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三将の一角 獅子のダンタルト
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俺の胸から発せられる金色の光は、まばゆく周囲を照らしている。
勇者はなぜか俺を見てはしゃいでいた。
「キタキター! アルダーの十八番! 待ってました」
「もう! サクラは緊張感が無いんだから。ほら、来てるわよ」
「わああ!」
サクラを狙って来た亡霊は、あっけなく彼女の剣に斬り伏せられてしまった。勇者はドジなのは相変わらずだが、けっこう強くなって来た気がする。
亡霊であれ実体化すれば、こちらもちゃんと攻撃できるらしい。
「……あれ? こないな」
俺は妙だと思った。地上ではどんなに遠くても、呼べばすぐ移動できるとコドランは言っていたが。
「ええ~? 来ないの? 僕待ってたのにぃ~」
「また迷っているかもな。しょうがない! このままで戦う」
「ていうか。アイツら、サツキちゃんのこと人質にしたりしないのかな? 僕心配だよ」
「それはない。あっても演技だ。普通ならすぐやれるはずなのに、約7日も殺さなかったんだぞ。アイツらは手を出さない……出せないのかもしれないがな」
俺は王様からもらった剣を構え、亡霊達に向かって行く。聖者の剣という名前らしいが、死霊やアンデット系に威力を発揮すると聞いていたので、今回はピッタリだろう。
奴らは動き自体は早いと思うが、人間以上の力は発揮できないだろう。今までどう猛な魔物と戦っていたせいもあり、動きはスローモーションのように遅く感じる。
「纏めて倒すわ……」
「ガアア、アアー!」
ミカの杖から青い光が発せられ、ナイフや剣を持ち走ってくる亡霊に向けられる。あと少しで奴らの刃が彼女を捕らえようという瞬間、反対側の入り口付近まで猛烈な冷気が突き抜けた。
まず7体ほどが最初の一発で倒され、続いて二発目、三発目と彼女は角度を変えてフリージングダストを放つ。
「うわー! ミカほんと凄い……圧倒的火力! ほとんど亡霊さんがいなくなっちゃったよ」
「さあて、後はお前達の番……って、あれ?」
俺が攻撃した亡霊が前のめりに倒れ、前方にはサツキちゃんの両親もどきがいるはずだった。
「いない……? 逃げられたか」
「おおーい! お主ら、こんな所におったのか」
上から聞き慣れた声がする。俺を媒体として戦う龍、コドランだ。
「何だよコドラン。もうちょっと早く来てくれよ」
「無茶を言うな。だから建物の中は探し難いと言ったであろう。何故こんな所におるのだ? 外にいる奴と戦うのだろう?」
「え? コドランちゃん、外にいる奴って誰のこと?」
「私達は亡霊みたいな連中と戦っているのだけど、外にもいるの?」
一体どんな奴だ? と聞こうとした瞬間、大きな爆音と共に船内が揺れた。
「ふええ~!」
「な、何だ!? 何が起こってる」
「なかなか戦い甲斐のある奴が来ておるぞ……名前は、たしか」
「我は魔王軍三将の一角、ダンタルト。ここにドラグーンがいるはずだな。すぐに連れてこい」
顔はライオンだが、体は分厚い鎧で覆われており二足歩行。身の丈にして5メートル以上はある巨体が、レオンハルト達の船にいた。マストの少し上で空中浮遊し、二人を見下ろしている。
「ドラグーンだあ? そんなもんはいねえよ」
「嘘を言うと為にならんぞ。お前たち如き殺すことは容易いのだ」
「に、にいちゃん……アイツ」
ランティスは震えていた。目の前にいる魔物は、今まで戦った相手より遥かに大きく見える。
「いたとしても、お前に合わせる必要はねえ。お前とドンパチやるのは俺だ」
レオンハルトは二つの鞘から剣を引き抜く。彼の目はいつもの明るさが無く、ナイフのように鋭い。持っている剣は宝物庫から貰った眠りの魔剣と、混乱の秘剣と呼ばれる物だった。
