332 / 554
異民族の場所
しおりを挟むこの後、アインはこの国と交渉する国がかぶらないように、この国のことを待とうか悩んだが、この大陸の小中国は結構多いので、先に動きたい気持ちもあった。
「さて、どうするか…」
アインは、皆が待っている宿に帰るまでに、次にやることをずっと考えていた。
そして、1つの案を思いついた。
(そういえば、教会から排除されたのは、小中国だけじゃないな。)
そう、アインは、他の、民族的に排除された人たちを救うことにした。
(しかし、そういう民族って、教会にばれないようにするために、隠れている民族が多いから、見つけにくいな。)
小中国は教会から、見放されているだけだが、民族に関しては、教会にとって殲滅対象だったので、味方にはしやすいが、見つけるのも難しかった。
(とりあえず、一端アマゾネスのところに行くか?)
アインは一端そう考えたが、そのためには自分の制限を解かなくてはいけなかった。
なぜなら、シオドーラもそうだったが、基本的に、アマゾネスは自分たちよりも強い人しか認めない。
そんな中、アマゾネス1人だったらぎりぎり勝てるくらいの力に自分の力を抑えているあいんにとっては、解除をしないと、民族相手は出来なかったのだった。
しかし、このタイミングで制限を解除すると、あの3人の不信感を買ってしまう可能性があり、それに、シオドーラに関しては、自分相手には全力を出していなかったのかとショックを与えてしまう可能性があったので、もっと仲良くなってから解除しようと考えていたのだった。
そして、アインは、とりあえずという感じで、小型の方の通信具を取り出した。
「エリ。今大丈夫か?」
「はい。アイン様がいないと、基本的に暇ですよ。」
「それだと、僕がトラブルの原因を作っているようじゃないか。」
「………それにしても何のようですか?」
「え?そうだったの?」
「用件を言ってください。何をすれば良いのでしょうか?」
「あ、ああ。実は探して欲しいものがあってな。」
「何でしょうか?」
「僕が今いるこの大陸にある、異民族の集落を探して欲しいんだ。」
「異民族…ですか?アイン様、そっちで何をやっているのですか?」
「ちょっと、仲間探しだよ。」
「はぁ~…どこと戦争するつもりなんですか?」
普通、仲間を探すとなると、アインの元々の目標であった普通の旅であったら、言った町の先などで仲間を見つけるところ、アインがエリに人工衛星を使ってまで調べて欲しいといってきたので、集落単位で仲間にすることが分かった。
そして、集落単位で仲間にするということは、アインが何かしらの大きな敵と戦うことも分かったのだった。
「こっちにある教会と戦うことにしたんだ。」
「また…教会ですか?」
「うん。正直、そっちの教会よりもひどいことをやっていたね。」
「…まぁ、私たちはアイン様の部下ですから、協力はしますが、今は体に制限がかかっているのですから、無茶はしないでくださいね?」
「分かっているよ。」
「アイン様、今の会話の間に、探しておきましたので、今送信します。」
エリがそういうと、アインの魔法具に1枚の画像が送られてきた。
それは、大陸の全体図と、どこに、何の民族の集落があるか書かれたものだった。
「ありがとう。それじゃあ、そっちをよろしくね。」
「ええ、戦争はせず、出来るだけ国民を増やすためにがんばります。」
そんな、言葉を残してエリは、アインとの通話を切ったのだった。
21
お気に入りに追加
4,624
あなたにおすすめの小説

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“
瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
だが、死亡する原因には不可解な点が…
数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、
神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。
破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。
小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。
本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。
お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。
その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。
次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。
本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
異世界でスローライフを満喫する為に
美鈴
ファンタジー
ホットランキング一位本当にありがとうございます!
【※毎日18時更新中】
タイトル通り異世界に行った主人公が異世界でスローライフを満喫…。出来たらいいなというお話です!
※カクヨム様にも投稿しております
※イラストはAIアートイラストを使用

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる