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30.アリシアの実戦デビュー(5月7日)
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その日の午後には、本来のルートに戻れたらしい。
尾根沿いから下り、獣道を少し広げたようなルートに出た。
山越えと言っても頂上を目指すわけではなく、山と山の間を通り抜けて行くようだ。
尾根より低い場所に降りたお陰で、レーダーの索敵範囲は広がった。
超音波式の本来のレーダーと違って、魔力を探知するレーダーは山陰も透過してしまうのは便利だ。
ただとにかく直進するので、水平より下は探知しにくい。
もちろん3次元に探知魔法を打てばいいのだが、正直めんどくさい。
山向こうの魔物までは、わざわざ倒しに行く必要はない。進行方向で障害となりえる魔物だけ、警戒していればいい。
何せアリシアはエアガンをぶっ放したくてうずうずしているようだ。迂闊に教えるとすっ飛んで行きかねない。
そのまま2時間ほども歩くと、切り立った崖沿いの開けた場所に出た。
岩清水が集まって流れ落ち、小さな滝のようになっている。
崖には高さ2メートル、奥行き3メートルほどの穴が南に開口部を開けていた。
自然洞窟というより人造のシェルターのようだ。ほぼ平らに削られた床の上には乾いた砂が敷かれている。
周辺に焚き火の跡が多数あるから、この道を通る旅行者や徒歩の行商人の野営地なのだろう。
「カズヤ殿。今日はここで野営しようと思うのだが、周辺に危険な魔物はいないだろうか?」
アイダの提案に沿って、周囲にスキャンを掛ける。
イザベルも耳の横に手を当てて、周囲を警戒している。
ん?南西200メートルの森の中に、小さいが魔力反応がある。数は4つ。ゆっくりと東に移動している。
イザベルもどうやら何かを察知しているようだ。
「イザベル。南西200メートル辺りに何か物音が聞こえるか?」
「うん。小さいけど足音が……4つかな。2足歩行っぽい。ということは……」
『小鬼だね』
「ごぶりんって何?」
イザベルが不思議そうな顔をしている。
「いや、俺の国の言葉だ。小鬼のことをゴブリンと言ったりする」
「ふうん。まあいいけど。それよりお兄ちゃん、どうする?」
「このままやり過ごすわけには……いかないなあ。どうやら俺達が通ってきた道を目指しているっぽい」
「うわあ、それって臭いか何かで、私達をつけ始めてるよ。こっちの人数を確認して、勝てそうなら襲ってくるやつだ」
つまり、この4匹のゴブリンは斥候ということか。
こちらが発見されていないのなら、斥候をやり過ごすのも1つの手だ。
だが、こちらが発見されており、あとは位置と戦力を把握するだけの状況であるのなら、斥候を生かして帰すわけにはいかない。
仕方ない。殺るか。
俺は小声で全員を招集する。
「アリシア、今から小鬼が南方向からやって来る。数は4匹。狩るぞ」
「了解!どうすればいい?」
「今から土塁を簡単に作る。俺とアリシアは土塁の陰で小鬼を迎え撃つ。アイダとイザベルは小鬼の退路を断つために、大きく西から迂回して小鬼の背後に回ってくれ」
「昼に決めた組み合わせがもう崩れてるようだが、いいのか?」
「アリシアは実戦でエアガンを撃つのは初めてだ。とちれば命に関わるし、アイダではエアガンの操作はわからないだろう?今度全員に教えるから、今回はこの組み合わせで行こう」
「わかった。イザベル!出るぞ!」
アイダがイザベルを伴って森の中へ分け入って行く。
少し前までゴブリンに怯えて立ち竦んでいた娘達とも思えない。こちらが本来の姿なのだろう。
俺とアリシアも早速土塁の構築に入る。
