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入植者
しおりを挟むそしてアインは、自分の植民国の海岸線にやってきた。
「それで、どこにあったんだ?」
「あ、アイン様。大陸はここをまっすぐ行った先にあります。」
植民国家にとっては、アインというのは、雲の上の存在なので、緊張していたが、それでもしっかりと場所は教えてくれた。
「とりあえず、大陸に近づいてみた?」
「ええ、最初は島だと思ったので。」
話によると、陸地を見つけて、最初は島だと思ったのだが、島にしては大きすぎて、その陸地の周りを一周することができなかったらしい。
「そうか…それで、何かしらの建築物はあったか?」
「いえ、特にそれらしきものは見つかりませんでした。」
この世では、結構海の恵みを必要としている。
そんなこの世で、海の所に建築物がないということは、少なくとも、国などがあった場合は、内陸部にあるということだった。
海の恵みが必要と入ったが、それでも、大きな川さえあれば、何とかなるものなので、内陸のほうにも都市ができていてもおかしくはなかった。
「それで、話によると、もう一つ見つけたとか。」
「ええ、こっちに関しては、あまり詳しい場所は言えないですが…たまたま見つけただけなので。」
それは、今回の大陸を見つけた帰りに、普通に漁業をするために、その大陸から横に向かったところ、その大陸を見つけたらしい。
なので、今自分たちがいる大陸から見て、最初に見つけた大陸の、右か左かがわからないのだ。
「安心しろ。それに関しては、療法調査させればいい話だ。」
「は、はい。」
「今回は貴重な情報提供ありがとう。
それでは、これを。」
そして、アインは、一般的に情報提供の依頼にかけられるくらいの金額を漁師に渡した。
「い、いいのですか?」
「ああ、今回の情報は結構重要だからな。」
それに、漁師に関しては、大体100銅貨つまり1銀貨10万円を渡していた。
しかし、アインはその100枚の下に、金貨も数枚忍ばせていた。
金貨は、現代でいう千万なので、情報提供にしては破格の金額だ。
「それでは、私のほうは調査をするために一回帰らせてもらう。
調査の関係上、ここには我が国の海軍が来ることになるだろうが、それでも漁に関しては続けてもらって構わない。」
「わかりました。」
そしてアインはいったん帰った後に、調査隊を募集した。
もしも、調査の結果海岸線にその大陸の国の影響が出ていないのなら、そこに入植してもらうことになる。
その場合は、植民地や属国、分国本国のほうからも、移住民を出さなければならないが、人は基本的に一回住んだところから、動こうとはしない。
だからこそ、入植者には、そこで家などを建ててくれれば、普通の建築士の3倍くらいの給料が出ることになるし、新しい植民国家が成立した場合は、そこにはしばらくの間は本国のほうから多額の援助をするので、住んでいるだけで、金がもらえるという状況もできるだろう。
しかし、ある程度の成長が完了すれば、本国のほうからの支援もなくなるので、ずっと怠けていれば、本国のほうからの支援がなくなった瞬間に困ることになってしまうが…
それでも、これに関しては、冒険者がやることよりもよっぽど探索感が出て、スリルもあるので、意外と簡単に、入植者に立候補してくれる人は多かった。
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