目の議題から。この件を近隣の街、特に海岸線沿いのオンダロアやカラレオナには至急知らせねばなりません。アステドーラやベネヒレス、アルカンダラにも報告が必要でしょう。この役、誰が担いますかな」
「あ、ボクの目的地はベネヒレスだから、ベネヒレスへの伝令役はボクに任せてよ。別にありのままを伝えればいいんだよね?」
「そうだな。小職もノエ殿が適任かと思う。そして、チコ殿にはアステドーラへの伝令を頼みたいのだが、引き受けてはくれるか?」
ラミレス隊長の言葉に、部屋の壁沿いに立ったままのチコさん達が背筋をピンと伸ばす。
「はっ!謹んでお受けいたします」
「ではベネヒレスとアステドーラへの伝令は決まりですな」
「オンダロアとアルマンソラへは、定期航路を持つ私が参ります。ちょうど明日の朝出す船がありますので、明日の夕方にはオンダロアに到着できるものと」
明日の朝出るオンダロア行きの船?それって……?
「イトー君達が乗る予定の船だね。エンリケスさん。出航時間は予定どおりですか?」
「ええ。実は今日行う予定だった積み込みがほとんどできていないのですが……この状況ですので予定通り出航するべきかと。ただ心配なのは、今回襲ってきたバボーサでしたか?ああいった魔物が潜む海に出るのを、水夫たちが嫌がらないかと……」
「それなら大丈夫じゃないかな?何せ、予約者の中にはイトー カズヤ君と愉快な仲間達がいるんだから。ね?イトー君!」
「本当ですか?それは心強い。是非ご乗船ください。もちろん護衛役としてです!」
エンリケスさんが目を輝かせている。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
俺がそう答えると、今度はもう一人の商人、サルダニャさんが声を上げた。
「私もオンダロア経由でカラレオナまで船を出します。カズヤ殿。エンリケスの船と連れ添えば、当方の船も守っていただけないだろうか?もちろん報酬はお支払いいたします」
「エンリケスさんが支障がないのであれば、私達は構いません」
「カズヤ殿達はアルマンソラまではどんなご用事で行かれるのですかな?」
アレマンさんが尋ねてくる。
「この子達を、この子達はアルカンダラの養成所の学生ですが、この子達をアルカンダラへ送っていく道中です」
「ならば、差し支えなければアルカンダラへの使者の役、お引き受けくださらんか?もちろん衛兵隊から早馬は出してもらうが、最も功績のあった者が赴くのもまた道理と思うが、評議員の皆はどう思う?」
「異議なし!我が衛兵隊からは今夜にでも伝令二人を出す。替え馬を乗り継げば、明後日の朝にはアルカンダラに到着するだろう」
「私も異議はありません。最も功績を上げた者が使者となり誉を得るのは当然のことだと思います」
ラウラさんの言葉に、エンリケスさんとサルダニャさんも頷く。
「では、次の議題に移るとしよう。二つ目の議題は……」
この日話し合われたのは、各街への使者の選定と報告内容、バボーサの遺骸の処理方法と、遺骸から得られるであろう魔石の分配方法、街の掃除方法についてだった。
“討伐した魔物から得られる利益は、当然討伐した者にある”と主張するラウラさんとの調整に難航したが、結局俺達4人はその権利を放棄した。ただし、報告の為に体長2メートルほどのバボーサの遺骸をアルマンソラまで運ぶ事、最初に浜辺で倒した大きなバボーサから得られる魔石は受け取ることにした。
ノエさんは自分が倒したバボーサから得られる魔石は自分の物とするが、その数に応じた採取手数料を解体と掃除に携わってくれた街の人に支払うこととなった。
衛兵隊が倒したバボーサは衛兵隊の所有物とし、得られた魔石は全て衛兵隊の物となる。ただし、街の清掃の総指揮は衛兵隊長であるラミレスが務め、衛兵隊も最優先任務として清掃活動を行う。
小太りのおじさんの小隊が準備してくれた食事を摂りながらの評議会は、その日の夜まで及び、イザベル達が舟を漕ぎだした所でお開きとなった。
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