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勇者が王様をとっても困らせている
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勇者サクラが床に叩きつけた黒い玉が、粉々に砕け散って消え去ると同時に、部屋に押し入ろうとしていた亡霊達の体が透け始めていった。
「サクラ! やったわ。亡霊達が消えていくみたい」
「うん。これできっと終わるね!」
勇者の目の前にいた二人も、体が透け消滅が始まっていた。
「ああ……何ということだ。数十年ぶりに体を取り戻すチャンスだったと言うのに……。まさか勇者が船に乗っていたとは」
「や、やっぱりサツキちゃんを利用して、何かいけないことを考えていたんだね!」
母親の姿をした亡霊は、勇者達に背中を向けた。
「そうよ。あと少しでサツキを自由にできた。勇者のオーラに阻まれさえしなければ……」
「勇者のオーラ!? 僕ってそんなに貫禄あったんだ……」
ミカの目にも、サクラの身体から何かが出ているのが分かった。だがあまりにもうっすらとした煙のような感じで、いつから出ていたのか分からない。
女は振り返り、勇者を見つめて不気味に笑う。体は更に透けていき、今にも消えそうになっていた。
「でも覚悟なさい。貴女達は遠からぬ未来、きっと魔王様に粛清されます。今だけ仮初めの平和を楽しんでいなさいな……アハハ……アハハハハハ」
最後の笑い声が船内に虚しく響き渡る。消え去った両親の幻影を、サツキは体を震わせながら見ていた。
俺が船に戻った時には、霧は晴れて亡霊達はすっかりいなくなり、サクラやみんなも無事だった。客船でみんなが出迎えてくれているが、ちょっと勇者は怒っているみたいだ。
「アルダー! 遅ぉーい! もう僕らで解決しちゃったよ」
「悪いな。ちょっと時間が掛かっちまってさ」
勇者の側には、ぴったりとサツキちゃんがくっついている。今回のことで、二人は仲良くなったらしい。珍しく真剣な顔で、レオンハルトが俺に近づいてきた。
「……ダンタルトは、倒したのか?」
「え? ああ! ごめん。逃げられちまったよ。もう少しちゃんと戦っていたら倒せたんだが」
「……いや、それでいい」
「え?」
それだけ言うと、レオンハルトは俺に背を向けて帰路の準備を始めていた。いつもとは違う雰囲気に、俺もランティスも少し戸惑っている。
船は二隻あるので、二手に別れて帰ることにした。上手く操縦できるのは、今のメンバーだとレオンハルトとランティスしかいない。俺と勇者、ランティスとサツキちゃんは王国の船に乗り、ミカとコドラン、レオンハルトは客船でエグランテリアに帰っていく。
「……パパ、ママ」
サツキちゃんの寝言が聞こえる。彼女は勇者サクラの膝の上で眠っている。
「……ふわあ、もう食べられないよ」
今度はサクラの寝言が聞こえる。彼女は俺に寄り添うように眠っていた。勇者の寝顔は相変わらず可愛い。
ミカから聞いたが、サクラに勇者のオーラとかいうものが発現していたらしい。恐らく魔法の類だとは思うが、フリージアに帰ったら調べてみようと思う。
エグランテリアの港に到着したのは、俺達がちょっとだけ先立った。船を降りた俺達を、兵士達がこぞって出迎えてくれる。屈強な男達の中に、小さなご老人の姿があった。サツキちゃんのおじいさんとおばあさんだ。
「サツキ、サツキー!」
おじいさんが叫び、サツキちゃんは応えるように走り出す。小さな体で懸命に駆け続け、二人の老人に飛び込んで行った。
「おじいちゃん。おばあちゃん……」
「おお、無事だったんだね。良かった、本当に良かった」
おばあさんがサツキちゃんの頭を撫でながら泣いていた。俺とサクラは船を降り、二人に経緯を説明する。おじいさんが落胆しているのが分かり、俺も悲しい気持ちになった。
「そうでしたか。船は魔物の集団に襲われていたのですね……。息子達は、しっかりと娘を守った。ワシらの誇りです」
おばあさんがサツキちゃんを連れて、勇者の側に来た。
「お二人とも、本当にありがとうございました。そしてサクラさん、この子のお友達になってくれるとか」
