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カマイタチ
しおりを挟むアインが、その命令を出した瞬間に、教会側の連合国には異常が生じた。
教会側の1軍
「全員。あの要塞まで進むぞ!」
「「「「おおーーー!」」」」
そして、その軍が先に進もうとしたとき、それは起こった。
それは、隊の後ろのほうで発生した。
急に大きな爆発音がし、後ろのほうにいた人たちはまとめて吹き飛ばされた。
「な、何だ今のは!」
「分かりません。しかし、いきなり爆発が起きました!」
「な、何でだ…」
「分かりませんが、しかし、現状分かっていることもあります。」
「何だ?」
「元々、この土地に爆発物が埋められていたということは無いそうです。」
「つまり、今の爆発は今起きたのか…」
実際、これが何で起こったかはすぐに分かるのだった。
???「さて、動くか。」
何者かがそういった後、後ろでぎりぎり爆発に巻き込まれなかった人たちは、体中に小さな切り傷が出来ていた。
しかも、それは血管まで届いており、後ろの方の人たちは、痛みは少ないながらも、大量の血が噴出していた。
「え?は?」
いきなり体中が斬られた人たちは、何が起きたのか分からずに、そのまま動揺していた。
「隊長!後ろの方からの報告があったのですが、風を感じた後に体中に切り傷が出来るという、怪奇現象が起きているそうです!」
「まさか…カマイタチか!?」
カマイタチ…それはめったにおきないが、風に切れ味があり、問題視されるような自然災害だった。
「しかし、ここらへんの気候ではおきないと思ったのだが…まぁ良い。
カマイタチは少しの身体強化で防げる。全員、自身に強化魔法をかけるように。」
そう、普通のカマイタチだったら、身体強化を少しするだけで大丈夫になるのだった。
しかし、これは…
「おや?身体強化ですか…思った以上にカマイタチに詳しいですね。
少し魔力を増やしますか。」
これは人の手によって作られたカマイタチだったので、その人の操作によって威力はどんどん強くなっていくのだった。
「隊長!さっきよりカマイタチが強くなっているようで、強化魔法では防げないようです!」
「何だと…しょうがない。戦いの前にこんなに魔力は使いたくなかったのだが…
後ろの方の兵には強化魔法にかける魔力を上げるように伝えろ!
その代わりに、カマイタチの被害にあっていない先頭集団は、一気にこの地域から抜け出すぞ!」
そして、防御の強化魔法を解除した先頭集団は、足を早くする強化魔法をかけた。
しかし、それがミスだったのだった。
「やっと、ときやがったな。」
軍の中に進入していた兵は、この瞬間を待っており、強化魔法が解かれた瞬間に、先頭のほうにもカマイタチを送った。
しかも、後方よりも強い兵がいることは分かっていたので、最初から結構強化されたカマイタチを送った。
結果は…
キンッ!
「今の音は魔法のキャンセル音!?
大丈夫か皆!」
隊長が身につけていた装備は魔法の弱体効果があって、それによってただの風レベルに下げられていたが、他の人は違かった。
「す、すみません。やられました。」
ほとんどの兵がカマイタチにやられてしまっていた。
「これは…一旦止まるか。」
そして、本来は敵との戦いように取っておいた、発動後、いったいを囲んでくれる魔法具を発動したのだった。
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