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通信魔法具の販売
しおりを挟む各箇所でこんな感じで部隊が潰されていったので、協会側で残っている舞台は、本国のほうで防衛のために待機している部隊だけになった。
しかも、アインの特殊部隊は、本国のほうと連絡が取られないように、倒していったので、本国のほうには連絡が行かなく、今、どんな状態になっているのかが、本国はまったく分からなかった。
しかし、それでも、ずっと連絡が来なければ怪しまれるものだ…
「教皇様…なんか、連絡が全然来ませんね。」
「確かにな。少し連絡を取っておいてくれ。」
教皇と、大神官は、市民から神にささげるための金といって取った金で、ワインを飲みながらそんな話をしていた。
「そうですね。おい!神官たちに教皇様からの命令だ!
直ちに、あの同盟の国に対して向かわせた部隊に連絡を取っておけ。
そして、連絡から分かったことをまとめ報告しろ!
まとめてだぞ?
教皇様もお暇ではないのでな。
それでは行け。」
大神官は、大聖堂にいた神官にそんな命令をして、再び教皇のいる部屋に戻った。
「終わったのか?」
「ええ、今頃、神官たちが、各部隊の隊長に持たせた通信具を使って、連絡を取っているでしょう。」
「あれ?教会ってそんなに通信具を持っていたか?」
「前までは持っていませんでしたが、前に、教会の影響下にある国に通信魔法具を大量に持っている商人が来たので、少し高かったですが、買って起きました。」
「何だ…奪えばよかったのに…」
「正直、最初はそうしようと思っていたのですが、こっそりステータスを確認したところ、異種族らしく、しかも龍族だったので辞めておきました。」
「何でだ?教会としては異民族を認めるわけにはいかないじゃないか。
それに、龍族は確かに強いが、それでも教会の兵ならどうにかなるだろう?」
「ええ、教会の兵を使えば何とかなったでしょう。
しかし、かの者は相当強く、少なくとも、彼から本気で商品を奪おうとすれば、彼と遭遇した国はほぼ壊滅状態になったでしょう。」
「そんなに強かったのか?」
「ええ、正直、運が悪ければ教会の兵を全て使っても勝てなかったかもしれないくらい強かったです。」
「そんなに強かったのか…」
「ええ、まぁ、そのものは好戦的ではなかったので、普通に買ってきました。」
「そうだな。よく考えてみれば、小国たちが同盟を組んでいて、いつ戦争になってもおかしくないという状態で、そんなものと戦っている暇も無かったのか…」
「ご理解のほど、感謝します。」
「まぁ、どうやって通信魔法具を手に入れたかは分かった。
それじゃあ、後は各隊の報告を待つだけだな。」
「ええ、そうですね。」
そして、2人は各隊の報告を待った。
ちなみに、龍族の商人のことだが、もちろんアインの味方で、前に異民族を一斉に集めたときに救った龍人を、進化させて、強くさせたものだった。
もちろん、教会が恐れていたステータスも弱くした状態のステータスだったので、実際には、もっと強かったのだった。
そして、教会側が高かったといっていた、通信魔法具は、バルバロット帝国本国で売られている値段の100倍で売っていた。
そして、気が疲れないように、通信魔法具にも細工がされていて、通信魔法具で会話した内容は、全てバルバロット帝国にも伝わるようになっていた。
そのため、今回のように、隊にもぐりこむことが容易になっていたのだった。
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