「愚かな。我をよく知らないようだな」
「知ってるぜ。お前のことはよ~く知ってる……」
「にいちゃん?」
ランティスは、目の前にある背中に違和感を感じている。彼はいつも何処かにあるはずの愛嬌が抜け落ち、狼のように牙を剥き出しにしていた。
「会いたかったぜダンタルト」
レオンハルトは一気に駆け出し、船の柱を猛烈な勢いで駆け上がる。人間業とは思えない動きにも、ダンタルトは顔色一つ変えない。
「俺の……俺達の恨みを、思い知れよ!!」
あっという間にレオンハルトはダンタルトの上空にいた。見上げる魔物に、容赦のない二刀の斬撃が舞い落ちる。
「魔王軍の一角……レオンハルトとランティスだけじゃ無理だな。俺が行くしか無さそうだ」
俺達は亡霊のいなくなった広間で考えていた。船内は実体化した亡霊達が歩き回り、完全な幽霊船と化している。
「ぼ、僕は亡霊よりそっちと戦いたいかな~」
「サクラ、今はアルダーが行くべきだと思うわ」
「うん。サクラとミカは協力して、あの子を探してくれ! 何としても助けなくちゃいけない。俺は出来る限り早く外の奴を倒す」
サクラとミカがうなづくのを確認した俺は、もう一度カードを胸にあてがった。
コドランは吸い込まれるように俺の体に入ってくる。
「じゃあ、行ってくる!」
ドラグーンになった体は、以前よりも遥かに力がみなぎってくる。どうやらLvが上がったことで、想像以上に強化されたらしい。俺は一気に船の屋根を突き抜け、王様から借りた船に向かった。
「あれか」
戦いは船のマストの上で行われていた。レオンハルトが剣で斬りつけ、ランティスが必死に魔法で援護をしている。ライオンの顔をした魔物は怯むことなくかわし、手に持ったハンマーでレオンハルトを叩き落とした。
「にいちゃん!」
「ぐ……う……」
「ハッハッハ! 雑魚にしか過ぎぬお前達に何ができるというのだ? 冥土の土産に見せてやろう、このトールハンマーの秘技を」
奴は右手に持ったハンマーを天高く掲げると、空には雷雲が立ち込め始めた。あれを喰らったらレオンハルト達はヤバそうだ。
「フハハ! 喰らえ、これがトールハン……」
「よっと」
俺は奴が言い終える前に飛び蹴りを入れた。
「う、うおおおおー!」
ライオン野郎は大海原を水平に、何処までも飛んで行ってしまった。後で来られると面倒なので、ここで倒しておかないといけない。
「二人とも大丈夫かー?」
「は、はい! 何とか」
レオンハルトは意識はあるようだが、何故か喋ろうとしない。さっきの一発が効いているのか。
「じゃあ奴を倒してくるから! こっちは任せた」
俺は一気に勝負をつけるべく、奴を飛ばした方向に向かった。
亡霊の溜まり場と化した船内で、サクラとミカは探索を続けている。手当たり次第に部屋に入っては、女の子の名前を呼んでいた。
「サツキちゃ~ん。僕だよ、出てきて~」
「サツキちゃん、一体何処にいるの?」
「もう~、こうなったら! てやややや!」
どうしても小さな女の子を見つけられず、サクラは焦って矢継ぎ早に、左右にある扉を片っ端から開けまくった。
「きゃあー!」
「どうしたのサクラ? え、ええー!?」
開けた扉から沢山の亡霊達が飛び出し、船内の通路は地獄絵図になっている。
「な、何やってるのよサクラー! 一個ずつ開けなさいよ!」
「だ、だってー! 面倒くさかったんだもん……あれ? あそこに下り階段があるよ」
「え? 本当だわ。行ってみましょ!」
サクラ達は亡霊を蹴散らしつつ、まだ見ていない下り階段を降りた。階段の先には大きな部屋が一つだけあり、扉には船長室と乱暴な文字で書かれている。
「こんな所に船長室があるなんて。サクラ、急がないと奴らが来るわ」
「うん!」
亡霊達は勇者達の匂いが分かるのか、どんどん数を増して迫って来る。先程斬り倒したはずの貴族風の男や、ドレスを着た若い女も、再び現れてナタを握っている。
