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アインがそう思うくらい、人がいなかった。
正確には、民間人は街に何人もいるが、大聖堂までの道のりや、それ以外にも、街の中に兵を見かけることが無かったのだった。
その後も、街を占拠して行き、そこにいる民間人に大量の食べ物などを渡して、教会よりも、信頼感を得ていった。
正直、アインも尾どいたことがあった。
それは、教会という、宗教的な、つまり、心の奥底から信仰しているものが、食べ物をあげるだけでころっと、心変わりしてしまうことだった。
(今まで占拠してきた国の中で、一番団結度が無いな…)
結果、アインの兵に抵抗をしようと思う人もいなく、大聖堂まで簡単に着いてしまったのだった。
「皆!気を引き締めろ!
中には大神官や教皇の護衛として、この国の中で一番強い兵がいるだろう。
だからこそ、皆で協力して戦うのだ!」
今回の、アインの兵の隊長を勤めている人が、今まで戦ってこなかった兵に対して、油断をしないように、そう言い聞かせた。
そして、その1つの隊は大聖堂の中に入っていった。
中には、煌びやかな装飾がされており、人も殆どいなかった。
結果としては、兵をさえぎるものもいなく、簡単に内部に入っていくことが出来た。
しかし、ある程度行ったときに、ある集団が出てきた。
「我ら、大神官におつかえするもの!神にあだ名す愚か者に裁きの力を!」
そんな事を言うと、彼らは魔法の詠唱を始めた。
しかし、使おうとしている魔法は確かに強いが、それに引き換え、詠唱はすごく遅かった。
「彼らが長い詠唱を開始した!
何故、敵を前にしてそんな事をするのかは分からないが、それでもこれはチャンスだ!
各自、ある程度弱くても良い。
とにかく早く発動する魔法を大量に打ち込むんだ!」
隊長がそう言うと、隊のみんなは弱い魔法ながらも、早く発動が出来、しかも、いくつも発動できる魔法を教会の隊に向かって打ち始めた。
その結果、彼らは詠唱を止め、その上で魔法を防がなくてはいけなかった。
しかし、あれだけ強化されたアインの兵の、大量の魔法というと、本当に大量で、教会の兵が張っていた防御壁は簡単に壊れていった。
その結果、防御壁の隙間から行った魔法によって、部隊の中でも負傷者が出始め、教会の兵はどんどんやられていった。
「皆!敵はすでに弱っている!
ここを攻めるぞ!」
隊長がそういうと、アインの兵たちは、魔法を打つのを辞めて、自分たちで空間魔法を使って、剣など、近接武器を取り出し、一斉に走っていった。
もはや、この進撃をとめられるものは教会内はおらず、簡単に教皇や大神官のいる場所についてしまったのだった。
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