ゴブリン達は崖に沿って進み、洞窟の手前の広場状のスペースに、洞窟から見て10時の方角から侵入してくる。
崖から1メートルほど離して、長さ1メートル、高さ1.5メートル、厚さ30センチの土の壁を3つ横に並べる。当然、正しい詠唱など知らない土魔法だ。
同じ物を8時の方角にも作り、ゴブリン達を迎え撃つ。
「アリシア。まずは右にある土塁から攻撃する。マガジンを確認」
「装填よし!」
「ゼンマイを巻け」
「空回りするまで巻いたよ!」
「よし。マガジンセット」
「セットよし!」
「セーフティ解除。最初はセミオートで行く」
「解除!セミに合わせた!」
「よし。ではいよいよ実戦だ。貫通で行くぞ」
「了解!弾に貫通魔法を付与するね!」
土の壁から様子を伺うと、いよいよゴブリン達が広場に侵入してきた。
武器は槍とナイフのみ。幸いなことに弓兵はいない。
ゴブリン達は見慣れない壁を見つけて、4匹が集まり何やら言い合っている。
「アリシア、こっちの陰から奴らを目視しろ」
「見えてる!どれを狙ったらいい?」
「1番遠くでこちらを向いている奴を狙えるか?」
「大丈夫!距離10メートル」
俺もUSPハンドガンを抜き、非常時に助勢できるようにする。
「よし、攻撃開始!」
「攻撃開始!」
タンッ!
軽い発射音と共に打ち出されたBB弾は、アリシアの誘導に沿って10メートルの距離を飛翔し、狙ったゴブリンの眉間を撃ち抜いた。
「一体撃破。続けろ」
「続けます!」
アリシアが残り3匹を順番に狙撃する。
数秒で全てのゴブリンを撃破した。
「全滅を確認。レバーをセーフティに。その後、待機」
「了解。待機します」
再度スキャンを掛けると、南の方角から駆け寄ってくる2つの魔力反応がある。
アイダとイザベルだ。
「アリシア!お兄ちゃん!もう終わり?」
イザベルが角を曲がって駆け寄ってくる。
「アリシア。待機解除。行ってやれ!」
「了解!イザベルちゃん!私やったよ!小鬼だけど初めて倒したよ!」
「アリシア!大丈夫か?何匹倒した!?」
「4匹とも全部!全部私が倒した!」
「本当か!やったな!」
「アリシアちゃんすごい!ちゃんと役に立ってる!」
「えええ~それって今まで私が役立たずだったみたいじゃない??」
3人が手を取り合って喜んでいるうちに、周辺をレーダーで念入りに探る。
索敵可能な範囲で、本隊らしき魔力反応はない。
実はゴブリンを攻撃すると決めかねていた理由は他にもあった。この4匹が、既に包囲を完了した本隊から派遣された威力偵察部隊なのか、あるいは長距離偵察部隊なのかの判断が付かなかったのだ。
4月末に最初に遭遇したゴブリン達は、間違いなく威力偵察だった。
その後、北の森で遭遇したゴブリンとオーガの混成チームは長距離偵察部隊だったのだろう。
今回も後続がいないのなら、長距離偵察部隊と考えて差し支えなさそうだ。
何はともあれ、ゴブリン達の亡骸から回収できる物を回収し、さっさと処分してしまおう。
広場の片隅に深さ2メートルほどの穴を掘り、ゴブリンの亡骸を投入して高温で焼き尽くす。
一連の作業をアリシア達が呆然と見ている。
そういえば穴を掘って処理する姿を見せるのは初めてだったか。ここで一晩留まる予定がないのなら、隅に寄せるだけで放置してもいいのだが、今回は流石に精神衛生上良くない。
サクッと片付けて、野営の準備に入る。
今日は水浴びもしなくていいだろう。
シェルターの前で焚く焚き火の準備と夕食の支度ぐらいか。
アリシアの活躍に対して特にやる事がなかったイザベルが、早速狩りに出かけた。もちろん食べられる方の調達だ。
余計な魔物を拾ってくるなよ……アイダも同行しているから大丈夫か。
アリシアがじっと土壁を見て、何か考えている。