「サツキちゃん! 何処ー!?」
「あ」
サクラに続いて部屋に入ったミカが、気の抜けた声を出した。
船長の物と思われる椅子に、小さな女の子が座っていた。
勇者はなぜか俺を見てはしゃいでいた。
「キタキター! アルダーの十八番! 待ってました」
「もう! サクラは緊張感が無いんだから。ほら、来てるわよ」
「わああ!」
サクラを狙って来た亡霊は、あっけなく彼女の剣に斬り伏せられてしまった。勇者はドジなのは相変わらずだが、けっこう強くなって来た気がする。
亡霊であれ実体化すれば、こちらもちゃんと攻撃できるらしい。
「……あれ? こないな」
俺は妙だと思った。地上ではどんなに遠くても、呼べばすぐ移動できるとコドランは言っていたが。
「ええ~? 来ないの? 僕待ってたのにぃ~」
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「それはない。あっても演技だ。普通ならすぐやれるはずなのに、約7日も殺さなかったんだぞ。アイツらは手を出さない……出せないのかもしれないがな」
俺は王様からもらった剣を構え、亡霊達に向かって行く。聖者の剣という名前らしいが、死霊やアンデット系に威力を発揮すると聞いていたので、今回はピッタリだろう。
奴らは動き自体は早いと思うが、人間以上の力は発揮できないだろう。今までどう猛な魔物と戦っていたせいもあり、動きはスローモーションのように遅く感じる。
「纏めて倒すわ……」
「ガアア、アアー!」
ミカの杖から青い光が発せられ、ナイフや剣を持ち走ってくる亡霊に向けられる。あと少しで奴らの刃が彼女を捕らえようという瞬間、反対側の入り口付近まで猛烈な冷気が突き抜けた。
まず7体ほどが最初の一発で倒され、続いて二発目、三発目と彼女は角度を変えてフリージングダストを放つ。
「うわー! ミカほんと凄い……圧倒的火力! ほとんど亡霊さんがいなくなっちゃったよ」
「さあて、後はお前達の番……って、あれ?」
俺が攻撃した亡霊が前のめりに倒れ、前方にはサツキちゃんの両親もどきがいるはずだった。
「いない……? 逃げられたか」
「おおーい! お主ら、こんな所におったのか」
上から聞き慣れた声がする。俺を媒体として戦う龍、コドランだ。
「何だよコドラン。もうちょっと早く来てくれよ」
「無茶を言うな。だから建物の中は探し難いと言ったであろう。何故こんな所におるのだ? 外にいる奴と戦うのだろう?」
「え? コドランちゃん、外にいる奴って誰のこと?」
「私達は亡霊みたいな連中と戦っているのだけど、外にもいるの?」
一体どんな奴だ? と聞こうとした瞬間、大きな爆音と共に船内が揺れた。
「ふええ~!」
「な、何だ!? 何が起こってる」
「なかなか戦い甲斐のある奴が来ておるぞ……名前は、たしか」
「我は魔王軍三将の一角、ダンタルト。ここにドラグーンがいるはずだな。すぐに連れてこい」
顔はライオンだが、体は分厚い鎧で覆われており二足歩行。身の丈にして5メートル以上はある巨体が、レオンハルト達の船にいた。マストの少し上で空中浮遊し、二人を見下ろしている。
「ドラグーンだあ? そんなもんはいねえよ」
「嘘を言うと為にならんぞ。お前たち如き殺すことは容易いのだ」
「に、にいちゃん……アイツ」
ランティスは震えていた。目の前にいる魔物は、今まで戦った相手より遥かに大きく見える。
「いたとしても、お前に合わせる必要はねえ。お前とドンパチやるのは俺だ」
レオンハルトは二つの鞘から剣を引き抜く。彼の目はいつもの明るさが無く、ナイフのように鋭い。持っている剣は宝物庫から貰った眠りの魔剣と、混乱の秘剣と呼ばれる物だった。
「愚かな。我をよく知らないようだな」
「知ってるぜ。お前のことはよ~く知ってる……」
「にいちゃん?」