「うん! サツキちゃん。僕少しの間フリージアに行くけど、ちゃんとここに帰ってくるよ! その時は一緒に遊ぼう。それとね、辛かったら手紙書いても良いからね! 僕は君が辛くなったら、いつでも駆けつけるから」
「うん。絶対手紙書くから! 会いにきてねお姉ちゃん、約束だよ! あたし、お姉ちゃんと会えるの楽しみにしてる」
サクラは優しく微笑んで、少女の頭を撫でていた。やがてサツキちゃんは、ご老人に連れられてゆっくりと町に帰って行った。俺達は港で、レオンハルト達が到着するのを待っている。
「それにしても、今回は悲しかったですね」
「ん……。そうだな」
ランティスは普段よりも声が小さい。客船の凄惨な状況を知って、心を痛めているのだろう。
「アルダー。僕は、もう少ししたら魔王討伐を再開するよ。今世界中では、サツキちゃんみたいに酷い目に遭っている人達が沢山いるんだ。僕が何とかしなきゃ」
勇者は心なしか、以前よりも精悍な顔つきになった気がする。きっと今回のことで、精神的にも成長したんじゃないか。俺は彼女の成長が嬉しい。
「それが良いよ。サクラならできるさ。頑張ってくれ」
俺の一言に、サクラがムッとする。これはよく見る顔だ。
「ちょっと! なんか今の他人事みたいだったよ。勿論アルダーも行くんだからね!」
「え!? 俺もか。いや、俺は図書館勤務があるから……」
「大丈夫! 僕が退職届を出しておいてあげるから。問題ナッシング」
「いやいや、問題あるだろ~」
「ダメでーす! アルダーの復帰は決定。次回の冒険は、勇者サクラ魔王城に行くの巻だよ! ミカとどっかに行ったら許さないんだから」
「皆さーん、船が来たみたいですよ」
ランティスが海の彼方から近づく船影を見つけたらしい。それにしてもまたミカの話か。最近よく言ってくるな。言い合っているうちにサクラは、いつもの様子に戻っていった。彼女が一人前になるのは、いつになるのやら。
ここはエグランテリア城の王の間。俺達は王様に、全ての事情を説明した。
「おお! 勇者達よ、素晴らしい活躍であった。褒めてつかわす!」
「ありがとうございます王様!」
勇者サクラはニコニコして返事をしている。褒美は何ですか? と言わんばかりに見えるのは俺だけだろうか。
「本当にお主達には感服しておるぞ。特に勇者サクラよ。やはりお主こそが真の勇者だ。間違いない!」
「エヘヘ~。それほどでもありませんよ王様」
「ふむ。謙虚さを忘れぬその姿勢も大したものだ。我が兵士達にも、模範として話しておこう! それでは、ワシは急用があるので失礼しようと思う」
ツカツカと去ろうとすると王様を、アホ顔になった勇者が引き止める。
「ええ!? 王様! お待ち下さい!」
「……ん? どうしたのだ勇者よ」
「あの~何か、ご褒美的なものは……」
サクラのやつ、ストレートに言い過ぎだろ! 目をキラキラとさせて見つめてくる勇者に、王様はかなり戸惑っている様子だ。まあでも、褒美をあげると言ったのは王様なんだよな。
「お、おお~。そうじゃっったそうじゃった! いや~ワシとしたことが。すっかり忘れとったわい。実はな、今の時期は国の財政が厳しくてな。褒美を上げたいのは勿論じゃよ。ただ、のう?」
王様は、勇者に財政難であることを説明している。察してほしいという気持ちは、俺には充分伝わっているのだが。察する能力が低すぎる勇者は、まだアホ面なままだ。
「それは大変ですね~。僕も贅沢は言いません! それで、次は何処の宝物庫ですか?」
横目で見ると、ミカがドン引きした顔で二人の様子を眺めていた。ランティスもきっと同じだろう。レオンハルトは聞いてはいるが、何処かボーッとしている。
「う、う~む。ちょっと今回、宝物庫は無理かな~。いやすまんけど、ワシとしても心が痛むけど」
「ええ!? じゃあご褒美は無いのですか! 僕あんなに頑張ったのに~」
王様相手にここまでズケズケと物が言える奴は、きっとサクラ以外にいないと思う。勇者の瞳がウルウルしてきた。王様はバツの悪そうな顔になっている。
「し、しかしのう~。今回ばかりは厳しいのじゃ。……そうじゃ! 勇者よ、少し耳を貸してくれ」
「はい! ええ、そうですか。……え、ええー!? よ、喜んで! 僕それなら超嬉しいです」