「どうしたアリシア?」
「あの……もしかして土魔法で竃って作れます?」
ん?竃??竃ってあれだよな。石やレンガで箱を作って、中で火を焚くやつ。
じゃあ、せっかくだしロケットストーブでも作るか。
尾根沿いから下り、獣道を少し広げたようなルートに出た。
山越えと言っても頂上を目指すわけではなく、山と山の間を通り抜けて行くようだ。
尾根より低い場所に降りたお陰で、レーダーの索敵範囲は広がった。
超音波式の本来のレーダーと違って、魔力を探知するレーダーは山陰も透過してしまうのは便利だ。
ただとにかく直進するので、水平より下は探知しにくい。
もちろん3次元に探知魔法を打てばいいのだが、正直めんどくさい。
山向こうの魔物までは、わざわざ倒しに行く必要はない。進行方向で障害となりえる魔物だけ、警戒していればいい。
何せアリシアはエアガンをぶっ放したくてうずうずしているようだ。迂闊に教えるとすっ飛んで行きかねない。
そのまま2時間ほども歩くと、切り立った崖沿いの開けた場所に出た。
岩清水が集まって流れ落ち、小さな滝のようになっている。
崖には高さ2メートル、奥行き3メートルほどの穴が南に開口部を開けていた。
自然洞窟というより人造のシェルターのようだ。ほぼ平らに削られた床の上には乾いた砂が敷かれている。
周辺に焚き火の跡が多数あるから、この道を通る旅行者や徒歩の行商人の野営地なのだろう。
「カズヤ殿。今日はここで野営しようと思うのだが、周辺に危険な魔物はいないだろうか?」
アイダの提案に沿って、周囲にスキャンを掛ける。
イザベルも耳の横に手を当てて、周囲を警戒している。
ん?南西200メートルの森の中に、小さいが魔力反応がある。数は4つ。ゆっくりと東に移動している。
イザベルもどうやら何かを察知しているようだ。
「イザベル。南西200メートル辺りに何か物音が聞こえるか?」
「うん。小さいけど足音が……4つかな。2足歩行っぽい。ということは……」
『小鬼だね』
「ごぶりんって何?」
イザベルが不思議そうな顔をしている。
「いや、俺の国の言葉だ。小鬼のことをゴブリンと言ったりする」
「ふうん。まあいいけど。それよりお兄ちゃん、どうする?」
「このままやり過ごすわけには……いかないなあ。どうやら俺達が通ってきた道を目指しているっぽい」
「うわあ、それって臭いか何かで、私達をつけ始めてるよ。こっちの人数を確認して、勝てそうなら襲ってくるやつだ」
つまり、この4匹のゴブリンは斥候ということか。
こちらが発見されていないのなら、斥候をやり過ごすのも1つの手だ。
だが、こちらが発見されており、あとは位置と戦力を把握するだけの状況であるのなら、斥候を生かして帰すわけにはいかない。
仕方ない。殺るか。
俺は小声で全員を招集する。
「アリシア、今から小鬼が南方向からやって来る。数は4匹。狩るぞ」
「了解!どうすればいい?」
「今から土塁を簡単に作る。俺とアリシアは土塁の陰で小鬼を迎え撃つ。アイダとイザベルは小鬼の退路を断つために、大きく西から迂回して小鬼の背後に回ってくれ」
「昼に決めた組み合わせがもう崩れてるようだが、いいのか?」
「アリシアは実戦でエアガンを撃つのは初めてだ。とちれば命に関わるし、アイダではエアガンの操作はわからないだろう?今度全員に教えるから、今回はこの組み合わせで行こう」
「わかった。イザベル!出るぞ!」
アイダがイザベルを伴って森の中へ分け入って行く。
少し前までゴブリンに怯えて立ち竦んでいた娘達とも思えない。こちらが本来の姿なのだろう。
俺とアリシアも早速土塁の構築に入る。
ゴブリン達は崖に沿って進み、洞窟の手前の広場状のスペースに、洞窟から見て10時の方角から侵入してくる。