ランティスは、目の前にある背中に違和感を感じている。彼はいつも何処かにあるはずの愛嬌が抜け落ち、狼のように牙を剥き出しにしていた。
「会いたかったぜダンタルト」
レオンハルトは一気に駆け出し、船の柱を猛烈な勢いで駆け上がる。人間業とは思えない動きにも、ダンタルトは顔色一つ変えない。
「俺の……俺達の恨みを、思い知れよ!!」
あっという間にレオンハルトはダンタルトの上空にいた。見上げる魔物に、容赦のない二刀の斬撃が舞い落ちる。
「魔王軍の一角……レオンハルトとランティスだけじゃ無理だな。俺が行くしか無さそうだ」
俺達は亡霊のいなくなった広間で考えていた。船内は実体化した亡霊達が歩き回り、完全な幽霊船と化している。
「ぼ、僕は亡霊よりそっちと戦いたいかな~」
「サクラ、今はアルダーが行くべきだと思うわ」
「うん。サクラとミカは協力して、あの子を探してくれ! 何としても助けなくちゃいけない。俺は出来る限り早く外の奴を倒す」
サクラとミカがうなづくのを確認した俺は、もう一度カードを胸にあてがった。
コドランは吸い込まれるように俺の体に入ってくる。
「じゃあ、行ってくる!」
ドラグーンになった体は、以前よりも遥かに力がみなぎってくる。どうやらLvが上がったことで、想像以上に強化されたらしい。俺は一気に船の屋根を突き抜け、王様から借りた船に向かった。
「あれか」
戦いは船のマストの上で行われていた。レオンハルトが剣で斬りつけ、ランティスが必死に魔法で援護をしている。ライオンの顔をした魔物は怯むことなくかわし、手に持ったハンマーでレオンハルトを叩き落とした。
「にいちゃん!」
「ぐ……う……」
「ハッハッハ! 雑魚にしか過ぎぬお前達に何ができるというのだ? 冥土の土産に見せてやろう、このトールハンマーの秘技を」
奴は右手に持ったハンマーを天高く掲げると、空には雷雲が立ち込め始めた。あれを喰らったらレオンハルト達はヤバそうだ。
「フハハ! 喰らえ、これがトールハン……」
「よっと」
俺は奴が言い終える前に飛び蹴りを入れた。
「う、うおおおおー!」
ライオン野郎は大海原を水平に、何処までも飛んで行ってしまった。後で来られると面倒なので、ここで倒しておかないといけない。
「二人とも大丈夫かー?」
「は、はい! 何とか」
レオンハルトは意識はあるようだが、何故か喋ろうとしない。さっきの一発が効いているのか。
「じゃあ奴を倒してくるから! こっちは任せた」
俺は一気に勝負をつけるべく、奴を飛ばした方向に向かった。
亡霊の溜まり場と化した船内で、サクラとミカは探索を続けている。手当たり次第に部屋に入っては、女の子の名前を呼んでいた。
「サツキちゃ~ん。僕だよ、出てきて~」
「サツキちゃん、一体何処にいるの?」
「もう~、こうなったら! てやややや!」
どうしても小さな女の子を見つけられず、サクラは焦って矢継ぎ早に、左右にある扉を片っ端から開けまくった。
「きゃあー!」
「どうしたのサクラ? え、ええー!?」
開けた扉から沢山の亡霊達が飛び出し、船内の通路は地獄絵図になっている。
「な、何やってるのよサクラー! 一個ずつ開けなさいよ!」
「だ、だってー! 面倒くさかったんだもん……あれ? あそこに下り階段があるよ」
「え? 本当だわ。行ってみましょ!」
サクラ達は亡霊を蹴散らしつつ、まだ見ていない下り階段を降りた。階段の先には大きな部屋が一つだけあり、扉には船長室と乱暴な文字で書かれている。
「こんな所に船長室があるなんて。サクラ、急がないと奴らが来るわ」
「うん!」
亡霊達は勇者達の匂いが分かるのか、どんどん数を増して迫って来る。先程斬り倒したはずの貴族風の男や、ドレスを着た若い女も、再び現れてナタを握っている。
「サツキちゃん! 何処ー!?」
「あ」
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