何だろう? サクラがここまで驚いているのは珍しい。彼女が驚いた理由が分かったのは、次の日になってからだった。
「サクラ! やったわ。亡霊達が消えていくみたい」
「うん。これできっと終わるね!」
勇者の目の前にいた二人も、体が透け消滅が始まっていた。
「ああ……何ということだ。数十年ぶりに体を取り戻すチャンスだったと言うのに……。まさか勇者が船に乗っていたとは」
「や、やっぱりサツキちゃんを利用して、何かいけないことを考えていたんだね!」
母親の姿をした亡霊は、勇者達に背中を向けた。
「そうよ。あと少しでサツキを自由にできた。勇者のオーラに阻まれさえしなければ……」
「勇者のオーラ!? 僕ってそんなに貫禄あったんだ……」
ミカの目にも、サクラの身体から何かが出ているのが分かった。だがあまりにもうっすらとした煙のような感じで、いつから出ていたのか分からない。
女は振り返り、勇者を見つめて不気味に笑う。体は更に透けていき、今にも消えそうになっていた。
「でも覚悟なさい。貴女達は遠からぬ未来、きっと魔王様に粛清されます。今だけ仮初めの平和を楽しんでいなさいな……アハハ……アハハハハハ」
最後の笑い声が船内に虚しく響き渡る。消え去った両親の幻影を、サツキは体を震わせながら見ていた。
俺が船に戻った時には、霧は晴れて亡霊達はすっかりいなくなり、サクラやみんなも無事だった。客船でみんなが出迎えてくれているが、ちょっと勇者は怒っているみたいだ。
「アルダー! 遅ぉーい! もう僕らで解決しちゃったよ」
「悪いな。ちょっと時間が掛かっちまってさ」
勇者の側には、ぴったりとサツキちゃんがくっついている。今回のことで、二人は仲良くなったらしい。珍しく真剣な顔で、レオンハルトが俺に近づいてきた。
「……ダンタルトは、倒したのか?」
「え? ああ! ごめん。逃げられちまったよ。もう少しちゃんと戦っていたら倒せたんだが」
「……いや、それでいい」
「え?」
それだけ言うと、レオンハルトは俺に背を向けて帰路の準備を始めていた。いつもとは違う雰囲気に、俺もランティスも少し戸惑っている。
船は二隻あるので、二手に別れて帰ることにした。上手く操縦できるのは、今のメンバーだとレオンハルトとランティスしかいない。俺と勇者、ランティスとサツキちゃんは王国の船に乗り、ミカとコドラン、レオンハルトは客船でエグランテリアに帰っていく。
「……パパ、ママ」
サツキちゃんの寝言が聞こえる。彼女は勇者サクラの膝の上で眠っている。
「……ふわあ、もう食べられないよ」
今度はサクラの寝言が聞こえる。彼女は俺に寄り添うように眠っていた。勇者の寝顔は相変わらず可愛い。
ミカから聞いたが、サクラに勇者のオーラとかいうものが発現していたらしい。恐らく魔法の類だとは思うが、フリージアに帰ったら調べてみようと思う。
エグランテリアの港に到着したのは、俺達がちょっとだけ先立った。船を降りた俺達を、兵士達がこぞって出迎えてくれる。屈強な男達の中に、小さなご老人の姿があった。サツキちゃんのおじいさんとおばあさんだ。
「サツキ、サツキー!」
おじいさんが叫び、サツキちゃんは応えるように走り出す。小さな体で懸命に駆け続け、二人の老人に飛び込んで行った。
「おじいちゃん。おばあちゃん……」
「おお、無事だったんだね。良かった、本当に良かった」
おばあさんがサツキちゃんの頭を撫でながら泣いていた。俺とサクラは船を降り、二人に経緯を説明する。おじいさんが落胆しているのが分かり、俺も悲しい気持ちになった。
「そうでしたか。船は魔物の集団に襲われていたのですね……。息子達は、しっかりと娘を守った。ワシらの誇りです」
おばあさんがサツキちゃんを連れて、勇者の側に来た。
「お二人とも、本当にありがとうございました。そしてサクラさん、この子のお友達になってくれるとか」
「うん! サツキちゃん。僕少しの間フリージアに行くけど、ちゃんとここに帰ってくるよ! その時は一緒に遊ぼう。それとね、辛かったら手紙書いても良いからね! 僕は君が辛くなったら、いつでも駆けつけるから」