崖から1メートルほど離して、長さ1メートル、高さ1.5メートル、厚さ30センチの土の壁を3つ横に並べる。当然、正しい詠唱など知らない土魔法だ。
同じ物を8時の方角にも作り、ゴブリン達を迎え撃つ。
「アリシア。まずは右にある土塁から攻撃する。マガジンを確認」
「装填よし!」
「ゼンマイを巻け」
「空回りするまで巻いたよ!」
「よし。マガジンセット」
「セットよし!」
「セーフティ解除。最初はセミオートで行く」
「解除!セミに合わせた!」
「よし。ではいよいよ実戦だ。貫通で行くぞ」
「了解!弾に貫通魔法を付与するね!」
土の壁から様子を伺うと、いよいよゴブリン達が広場に侵入してきた。
武器は槍とナイフのみ。幸いなことに弓兵はいない。
ゴブリン達は見慣れない壁を見つけて、4匹が集まり何やら言い合っている。
「アリシア、こっちの陰から奴らを目視しろ」
「見えてる!どれを狙ったらいい?」
「1番遠くでこちらを向いている奴を狙えるか?」
「大丈夫!距離10メートル」
俺もUSPハンドガンを抜き、非常時に助勢できるようにする。
「よし、攻撃開始!」
「攻撃開始!」
タンッ!
軽い発射音と共に打ち出されたBB弾は、アリシアの誘導に沿って10メートルの距離を飛翔し、狙ったゴブリンの眉間を撃ち抜いた。
「一体撃破。続けろ」
「続けます!」
アリシアが残り3匹を順番に狙撃する。
数秒で全てのゴブリンを撃破した。
「全滅を確認。レバーをセーフティに。その後、待機」
「了解。待機します」
再度スキャンを掛けると、南の方角から駆け寄ってくる2つの魔力反応がある。
アイダとイザベルだ。
「アリシア!お兄ちゃん!もう終わり?」
イザベルが角を曲がって駆け寄ってくる。
「アリシア。待機解除。行ってやれ!」
「了解!イザベルちゃん!私やったよ!小鬼だけど初めて倒したよ!」
「アリシア!大丈夫か?何匹倒した!?」
「4匹とも全部!全部私が倒した!」
「本当か!やったな!」
「アリシアちゃんすごい!ちゃんと役に立ってる!」
「えええ~それって今まで私が役立たずだったみたいじゃない??」
3人が手を取り合って喜んでいるうちに、周辺をレーダーで念入りに探る。
索敵可能な範囲で、本隊らしき魔力反応はない。
実はゴブリンを攻撃すると決めかねていた理由は他にもあった。この4匹が、既に包囲を完了した本隊から派遣された威力偵察部隊なのか、あるいは長距離偵察部隊なのかの判断が付かなかったのだ。
4月末に最初に遭遇したゴブリン達は、間違いなく威力偵察だった。
その後、北の森で遭遇したゴブリンとオーガの混成チームは長距離偵察部隊だったのだろう。
今回も後続がいないのなら、長距離偵察部隊と考えて差し支えなさそうだ。
何はともあれ、ゴブリン達の亡骸から回収できる物を回収し、さっさと処分してしまおう。
広場の片隅に深さ2メートルほどの穴を掘り、ゴブリンの亡骸を投入して高温で焼き尽くす。
一連の作業をアリシア達が呆然と見ている。
そういえば穴を掘って処理する姿を見せるのは初めてだったか。ここで一晩留まる予定がないのなら、隅に寄せるだけで放置してもいいのだが、今回は流石に精神衛生上良くない。
サクッと片付けて、野営の準備に入る。
今日は水浴びもしなくていいだろう。
シェルターの前で焚く焚き火の準備と夕食の支度ぐらいか。
アリシアの活躍に対して特にやる事がなかったイザベルが、早速狩りに出かけた。もちろん食べられる方の調達だ。
余計な魔物を拾ってくるなよ……アイダも同行しているから大丈夫か。
アリシアがじっと土壁を見て、何か考えている。
「どうしたアリシア?」
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