「うん。絶対手紙書くから! 会いにきてねお姉ちゃん、約束だよ! あたし、お姉ちゃんと会えるの楽しみにしてる」
サクラは優しく微笑んで、少女の頭を撫でていた。やがてサツキちゃんは、ご老人に連れられてゆっくりと町に帰って行った。俺達は港で、レオンハルト達が到着するのを待っている。
「それにしても、今回は悲しかったですね」
「ん……。そうだな」
ランティスは普段よりも声が小さい。客船の凄惨な状況を知って、心を痛めているのだろう。
「アルダー。僕は、もう少ししたら魔王討伐を再開するよ。今世界中では、サツキちゃんみたいに酷い目に遭っている人達が沢山いるんだ。僕が何とかしなきゃ」
勇者は心なしか、以前よりも精悍な顔つきになった気がする。きっと今回のことで、精神的にも成長したんじゃないか。俺は彼女の成長が嬉しい。
「それが良いよ。サクラならできるさ。頑張ってくれ」
俺の一言に、サクラがムッとする。これはよく見る顔だ。
「ちょっと! なんか今の他人事みたいだったよ。勿論アルダーも行くんだからね!」
「え!? 俺もか。いや、俺は図書館勤務があるから……」
「大丈夫! 僕が退職届を出しておいてあげるから。問題ナッシング」
「いやいや、問題あるだろ~」
「ダメでーす! アルダーの復帰は決定。次回の冒険は、勇者サクラ魔王城に行くの巻だよ! ミカとどっかに行ったら許さないんだから」
「皆さーん、船が来たみたいですよ」
ランティスが海の彼方から近づく船影を見つけたらしい。それにしてもまたミカの話か。最近よく言ってくるな。言い合っているうちにサクラは、いつもの様子に戻っていった。彼女が一人前になるのは、いつになるのやら。
ここはエグランテリア城の王の間。俺達は王様に、全ての事情を説明した。
「おお! 勇者達よ、素晴らしい活躍であった。褒めてつかわす!」
「ありがとうございます王様!」
勇者サクラはニコニコして返事をしている。褒美は何ですか? と言わんばかりに見えるのは俺だけだろうか。
「本当にお主達には感服しておるぞ。特に勇者サクラよ。やはりお主こそが真の勇者だ。間違いない!」
「エヘヘ~。それほどでもありませんよ王様」
「ふむ。謙虚さを忘れぬその姿勢も大したものだ。我が兵士達にも、模範として話しておこう! それでは、ワシは急用があるので失礼しようと思う」
ツカツカと去ろうとすると王様を、アホ顔になった勇者が引き止める。
「ええ!? 王様! お待ち下さい!」
「……ん? どうしたのだ勇者よ」
「あの~何か、ご褒美的なものは……」
サクラのやつ、ストレートに言い過ぎだろ! 目をキラキラとさせて見つめてくる勇者に、王様はかなり戸惑っている様子だ。まあでも、褒美をあげると言ったのは王様なんだよな。
「お、おお~。そうじゃっったそうじゃった! いや~ワシとしたことが。すっかり忘れとったわい。実はな、今の時期は国の財政が厳しくてな。褒美を上げたいのは勿論じゃよ。ただ、のう?」
王様は、勇者に財政難であることを説明している。察してほしいという気持ちは、俺には充分伝わっているのだが。察する能力が低すぎる勇者は、まだアホ面なままだ。
「それは大変ですね~。僕も贅沢は言いません! それで、次は何処の宝物庫ですか?」
横目で見ると、ミカがドン引きした顔で二人の様子を眺めていた。ランティスもきっと同じだろう。レオンハルトは聞いてはいるが、何処かボーッとしている。
「う、う~む。ちょっと今回、宝物庫は無理かな~。いやすまんけど、ワシとしても心が痛むけど」
「ええ!? じゃあご褒美は無いのですか! 僕あんなに頑張ったのに~」
王様相手にここまでズケズケと物が言える奴は、きっとサクラ以外にいないと思う。勇者の瞳がウルウルしてきた。王様はバツの悪そうな顔になっている。
「し、しかしのう~。今回ばかりは厳しいのじゃ。……そうじゃ! 勇者よ、少し耳を貸してくれ」
「はい! ええ、そうですか。……え、ええー!? よ、喜んで! 僕それなら超嬉しいです」
何だろう? サクラがここまで驚いているのは珍しい。彼女が驚いた理由が分かったのは、次の日になってからだった。
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